2011年、伊勢崎の公園で保存されていたC61蒸気機関車が、復活し、動態保存を開始しました。昨年の夏は、この復活蒸気の写真を撮るために、毎週群馬県まで通いました。そのうち、信越線の横川から高崎まで、昔懐かしい客車に乗車しました。<br />　シーズンの週末に運転されている群馬県のSL列車、2011年のトピックは、1986年に、国鉄から消えてしまった、茶色い、いわゆる「旧型客車」に乗れることです。一昨年までのSLみなかみ号やばんえつ物語号、パレオエクスプレスは、12系客車という比較的新しい冷房付き客車で運転されていますが、旧型客車は冷房も無く、燈火も特徴があり、本来は出入り扉も開けっ放しで走行していました。<br />　運転初年だけあって、行きの切符は売り切れ、帰りの切符が何とかとれました。客車は、昭和のはじめに作られた、内装も座席も木造ニス塗りという古風の車両から、戦後に製造された、比較的明るく近代的な客車まで6両が連結されています。<br />　従来の便所は省令で垂れ流し式が使えないため、1両に大掛かりな改造を行ってバリアフリーのものを新設、やはり省令でそのままでは走れない、手動の出入り扉は、磁石とシリンダ装置によるマジックドアのような方法で自動的に閉まるようにし、走行中はロックされ開かないようになりました。古い客車を走らす時に一番問題になる点ですが、うまいものを考えたなと感心しました。<br />　午前、安中でカメラを持ち待ち構えていると、茶色い客車と、補助用ディーゼル機関車を連ねたC61が、カメラマンの列の前で気笛一声、煙をはいて走りすぎ、開け放しの窓からは多くの乗客がこちらに手を振ってくれました。<br />　午後、動輪を叩いて機関車の具合をチェックしたり、車輪に油をさしたり、キャブの中で火床の様子を見る機関士たちの様子を見ながら、出発時間が近づいたので、懐かしい旧型客車の座席に乗車。帰りはC61は後ろにぶら下がり、ディーゼル機関車が列車を引っ張ります。ゆっくりした速度で信越線を走る客車、車内放送で、冷房が無いので熱中症には気を付けてくださいという案内をしていましたが、夕立あがりの上州から車内に吹き込む風は涼しく、冷房のない車両に乗ることが一種の贅沢になったと実感しました。

SL列車に乗る（横川→高崎）

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2011/08/28 - 2011/08/28

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#鉄道・バス

fmi(ふみ)さん

　2011年、伊勢崎の公園で保存されていたC61蒸気機関車が、復活し、動態保存を開始しました。昨年の夏は、この復活蒸気の写真を撮るために、毎週群馬県まで通いました。そのうち、信越線の横川から高崎まで、昔懐かしい客車に乗車しました。
　シーズンの週末に運転されている群馬県のSL列車、2011年のトピックは、1986年に、国鉄から消えてしまった、茶色い、いわゆる「旧型客車」に乗れることです。一昨年までのSLみなかみ号やばんえつ物語号、パレオエクスプレスは、12系客車という比較的新しい冷房付き客車で運転されていますが、旧型客車は冷房も無く、燈火も特徴があり、本来は出入り扉も開けっ放しで走行していました。
　運転初年だけあって、行きの切符は売り切れ、帰りの切符が何とかとれました。客車は、昭和のはじめに作られた、内装も座席も木造ニス塗りという古風の車両から、戦後に製造された、比較的明るく近代的な客車まで6両が連結されています。
　従来の便所は省令で垂れ流し式が使えないため、1両に大掛かりな改造を行ってバリアフリーのものを新設、やはり省令でそのままでは走れない、手動の出入り扉は、磁石とシリンダ装置によるマジックドアのような方法で自動的に閉まるようにし、走行中はロックされ開かないようになりました。古い客車を走らす時に一番問題になる点ですが、うまいものを考えたなと感心しました。
　午前、安中でカメラを持ち待ち構えていると、茶色い客車と、補助用ディーゼル機関車を連ねたC61が、カメラマンの列の前で気笛一声、煙をはいて走りすぎ、開け放しの窓からは多くの乗客がこちらに手を振ってくれました。
　午後、動輪を叩いて機関車の具合をチェックしたり、車輪に油をさしたり、キャブの中で火床の様子を見る機関士たちの様子を見ながら、出発時間が近づいたので、懐かしい旧型客車の座席に乗車。帰りはC61は後ろにぶら下がり、ディーゼル機関車が列車を引っ張ります。ゆっくりした速度で信越線を走る客車、車内放送で、冷房が無いので熱中症には気を付けてくださいという案内をしていましたが、夕立あがりの上州から車内に吹き込む風は涼しく、冷房のない車両に乗ることが一種の贅沢になったと実感しました。