2019/04/23 - 2019/04/30
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旅人のくまさんさん
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サマルカンド紹介の続きです。紙透き工場の後、歴史的・学術的に価値の高い、ウルグ・ベク天文台を見学しました。今から600年前に、ここで計測され、計算された1年間の長さが、現代の計測と2秒の誤差かないとは驚きです。
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紙漉き工場内の見学を終え、自由時間で散策した、その周りの光景です。平和で長閑な農村光景でした。それを象徴するかのような鳥さんの置物です。左の白と黒の体色に赤いくちばしの鳥さんがシュバシコウ、右側のあ全身赤い鳥さんがフラミンゴのようでした。シュバシコウは、赤い嘴のコウノトリさんです。
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情緒たっぷりな案内看板の光景です。文字の方は『Koni Ghil Meros』と記されていました。ネット情報では、『コニギル・メロス』の紙漉き工場との紹介もありました。紙漉きの材料は、『桑の樹皮』とも紹介されていました。紙漉きの技術は、唐の紙すき職人から伝えられたようです。
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村の中を流れる小川の光景です。かなり速い流れですから、水量は豊富なようです。紙漉き工場の立地に不可欠な水資源のようでした。コニギルメロスはの最盛期には、紙漉き用の水車小屋が400近くあったようです。桑の樹皮を材料に、シルクのような光沢を佩びていたことから、『シルクペーパー』と呼ばれるようになりました。
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西洋紙に押されて、19世紀に製造は中止されましたが、ジャイカ(JICA)などの支援を受けて、1988年に復活し、現在は古来の製法で作られています。紙漉き自体は和紙の製法と同じですが、シルクペーパーになるための一工夫があります。それは出来上がった紙を、貝など表面が滑らかで固いもので擦る工程です。擦るたびに紙が光沢を帯びて平滑になります。
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村のブティックでしょうか、民族衣装を着飾った女性の写真などが展示してあった建物の光景です。外から眺めただけで、入店はしませんでした。これで、紙漉き工場が再建された、『コニギル・メロス』の見学はお終いです。次は、ウルグ・ベク天文台の見学です。
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ミルザ・ウルグ・ベク天文台跡がある丘の麓に到着しました。その麓にあった壁画と銅像の光景です。ウズベキスタン最古、かつ最大の大学の『ウズベキスタン国立大学』にも、『ミルザ・ウルグ・ベク(1394~1449年)』の名前が冠されています。ティムールの四男シャー・ルフの長男で、幼名は『ムハンマド・タラガイ』でした。
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壁画をバックにした、『ミルザ・ウルグ・ベク』の座像のズームアップ光景です。統治者としての事績よりも、学者としての事績が高く評価されています。優れた天文学者・数学者・文人でした。
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更にズームアップした、『ミルザ・ウルグ・ベク』の座像です。今も手向けの花が絶えないようです。ウルグ・ベクによって統治されたサマルカンドでは、王族や有力者による建設事業が盛んに行われ、町に集まった多くの学者が天文学、数学、暦学などの分野で成果を挙げました。ウルグ・ベクの治世はトルキスタン文化の黄金期と呼ばれています。
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イチオシ
角度を変えてズームアップした、『ミルザ・ウルグ・ベク』の座像の光景です。台台座に『ミルザ・ウルグベク:1394~1449年)』の陽刻文字がありました。1394年にティムール朝の第3代君主のシャー・ルフとガウハール・シャード・アーガーの長男として、スルターニーヤで生まれました。シャー・ルフは息子を祖父の名前に因んだムハンマド・タラガイと名付けましたが、祖父のティムールの意向によってテュルクの言葉で『偉大な指揮官』を意味する『ウルグ・ベク』に改名されました。祖父の期待が高かった孫と伝わります。幼少期のウルグ・ベクは、ティムール第一の正室のサラーイ・ムルクの下で養育されました。
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『ミルザ・ウルグベク』の銅像の頭部のズームアップ光景です。サマルカンド総督となったウルグ・ベクは37年に亘ってマー・ワラー・アンナフル地方を統治し、平和な時代が続和な時代が続き、美と人生の楽しみを好む性格と学術上の事績からルネサンス的な君主にも例えられます。生誕600周年にあたる1994年は『ウルグ・ベクの年』に指定され、記念切手も発行されました。
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麓から見上げた、ウルグ・ベク天文台跡がある丘の上の方面の光景です。ウルグ・ベクは太陽年の長さを365日5時間49分15秒に決定しました。これは実際の値と+25秒の誤差であり、ニコラウス・コペルニクスによる計算の+30秒の誤差よりも精確な値を計算していました。ウルグ・ベクは地球の赤道傾斜角も計算していて、赤道傾斜角の23.52度は精確なものでした。
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斜面の部分に、半円型に植栽された花壇の光景です。縁取りは、白い葉の『シロタエギク(白妙菊)』のようですが、その中に黄色や赤色の花がありました。右手前の案内看板は、『ミルザ・ウルグベク』の博物館などの紹介でした。
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ウルグ・ベク天文台跡の光景です。天文台は、ウルグ・ベクの死後1449年に、保守的なイスラム教信者によって大部分が破壊されましたが、約450年後の1908年に地下部分が発見されました。発見したのは、サマルカンド出身のロシアの考古学者のヴィヤトキンです。発見されたのは、最も重要な天体観測施設である太陽の南中を決定するための観測施設です。この後紹介します。
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ロシアの考古学者のヴィヤトキンによって発見された地下施設の光景です。幅2mの溝が子午線に沿って丘の地下に掘られていて、溝は地中でアーチ状になっています。天文台の位置には元の構造を示す円形の基礎部分と扉があり、扉はファフリーの六分儀の地下部分へと繋がっています。
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イチオシ
ウルグ・ベク天文台での発見や研究は、当時の天文学者にとって日食を予測し、日の出や天体の推移の時刻を計算する上で極めて重要なものだったことが分かりました。彼らは恒星年(一年の長さに相当)を365日6時間10分8秒と計算していました。これは約600年後の現代の計算によって得られる数値である365日6時間10分9.6秒と約2秒しか違わないという精確さです。1449年に天文台は破壊されましたが、その後も約75年間に渡ってサマルカンドで天文学の研究が続けられました。
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名前:『ペチュニア』
分類:ナス科ペチュニア属
原産:南米
特徴:花の色は赤、赤紫、紫、青紫、白、白黄、白青、桃など多彩です。
その他:日本で品種改良されたのが、サフィニアです。 -
名前:『サルビア』
分類:シソ科アキギリ属の1年草(日本の場合)
原産:ブラジル
特徴:夏から秋にかけての花壇材料として最もポピュラーな花の一つです。
その他:ヒゴロモソウ(緋衣草)の和名を持ちます。 -
名前:『ライラック(紫丁香花)』
分類:モクセイ科ハシドイ属の落葉樹
原産:ヨーロッパ
特徴:香りがよく、香水の原料ともされます。
その他:フランス語のリラの呼び名も広く使われています。 -
名前:『ライラック(紫丁香花)』
分類:モクセイ科ハシドイ属の落葉樹
原産:ヨーロッパ
特徴:香りがよく、香水の原料ともされます。
その他:リラの花のズームアップ光景です。 -
名前:『ノコギリソウ(鋸草)』
分類:キク科ノコギリソウ属の多年草です。
原産:日本(本州・北海道)、朝鮮半島、中国、ロシア極東の高地。
特徴:葉は掌状に中-深裂し、裂片には鋭い鋸歯があります。
その他:羽衣の故事から、ハゴロモソウ(羽衣草)とも呼ばれます。 -
名前:『ペチュニア』
分類:ナス科ペチュニア属
原産:南米
特徴:花の色は赤、赤紫、紫、青紫、白、白黄、白青、桃など多彩です。
その他:赤色系統の花です。 -
ウルグ・ベクの功績を讃えて1970年に設立された『ウルグ・ベク天文台博物館』の建物正面光景です。ウルグ・ベクの星表とズィージ・スルターニーを復元したものが博物館内に展示されていますが、後ほど紹介します。ズィージ・スルターニー は、1437年にウルグ・ベクにより出版された天体や星の一覧表です。これはサマルカンド天文台でウルグ・ベクの庇護のもと働いていたムスリムの天文学者グループによる合作とされます。これらの天文学者の中にはジャムシード・カーシーやアリー・クシュズィーなどの高名な天文学者が含まれていました。
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(上):『Election of a mosque durig the times of Ulug Beghe』の絵画
ウルグ・ベク時代のモスク建設の様子のようです。ウルグ・ベクはサマルカンドにマドラサを建設し、ウルグ・ベク・マドラサと名付け、このマドラサは天文学研究の中心地としての役割を果たしました。
(下):『ミルザ・ウルグベクのスタンプのコイン(通貨)』 -
15世紀のサマルカンドで活動した著名な天文学者達のようです。右上から反時計回りに、次の四名です。ただし、英訳表記はやや不確かです。
◎Abdurakhmon Jomiy
◎Lutfiy
◎Sakkokiy
◎Mavlomo Atoi -
3枚の星座図とその説明です。オリジナルの資料はフランス国立博物館蔵です。共通項目は1437年、サマルカンドのAl-Suflyによる『恒星』の本が出典です。
(上):『Kentaur and Worf groups of stars』(ケンタウルスと狼群星群)
(中):『Shark group of atars』(サメ群星群)
(下):『Pegasas group stars』(ペガサス星群) -
中心に輝くのは太陽でしょうか、『ウルグ・ベク天文台博物館』に相応しい織物の展示です。伝統的な手芸品のようですが、制作年代などは分かりませんでした。古い製品の復刻版かも知れません。
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『セラミック皿(白地に青絵)』
出土:Mirzo Ulghbeg observatory(ミルザ・ウルグ・ベク天文台)
年代:不明(15世紀頃?) -
イチオシ
『セラミック碗(白地に青絵)』
出土:Mirzo Ulghbeg observatory(ミルザ・ウルグ・ベク天文台)
年代:不明(15世紀頃?) -
『セラミック皿』
出土:Mirzo Ulghbeg observatory(ミルザ・ウルグ・ベク天文台)
年代:不明(15世紀頃?)
その他:白地に青絵で植物が描かれた大皿です。 -
『セラミック碗』
出土:Mirzo Ulghbeg observatory(ミルザ・ウルグ・ベク天文台)
年代:不明(15世紀頃?)
その他:内側の底部に、白地に青絵の文様が描かれた碗です。
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