2016/09/02 - 2016/09/05
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ウェンディさん
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セツが現し世への旅から帰ってきた。
それは昨日のことだったのか、それとも時を忘れるほど昔の話だったのか…。
現し世を離れ、彼方の地に浮かぶ私には、時の感覚がもう分からなくなってきている。
旅から戻ってきたセツは頬を赤らめ、まるでうら若き乙女の様に、現し世で見聞きしてきたことを熱心に私へと語ってくれたのだが、セツは大事なことを失念している様だ。
我々、肉体を離れた魂は、時間も空間も自在に旅できるという事を。
実は私はセツが暫く現し世に留まると決めた時に、セツがいない寂しさのあまり、私も現し世へと転がり出てセツの傍へ寄り添っていたのだ。
つまり、セツと共に100年後の世界のアレコレを愉しんでいたという訳だ。
しかし、セツは現し世に居たころから霊感と云うものがあまり強くはなく、霊魂になってもそれは変わらず、現し世で私がすぐセツの傍にいるというのに、100年前の私との昔の思い出に浸るあまり、私に気づくことは無かった。
それはそれで少し悲しかったのだが、切々と私への想いを愛らしく語るセツを眺めるというのは生きていた頃にはできなかった体験で夫冥利に尽きることであり、また、小説家としての私にとっては非常に貴重な経験でもあり、この出来事を基にアチラの世界でセツを主人公とした新しい物語が書けそうだ。
あゝ、自己紹介をするのをすっかりと忘れていた。
私は文筆家のヘルン。
正式な名はパトリック・ラフカディオ・ハーン。
日本では小泉八雲と呼ばれるギリシアの血脈を継ぐ明治の漢である。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス ANAグループ JRローカル 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
☆★☆★2016.9月 お気楽・隠岐 一人旅・旅程☆★☆★
□9/2 羽田-米子空港-七類港-別府港-国賀めぐり観光船
□9/3 西ノ島サイクリング 摩天崖-国賀海岸-赤尾展望所-鬼舞展望所-焼火神社
■9/4 別府港-境港-松江-小泉八雲の幻想世界
■9/5 松江-足立美術館-境港の妖怪の世界 米子空港-羽田
☆★☆★★2016年9月 お気楽・隠岐 一人旅 旅行記☆★☆★
【1】蒼の洞窟へ♪ http://4travel.jp/travelogue/11171204
【2】天空の摩天崖 http://4travel.jp/travelogue/11183051
【3】天国と地獄 http://4travel.jp/travelogue/11187018
【4】ヘルンが愛した松江 https://4travel.jp/travelogue/11432271
【5】妖怪は何処へ消えた https://4travel.jp/travelogue/11436287 -
イチオシ
---旅日記 1--
小泉八雲の縁の地を巡った後は、松江の見所へ。
松江での滞在時間はこの日の午後だけとそれほど余裕がある訳ではないので、見どころを絞り込んで、訪れるのは松江城周辺のエリアだけとした。
松江城は1611年に築城された歴史ある城なのだが、江戸幕府の終焉と共に廃城が決まり、あわや城の取り壊しが始まりそうになった所を地元有志の力で国から買い戻され、取り壊しを免れた城でもある。 -
松江城には見所がいくつかあり、その一つが石垣の積み方。
お城の石垣なんてどこも同じでしょ!と思いがちだが、実はそんなことはなく城それぞれに個性がある。
松江城の石垣は天然の石を殆ど加工せずに形を組み合わせて隙間なく積む“野面(のづら)積み”と呼ばれる石組みで、その石組は築城から400年を経ても崩れることなく保ち続けているという事だ。
野面積みの工法は一見ラフそうに見えるが、強度を保つためには豊富な経験が必要となるそうだ。 -
お城の屋根瓦だって、鬼瓦が個性的でなかなか素敵。
一般的に鬼瓦というと魔除けの意味が持たせるために四角いいかつい顔の鬼、角が生えた鬼の顔があしらわれることが多いのだが、松江城の鬼瓦は丸みを帯びた形であり、更に鬼たちの表情も怖いというよりもユーモラスな雰囲気を秘めている。
これは、他の地方の城にはない松江の独創的な鬼瓦だという事だ。
更に、鳥衾(とりぶすま)と呼ばれる円柱型の瓦の紋(家紋)にも特徴があり、築城時の五三桐(写真)紋と松平家が藩主となった時に修復した三つ葉葵紋の二種類が混在していた。 -
城の内部は、基本的には日本各地にある城とは大きくは変わらなかったのだが、ちょっと面白いなと思ったのが、お城の重みを支えるための柱の入れ方。
城の建築方法には時代により様々な方法があるのだが、松江城の場合は、堤板(つつみいた)と呼ばれる板で覆った柱を城の階層を超えて設置し、城全体の重さを分散する建築方法で築城されているそうだ。 -
通常、城の建築では1階から天守閣までを大きな一本柱で繋ぎ、その柱を中心に均等に力がかかる様に建築することが多いそうだが、松江城の場合は二階層ずつを交互に柱で繋ぎ、1本の柱にかかる荷重を軽減させると云う、日本の城の中では画期的な方法が採用されている。
確かにこの方法ならば芯となる柱用にそんなに長い木材は必要ない。
強度が強くなる上に木材の調達も簡単に済み、木材代も安価になるのだから、この工法を考えた大工さんは凄いのかもしれない。 -
---八雲の呟き 1---
松江城は塩見縄手にある我が家から毎日、眺めていた城だ。
特に日本一の大きさを誇る木造の鯱が守る天守閣は我が家の庭からも良く見え、いつかあそこに登ってみたいと思っていたのだが、私が松江に居た当時は城の老朽化が進み、その願いをかなえることができなかった。
入母屋破風と呼ばれる三角の飾り屋根も我が家から見えていたものだが、美しく修復されている様だ。
私が生きていた頃は、西洋かぶれの学者が【漢字廃止論】などを唱え、美しき日本語である表情豊かな漢字を排除し、平仮名とローマ字表記に変えるなどという呆けた主張がまかり通っていて、この先の日本がどうなっていくのかと心配したものだったのだが…。
100年後の日本でも古いもの大切に守り抜く古き良き日本の考え方が残っているのは嬉しい限りだ。 -
天守閣からは松江の城下町が見え、殿様気分とはまさにこのこと。
しかし、天守閣の眼下には、妻セツと私が暮らした松江の街並みはもうどこにもない。
ビルディングと呼ばれる天にも届きそうな大きな墓石が立ち並び、思い出の景色は消えてしまっていた。
Alas!
あの子たち一体、何処へと行ってしまったのだろうか。
オトナの男を容易く水の中に引きずり込むと言われる河童、古い家に居るという座敷童、そして、寒い雪の夜に何処からともなく現れる雪女などの妖怪たち。
神の小さな子供たちである妖怪が暮らしていた場所は、まだ残っているのだろうか。 -
唯一、遠くに見える宍道湖。
あの湖だけは、妻セツと私が湖のほとりで暮らしていた100年前と同じ姿だ。
セツが宍道湖の畔で保護した仔猫の一件は、昨日の事のように良く覚えている。 -
---旅日記 2---
城の階下へと降りると武具の展示などがあり、歴代の城主が身に着けた兜もあった。
戦国時代の兜などは武将によってはかなり個性的なデザインも有り、直江兼続の【愛】兜や上杉謙信の【うさみみ(兎耳)】兜などが有名だが、松江城の歴代城主が使っていた兜もなかなか個性的だった。
鹿の角(焔かな)兜は割と普通だったが、その隣にあったキャップの前に巨大な耳の生えた鬼をあしらった兜などは国が違う(東南アジア的なデザイン要素が強い)のではないかと思う程。
説明板によると、兜は領主の個性を主張するためのアイテムとしては非常に重要だったらしいが、やり過ぎ感があるのは否めない。 -
1階へと降りると、若い女の子たちが城の一角で賑やかに騒いでいた。
何事かと思って行ってみると、城の柱には、浮き出たかのような目と口。
心霊現象…みたいなやつかと思っていたら、どうやら違うらしい。
柱の木の天然の木目がハート形に見えるという事で、なにやら恋愛のパワースポットだということ。
当時の大工さん達が聞いたらビックリしちゃうよね。松江城 名所・史跡
-
松江城の敷地内には興雲閣(こううんかく)と呼ばれる洋館も建てられている。
城の敷地内に洋館というと不思議な気もするが、西洋化が盛んに叫ばれた明治時代には、コレは普通の事。
松江の西洋化の第一歩として作られた建築物とのことだ。 -
イチオシ
興雲閣は外観だけではなく、内部も見学できる(入場無料)。
見学と言っても二階部分に皇族が利用した部屋の展示と大きなホールがあるだけで見所は多くは無いのだが、個人的に階段が大好きな私には、なかなか魅力的な場所だった。 -
明治時代の建物なのでアールデコ調の華美な装飾は無いが、美しいラインを描く階段の手すりなどはいくら見ていても見飽きない。
興雲閣 美術館・博物館
-
二階の貴賓室は畳の間と洋室が繋がっていて、皇太子が松江を訪問した時に宿泊所として利用したそうだ。
-
そして大広間は、明治時代に様々な行事に使われたとのこと。
鹿鳴館みたいに、舞踏会が開催されたのかもしれない。 -
大広間からはバルコニーへと出ることができ、ちょっとしたフォトスポットとなっていた。
因みに、興雲閣の大広間は時間貸しでレンタルも出来るらしい。
演奏会とか、雰囲気が良さそうだけどね。
因みに興雲閣が建築されたのは八雲が松江を離れた後。
八雲が居た頃だったらきっと“西洋かぶれ”とか、著書の中で猛烈に批判したことだろう。 -
興雲閣は夜間もライトアップを実施している。
私は20時頃にその様子を見に行ったのだが、私以外に見学者は誰もいなかった。 -
この日は夕方に宍道湖へと足を伸ばし、夜の松江散歩を楽しんだ後は宿へ。
-
宿は駅前の徒歩5分のビジネスホテル;松江アーバンホテル。
シングル・ユースだったのだが、朝食付で3020円という破格の安さ。
この価格ならば部屋が狭くても、全く文句は無い。
---八雲の呟き 2---
全く、最近の宿と云うものはかくも立派なモノなのか。
私が日本中を旅した時にはどこの宿も襖や障子戸で部屋が区切られ、その障子戸も穴だらけ。
まして私のような変わった異国の顔立ちをした輩が宿泊するともなると、障子の穴と云う穴から村人の目がコチラを覗き込み、まるで障子に目が付いた妖怪に囲まれているようなありさまだったのだが、変わったものだ。
しかし、村の人達の好奇の目はけっして嫌な感じをもたらすものではなく、初めて村に来た外国人に対する興味が詰まっていて、私が面白がって部屋の内側から障子の穴に指を突っ込むと皆で喜んだり、切った果物を広げた障子の穴から差し出すと子供などはきちんとお礼を言って頬ばったりと、嫌な思いはしなかった。
最近の宿では、そういった触れ合いは一切ないのだろう。松江アーバンホテル 宿・ホテル
-
---旅日記 3---
旅の最終日は早めの飛行機で帰宅する予定だったのだが、なかなか私の旅はそうは簡単には行かないらしい。
旅の初日の私の想定では、台風は昨晩の内に山陰地方を抜けて今朝には空にお日様があると予想していたのだが、台風はどうやらのんびり屋さんで、山陰地方を通過するのはこの日、私が搭乗予定の飛行機が米子空港を飛び立つ時間。
と云う訳で、昨晩寝る前に航空会社のホームページを見た時には、私の飛行機は欠航が決まり、台風が去った後の夕方の飛行機に強制的に振り替えられていた。
台風が来ていて家に帰れない…とは何ともラッキーな状態。
だって、帰れないのだったら、こちらで遊ぶしかないでしょ。
翌日、私の頭は朝からフル回転。
台風だから外での観光は出来ないが、屋内で楽しめる所ならば大丈夫。
何処へ行こうかな♪
迷いに迷った私がセレクトしたのは、松江から1時間で行くことの出来る足立美術館。
松江駅からはJR山陰本線で安来駅へと行き、そこから美術館迄は電車に合わせてシャトルバスが出ている。 -
足立美術館と言えば、日本でも5本の指に入る人気のある美術館。
でも、台風の日なんて誰も来ないのでしょ…と思っていたのだが、そんな訳は無かった。
さすが有名な美術館だけあり、朝一のシャトルバスは満車で臨時バスが出る程。
そして、館内も台風直撃の日とは思えない程の観光客で賑わっていた。 -
足立美術館は魯山人のコレクションなども多くある美術館なのだが、訪れる方々の目的は収蔵品そのものではない場合が多い。
私もそんな収蔵品目的ではない観光客の一人で、ここで見たかったのは美しい日本庭園。 -
遠近法を用いて設計された美術館の庭は実際の広さ以上に奥行きがある様に見え、更に遠くにある山が、どこまでもこの緑の庭が続いているかのような借景となっていた。
-
この日は台風による大雨だったので、目当ての庭にも過度な期待はしていなかったのだが、かえって雨の日にここへと来られたのはラッキーだったのかも。
灰色の雨雲に覆われた空が庭木の緑の引立て役となり、天の恵みのお蔭で木々も生き生きとしていた。 -
美術館の見学者は庭へは立ち入ることは出来ずに建物の傍から見るだけなのだが、それでも十分に満足できる価値がこの庭にはあった。
-
庭はただ見ているだけでも美しいのだが、足立美術館にはその庭園の美しさを更に引き出す秘密がある。
それは、美術館らしい窓枠を用いた演出。 -
通路に作られた窓枠が、まるで額縁であるかの様に庭を切りだしている。
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---八雲の呟き 3---
Oh!
これぞ日本の和の美しさ。
石と樹木で造園された庭だけでも調和がとれているというのに、更にそこへ障子越しの灯りの仄暗さを取り入れた究極の絵画だ。足立美術館 美術館・博物館
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和室の飾り気も無い窓も、まるでそれ自体が意思を持つ額縁の様だ。
灯の無い室内から外を眺めることで、山と庭の緑が迫りくるかのように見える。 -
イチオシ
英吉利や亜米利加の庭園にはトピアリーなる木の刈り方もあり、個々に動物形に刈り込まれた木々は一種の芸需品だと感心したものだったが、日本の木々の剪定は全く視点が異なる。
庭全体を1つの調和としてとらえることにより、木々の配置が整えられ、どの方向から見ても和の静けさが感じられる景色だ。
更にこの窓枠は、立ち位置を変えると流れるように額縁の中の絵(庭)が動く。
私達が生きていた明治の頃には活動映画と呼ばれるものがあり、大きな幕に映る動く絵を見たが、まさにこの額縁の庭は活動映画そのもの。
まさか、現し世に来て、この様な美しい活動映画に出会えるとは思ってもみなかった。 -
---旅日記 4--
足立美術館での滞在時間は3時間。
ちょうど館内見学をしていた頃が台風の最接近時間だったらしく、美術館を出る頃には台風も過ぎ去り雨も小降りとなっていた。
雨が強ければこのまま空港へ行ってラウンジでのんびり過ごそうと思っていたのだが、天気が回復してくるのならば、もう一か所、立ち寄りたい場所があったので足を延ばしてみる。
私が行ってみたかったのは、日本で唯一の妖怪World。 -
妖怪Worldへのアクセスは、妖怪電車が一番便利。
妖怪電車の始発は米子駅だ。 -
電車の中は、シートも妖怪尽くし。
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イチオシ
電車の天井では、ねずみ男がお昼寝中だった。
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妖怪ワールドへの入口は鬼太郎駅(人間界では境港駅と言われている)。
駅から一歩外へ出ると、そこはもう、人間界ではないと言われている場所だ。米子駅 駅
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商店街へと踏み出すと、そこは一見どこにでもある普通の町並みに見えるのだが、それは見せかけだけ。
街の時計をよく観ると、秒針は人魂に化け、時計の円盤の中を浮遊していた。駅から往復して1時間 by ウェンディさん水木しげるロード 名所・史跡
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町中の至る所に妖怪たちが出没していた。
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町中を走る循環バスも妖怪たちにバスジャックされていた。
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パン屋さんには食パンなんて言う人間界の食べ物は売っていなく、あるのは妖怪パンだけだ。
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イチオシ
マンホール蓋のレリーフも妖怪で、地下世界もが妖怪の支配下にあることを示していた。
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金融機関も妖怪たちに取り込まれてしまっている様で、町のインフラストラクチャーは妖怪により牛耳られていえることが明確だった。
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神社もあったのだが、よく見ると社の前にあるのは鳥居ではなく、空飛ぶ一反木綿。
食・交通・水・金融・宗教…などなど、ありとあらゆるところに妖怪たちは溶け込むように入り込んでいた。妖怪神社の鳥居は妖怪:一反木綿 by ウェンディさん妖怪神社 寺・神社・教会
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商店街の通り沿いには妖怪たちのブロンズ像が立ち並ぶ。
がしゃ髑髏は、江戸時代の絵師である歌川国芳『相馬の古内裏』をモチーフとして生まれた妖怪だ。 -
化け草履は、長い期間大事にされてきた古道具に精霊が宿る付喪神(つくもがみ)だろう。
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お日様の高い昼間はユーモラスな表情を浮かべつつも、じっと静かにしている妖怪たち。
妖怪Worldでは、夜になるとブロンズ像たちが動き出す…なんていう噂もある。 -
---八雲の呟き 4---
現し世とは、なんともけったいな場所だ。
もう姿すら見ることの出来なくなった妖怪たちが、こんなところに集まっているとは。
おお、この妖怪は、木の葉天狗。
悪戯好きな小さな天狗さまだ。 -
そして、ここにいるのは小豆洗い。
小豆洗いは松江の武家屋敷の裏の川でも、良くその音を耳にした。
妻のセツなどは夜中に聞こえるその音を怖がっていたが、近寄りさえしなければ悪さをしない妖怪だ。 -
雪女のお雪も、こんなところに。
雪深い山陰地方の冬。
しんしんと雪の降る夜に音もなく家の扉が開いたら、それは…、お雪がやってくる前触れかもしれない。 -
石の壁をよじ上る悪戯小僧は、子鬼の家鳴り(やなり)。
私が生まれた英吉利ではポルターガイストと呼ばれる家の壁がピシピシとなる現象を作り出す妖怪だ。
気温差による木材の膨張が云々という説もあるようだが、実は夜中に家が鳴るのは、家鳴り(やなり)と言われる子鬼たちが家の天井や壁で遊びまわっているからだ。 -
妻セツを追いかけるようにしてやって来た現し世で、まさか、こんなに沢山の妖怪たちに出会えるとは、思ってもいなかった。
私が生きていた明治と云う時代でさえ、妖怪を信じるヒトは少なくなり、そんなものは迷信にすぎないと言われていたのに、100年も後の日本で妖怪たちの住む世界があったとは…。
現し世も捨てたものではないかもしれないな…。 -
【旅行記の終わりに】
松江と云う土地を私が旅先に選んだのは、そこが文筆家の小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)に縁のある土地だったから。
幼いころに読んだ本;八雲が紡いだ再話【怪談】に強烈な印象を受け、【怪談】が生まれたその場所を自分の目で見てみたいと思っていたのが理由です。
松江は日本へとやって来た八雲が妻となるセツと出会い、その後たった1年余りを過ごしただけの土地でしたが、ここでの八雲とセツの出会いが無ければ、小泉八雲と呼ばれる明治の文豪は誕生しなかったでしょう。
そんな松江を、八雲とセツの二人を感じながら見てきました。
前回の旅行記では小泉八雲の妻セツの視点で見た松江の風景、今回の旅行記では松江の今昔、そして、八雲が生きていたならばその美しさに驚嘆の声を上げたであろう庭園、八雲が愛した日本の妖怪たちの姿を、八雲視点での呟きを交えて綴ってみました。
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この旅行記へのコメント (2)
-
- みみこさん 2019/01/12 17:40:34
- ポワン
- ウェンディさん、またまたこちらでも失礼します。
別の旅行記でコメントしたばかりだったので控えようと思ったのですが、コメントせずにはいられない!
不思議な世界へ入ってしまった感がして、私が現し世ではない世界へ誘われてるのではないかと読み終わった後もポワンとしてしまって。
何とも小説のような旅行記でハマりました!
みみこ
- ウェンディさん からの返信 2019/01/12 18:47:02
- RE: ポワン
- みみこさん こんにちは。
2個目のコメントをありがとうございます。
松江編旅行記は、ヘルンこと小泉八雲とその妻セツが語るちょっと風変わりなお話。
私自身が松江を旅している時に、風景を見ながら、この風塀を八雲が見たらどんなふうに感じるのだろうか…と考えながら旅していたら、旅行記までがこんな風になっちゃいました。
ラフカディ・ハーンが綴った口承小説である【怪談】。
その雰囲気を意識しつつ2冊の旅行記として仕上げてみましたが、変わり種旅行記として読んでいただけたら、嬉しいです。
ウェンディ
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