2020/02/21 - 2020/02/23
39位(同エリア988件中)
ウェンディさん
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- 旅行記382冊
- クチコミ2269件
- Q&A回答130件
- 2,386,740アクセス
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この旅行記のスケジュール
2020/02/21
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羽田発の朝一便で宮崎空港へ
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天岩戸神社では、宮司さんが案内してくれる天岩戸の拝観は参加をおすすめ!
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仙人屏風岩の柱状節理もお見逃し無く!
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Cafe;アマテラスの隠れ家テラスで宮崎の名産を生かしたアイスクリームをペロリ♪
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この旅行記スケジュールを元に
その昔、卑弥呼の時代よりも、ずっと昔、
まだ、神々の姿が見えていた頃の世界で、ナギとナミと呼ばれる二神が出会いました。
ナギとナミは互いを見るなり、いきなりの一目惚れ。
「私の躰には、どうしたことか、1カ所だけ窪んでいる部分がございます」とナミが言えば、
「我が躰には、どうしたことか、1カ所だけ出っ張っている部分がある」
「どうだろう、我が身の出っ張りを貴女の窪みに刺し塞いで、新しい国を二人で作ろうではないか」とナギが応え、
二神は互いの躰の凹凸を補い合い、二人の結合部から現在の日本列島を構成する島が次々と産み落とされた・・・
と、日本最古の歴史書である古事記には記されています。
☆古事記を巡る宮崎旅
旅行記-1:本当はアダルトな古事記:https://4travel.jp/travelogue/11616411
旅行記-2:実はエグい古事記:https://4travel.jp/travelogue/11617927
旅行記-3:モアイを肴に時間旅行:https://4travel.jp/travelogue/11620618
旅行記-4:朱の鳥居を駆ける龍神:https://4travel.jp/travelogue/11622560
番外編:京薫る美々津☆レトロ散歩:https://4travel.jp/travelogue/11630623
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- レンタカー ANAグループ 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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子供の頃に読んだ日本の神話「古事記」。
その本は学童向けに編集されていたので、アダルトな内容や少しでもピンクがかった神話は全てカットされ、その話は唐突に「黄泉の国」神話から始まっていて、イザナミが出産で亡くなり、現世を離れた妻(イザナミ)に会いたいあまり黄泉の国へと旅立つイザナギの話が最初だった。
更にその後に続く話も「ヤマタのオロチ」などギリシア神話などの世界神話にも類似したストーリーで、子供向けの古事記にはそんなに目新しい面白さはなく、当時の私の興味を引くものではなかった。
唯一、子供心ながらに妖しい興味を持ったのが「天岩戸」の項で、岩窟の中に隠れてしまったアマテラス(天照大御神)を誘い出すために女神のアマノウズメ(天宇受賣)が岩戸の前で踊り、その踊りがあまりにも色っぽかったとする点。
色っぽいという単語から頭に浮かんだそのイメージは中東のベリーダンス。
私の頭の中でのアマノウズメは臍を出し、鈴がシャラシャラと音を立てる衣装で踊る色気溢れるダンサーに変換されていた。
(写真:橋の欄干から見下ろす高千穂峡) -
イチオシ
そして大人になり、再び手にした子供向けではないオトナ版の古事記。
オトナ向けとはいいうものの、その言葉は現代語に翻訳されているので訳者によって多少の書きぶりの差はあったが、その内容はお子様版とは格段に異なっていた。
古事記の序文の始まりは「天地開闢 」で、男とも女とも区別のない神が宙から生まれ、自然と消えていく世界・・・つまり混沌世界の描写から。
混沌の世界でやがて男女の区別ができる神が生まれ出て、その第1号が旅行記の冒頭で紹介したナギ(伊邪那岐:イザナギ)とナミ(伊邪那美:イザナミ)であり、その二人は兄妹神でありながらも番(つがい)となり、子(日本列島の島々や神々)を生み出したとあった。
アダルト版の古事記の中には、子供でも知っている「黄泉の国」や「天の岩戸」などの話もあったが、私が40年以上前に読んだ子供向け古事記にはカットされていた話;(竜宮城の乙姫様のその本体はワニであり、神武天皇の祖母だった!等)も沢山で、一気にその破天荒な世界へと取り込まれた。
(写真:乙姫様の出産場所と言われる鵜戸神宮)鵜戸神宮 寺・神社・教会
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古事記の世界をもっと知りたくなった私は、2019年冬(12月と翌2月)に古の神々が宿る郷:宮崎県へ行くべく宮崎ブーゲンビリア空港へ。
神が降り立った地:高千穂、そして古事記の神話が残る岩石の楽園を旅してきた。
(写真:宮崎空港内のステンドグラス。古事記、日本書紀の神話をモチーフに影絵画家の藤城清治さんと工芸家の臼井定一さんが共同で作り上げた作品)影絵画家がコラボしたステンドグラスは必見 by ウェンディさん宮崎空港 (宮崎ブーゲンビリア空港) 空港
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宮崎旅で訪れた古事記関連の地は、高千穂峡、天岩戸(あまのいわと)神社、高千穂神社、青島、鵜戸神宮、大御(おおみ)神社、そして鵜戸神社。
ドライブついでの番外編としては、阿蘇が作り出した柱状節理の絶景や明治時代の名残を残す港町の美々津、日本の中の異国を訪れた。
そしてこの旅で忘れてはならないのは宮崎グルメの堪能で、旨い肉や魚も勿論だが目的はマンゴースイーツで、1日1スイーツを目標に旅をした。
私が旅をした時、現在の新型コロナ騒動は中国と横浜港に停泊しているクルーズ船以外では日常とはかけ離れた存在。
原因不明の謎の病気が中国の武漢で発生したと報道された2020年初頭には欧米そしてWHOでさえ、その病気はインフル程度の風邪だからたいした問題は無いという扱いをしていたのに、その2ヶ月後にはイタリアやアメリカで1日に1000人以上が亡くなり都市が封鎖され、日本でも緊急事態宣言が発動される事態になるとは想像もしていなかった。
現在、私の居住地では駅ビルは食品フロア以外は臨時休業となり、その食品エリアも18時には閉店し仕事帰りにはもう閉店後。
毎日の新鮮な野菜や肉を購入するのもなかなか大変な日々だ。
日常生活が非日常となってしまった毎日だが、仕事が細々とでも継続できているのが幸いかな。
出勤人数を減らすために土日も勤務日に変更され、更に時差出勤を実施し、私の勤務時間は超サマータイム状態。
職場の室内環境もSocial Distanceを確保するために一部屋一人体制(技術職で機械に囲まれた環境なので可能)として、今後に発症者が出た場合でもその濃厚接触者を最小限に食い止めるよう工夫を凝らし、感染防止のためのできる限りの努力はしているつもりだ。馬ヶ背 自然・景勝地
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さて、この旅行記は新型コロナCOVID-19でまさかこんな世の中になってしまうなんて予想もしていなかったころのお話。
古事記を巡る旅となれば、やはり最初に紹介すべきは天岩戸(あまのいわと)神話だろう。
天岩戸神話とは、アマテラス(天照大御神)が岩戸でかくれんぼをしたお話として子供向けの古事記にも載っている神話なのだが、実際にその神話の舞台となった場所が存在する。
天岩戸神話の舞台となったのは、宮崎県と熊本県の県境地帯の山の中;現在の日本では、高千穂(たかちほ)と呼ばれているエリアだ。
宮崎空港から車で2時間。
鳥居を思わせる朱色の橋の向こう側に神の国、高千穂がある。 -
天岩戸神話で主人公となるのはアマテラス。
アマテラスは旅行記の冒頭に紹介した男神ナギの左目から生れ出た神だ。
アマテラスの誕生時にはナギの番であった女神のナミは没しているので、アマテラスは男神ナギの単性生殖の結果に生じた子供となるのだが、何故か生まれてきたアマテラスは女神;女だという部分に生物学的には謎があるのだが、そこは神話と言うことで不問なのだろう。
ナギがアマテラスを左目から産んだとき、同時に二人の弟も一緒に生まれてきた。
一人目の弟はツクヨミ(月夜見命)でナギの右目、二人目の弟はスサノヲ(須佐之男命)でナギの鼻から生まれてきたと言われている。
(写真:天岩戸事件後にアマテラスが暮らしたと言われる天岩戸神社 東本宮) -
ナギによりアマテラスは天界の高天原と地上を見守る太陽神に任命され、ツクヨミは夜(月)神、そしてスサノヲは大海原を律する神とされたのだが、末っ子というものは今も昔も変わらないようで末の弟であるスサノヲは我が儘し放題のやんちゃ坊主で、自身が担当する海の事なんてちっとも構わなかった。
スサノヲの我が儘は年々エスカレートし、ある日、とうとうアマテラスの侍女である織女を殺してしまう事件を起こしてしまった。
その侍女の死に様がなかなか壮絶で、現場検証を担当した神によると、スサノヲがちょっとしたいたずら心で投げ落とした生皮を剥いだ馬に驚いた機織り侍女が、手にした機織具で自分の陰部を刺し貫いて死んでしまったというなんとも凄惨極まる事故現場だったそうだ。
(写真:天岩戸を持ち上げる天手力男神)宮司さんが案内する〔天岩戸(ご神体)拝観案内〕は必見 by ウェンディさん天岩戸神社 寺・神社・教会
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弟スサノヲのひどすぎる悪ふざけに腹を立てたアマテラスは、天岩戸と呼ばれる山の中の洞窟に身を隠してスサノヲに対する抗議の姿勢を表した。
確かに侍女をそんなひどい殺され方をしてしまったアマテラスが弟に対して怒るのも当然であり、ここはアマテラスの怒りに一票を入れたいところだが、アマテラスのこの選択は世界中に大変な混乱を引き起こした。
太陽神であるアマテラスが岩の洞穴に閉じこもってしまったので、天界の高天原にも地上界も闇に閉ざされてしまい、朝が来ない世界となってしまったのだ。
(写真:八百万の神が頭を付き合わせてアマテラス奪還作戦を練った天安河原)八百万の神様のサイズって思っていたよりは、小さいのかな? by ウェンディさん天安河原 自然・景勝地
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太陽のパワーがなければ作物も育たなければ、ビタミンDが不足し神とて健康を害してしまう。
更に太陽神が居ないのでこれ幸いと悪霊達が次々と現れては疫病を流行らせたりと、もう天上界も地上界も大変な騒ぎとなってしまった。
その事態の収集に困った神様達。
スサノヲがアマテラスに謝るのが一番の早道なのだが、我が儘坊主のスサノヲを説得したところで再び暴れ出すのが関の山。
それならば、なんとしてもアマテラスを岩の中から誘い出す作戦を考えねば・・・と八百万の神々が集まったのが、高千穂の川辺にある天安河原(あまのやすかわら)だ。 -
八百万の神々が練った“アマテラス奪還作戦”の内容は非常に単純で、アマテラスが身を隠した天岩戸の前の広場で神々を集めた大宴会を開き、その賑やかさに興 味をそそられたアマテラスを隠れた天岩戸の内側から引き出そうというモノだ。
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高千穂には八百万の神が“アマテラス奪還作戦”のミーティングを行った天安河原があり、一般の観光客も遊歩道を通り、天安河原へと行くことができる。
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古事記を読んだ時には、天安河原はとても大きな空間で、私の脳内イメージとしては台地のような高台を想像していたのだが、実際に訪れた天安河原は川辺の洞窟。
どちらかというと、私の中の天岩戸のイメージに近かった。 -
アマテラス奪還作戦のその戦略は簡略的に言ってしまえば、酒豪のおやじ神のただの飲み会なのだが、その中でもキーパーソン(この場合はキー神)となる二人の神が居て、その一人は男神のアマノタジカラ(天手力男神)で、もう一人は女神のアマノウズメ(天宇受売命)だ。
アマテラスが立てこもりを行った天岩戸事件での真の主役はアマテラスでは無く、アマノウズメ。
アマノウズメの活躍が無ければアマテラスは死ぬまでそのまま岩戸の中に閉じこもったままで、日本の歴史は始まること無く、神話のお話の中で終わってしまっていたかもしれない。
アマノウズメがやったことは、宴会芸。
彼女は男神達の前で妖艶な舞を踊り、ソレを見た男神達はヤンヤ・ヤンヤの大歓声。
アマノウズメの踊りの何が男神をそんなに喜ばせたのかって? -
イチオシ
それはアマノウズメの捨て身の作戦で、彼女は岩戸の前に置かれた桶の上にあがり、着ていた装束をわざとはだけさせ豊満な胸をチラリと見せ、踊りが佳境にさしかかると裾を割って普段は見せてはならぬとされている部分が見えそうな形で、狂った様に踊ったそうだ。
神とは言え、酒の入った男神たちはやはりオトコ。
アマノウズメの策略にまんまと嵌まり、陰部が見えそうな踊りの時にはもう大盛り上がり。
かがり火の薄暗い炎の下で、艶やかに踊るアマノウズメ。
その姿は、かなり色っぽかったに違いない。 -
スサノヲのいたずらに心底怒り、天岩戸の暗闇の中に籠もっていたアマテラス。
そんなアマテラスの耳にも岩戸の前で繰り広げられている狂宴の音は聞こえてきた。
とても楽しそうな歓声と明るい音楽に笑い声。
「太陽神である私が居ないというのに、他の神々達は何を楽しんで居るのだろう」と訝しんだアマテラスは岩戸の隙間を少しだけ開けて外の様子を覗き、踊るアマノウズメに「何がそんなに楽しいのじゃ」と声をかけた。
すると、機転を利かせたアマノウズメは大きな鏡を手に「あなた様よりも高貴で偉大な神が降臨され、その神を称える宴を繰り広げて居るのです」と応え、手にした鏡にアマテラスの顔を映し出した。 -
暗がりの中なのでアマテラスにはその鏡に映っている高貴な神とやらがよく見えない。
自分より高貴な神など居るはずはないのだが、居るならば、どんな神なのか見てみたい。
そう思ったアマテラスは鏡をよく見ようと岩戸の扉を更に少しだけ開いたのだが、其所の部分がアマテラスの心の弱さ。
すかさず岩戸の前で待機していた力自慢のアマノタジカラが岩戸の隙間に腕をいれ、岩戸の岩を外して遠くに飛ばし、アマテラスは隠れていることができなくなり天界と地上界に太陽が再び戻った・・・
というのが天岩戸の伝説で、アマテラスが再び地上に戻ったことで日本の神話はその後も引き続き、最終的にはアマテラスの子孫が神武天皇となった・・・ -
と、古事記には記してあるのだが、この日、天岩戸神社の西本宮で行われている宮司さんによるご神体(天岩戸)拝観ツアーに参加をした私たちは、天岩戸神社に伝承される重大な事実を知ることになった。
宮司さんのお話は天皇家とアマテラスなどの神々との繋がりを示すものだったのだが、その内容はあまりに衝撃的すぎたのでここではいったんパスし、旅行記の最後で紹介したいと思う。
そして、このアマテラス奪還大作戦の後日談。
アマテラスを精神的に追い込んだ戦犯となったスサノヲ。
彼は神の世界である高天原を追い出され人間界を放浪することとなったのだが、スサノヲがその実力の本領を発揮できたのは、実は神の世界ではなく人間界。
出雲でヤマタのオロチと呼ばれる人食いの大蛇を成敗し、ヤマタノオロチの屍から生まれでた“草薙の剣”をアマテラスに献上し、この剣がその後の古代天皇家の三種の神器となったと言われている。 -
イチオシ
アマテラス奪還大作戦の作戦本部のあった天安河原宮だが、現在では八百万の神様が集ったお宮として願い事なら何でもOK的なわりとゆる~い感じのお宮として存在しているとのことだった。
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天安河原宮の洞窟の奥にあるのは、仰慕窟(ぎょうぼがいわや)。
お宮前の河原で石を積み上げながら祈りを捧げると、願いが叶うと言われている。 -
アマテラスの天岩戸伝説は天岩戸神社に伝わる神話だが、アマテラスに関する神話は1つではなく、高千穂にはまだまだアマテラス縁の地が多くあり、高千穂峡にもアマテラス伝説が残されている。
(写真:高千穂峡)絶景はボートからだけで満足ですか?/天孫降臨の神話の世界 by ウェンディさん高千穂峡 自然・景勝地
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スサノヲが引き起こした天岩戸事件から天上界でも永い時が過ぎたある日、老いたアマテラスは地上世界である葦原中国(あしはらのなかつくに)を自分の孫に当たるニニギ(邇邇芸命)に任せることにした。
そして、その最初の場所として選定したのが高千穂で、ニニギが降臨した神事は“天孫降臨”と呼ばれている。
天孫降臨(天帝の孫が地上に降り立つ)と記すと、アマテラスの鶴の一言でニニギが地上の王のようになったかのように思われるのだが、古事記にはその途中経過も詳細に描写されていて、そんなに簡単ではなかったらしき様子がうかがえる。 -
実はアマテラスが孫を地上の支配者にと模索していた時には、地上界にはもうすでに日本を統べていた神が存在していた。
その神とはオオクニヌシ(大国主命)で、オオクニヌシは出雲の国を統治しその力を徐々に拡張しつつあった。 -
つまりアマテラスが天孫降臨と称してやろうとしていたのは、地方の豪族からの領地召し上げと同じ事。
オオクニヌシが地上界を上手く統べているのをうらやましく、そして疎ましく感じたアマテラスはオオクニヌシが作り上げた国を日本全土もろとも横取りしようと策したわけだ。
そんな横暴なアマテラスのやり方にオオクニヌシだって黙ってはいなく、対抗措置を打ち出した。
しかし、オオクニヌシはもともとが心優しい神様で、赤剥けになった因幡の白ウサギの治療を指示したのもオオクニヌシであり、決して好戦的な神ではなかった。 -
アマテラスはオオクニヌシに地上世界の支配権を譲るように執拗に迫り、オオクニヌシ本神様のみだけではなくその子供にも手を出そうとした。
さすがのオオクニヌシも息子まで殺しそうになるアマテラスの乱暴な要求には逆らい切れず、出雲の国を渡す交換条件として、高天原まで届くような立派な宮殿を作って下さるならば国をアマテラスに譲りましょうと申し出たそうだ。 -
アマテラスはオオクニヌシの条件をのみ、出雲に社殿の高さが48m、109mの長さの引橋(参道から本殿へと延びる橋)がある巨大な神殿を建て、現在の出雲大社の原型となったと言われている。
現存する島根県の出雲大社の社殿の高さは24mなので、古代の出雲大社はその倍の高さがあったらしい。 -
イチオシ
高千穂の天孫降臨の神話の背景には、女帝アマテラスの地上界支配に対する強い執念を感じさせる逸話が隠されていた。
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そんな神話の残る高千穂峡を歩く。
天岩戸神社から高千穂峡までは車で20分程度で、そんなに遠くはない。
高千穂峡には駐車場が3カ所あるが、冬季は1カ所は閉鎖し利用できるのは無料と有料の2カ所のみ。
私のお勧めは無料の大橋駐車場だが、高千穂峡でやりたいことがボート乗り(大人2名で30分5000円)だけならば、有料の御塩井駐車場でも良いのかもしれない。 -
私が無料の大橋駐車場を勧める理由は、大橋駐車場からボート乗り場へと至る遊歩道からの高千穂渓谷の景色が素晴らしいから。
柱状節理の絶景が広がる峡谷 by ウェンディさん仙人屏風岩 自然・景勝地
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高千穂峡と言えば、真名井(まない)の滝が高い崖の上から五ヶ瀬川へと流れ落ちる絶景がその代名詞。
この真名井の滝は天孫降臨で地上へと降り立ったアマテラスの孫のニニギが、地上に水がなかったために水の種を埋め、その種から生まれた滝だそうだ。 -
真名井の滝は有名だが、高千穂の見所は真名井の滝だけはない。
遊歩道の脇の壁一面に広がる阿蘇の火山が作り出した柱状節理の絶景は、なかなか本州では見ることのできない素晴らしいモノ。 -
時間に余裕のないバスツアーなら致し方がない部分もあるとは思うが、個人で高千穂を訪れるならば、太古の地球が作り上げた自然の芸術作品を見ずして、渓谷で真名井の滝下を訪れるボートにだけ乗って高千穂を見た気になるのは、なんてもったいない!と思う。
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また、渓谷の川底にある甌穴(ポットホール)も見所の一つで、ゆっくりとした流れの中で穿たれた巨大なポットホールがいくつも連なる風景は、GEO好きにはたまらないモノだった。
地球のえくぼ--大小さまざまポットホール by ウェンディさん甌穴 (高千穂渓谷) 名所・史跡
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更に、誰も気にもとめないような崖を流れ落ちる小さな滝さえも生命力溢れる力強さを秘めていて、高千穂が神が降臨した土地と知らなかったとしても、その自然の営みに人知を越える何かを感じてしまうような命の躍動感に溢れていた。
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滝からしたたり落ちる雫を受ける植物も青々と輝き、季節が冬であると言うことを忘れそうな命の連なる光景だった。
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遊歩道の途中から眺める高千穂三段橋もなかなかの見応えで、一番下段が神橋、中段が高千穂大橋、そして上段が神都高千穂大橋となる。
三段峡を見るためのビューポイントは遊歩道途中の槍飛橋の少し上流側で、そこから西を見上げると3段の橋が格好良く見える。特徴はアーチがカクカク☆高さ115mの宙を渡す橋 by ウェンディさん神都高千穂大橋 名所・史跡
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三段の橋はそれぞれ材質が異なり、下から順に石橋、鋼橋、コンクリート橋。
特に五ヶ瀬川を渡る石橋の猿橋は、苔むした橋そのものに時の移ろいが感じられ見応えがあった。苔むした大正時代の石橋 by ウェンディさん神橋 (高千穂三代橋) 名所・史跡
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橋巡りをしたり、柱状節理の景観を散策したりと高千穂峡の散策は思いのほか時間が掛かるので、高千穂(渓谷+天岩戸)で1泊での日程がお勧めかな。
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大橋駐車場(無料)から真名井の滝のボート乗り場までの徒歩での片道所要時間は約30分だが、阿蘇の火山が作り出した雄大な地形に惹かれる体質の方ならば、片道1時間は見ておくほうが良いかもしれない。
それぐらいの自然の造形が遊歩道の脇にはたっぷりと並んでいる。 -
そして、高千穂峡を訪れるならばその時間帯は朝・昼・晩のいつでも良いというわけではなく、お勧めの時間帯がある。
峡谷という地形を考慮すれば当然のことなのだが、真名井の滝のある川面に太陽光が射込むのは太陽の南中時間帯のほんの2時間程度。
特に冬場は南中高度も低く午後2時を過ぎるとお日様は山陰に入り、峡谷内には光がなくなってしまうので、どの時間帯に訪れるかはプランニングの中でも重要な項目となる。絶景を見たくば、時間帯は重要! by ウェンディさん真名井の滝 自然・景勝地
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古事記の昔話とは少し離れてしまうが、高千穂峡の観光案内所のすぐ近くには黄色いポストがあり、幸せの黄色いポストと呼ばれているそうだ。
縁結びのパワースポットとしても人気の高千穂で更なる縁結びをということで、この黄色のポストから手紙を投函すると新たなる縁が生まれるとの話で多少のこじつけ感が無いこともないが、昨今の手紙を書くという素敵な習慣が廃れつつある風潮の中では、まあ日本郵便も経営努力を続けているのだろう。 -
そして、高千穂に奉納する絵馬。
コレはちょっと面白かった。
通常の木製の絵馬もあったのだが、高千穂らしいなと思ったのが素焼きの勾玉に願い事を書いて奉納する方式だったこと。 -
コロンとした形の勾玉に細かな文字で書かれたお願い事が並ぶその奉納棚は圧巻。
神の化身とされる勾玉を用いた絵馬は神が降臨した土地;高千穂ならではの発想で、なんとなくお願いも叶いそうな気がしてきた。 -
高千穂には、天孫降臨でアマテラスにより天孫降臨で地上へと使わされたニニギやその子孫達(神武の父母や祖父、曾祖父とされる神様)が祀られる高千穂神社がある。
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高千穂神社を訪れたのは、敢えて夕方の日暮れの時間。
社の持つ独特な雰囲気を味わいたくて、神社の灯籠に灯火が入る時間を狙ってみた。 -
高千穂神社は縁結び、農作物の豊作を司る神社で高千穂郷八十八社の総社でもある神社で、その社は質素でありながらも1900年の歴史を感じさせる落ち着きのある佇まい。
境内には夫婦杉などの縁結び関するパワースポットが盛りだくさん。
残念ながら私自身は自分が感じることのできる自然のパワー以外のパワースポットには縁が無いので、手を繋いで夫婦杉の周りを回る願掛けはしなかった。
この高千穂神社だが、実は古事記にはその名前は登場せず、日本の歴史に正式に名を乗せるのは古事記の後の時代に編纂された日本書紀の中となる。仲良く手を繋いで、杉の回りをぐるりん♪ by ウェンディさん高千穂神社 寺・神社・教会
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高千穂での宿は、峡谷へも近い“国民宿舎 ホテル高千穂”。
国民宿舎というと古くてサービスもイマイチという印象を持ちがちだが、ホテル高千穂に関してはそれは当てはまらず、食事もサービスも、そしてお風呂も満足のいくモノだった。高千穂ではお手頃価格でサービスもGood☆国民宿舎 ホテル高千穂 by ウェンディさん国民宿舎 ホテル高千穂 宿・ホテル
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今回の旅の裏の目的の一つである宮崎スイーツは、天岩戸神社近くのカフェ“Cafeあまてらすの隠れテラス”にて味わってきた。
オーダーをしたのは宮崎の人気緑茶を使用した“かまいり茶ソフト”と“宮崎特産のマンゴーとベリー載せソフト”。
天岩戸の渓谷を見下ろすテラスでのんびりとスイーツを食し、自然の息づかいを感じてリラックス。古事記と共にスイーツを♪あまてらすの隠れテラス by ウェンディさんあまてらすの隠れcafe グルメ・レストラン
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そして、夜。
高千穂峡はライトアップの彩に包まれる。 -
イチオシ
車を御塩井駐車場(夜間無料)に停めて、遊歩道の途中まで歩いてライトアップを楽しんだ。
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決して派手なライトアップでは無いが、柱状節理の岩を浮かび上がらせるライトアップ雰囲気満点。
小さな観光協会の集客手法としては、頑張っていると思う。 -
さて、“高天原の物語-1”の高千穂編での旅行記の最後は、この日の昼間に天岩戸神社西本宮の天岩戸拝観案内(写真撮影不可)で案内していただいた宮司さんから教えていただいたお話を。
旅の前に古事記をある程度読みこんでいた私。
私の中では、ソレが真実であろうと作られたストーリーであろうと、日本の神話はイザナギ、イザナギ、アマテラス、ニニギノ・・の神様達がルーツとなり、その神の血筋から神武天皇が誕生したと言うのが、公式な日本の神社の見解だと思っていた。
しかし、天岩戸神社の宮司さんの教えてくれた情報は、ちょっと意外なお話で、宮司さんはこのように言ったのだ。絶景を見たくば、時間帯は重要! by ウェンディさん真名井の滝 自然・景勝地
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天岩戸神社には、アマテラス伝説は確かに存在します。
しかし、その伝説は日本を統べていた豪族の長の子孫によって作られた物語で、物語が生まれたのは、アマテラスが実在していたと言われる時代よりも遙かに後世である紀元前100年~紀元前30年頃。
当時の日本には崇神天皇と呼ばれた優秀な豪族指導者がいて、その彼が人民から慕われる名君であったために崇神天皇は人民からは神のように扱われるようになりました。
人民達は崇神天皇が神ならばその祖先も当然神であると信じ、その祖先の神が日本を作り上げた・・・と言う話がどこからともなく生まれ、崇神天皇の祖先である神武天皇という神の血族の直系の祖先の存在が人々の間で広く信じられるようになり、自然発生的にイザナギ、イザナミから始まる神の系図が創造され、後の世に語り継がれ、古事記という歴史物語で現代に残されています・・・と。 -
イチオシ
まさかの宮司さんのお話の内容に、私も相棒も顔を見合わせて、ビックリ。
でも、ソレが天岩戸神社に伝わる伝説の歴史らしい。
オトナになり、再び手にした日本の最古の歴史物語の古事記。
日本書紀のように後世の天皇による政治的な忖度はない話だと思っていたのに、実はその話の根拠すら怪しい・・・となってくると、真実はいずこに?
とある漫画に「真実はいつも1つ」という名台詞があるが、どうやら日本の神話には真実はあるのか、それとも無いのか・・・すら分からない。
でも、神話とはそういうモノなのかもしれない。
ギリシア神話でも、南米のマヤ族の神話でも、中国の神話でもその信憑性を探り始めたら、何が真実なのかは分からなくなるだろう。
ともかく、オトナ向けの古事記はエロティックで、バイオレンスで、グロで、ドロドロの人間関係で、殺神事件も頻発するなかなかアダルトな歴史書だが、実在する土地とリンクし紐解いてみると面白く、その歴史が意味するところも深い。
そんな歴史書;古事記を巡る旅は、アマテラスのひ孫の世界へと続いていく・・・。
続きの旅行記↓ 2:実はエグい古事記
https://4travel.jp/travelogue/11617927
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この旅行記へのコメント (5)
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- kuritchiさん 2020/05/06 10:21:33
- 天岩戸神話
- ウェンディさん、こんにちは~
ご無沙汰しております、、
以前からダンナと九州(特に高千穂)に行きたいと言っていましたが、kuritchiの計画では1週間近くの旅になってしまうのでなかなか実行が出来ませんでした、、
でも、、新型コロナが収拾したら絶対に高千穂へ行くぞ~♪
ウェンディさんのこの旅行記はkuritchiのバイブルになりそう(^^
日本各地あまたある「天岩戸」、、中には、、こんな小さいの??と思う事も(ゴメンナサイ…)
さすが!高千穂にある天岩戸神社の「天岩戸」は神秘的だわぁ~~♪
ここだったら天岩戸神話もしっくり きそう~♪
ウェンディさんの”名調子”に、、くぎ付けでしたよ~♪
霧島神宮古宮址も訪れた瞬間に、、
ははぁ~~ ここが瓊瓊杵尊の降り立たれた場所でございます、、と信じましたm(__)m
やっぱり、、九州は”神(話)の国”だわぁ~♪
もちろん、高千穂1泊(以上)予定です、、
ボートにも乗って、色々な角度から高千穂峡も見たいなぁ~♪
ライトアップも見たいから高千穂峡に近くに宿を取る予定です♪
宮崎スイーツの”マンゴーとベリー載せソフト”も良かねぇ~♪←博多弁?(笑)
心は高千穂、、kuritchi
- kuritchiさん からの返信 2020/05/06 10:24:19
- Re: 天岩戸神社
- ウェンディさん、、再度失礼します、、
天岩戸神社西本宮宮司さんのご案内に1票です、、
kuritchi
- ウェンディさん からの返信 2020/05/06 19:17:48
- RE: Re: 天岩戸神社
- kuritchiさん こんばんは。
次に旅に行ける日がいつになるのか、出口がまだぼんやりとしか見えない日々が続いていますが、妄想旅行は思いのまま。
旅行記を綴りながら、次は何処へ行こうかな?と妄想逞しく過ごしています。
高千穂は神々の降り立った地。
現地に行くまでは私もそのように信じていました。
が、天岩戸神社の宮司さんのお話を窺って、なるほど〜〜〜。
確かに一理ある解説で、パチンと頭の中で何かがはじけた瞬間でした。
古事記に綴られる歴史物語も独特で夢がありますが、きっと神話が誕生した実際の所は宮司さんのお話が有力なのでしょう。
kuritchiさんが神の国・宮崎を旅するときは、是非ゆっくりと滞在して、太陽光線の移り変わりで表情が変わる景色を堪能してくださいね。
景色もきれいで、食事もスイーツも美味しくて、不思議な神話が残る九州。
今回の旅で私も九州が気に入り、また、来年!と次回の国内旅で狙っています。
ウェンディ
-
- pedaruさん 2020/04/13 07:30:55
- 楽しく読ませていただきました。
- ウェンディさん おはようございます。
>二神は互いの躰の凹凸を補い合い、二人の結合部から現在の日本列島を構成する島が次々と産み落とされた・・・
処女のまま懐妊したマリアとはずいぶん違いがありますね、男女の交わりが、あたかも
悪事のように唱える、宗教の違い、どちらがいいのか、悪いのか?
日本の神話の世界はギリシャ神話にに似ていますね。
知らなかったこともたくさんあって、とても楽しく拝読いたしました。
pedaru
- ウェンディさん からの返信 2020/04/13 19:09:26
- Re: 楽しく読ませていただきました。
- pedaruさん こんにちは。
古事記の世界の舞台を体感したくて神が降り立った地を訪れましたが、予想外のお話を宮司さんからうかがい、帰宅してからもう一冊の歴史書である日本書紀と古事記を対比して読んだりと、旅を終えても未だ旅を楽しんでおります。
天岩戸神社の宮司さんのお話は意外でしたが、納得の部分もありました。
イザナギとイザナミの交合のシーンや天岩戸前でアマノウズメが踊る様子など、神と天皇家への繋がりを示すためだけに作られた神話としてはやけにリアルで、世俗的で、扇情的だとオトナ版古事記を読んだ際に感じていましたが、古事記が民間から自然発生的に生まれた神話ならば、農耕民族であった彼らの日常と馴染みのある表現や彼らの願望的なモノが神話の中に取り入れられたとしても不思議ではありません。
オオクニヌシが支配していた出雲をアマテラスが力尽くで奪い、その後にアマテラスの孫が高千穂に降臨する天孫降臨にしても、きっとこのお話を生み出した民族が生活する圏内で似たような話があり、ソレを神の世界に当てはめたと考えればアマテラスのやたら人間くさいやり方も納得です。
とはいうものの、全てが紀元前の遙か昔の話。
多分ですが、旧約聖書の概念が生まれた時期と古事記神話のベースとなる民間の八百万の神の信仰が生まれたのは1000年も変わらない時期だったのではないでしょうか。
農耕民族でおおらかな地域だった日本では神の男女交合もタブーとされず、しかし、一方の侵略や敵対に絶えずおびえて暮らす欧州の地域では、女性の単一生殖により神が生まれる世界が生み出されています。
同じアフリカのEVEから生れ出た私たち。
生活圏によって、想像が生み出した神の姿も色々だったのですね。
ウェンディ
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