錦秋の洛北を歩く　２．瑠璃光院から岩倉実相院へ

2019/11/21 - 2019/11/21

　京都には季節ごとに違った表情があり、これまで数え切れないほど来ていますが、やはり秋の紅葉の時期は格別です。今年は１１月中旬になって気温がぐっと下がったため例年になく紅葉が美しいと聞き、平日を狙って京都に行きました。

　今回は紅葉に加えて、大好きなＮＨＫ番組「京都人の密かな愉しみ」ゆかりの場所を回ることを目的に、洛北エリアに的を絞りました。このエリアは華やかな東山に比べて鄙びた雰囲気があり、御所の西側にあたる西陣、室町は生粋の京都人が暮らす「ディープ京都」です。

　次は瑠璃光院と岩倉実相院。瑠璃光院は新緑と紅葉の時期だけ一般公開しています。昨年「青紅葉」の時期に訪れましたが、今日来てみると何と２時間待ちの大行列。結局山門前から写真を撮っただけでしたが、高野川から比叡山を望む風景はまさに「錦秋」でした。
　岩倉実相院は、黒光りするまで磨き上げられた床に写る「床紅葉」が有名です。写真撮影が禁止だったのでＨＰから拝借したものを添付しました。ここには池泉回遊式庭園と枯山水の石庭の二つの趣の異なる庭があり、静かに鑑賞できました。

エリア 八瀬・大原・貴船・鞍馬(京都)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

　１１：５９　大原から１０分たらずで八瀬駅前バス停に到着。すぐ前に高野川にかかる橋があります。

　比叡山を望む高野川の対岸はまさに錦秋

　橋を渡り、

　瑠璃光院に行く小道には大勢の人が。

　川面を覆うように枝を広げたモミジの紅葉

　途中にテント掛けの入場券販売所には長蛇の列。何とプラカードに「２時間待ち」の文字！拝観料２０００円は京都でも破格の高さなのにこの人気。
　瑠璃光院には昨年６月の青紅葉を見に来ました。とても美しい庭なので人さえ少なければ入場しようと思いましたが、こりゃだめだ。

　青紅葉の瑠璃光院旅行記はここ→　https://4travel.jp/travelogue/11436409

　参道と入口の門だけ写真をとることにしました。

　途中のルイ・イカール美術館。アール・デコ時代のフランスで活躍した画家のルイ・イカールの作品を展示しており、器である建物やそれを取り巻く空間も立派な作品です。

ルイ・イカール美術館 KYOTO 美術館・博物館

　瑠璃光院の山門前にも行列。昨年６月はここで３０分待って入場できましたが、今日は仮設テント前に更に１時間半並ぶ必要があります。

　入場者数を制限しているので、待つ間に観光客は山門で交代で記念写真してます。

瑠璃光院 寺・神社・教会

　八瀬の歴史は古く大海人皇子の時代にまで遡ります。現在の形になったのは昭和の初めで、数奇屋造りの建物と自然を借景とした名庭が造られました。最近ではインスタ映え場所として、特に女性の間に人気だそうです。

　山門越しに見える見事な紅葉。

瑠璃光院 寺・神社・教会

　でもここまで。引き返します。

　途中に比叡山に登るケーブルカー八瀬駅。

ケーブル八瀬駅 駅

　橋を渡ったバス停から一旦国際会館前に戻り、そこで乗換え岩倉実相院に行きました。

　１３：１５　岩倉実相院に到着。実相院は鎌倉時代に開山された元天台宗の門跡寺院で、幕末には岩倉具視も一時ここに住んでいたそうです。

実相院 寺・神社・教会

　室内は写真撮影禁止。いきなり池泉回遊式庭園です。

　池にかぶさるような中央のモミジの紅葉が鮮やか。

実相院 寺・神社・教会

　濡れ縁から紅葉を楽しむ観光客。

　当然ながら外国人の観光客も多い。

　向こうは渡り廊下。

　濡れ縁のわきに手水鉢

　手水鉢には季節の切り花が浮かべられ、これが女性に人気だとか。

　池泉回遊式庭園の反対側には枯山水の石庭

実相院 寺・神社・教会

　龍安寺の石庭に比べて、石がやや人工的な感じ。

　ここは禅宗でなく、天台宗の寺でした。

　比叡山が借景になっています。

　ここから眺めます。

　でもやっぱり「床紅葉」を見たいですよね。ということで、実相院のＨＰから拝借しました。訪れた翌日（2019.11.22）の朝の撮影です。黒光りするまで磨き上げられた床に紅葉が映っています。

実相院 寺・神社・教会

　これは更に３日後（2019.11.25）。紅葉が最高潮。

　庭園の一部に下りることが出来ました。

　間近に見上げる紅葉、黄葉には言葉を失いました。

　苔の緑と紅葉。三千院と違って箱庭のようにコンパクトにまとまっています。足すものなし、引くものなし。

　１３：４５　岩倉実相院を出て、バスと電車を乗り継ぎ地下鉄北大路駅に向かいました。