2019/04/23 - 2019/04/30
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旅人のくまさんさん
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サマルカンドにあるウルグベク天文台紹介の続きです。ウルグ・ベクの功績を讃えて1970年に天文台跡に設立された『ウルグ・ベク天文台博物館』の展示品の紹介を続けます。
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A Column fragment(円柱石断片)』
出土:Mirzo Ulghbeg observatory(ミルザ・ウルグ・ベク天文台)
年代:15世紀
その他:文様が刻まれた石柱の石片のようです。 -
『コイン(10枚)』
出土:Mirzo Ulghbeg observatory(ミルザ・ウルグ・ベク天文台):推定
年代:アミール・ティムール時代(15世紀頃)
その他:銅貨と銀貨合わせて10枚です。 -
銀貨と銅貨を合わせて10枚の説明パネルの紹介です。下段に英文でも説明してありましたが、発掘場所は表示してありませんでした。当地での発掘品のようです。アミール・ティムール時代(在位:1370~1405年)と表示してありましたから、15世紀頃です。
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『ミルザ・ウルグ・ベク・マドラサ(縮小模型)』
建設年代:1417年着工~1420年完工
建設者:ウルグ・ベク(ティムール朝第4代君主)
所在地:レギスタン広場
その他:サマルカンドに現存する神学校です。 -
『ミルザ・ウルグ・ベク・マドラサ(縮小模型)』
建設年代:1417年着工~1420年完工
建設者:ウルグ・ベク(ティムール朝第4代君主)
所在地:レギスタン広場
その他:ウズベク語と英語の説明プレートの紹介です。 -
『グリ・エミル(グーリー・アミール)廟(縮小模型)』:推定
建設年代:最初に建設された部分は14世紀末
建設者:はじめに、ムハンマド・スルタンの命により建設
所在地:サマルカンド
その他:『王の墓』を意味し、ティムールおよびその家族の霊廟です。 -
『刻印が入った石片遺物』
出土:Mirzo Ulghbeg observatory(ミルザ・ウルグ・ベク天文台):推定
年代:アミール・ティムール時代(15世紀頃)
その他:推測ですが、天文台と関係がありそうな石片遺物です。(追記)六分儀の 部品とのネット情報もありました。 -
1417年に完工した、ウルグ・ベク・メドレセ(神学校)についての説明文と、工事中のイラストです。中央部分に描かれているのは、入口付近の工事のようです。室内には、作業を分担して内外装の仕上げの準備をする人たちの姿がありました。
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(上):『ミルザ・ウルグ・ベク・マドラサ』の写真。
(下):『世界地図』とその解説です。ウルグ・ベク・マドラサ(神学校)の壁に描かれていた世界地図との解説が冒頭にありました。(Example of the world map draun on the wools Ulugh Beg Madrasah Samalkand) -
ウルグ・ベク所縁の建物写真のようですが、文字が滲んで読み取りできませんでしたから、説明に推測も入ります。
(上):ミルザ・ウルグ・ベク・マドラサ(神学校)』:推定
建設年代:1417年着工~1420年完工
建設者:ウルグ・ベク(ティムール朝第4代君主)
所在地:レギスタン広場
(下):不明(1400年代の文字が微かに読み取れました) -
文字が滲んで読み取れませんでしたから、部分的に読み取れた部分からの推測で紹介します。
(上):ウルグ・ベク・マドラサ(神学校)の教科書:推定(冒頭に、In Ulug begh madrasah students らしい文字がありました)
(下):ウルグ・ベク・マドラサ(神学校)での授業風景:推定(小グループに分かれて授業を受ける生徒さんが描かれていました) -
写真のタイトルは推測が入りますが、『Bazaal in Samalkand(サマルカンドのバザール)』のように推測できました。大勢の参拝者と買い物客で煮ぎ合う、モスクの前の門前市の光景のようです。文中に『グリ・エミル(グーリー・アミール)廟(mausoleum)』らしい表現がありましたので、その門前市のようです。
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イチオシ
天球儀のようです。記録に残っている最古の天球儀は、紀元前255年に古代ギリシアのエラトステネスが作ったものに遡ります。現存しているものの中では、紀元150年前後にローマ帝国で彫刻の一部分として製作されたファルネーゼ・アトラスが最も古いものとされます。天球を象った模型で、惑星や恒星がその上に張り付き運動すると考えられ、地球を中心として取り巻く球体のことです。地動説が16世紀初めに提唱され、中心に地球があるものはプトレマイオス型、中心に太陽があるものはコペルニクス型と呼ばれます。
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天球儀の説明パネルの紹介です。3か国語の二番目が英文で、『The armillary sphere of Mirzo Ulugh Beg observatory(reconstruction)』の表示がありました。『ミルザ・ウルグ・ベク天文台のアルミラ球儀(再建品)』の意味のようです。
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『ミルザ・ウルグ・ベク天文台(縮小模型)』
建設年代:1424年建設開始~1429年完成
建設者:ウルグ・ベク(ティムール朝第4代君主)
所在地:サマルカンドに一部が遺跡として現存
その他:旧称はサマルカンド天文台 -
左上の肖像画の人物(Jan Cavalry?)は、1611年生まれの天文学者か、数学者当たりのようですが、まだ特定できていません。中段の写真の書籍紹介ページには、『アンドロメダ』の文字がありました。
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4枚の図面を引用した、六分儀に関する説明資料のようです。『六分儀(ろくぶんぎ、英語: sextant)は、二つの視認可能な物体間の角距離を測定するために用いられる道具です。六分儀の主な用途は、天測航法のために天体と地平線との間の角度を測定することです。航海で高度や角距離を測定するには、素朴な構造の四分儀のほうが古くから使われていました。船乗りによる四分儀の使用の記録は、少なくとも1200年代(13世紀)にまで遡ることができます。また、四分儀を天体の高度の測定のために使った記録は、プトレマイオスの『アルマゲスト』(西暦150年頃の書)にまで遡利ます。(ウィキペディア)
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(写真上):John Greaves (1602~1652年)イギリスの数学者(mathematician)、天文学者(astronomer)で古書研究家(antiquarian)です。
(中左:表紙)は、John Greavesに関する書籍、(中右:表紙)は、Thmas Hydeに関する書籍の紹介でした。
(写真下):Thmas Hyde(1636~1703年) トーマス・ハイドはイギリスの東洋学者で、ゾロアスター教の研究者。1665年、ヨーロッパで初めてウルグ・ベクの天文表を出版しました。 -
(写真上):Ticho Brahe (1546~1601年)チコ・ブラーエは、デンマークの貴族、天文学者、占星術師、錬金術師で作家です。当時としては極めて正確で包括的な天体観測を実施したことで知られます。
(中左:表紙)は、1767年のチコ・ブラーエに関するオクスフォードの書籍、(中右:表紙)は、1843年のフランシス・ベイリーに関するロンドンでの出版です。
(写真下):Francis Bailey(1774~1844年) フランシス・ベイリーは、イギリスの天文学者で、ロンドン天文学会(後の王立天文学会)の創設に尽力し、初代事務局長を務めました。日食時に生じる、太陽の輪が途切れ光がとびとびになって見える『ベイリーの数珠』現象でも知られます。 -
(写真上):月のクレーターのカラー写真です。アメリカのアポロ11号により、ニール・アームストロング船長とバズ・オルドリン月着陸船操縦士の2名が、1969年7月20日20時17分(UTC=協定世界時)にアポロ月着陸船『イーグル号』を月面に着陸させました。
(写真下):宇宙船から見た地球と月の写真のようです。1977年に発見された小さなプラネットに『ウルグ・ベク』の名前が冠されたことが記されていました。 -
中央右側の写真は、『ミルザ・ウルグ・ベク天文台』の中心施設が発見された時のセピア写真のようです。発見したのは、サマルカンド出身のロシアの考古学者のV.L.ヴィヤトキンです。 彼は寄贈文書(endowment document)を発見し、そこに天文台の正確な位置が述べられていました。発掘作業中にヴィヤトキンは天文台で使用された 最も重要な天文装置の一つを発見しました。それは太陽の南中を決定するための大きな円弧です。 幅が2メートル程度のトレンチ(溝)が子午線に沿って丘に掘り下げられ、 そこに円弧の装置が置かれていました。
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イチオシ
『ミルザ・ウルグ・ベク天文台』の地下での観察場面を描いた絵です。文字が滲んで、推測が入りますが、英文での説明は、『Observation of the Sun with the Ulug Begh observatory’s quadrant.』(ウルグベク天文台の四分円(弧)での太陽の観察)になるようです。ついでの推測ですが、赤い服の人は、ウルグ・ベク本人かも知れません。観察する場所に太陽光が射し込んでいます。
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『ミルザ・ウルグ・ベク天文台(縮小模型)』
建設年代:1424年建設開始~1429年完成
建設者:ウルグ・ベク(ティムール朝第4代君主)
所在地:サマルカンドに一部が遺跡として現存
その他:旧称はサマルカンド天文台、模型に彩色もされていました。 -
イチオシ
『ミルザ・ウルグ・ベク天文台(縦断縮小模型)』
建設年代:1424年建設開始~1429年完成
建設者:ウルグ・ベク(ティムール朝第4代君主)
所在地:サマルカンドに一部が遺跡として現存
その他:内部構造の説明のための縦断面模型です。 -
(左)の展示:『Mirzo Ulugh’ bek yulduzlar katalogining F. Bayli』
1883年にロンドンで発行されたウルグ・ベクなどに関する書籍です。著者のフランシス・ベイリーは、イギリスの著名な天文学者です。カタログ集の表紙には5名の中の2番目にウルグ・ベクの名前が記されていました。カタログ(米: catalog、英: catalogue)の意味には、蔵書目録の意味もあります。 -
先ほど紹介を割愛しましたが、右側に見えている書籍は、1437年にウルグ・ベクが出版した 『天文表と星表(star catalogue)』の『スルタン天文表(Zij-i Sultani)』のようです。開いたページに『ウルグ・ベク』の赤い文字がありました。
こちらのモノクロの絵画は、ヨーロッパの天文学者達と座した、ウルグ・ベクです。作者、年代などは記されていませんでした。 -
文字が滲んで、推測が入った説明になります。下の絵は、ウルグ・ベクと彼が招聘したアル・カーシーのようです。17世紀の絵画のコピーの記述がありました。上にはモスクの中に集う人物像が描かれていました。2枚の絵は、同じ作家かも知れません。ペルシャの天文学者で、数学者のアル・カーシー(1380~1429年)は、驚異的な計算力で知られ、1424年の著作『円周論』では、小数点第16位まで円周率の近似値を求めています。1394年生まれのウルグ・ベクより、14歳年上になります。
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(最上段):『スルタン天文表(Zij-i Sultani)』:1437年にウルグ・ベクが出版。
(2段目:表):ウルグ・ベク天文台で測定された、惑星までの距離標です。サターン(土星)、ジュピター(木星)、マルス(火星)、ヴィーナス(金星)と、マーキュリー(水星)です。
(3段目:表):Duration of the year(1年の長さ)の測定一覧です。ウルグベク天文台での測定は365日6時間10分08秒です。
(最下段:表):Inclination of the ecliptic to the celestical equator(地球の赤道傾斜角):紀元前からウルグ・ベクまでの測定(計算)一覧です。1437年のウルグ・ベクは、23°30′17″と出しましたが、その誤差は32″(秒)でした。 -
(上):『スルタン天文表(Zij-i Sultani)』:ウルグ・ベク・マドラサで教材に用いら れたようです。ウルグ・ベクの著作です。
(中左写真):Arm Sphere(アーミラリ天球儀)
(中右写真):Usturlob(天体観測用の機器:一種のアナログ計算機)
(下):ウルグ・ベクの個人コレクションだったイギリス製の天球儀のようです。プトレマイオス型の天球儀に分類されるのかもしれません。 -
(上):天文台模型外観
(中左図):天文台の主要施設の四分儀
(中右図):四分儀の説明図
(下左):説明文が判読できませんが、数字あるいは文字を表す記号のようです。
(下右):数字あるいは文字を表す記号の写真です。
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