2018/07/13 - 2018/07/18
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binchanさん
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14日土曜日。これから阿里山森林鉄路に乗ります。
1914年の阿里山森林鉄路本線全線開通から百年、2014年の林鉄は永らく運休していた嘉義・奮起湖間の路線が復旧するという喜びにあふれていました。しかし、奮起湖・阿里山間の復旧工事は難航を極め、あと少しというところまで進んでは再び災害に遭うという辛酸をなめ続けています。そんな中で2017年9月、奮起湖からさらに2駅分の路線が復旧、営業運転を再開しました。阿里山側からも復旧が進み、神木・二萬平間の遊覧列車運行も目前と言われ、全線復旧に大きな希望がひらけました。
ところが、それから半年もたたない2018年1月、本線で4件もの脱線事故が発生。3月から3か月にわたって本線が運休に追い込まれたのです。ああ、ちょこっとでも復旧したら乗っておかないといつ何が起こるかわからないのが林鉄なのだ!3か月と言っておきながら6月になっても何の発表もないし、このまままた大型台風で打撃を受けるのか…、と悲観的になっていました。しかし!忘れもしない今年7月5日、4トラのQ&Aを見ていたら某台湾通トラベラーさんが「6月27日に運行を再開しました」と回答なさっているじゃあありませんか。しかも運営が林務局に変更になったこととそのHPのリンクまであります。時刻表を確認すると十字路までの路線(土日のみ)も再開されてる。
直前まで日程が決まらなかった今回の旅行ですが、諸処の都合で出発が金曜日となり、土曜日の午前中にその路線に乗るスケジュールが確保できる!これは、乗らねばならるまい。また今度、と見送るときっとまた運休になり、逃さず乗っておくと結局その後何事もなく運行が続くものなのだ。私はそういう巡りあわせの悪い女。だから林鉄の未来のためにも絶対に乗らねばならん!
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 鉄道
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
8:18
嘉北から戻り後站(駅裏)の探索を終えて阿里山森林鉄路の切符売り場にやってきました。
宮脇氏も阿里山森林鉄路に乗車され、当時はもちろん阿里山(現在の沼平)で本線が運行していました。オフシーズンの平日にもかかわらず切符売り場に「完売」と表示され、現れたダフ屋風情のおばさんからホテル込みの切符を買う羽目になった場所は、多分ここだったはず。駅の構造は1980年代から変わっていないはずなので。 -
十字路まで行くのは土日のみ運行の中興號だけ。この便は予約不可なので当日窓口で切符を買います。水色のシャツのおじさんが手間取っていてなかなか進まない。あと10分で発車なんですけど…。
阿里山森林鉄路はこの7月から行政院農業委員会林務局の運営に戻りました(一時期台鉄が運営していた)が、阿里山號のネット予約方法は変わっていないようです。以前に書いた旅行記がまだ活用できるはず。
https://ssl.4travel.jp/tcs/t/editalbum/edit/11382797/?pict_id=55062775#pict_55062775 -
なんとか切符を購入できました。
この切符は台鉄の切符ではないのですが、ホームは台鉄の改札の中にあるので、有人改札で提示して通ります。写真は車内改札後のもの。 -
改札を通って右へと向かうと専用ホームがあります。
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阿里山森林鉄路の站牌(駅名標)は右の木製のもの。隣の駅との距離の他、その駅の海抜も表示されています。
2017年に奮起湖までの全駅訪問をやりました。その時の嘉義駅編。
https://4travel.jp/travelogue/11226453 -
列車がやってきました。
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十字路⇔嘉義の行先標。早くこれが「阿里山⇔嘉義」になりますように。
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762mmのナローゲージ。車両が小ぶりでかわいい。
8:30
阿里山森林鉄路中興號、嘉義を出発です。 -
先頭車は車いすスペースのあるクロスシート。山を登って行く路線なので機関車は最後尾に連結されています。
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二両目からはロングシートです。
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嘉義から乗る人は意外と少なかった。
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各車両に荷物置き場。
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トイレもあります。
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8:36
北門駅着。
ここから乗って来る人も結構いました。
昨年の旅行記
https://4travel.jp/travelogue/11226486北門駅 駅
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北門駅前にある廃墟ホテル。阿里山森林鉄路のBOT事業化に失敗し2009年から放置されている建物です。外見もそうとう傷んできていました。そのうち台湾最大の「鬼屋」(廃屋がお化け屋敷扱いされた時の呼ばれ方)になりそう。
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北門から次の竹崎までは、かつていくつもの通勤駅があった区間。現在は全て廃止されていますが駅舎が復元されている鹿麻産を通過するときはアナウンスが入ります。右側車窓を注目です。
https://4travel.jp/travelogue/11226720
9:10
竹崎駅着。
乗降客はほとんどいませんでした。 -
かつては木材の積み下ろし、機関車の付け替えを行っていたため構内が広いです。
https://4travel.jp/travelogue/11226722 -
9:27
木履寮駅(廃駅)通過。塀に囲われて駅舎も見えなくなっていました。もう倒壊の危機なんだろうな。
https://4travel.jp/travelogue/11226483 -
私が乗っていた車両にはこの時親子連れ3人と私だけ。親子連れも寝転がったり、つり革で懸垂したりの自由人だったので、私もシートに寝転んで空を眺めてみました。こんなこと座席指定の阿里山號じゃできません。
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9:42
樟腦寮駅着。
ハイキング客がたくさん乗ってきます。ここまで車で来ている人も多いはず。 -
本列車の車掌さん。去年も見た人だ。去年は台鉄が運行代行していたので、この人たちは今林務局に出向扱い?
林鉄の車掌さんは本当に大変そう。駅に近づくと飛び降りて乗り降りの補助をするし、各扉の開閉もしっかり管理しています。もちろん車内改札、切符の販売も。 -
樟腦寮はかつてはX型のスイッチバック駅でした。現在スイッチバック線は使っていないので、駅舎から離れた場所に停車します。
https://4travel.jp/travelogue/11226730
停車中に反対側のドアを開けてこれを撮影していたら怒られた。扉は手動なので開いたまま発車しちゃったら大変だもんね。ゴメンナサイ。 -
樟腦寮から獨立山までは沿線がハイキングコースになっています。
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吊橋から列車を眺めることもできます。
https://4travel.jp/travelogue/11226729 -
そして阿里山森林鉄路の見どころの一つ三連ループ。
山を周りながら進むので、先ほどの樟腦寮駅が眼下に見えるポイントがあります。三周するので3か所ポイントがあるのですが、一か所目は見逃しました。これは二か所目。真ん中に見える集落が樟腦寮。 -
三周めのポイント。
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9:57
獨立山駅着。
ここでもトレッキング客が乗降します。 -
駅で停車中でもこの傾き。走行中も大きく揺れます。
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10:10
梨園寮駅着。
廃駅になってもおかしくないくらい乗降客が少ないですが、駅の改修工事を行っていました。
https://4travel.jp/travelogue/11226723 -
沿線にお茶畑が見え、植生も変化してきました。
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三連ループで嶺を越えたので、反対側の山地が車窓に現れます。天気がよくてよかった。
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交力坪が近づいてきました。
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前回時間がなくて散策できなかった聚落。
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駅前のお店も健在です。
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10:23
交力坪駅着。
ここでも乗って来る人多かったです。
https://4travel.jp/travelogue/11226725 -
10:43
水社寮駅着。
https://4travel.jp/travelogue/11226726 -
山間の小さな駅に観光客が戻ってきています。車で鉄道を見に来ている人も多いみたい。
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線路沿いにお店ができていました。この時間は営業していなかったかもしれませんが、また下車して寄ってみたいな。
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そして次は奮起湖。近づくにつれ沿線に人が増えていきます。
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駅に停まると見物人がたくさん。
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至る所からカメラを向けています。
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11:00
奮起湖駅着。
乗ってきた人はほぼ全員下車。かわりに同数ほどの乗客がありました。ここから乗る人は十字路までの延伸部分を往復乗車する人がほとんど。 -
標高1,000メートルを超え、植生はすっかり変わりました。杉や肖楠の中を進みます。ここから先は昨年の旅行時にまだ運行再開していなかった路線です。
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奮起湖から乗車したお仲間たち。
車内は冷房がよく効きいていてとても寒かった。冷房の吹き出し口を閉めたいのですが、壊れていて閉まらないところも多く、寒さに震えながらの乗車となりました。 -
ちょっと雲行きが怪しい。山の天気なので変わりやすいのは仕方ない。
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地図で現在位置を確認。未知の領域を順調に進んでます。
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脇に線路が出現し駅が近づいたことを知らせます。
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っとここで沿線に人が。ここまで来る列車はこの一往復だけなので、この人はここまで車かバイクで来たんでしょう。みんな運行再開を待っていたんだね!
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11:18
多林駅着。
現在の終点十字路は路線バスでもアクセスできるので、多林で下車して折返しの便に乗ることも考えました。そうすれば全駅訪問ができますからね。しかし、二つの理由でそれをやめました。
一つは、今日の夜オフ会に出席するために台北へ行く必要があり、その時間がギリギリになってしまうこと。折り返しの便は奮起湖で2時間以上停車するので、それで嘉義に戻ったのでは間に合わないのです。バスの乗り継ぎも悪く、台北着は18:00過ぎになります。
二つ目は、もし多林で下車して一人になってしまった場合、野生動物や不審者が怖いから。昨年梨園寮に一人で下車するのを躊躇したのと同じ理由です。梨園寮は本当に誰もいない駅でした。 -
ところが、意外なことに多林には結構人がいたんです。乗降があったかは確認していないのですが、駅や列車を見物している人がこのとおり。
これなら次回は下車してみてもいいかも。 -
鉄橋を通過。これも難工事だっただろうな。
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遠くに見えるのは得恩亞納の集落かな。公共交通機関ではアクセスできない秘境のリゾート村らしいんですよね。
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見えてくる山の形も変わり、阿里山から見える山並みが現れてきました。断崖があるのは小塔山でしょうか。
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山水を線路下に通す水路。砂防ダムでもあるかな?こういった工事も大変だったんでしょうね。
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11:32
予定より7分遅れて十字路駅着。
折り返し便は11:40発なので、乗って帰る人は記念撮影に大忙し。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- へけけさん 2018/08/20 19:24:23
- とても懐かしいです。
- binchanさん こんばんは。
今回のシリーズもとても興味深く面白いです。毎晩晩酌しながら読み返してます。宮脇先生の本を傍らに置いて。
やっぱり全面復旧までは時間がかかりそうですね。工事が大規模で大変そう。十字路、是非行ってみたいです。へけけ
- binchanさん からの返信 2018/08/21 15:30:26
- RE: とても懐かしいです。
- へけけさん、抜け駆けして十字路まで行ってきましたよ。
奮起湖から上の路線を見て、十字路・神木が安全に復旧するにはかなりしっかりとした基礎の工事が必要だと思いました。復旧した後はある意味「風情のない」区間になるのかも。それでもあれだけの絶景ですからね、ぜひとも安全に復旧してほしいです。
宮脇氏の鉄道紀行文をそれほどたくさん読んだわけじゃないですが、あれを読んで鉄道(というか移動の)面白さを知ったような気がします。鉄道好きとはおこがましくてとても自称できないんですが、あれを読んで面白いと思ったということは若干の鉄分があるんだろうな〜と思ってます。
binchan
-
- hidezouさん 2018/08/08 16:42:19
- ロングシートも在るんだぁ♪
- binchanさん、こんにちは~
この旅行記で阿里山森林鉄路にロングシートが在る事を知りました、
小さな車両と狭い通路が、昔の糖鉄車両がこの感じだったと想像させます。
乗車できて羨ましいでござる~
奮起湖駅から奮十字路駅まで行けるようになったのですね。♪
拙者が乗ったときは奮起湖駅まででした、これは再訪しないと~
此れからの旅行記も楽しみにしてます。 ペコリ(o_ _)o))
hidezou
- binchanさん からの返信 2018/08/08 19:39:17
- RE: ロングシートも在るんだぁ♪
- hidezouさん、コメントありがとうございます。
昨年初めて林鐵に乗りに行った時はhidezouさんの旅行記も熟読していきましたよ。昔の嘉義駅前バスターミナルの写真もあって懐かしいです。
乗り鉄もたくさんされてますし、私もhidezouさんの旅行記楽しみにしています。
binchan
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