秋のイングランド　カントリーサイドを歩く．４　ピークディストリクト（２）モンサルトレイルを歩く

2019/09/28 - 2019/09/28

３日目　２０１９年９月２８日（土）　曇り、雨の繰り返し

・カースルトンからベイクウェルに向かう途中で天気が回復したので、急遽予定を変更してモンサルトレイルを歩くことにした。この道は産業革命時代に川沿いに造られた工場群から大都市マンチェスターに人や物資を運ぶ為に造られた鉄道跡を遊歩道に整備したもので、「一本の道」でも紹介された人気のトレイルである。途中には古い駅舎を使ったカフェ、煤が残るトンネル跡、素晴らしい展望台モンサルヘッドがあった。
・土曜日という事もあり多くの人が歩いていた。生憎雨が降ったり止んだりの天候だが、皆気にする様子もなく歩きを楽しんでいる。休日は家族そろって犬と一緒に自然の中を歩く、これがイギリス人の休日の過ごし方である。
・モンサルヘッドからアシュフォードに下りるフットパスは農家が羊や牛を牧場に連れて行くための小道。ハイカーは殆どなく、雨の泥濘の中を黙々と歩いた。しかし牧場で羊や牛を身近に見ることが出来、雨の合間に美しい虹が見えた。

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【旅程】　　　
　　９/２６　関空→アムステルダム経由→マンチェスター→カースルトン（泊）
　　９/２７　カースルトン滞在（泊）
★　９/２８　カースルトン→ベイクウェル…モンサルヘッド…アシュフォード…ベイクウェル→ハドンホール→クロムフォード（泊）
　　９/２９　クロムフォード→リーズ→ソルティア→ハワース（泊）
　　９/３０　ハワース→スキップトン（泊）
　１０/０１　マラム→ランカスター→ウィンダミア（泊）
　１０/０２　ヨークシャーデイルズ日帰りツアー→ウィンダミア（泊）
　１０/０３　ボウネス→ニアソーリー…ホークスヘッド…ターンハウズ…コニストン→アンブルサイド（泊）
　１０/０４　湖水地方山越え「ハイアドベンチャー」日帰りツアー→アンブルサイド（泊）
　１０/０５　スケルウィズ ブリッジ…スレーターブリッジ…アンブルサイド→グラスミア…ライダルマウント→チェスター（泊）
　１０/０６　チェスター→リヴァプール（泊）
　１０/０７　ストラトフォード・アポン・エイボン→チッピングカムデン（泊）
　１０/０８　ブロードウェイ…スノースヒル…スタントン→ウィンチカム→バートン・オン・ザ・ウォーター（泊）
　１０/０９　ロウアースローター…アッパースローター→ノースリーチ→バイブリー→サイレンセスター（泊）
　１０/１０　ブラッドフォード・オン・エイボン→バース（泊）
　１０/１１　日帰りツアー（ストーンヘンジ→ソールズベリー→レイコック→カースルクーム）→ブリストル（泊）
　１０/１２　ブリストル→アムステルダム経由→機中（泊）
　１０/１３　→関空

エリア その他の観光地(イギリス)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• 交通: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

　８：１０　朝食。今日もボリューム満点のイングリッシュブレックファースト。

　８：４５　Ｂ＆Ｂをチェックアウト。フィルはナイスガイでした。ありがとう！

Causeway House B&B ホテル

　９：００　シェフィールド行のバスに乗り 、途中Bamfordでベイクウェル行きに乗り換えます。

　乗換えバス停はBamford駅前でなく少し離れた道路沿い。２本の柱がポツンとある他は何もない。

　説明板によると、昔の通行料徴収所の跡らしい。

　９：３０　ベイクウェル行きのバスに乗車。乗客は７～８人で皆地元の人です。

　ピークディストリクト国立公園の真ん中を南へ走ります。途中通る村々は、

　どこも石造りの美しい村ばかり。ここはEyam村。

　ベイクウェルに近づくと雨が上がり、虹が出てきた。

　このチャンスを逃す手はない！急遽予定を変更して、今日のうちにモンサルトレイルを歩くことに決めました。

　１０：１４　ベイクウェルに到着。ピークディストリクト国立公園の南の玄関口で人口４０００人のマーケットタウン。

　ピークディストリクト国立公園なかでも人気の街で、あちこちに花を見ることができる。

　まずは観光案内所へ。街歩きはモンサルトレイルから戻った後で。

　と思いながら、美しい建物を見て思わず寄り道

　ユニオンジャックを見つけるとついカメラを構える。

　「一本の道」にも出たベイクウェル・プディングのお店。この街を有名にしている焼き菓子です。街歩きの後で紅茶を飲みながらゆっくり味わってみよう。

オールド オリジナル ベイクウェル プディング カフェ

　観光案内所で親切な係員からモンサルトレイルの情報を仕入れました。ベイクウェル→モンサルヘッド→アシュフォード→ベイクウェルの周遊コースは３時間とのこと。ぴったりです。

観光案内所 (ベイクウェル) 散歩・街歩き

　晴れているうちに歩こう、と急ぎ足。モンサルトレイルの起点は街から少し離れたベイクウェル旧駅舎。

　街の東側を流れるワイ川の石橋はカモが浮かぶ平和な風景。

　虹を見ながら、天気が持ちこたえてくれることを願うのみ。

　モンサルトレイルへ向かう途中には、

　立派な邸宅がいくつも建っていました。

　１０：４０　旧ベイクウェル駅、街から１５分。ピークディストリクト国立公園一帯は産業革命の発祥地で、川沿いに造られた紡績工場群（ミル）と大都市マンチェスターを結ぶ鉄道が敷かれ、ベイクウェル駅はその中間に位置してました。

　かって線路が敷かれてプラットホームがあった場所。

　鉄道は半世紀以上前に廃線になり、その跡が遊歩道モンサルトレイルになっています。「一本の道」ではここベイクウェル旧駅舎を起点に、ホープヴァレーを越えてキンダースカウトの丘まで歩いていました。

　今日は土曜日。家族連れが目立ちます。

　緑のトンネルで道は平たん。雨が降ってきたので雨具を着用。

　陸橋の天井の煤を見ると、蒸気機関車がモクモクと煙を吐いて走る様子が想像できる。

　１１：１０　ハソップ旧駅舎に到着。ベイクウェルの次の駅です。

　旧駅舎はカフェになっていて絶好の休憩場所。土曜日のため多くの人が休んでいます。

　モンサルトレイル案内図。
　中間点のモンサルヘッドまで行って、フットパスを歩いてアシュフォード村まで下り、ワイ川沿いにベイクウェルに戻る予定です。

　小雨の中ハソップ駅を出ます。

　あと半月もすれば、この緑が黄葉に染まるはず。

　たとえ雨でも家族や犬と一緒に自然の中を歩く。これがイギリス人の典型的な休日の過ごし方です。

　次の駅のプラットフォーム跡。

　向こうから親子連れの賑やかなグループが歩いてきます。

　この季節イギリスは日に何度か雨が降るのが当たり前。皆気にする様子もなく歩いています。

　モンサルトレイルは徒歩、自転車に馬もＯＫ。

　緑の丘陵がうねる典型的なピークディストリクト国立公園の風景

　行く手にトンネルの入口が見えてきました。

　ヘッドストーントンネル。ここもトレイルの一部。

　トンネルの中は蒸気機関車の煤煙の跡で真っ黒

　イギリス人はこういう古いものを大事に残します。

　トンネルを出たところからトレイルを外れ山道へ。ビューポイントのモンサルヘッドに上ります。

　１２：１２　モンサルヘッドに到着。モンサルトレイルのビューポイントの一つ。今まで歩いてきたモンサルトレイルが鉄橋の先まで伸びています。天気が良けば…、と悔やまれます。

モンサルトレイル 建造物

　モンサルトレイルはこの先ワイ川に沿ってマンチェスター方向に伸びています。川沿いには「ミル」と呼ばれる工場跡がいくつもあります。川の水力を利用したこれらの繊維工場は産業革命初期から５０年くらい前まで２００年近く操業したそうです。

　雨が強くなり、レンズの水滴を拭きながらの撮影ですが…。

　モンサルヘッドの前は広場になり宿泊施設もあります。

　モンサルヘッドホテル。ピークディストリクを歩くハイカーに人気の宿です。
　計画の段階ではカースルトンからベイクウェルまで、ピークディストリクトを１泊２日で歩いて縦断する計画も検討しました。

　１２：２０　雨は上がるどころか本降りになっています。モンサルヘッドを後にアシュフォードへ下ります。

　アシュフォードに向かうフットパス。暫くは誰とも会わず少々不安。

　道しるべを見つけてひと安心。

　歩いている間に雨がやみ、薄日が洩れてきました。

　と、思ったらまた雨足が写るような強い雨。今日はこの繰り返し。

　牧場の石垣の間のフットパスには雨水が川になって流れます。

　泥濘に足を取られないようストックを使って慎重に。防水加工の靴なので浸み込みはないが泥だらけ、泥除けスパッツが役に立ちました。

　羊の視線を感じながら、

　こんなフットパスをもう４０分以上歩いています。この間に会ったハイカーは数名だけ。ここは麓の農家が羊や牛を丘の上の牧場に連れて行く道です。

　今度は牛の放牧。

　日本はホルスタインが多いけで、こちらは黒、白、ブチ、茶と種類が多い。

　黒毛にロックオンされた。「見ねえ面だな。おめえ、何しに来た？」

　雨がやむと美しい虹が。虹を見るのは今日だけで３度目。

　１３：２５　アシュフォードの村外れに到着。ベイクウェルを出て３時間近く経過、予定時間より１時間近くかかりました。