2020年9月守ろう心身の健康！四国リンリン時々テクテク遍路(17)自然と文化の香る松山のお寺を巡る

2020/09/15 - 2020/09/16

　2020年の新型コロナウイルス肺炎克服のため、一丸で力を合わせつつ心身の健康維持の外出をします。

　パンクを直して快調に松山市の道後温泉まで進みました。温泉駅にはディーゼルエンジンで動くなんちゃって蒸気機関車がいました。

　コロナ対応を四苦八苦・満喫しながら鉄分またはリンリン時々テクテク分補給で観光ミッション・コンプリートを目指します。

エリア 道後温泉(愛媛)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.0
• ショッピング: 4.5
• 交通: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: バイク
• 旅行の手配内容: 個別手配

　翌朝10時前に宿のワゴン車にパンクした自転車を乗せてもらいました。久万高原のバスターミナルへ移動します。ＪＲ四国バスは朝6時半から午後8時まで平日8本のバスを松山駅まで走らせています。ただし宿の最寄りのバス停ではなく始発のバス停乗車を指定されました。

あん グルメ・レストラン

　どこにも書いてありませんが、お昼の10時半、12時半、15時20分の3本はすいているので前もってＯＫがとれれば輪行袋にしまわなくても乗車できるそうです。車イススペースは座席が折りたためるようになっており、そこに自転車を置くよう言われました。

信州そばの店 十割そば グルメ・レストラン

　出発しました。乗客は3人だけでした。昼下がりのバスはお遍路と真逆な緩い空気が漂ってました。バスは緩やかに坂を上ります。

こーなん産直館 グルメ・レストラン

　バスは歩きお遍路が上り下りする標高700mの三坂峠を越えずに2km以上の三坂トンネルを貫いて走ります。トンネルは便利です。

　この塩ヶ森バス停で降りて3kmつづら折りを下ると浄瑠璃寺です。しかし自転車屋さんが近くにないので砥部町でパンクを直してから戻ることにします。

砥部焼観光センター炎の里 名所・史跡

　11時過ぎに砥部町の高尾田（たこうだ）という停留所でバスから自転車を下ろして下車します。松山市との境近くでした。宇和島以来のマチナカに戻って来ました。

　停留所近くのサイクルショップかどたさんでパンクした後輪のタイヤを交換してもらい、11時40分に出発しました。ママチャリだけでなく高級な自転車も多くあり、お店でツーリングなども企画されているようでした。

IPPO グルメ・レストラン

　砥部と言えば石が有名で、刃物を研ぐ砥石の名前の由来になっているそうです。

砥部焼陶芸館 名所・史跡

切れ味鋭い刃物を研げそうな岩のトンネルをくぐって46番浄瑠璃寺を目指します・

SPA P SPO砥里館とべ温泉湯 温泉

　浄瑠璃寺に着きました。浄瑠璃寺は山門がなく、入り口にの石段の左隅には正岡子規の「永き日や衛門三郎浄瑠璃寺」の句が書かれている柱が建っています。

浄瑠璃寺 寺・神社・教会

　石段を上がるといい感じにひなびた本堂と大師堂が並んで建っています。ご本尊の薬師如来は別名で瑠璃光如来というそうで、そこから浄瑠璃寺の名前の由来になったそうです。

　樹齢1000年、高さ２０ｍのイブキビャクシンの木が参道の左手にありました。南国に来たような生命力を感じる巨木でした。

　46番浄瑠璃寺と次の47番八坂寺はわずか900m。大通りから左に入った山にあります。山の8か所の坂道を切り開いてお寺を建立したところから八坂寺とされました。

　八坂寺の山門は手前に橋があります。山門の天井を見上げると、天女たちに囲まれたご本尊の阿弥陀如来が描かれています。

八坂寺 寺・神社・教会

　正面の石段を上ると奥に本堂が建っています。近年再建された鉄筋コンクリート造り、銅葺き屋根です。修験道の霊場とされた時代もあったようですが、今はのんびりとした雰囲気のお寺です。

　境内に接する霊園から松山平野が一望できます。秋のそよ風を受けて、山々と田園を見ながら休憩します。修験の行を行った人はどういう気持ちで眺めていたのでしょうか。

　再び大通りに戻ります。タイヤを変えたら後輪のガタガタがなくなり快調に走れるようになりました。お遍路を始めた衛門三郎のお寺文殊院近くを走ります。

文殊院 寺・神社・教会

　さっきパンク修理した自転車屋さん近くを流れている重信川の橋を渡ります。この川は豪雨の度に氾濫していたため、松山城の城主・加藤嘉明が家臣の足立重信に改修を命じ、伊予川の氾濫が収まったため、その功績を讃えるため重信川と呼ばれるようになったそうです。

南道後温泉 ていれぎの湯 温泉

　48番西林寺は周囲を小川と田園に囲まれています。田畑と水を護るお寺だそうです。水に恵まれた土地なので清滝山となっていますが、川の土手より低い場所に境内があります。

西林寺 寺・神社・教会

　罪あるものは境内にたどり着かず、無間地獄に落ちるそうですが、無事本堂と大師堂が並んで建っている姿を拝めました。山門、境内、お堂全てが立派で風格のあるお寺でした。

　西林寺、砥部方面には、伊予鉄道横河原線の久米駅から連絡バスがでているそうです。戦後廃線も検討されていたそうですが、地元の存続運動と松山への通勤客増で現在は日中15分間隔の運転を行っています。沿道には住宅が建ち並んでました。

和良家 来住店 グルメ・レストラン

　久米駅チカにある49番浄土寺の山門は11月いっぱいまで工事中でした。大正10年建立だったそうです。木肌には虫食いが進んでいたそうです。養生された中の入り口から境内に向かいます。

浄土寺 寺・神社・教会

　浄土寺も本堂と大師堂が並んで建っています。室町時代に建造された本堂は昭和34年に解体修理されています。和漢折衷の簡素で落ち着いた造りです。

　ここまで1時間おきにお詣りできてます。パンク修理後順調にお詣りできましたが、そうは続かないのがお遍路、なだらかに続く坂にへばります。

プティパ グルメ・レストラン

　何とか50番繁多寺の山門にたどりつきました。御所の門は京風の山門で和みます。

繁多寺 寺・神社・教会

　本堂や大師堂の背後には木々が迫り、自然に溶け込んでいました。学問を究めるお寺だそうで、景色はリラックスするようにできています。

　正岡子規のふるさとだけあって、どこのお寺にも俳句にまつわるものがあります。このお寺は俳句を投稿するポストがありました。

　午後4時を過ぎ、今日最後のお寺51番石手寺に駆け込みならぬ走りこみます。

愛され弁当 よりみち グルメ・レストラン

　石手寺は不思議なお寺でした。普通のお寺は整然というか、幽玄というかまっすぐな感じですが、このお寺は東南アジアの寺院のように混沌としています。政治的なスローガンや性的マイノリティを支援する募金もあって俗世とのかかわりを積極的に行っているのは88か所ではここだけでした。

石手寺 寺・神社・教会

　仁王門も本堂も鎌倉時代末期の建立で歴史的な価値が高い文化財です。しかし般若心経がスピーカで大音量で流れている境内はお祭りのようでした。

　仁王門手前の回廊はお店のアーケード街になっていました。お店は平日の夕方だからかコロナのためなのか閉まっていました。黒猫が我が物顔で石畳通路を占領しています。

五十一番食堂 グルメ・レストラン

　5時を過ぎましたので道後温泉で今晩の宿を探します。本日の走行距離は６つのお寺をまわったのにたったの20kmでした。

松山市立子規記念博物館 美術館・博物館

　道後温泉駅にはディーゼルエンジンで動くなんちゃって蒸気機関車がいました。平日火曜日の夜、ＧoＴｏトラベルの観光客が駅前に夕べの散歩を楽しんでいました。私も宿を探して数十年ぶりの道後の夕べを楽しみたいと思います。

道後温泉駅 駅