ポーランド旅行(1)　クラクフから日帰りで世界遺産ヴィエリチカ岩塩坑

2022/08/15 - 2022/08/15

クラクフから日帰りでヴィエリチカ岩塩坑に行ってきました。

【往復の交通】
・クラクフから日帰り可能。
鉄道は安いが本数が少ない。
バスは本数は多く入口に近いが、座れないかもしれないし渋滞するかもしれないしクラクフの乗り場がわかりにくい。
→中央駅近くなら時間があえば鉄道、そうでなければバス304。
ヴァヴェル城近くならJubilatからバス304が便利。

【現地】
・グループツアー形式のみ（日本語なし）。
・完全に予約推奨。ツーリスト・ルート（通常の部屋めぐり）とマイナーズ・ルートがある。→今回はツーリスト・ルート（英語）です。
・写真撮影は無料！（2019年秋から）
・ひたすら階段を下る（たまに上る）が、靴が適切ならあまり足に負担はない。
・夏でも長袖必須。ずっと歩いているのでパーカーを着こまなくてもそこまで寒くないと思う（心配なら持参）。
・ツアー2時間中、トイレは1時間経過後に1回あり（無料）。ツアー開始から地上に出るまで3時間。
・地下にお土産屋は少なくとも3か所あり。特殊なものでなければ、荷物になるので地上に上がるエレベータの後のお土産屋さんで買えばよいかも。クレカOK。

【その他】
・ペットボトルの水は持参が無難。
・世界遺産第1号のひとつ。

【所要時間】
現地3時間＋クラクフから往復2時間程度＋入場待ち時間

エリア ヴィエリチカ(ポーランド)

• 旅行の満足度: 5.0

ヴィエリチカ岩塩坑に行くバスはバスターミナルではなく、こんな道端から出発します。クラクフ中央駅からみるとバスターミナルと逆側（旧市街側）にあるOgrodowa通りです。地球の歩き方に載っている場所で合っています。

乗ったらちょうど出るところでした。

2022年夏時点の時刻表はこちら。304番バスの方です。

切符は車内で購入。この券売機はカードのタッチ払いもできる優れものですが、コインのみのもあるので要注意。

チケットは”乗車時間”制。ヴィエリチカ岩塩坑までは40分程度なので、60分チケット（この画面では上から3つ目）を購入します。

こちらはコインのみバージョン。

いずれにしても買ってすぐ（事前に買った場合はバスが動き出してすぐ）、近くにある黄色い機械でヴァリデーションが必要です。

バス停の名前を確認しながら下車。心配であればGPSをマップで見ていればOKでしょう。

10:07 クラクフ→10:48 ヴィエリチカ岩塩坑
PLN 6

バス停の手前にあるT字路を曲がって、坂を少し上ると入口が見えてきます。

ネットで予約していたので、オンラインチケット引換所へ。全然並んでいなくてすぐにチケットがいただけました。

引換時は予約票がいるので忘れずに。


ヴィエリチカ岩塩坑
入場料（英語ガイド）　PLN 119

何の行列かというと、当日券購入の列！
事実上予約は必須と思われます。

ツアー開始時間までのんびり過ごします。水のペットボトルを忘れてしまい、探したのですが見当たらず。結局周辺のお土産屋で購入しました。

暑いのでアイス！このチョコとバニラのソフトクリーム、ドバイ万博のポーランド・パビリオンでもいただいたので、本場で再会できて感動！


水＠周辺の商店
PLN 4

ソフトクリーム
PLN 11（約330円　※2022/8）

万博でいただいたのはこちら。こっちの方がよそゆきな見た目かな！？
AED 25（約830円　※2022/3）と価格もちょっと万博仕様。

長時間のツアーに備えてトイレを済ませ、少し早めにツアー開始のポイントへ。それぞれの言語の場所に並びます。

いよいよツアースタート！

いきなりどんどん階段を下っていきます。

岩塩坑内部はガイドさんと一緒にグループでまわります。

内部ではこのような扉がかなり多くあり、開けたり閉めたりして進んでいきます。

岩塩坑とはいえ、足場は整備されているので靴の心配はいりません。そして階段でない部分はほとんどがこうした通路です。

【コペルニクスの間】
最初に通されたのがここ。

コペルニクスは昔ここにきたことがあるそうです。像は塩でできています。

【聖アントニ教会（チャペル）】
塩の結晶がアーティスティックなこのチャペル。シャンデリアは岩塩です。
聖アントニは抗夫の守護聖人でした。

【ヤノヴィツェの間】
ハンガリーのキンガ女王が気に入らない結婚の婚約指輪を投げ捨てたが、ハンガリーからヴィエリチカに運ばれた岩塩の中から見つかり、そこを掘ったら岩塩が出たという伝説を再現しています。これも像は全部塩。

【シェレツの間】
塩の運搬の蝋人形です。
後に馬（後ろに見えています）が運ぶようになりました。

次のカジミエシュ3世の間へつながる通路には塩を切り出した状態が残されていました。

【カジミエシュ3世の間】
大きな広間に出ました。

塩産業の保護をしたポーランド王カジミエシュ3世の像があります。

ちなみにカジミエシュ3世は50ズロチ札に描かれています。

【ピスコヴァ・スカワの間】
まだ浅めのところにいましたが、一段深いところに向かいます。階段は17世紀に設置されたそうです。

下に降りるとこんな装置が。これで塩を上に運んでいたそうです。

ここでは小人像がいくつか置かれていました。

いまだに地下水が流れる排水管がありました。

奥は立入禁止ですが、ずーっとつながっているように見えます。

地下を掘って湧き出る水を排水する様子も。

【クネグンダの間】
労働の様子を小人たちが再現しています。

【聖十字架礼拝堂】
小さな礼拝堂です。

キリスト像は何気に17世紀のもの。

マリア像もあります。

そして次はいよいよ・・・

【聖キンガ礼拝堂】
ヴィエリチカ岩塩坑のメインといっても過言ではない聖キンガ礼拝堂。パンフレットによく載っていますね。
地下100mほどとは思えません！

奥行きは50mを超え、完成まで70年もかかったというから驚きです。抗夫の安全祈願のための空間ですが、今でも毎週ミサが行われ、結婚式なども挙げられるというからさらに驚きです。

下に降りてきました。上2枚の写真は、左の階段の上から撮ったものです（右の階段は立入禁止）。

坑夫が彫ったというレリーフをいくつかみていきます。
これはヘロデ大王の幼児虐殺（聖書のシーン）。階段を降りたところにあります。

その隣にあるのが聖母子像。ピンぼけやっちまった・・・！

エジプトに避難する聖家族。

聖バルバラ像。建築系（石工、鉱夫など）の守護聖人です。

一番奥にある祭壇。

祭壇の像も塩。

このシャンデリアも塩でできています。

最後の晩餐のレリーフ。ダヴィンチの模写（模"彫"！？）。すさまじい出来です。

寄ってみると、確かに岩塩を掘ったものとわかり恐れ入ります。

さっきピンボケした聖母像の向かいにはキリスト像が。そしてまたピンボケするという・・・。

聖トマスの懐疑。復活したことを疑って指をキリストの傷に突っ込んでいます。

ポーランド出身のローマ教皇のヨハネ・パウロ2世像もあります。
感動冷めやらぬ中、次の部屋へ。

【バロンチの間】
なんと地底湖が！最も深いところで9mもあるそうです。

【ミハウォヴィツェの間】
巨大な木組み！天井を支えるものですが・・・え、それって崩れる可能性があるってことですか・・・？

【ドロズドヴィツェの間】
こんなタイミングで、なんとお土産屋さんがあります！
ここで1回目のトイレ＆飲み物休憩。

あまり時間がないし、この後にもお土産は2回チャンスがあるので、どうしても欲しくて後で買えなかったら悲しいもの以外は荷物になるので買わない方がよいような。素直にトイレに行くのがよいでしょう。。

うれしい無料トイレのそばにはゲーテ像。ここに来ていたんですね。

【ワイマールの間】
ゲーテ像奥のどんづまりにある部屋で、部屋の外からライトアップを眺めるような感じでした。

【ピウスツキ元帥の間】
ポーランド建国の父ピウスツキの像もやっぱり塩です。

階段でどんどん下っていきます。

下りきると、またもや地底湖がありました。ここがピウスツキ元帥の間なんですね。像は聖バルバラです。
かつては船で渡れたそうですが、事故があってから禁止になってしまいました。

【スタシツの間】
今回のルートでは最も天井の高い部屋です。
ここでツアー御一行様は解散になりました。あとは自分のペースでめぐってOKとのこと。このとき13:47、ツアー開始から1時間45分経っています。

塩の世界遺産マークがありました。実はヴィエリチカ岩塩坑は世界遺産
第1号の1つで、他の11か所（※）も一緒に書かれています。

（※）クラクフ歴史地区、ランス・オ・メドー、ナハニ国立公園、ガラパゴス諸島、キトの市街、シミエン国立公園、ヴィエリチカとボフニアの王立岩塩坑群、ラリベラの岩窟教会群、アーヘン大聖堂、ゴレ島、メサ・ヴェルデ国立公園、イエローストーン国立公園（時計回り）

この部屋ではいくつか展示物がありました。

パネル展示もあります。ゆっくり読んでたらさらに時間かかるので流し見ｗ

スタシツの像。

【スカルブニクの間】
今回は塩の彫刻はここで見納めです。

お土産屋さんが登場。ここで食用の岩塩やバスソルトを買いました。

食塩　PLN 19
バスソルト　PLN 12

【ブドリクの間】
なんと食堂です！

【ワルシャワの間】
イベント会場になっているようです。

【ヴィスワの間】
ワルシャワの間の隣です。なぜかこんなところで足止め。地上へのエレベーター待ちかな？

確かに地上へのエレベーター待ちではあったのですが、肝心のエレベーターが見えない・・・。

途中トロッコが置いてありました。

ようやくエレベーターに・・・！
行列の場所から13分も歩いています。どこまで行くのかと思いました・・・。

14:38

エレベータを降り、お土産屋さんなどを通り過ぎて、さらにやや上って、ようやく外の世界に！
一体ここはどこなのかと思ったら、入口より約400m東でした。歩いてバス停に向かいます。

途中、博物館がありました。この日は月曜日で残念ながらクローズ。

バスでクラクフへ戻りました。
ヴィエリチカ岩塩坑おすすめです。

この旅行記へのコメント （2）

• Juniper Breezeさん 2023/04/10 12:45:18

  とても分かりやすい旅行記でした!　

  worldhusiastさん、こんにちは。　はじめまして。　
  ヴィエリチカ岩塩坑の旅行記を拝見させていただきました。
  
  コロナ禍でずっと海外旅行に行けていなかったのですが、このGWに3年半ぶりに日本脱出します!　ポーランドに初めて行く予定で、ヴィエリチカ岩塩坑とアウシュヴィッツに関して調べていたのですが、どちらもクラクフから送迎付き・日本語ツアーに申し込んでしまったら高すぎるから、英語ツアーでもOKだけど、それでも結構高いからどうしよう…と思ってて、どちらかだけでも自力で行けるなら行きたい!と思っていたところに、worldhusiastさんの旅行記がhitしました。
  
  クラクフのバスの乗り場に関しても分かりやすく書かれていらっしゃるし、ヴィエリチカ岩塩坑は、絶対に行かなくては!と思いました。　計画の参考にさせて頂きます。　他にもいろいろな国を訪れていらっしゃいますね。　この旅行計画が終わったら、また次の旅の妄想w計画の時に参考にさせて頂きますね。
  
  これからもどうぞよろしくお願いします。
  
  Juniper Breeze
  

  worldhusiastさん からの返信 2023/04/10 21:05:49

  Re: とても分かりやすい旅行記でした!　

  Juniper Breezeさん、はじめまして。旅行記お読みくださりありがとうございました。計画や妄想の参考にしていただけるとは・・・！とても光栄です。
  
  クラクフは丸3日とって、クラクフ旧市街、ヴィエリチカ、アウシュヴィッツ・ビルケナウを1日ずつ訪れるのがよいと思います。実は、前にクラクフ来たときヴィエリチカを行き忘れたので今回わざわざ再訪しました。
  
  ヴィエリチカとアウシュヴィッツのどちらか現地ツアーにされるなら絶対にアウシュヴィッツです。ツアーでできるかわかりませんが、もし現地日本語ガイド（中谷さん）の予約がとれれば最高です。昔参加した際は単に説明するだけでなく参加者がより深く考えたり感じたりするような構成で、お値段以上だと思った記憶があります。
  ヴィエリチカについては旅行記の通りで、予約さえしてしまえば移動も見学もアウシュヴィッツに比べて楽勝なのでツアーにする必要はきっとないでしょう。
  
  3年半ぶりにヨーロッパに行かれるとのこと、楽しいご旅行になりますように！