2011秋、ブルガリア等・東欧旅行記(10/52)：ソフィア、大統領府衛兵交代儀式、聖ペトカ地下教会、セルディカ遺跡

2011/10/05 - 2011/10/13

夕刻に到着したソフィアでは、市内見学に続き、大統領府の衛兵交代儀式、地下教会等を見学しました。また、地下鉄工事の際に偶然発見された古代ローマ時代の『セルディカ遺跡』と、その出土品も見学しました。

エリア ソフィア(ブルガリア)

ブルガリアの首都、ソフィアの中心部にある大統領府の建物光景です。ブルガリアにおける大統領は、1989年の民主化革命の翌年、19904月に初代のペトゥル・トシェフ・ムラデノフが就任しましたが、僅か3ヶ月での辞任となりました。

大統領府付近の市街光景です。政治混乱の中、1990年には無党派の2人の臨時大統領が就任しましたが、いずれも1カ月とは続きませんでした。やっと軌道に乗ったのは、1990年8月に就任した民主勢力同盟のジェリュ・ジェレフ大統領からです。6年半ほど大統領の座にありました。

大統領府の衛兵交代儀式の始まりです。行進の後、建物の中に入って行きました。その後の大統領です。ジェリュ・ジェレフ大統領の後には、同じ民主勢力同盟のペタル・ストヤノフが就任し5年を務めました。現在は2002年1月に就任した、ブルガリア社会党のゲオルギ・パルヴァノフ氏が務めています。

先頭の方が、衛兵のリーダー格の方のようです。ブルガリアの大統領府の衛兵は、エリートが務めているとされます。

直立不動の姿勢で、正門に向かって右側を守る衛兵です。このような姿勢を継続出来るのは、長くても1〜2時間でしょうか。

こちらは、直立不動の姿勢で、正門に向かって左側を守る衛兵です。まだ寒くないこの時期はまだしも、暑い夏も、雪と北風で凍える時期は大変です。

足を高く上げての行進です。靴音が石畳に響きました。それでも、緊迫感がそれほど漂わないのは、実務としての衛兵勤務よりも、イベントとしての意味合いが強いためでしょうか。

これで、衛兵交代儀式の見学はお終いです。イギリスや台湾などの衛兵交代儀式に比べますと、時間も内容も簡素なものに見えました。

衛兵交代儀式の見学を終え、地下街に入りました。次の見学場所に向かうためと、その途中で、古代遺跡の見学をするためでした。地下鉄工事の際に偶然発見された古代ローマ時代の『セルディカ遺跡』です。

建物地下にあった展示の紹介です。発掘調査されたままの遺跡や、出土品が展示してありました。大きな壺や碗、それにレリーフなどの展示状況です。

子供の背丈ほどはあろうかと言う、大きな甕です。素焼きのようです。甕棺程の大きさがありますが、甕棺にしては口が狭いようです。農作物の収納用などの目的だったものでしょうか。

同じく、大きな甕の展示です。地面に半ば埋めて使われたものでしょうか、底が尖っていますから、そのままでは直立できません。

石製の臼のような容器です。割れた箇所が留め金で修復してありました。脱穀辺りで使われたものでしょうか、使い古したような跡がありました。

古代ローマ時代の『セルディカ遺跡』の城壁です。2世紀から4世紀頃、500メートル四方に亘って、町の中心を取り囲んで城壁が造られたとされます。

地下の遺跡と出土品の説明をされる現地ガイドさんです。ブルガリアの大学で日本語を学ばれた後、日本の外国語大学で2年間日本語を学んだと自己紹介されていました。

ローマ時代の3〜4世紀に煉瓦で建造された円形の教会、『聖ゲオルギ教会』です。周りは近代ビルで囲まれていました。ソフィア市内で最古の教会です。

同じく、円形の『聖ゲオルギ教会』の光景です。空には明かりが残っていましたが、ビルに囲まれて、真っ暗な写真になって仕舞いました。

『聖ゲオルギ教会』の周りの古代ローマ時代当たりの遺跡のようです。多重に遺跡が重なった場所かもしれません。

同じく、『聖ゲオルギ教会』の周りの古代ローマ時代当たりの遺跡です。煉瓦で堅固に造られた建物の基礎部分に見えます。

明りが灯り始めた大きな建物です。室内の明かりではなく、ライトアップされる建物のようです。地下鉄小路の道路に北側に面していました。

由緒ある古い建物のようです。その1階にはカジノのネオンが輝いていました。明りが邪魔して撮影が出来ませんでしたが、立派な壁画の装飾がありました。

地下鉄工事現場です。掘削する度に、次々に遺跡が発見され、その考古学調査で工事の進捗は遅れているようです。遺跡も1つだけではなく、複合遺跡かも知れません。

聖ペトカ地下教会の側面光景です。オスマン･トルコ支配下の時代、目立たないように造られたブルガリア正教の教会です。地面より低い位置に建てられたことからの命名です。『馬具工の聖ペトカ教会』とも呼ばれます。『馬具工』という呼び方は、教会が中世に馬具工たちの守護者となって機密を行ったことに由来します。

聖ペトカ地下教会の正面光景です。ブルガリア正教にとって厳しい時代を反映したものでしょうか、煉瓦と石で造られた壁の厚さは、1メートルあります。時間が遅く、入場しての見学は出来ませんでしたが、14世紀、15世紀、17世紀および19世紀の壁画が見所とされます。

同じく、聖ペトカ地下教会の正面光景です。聖堂は、11世紀のブルガリアの聖ペトカに捧げられたものです。

この日の夕食のレストランです。ソフィア中心部の見学を終えた後、歩いてやって来ました。その玄関光景です。

最初に出された、少し柔らかいパンです。本当は、フランス風の堅いパンの方が欲しかったところです。それでも、決して不味くはありませんでした。

野菜スープです。皆さん方の評判は、余り良くなかったようです。私の場合、味のことは朧にしか覚えていませんが、残さず戴きました。もともと野菜も大好きです。

赤と白のワインをそれぞれ注文しました。本当は、赤ワインのハーフボトルがあればいいのですが、その準備は旅行を通じてありませんでした。ロゼワインも時々確認してみましたが、それもありませんでした。これらのことは、美味しく、お値打ちなワインを戴いたことで、すべて帳消しです。

今日のメインディッシュです。鶏料理と、リゾット風の味付けご飯でした。量が多過ぎましたので、半分ほど残しました。申し訳ない気持ちが強くありますが、旅行中に体調を崩しては旅の楽しみは失われます。