2017/10/31 - 2017/10/31
369位(同エリア1805件中)
kojikojiさん
- kojikojiさんTOP
- 旅行記1489冊
- クチコミ1141件
- Q&A回答73件
- 2,696,937アクセス
- フォロワー152人
ロシアの旅6日目はサンクトペテルブルグ郊外の観光です。午前中はツァールスコエ・セローの「エカテリーナ宮殿」の見学です。午前10時の開門の合わせてホテルを出発します。「学習院」近くでバスを降り公園の脇を歩くと待機している楽団から「君が代」の演奏がありました。年配の楽団員が観光客の国に合わせて演奏するので、すぐ後に中国の国歌が流れました。抗日プロパガンダ映画「風雲児女」の主題歌だった曲です。プーシキンが通った学習院の建物と銅像を少し見学して開門の10分前に先頭で並びました。この黒い鉄の門は「おろしや国酔夢譚」でエカチェリーナに謁見するために大黒屋光太夫が馬車でやってくるシーンに映っていた門です。緒形拳の姿が目に浮かび感無量でした。開門と同時に宮殿に入りますがここでもクロークで荷物を預け、靴カバーを履いてから見学です。早い時間だったのですが結構な混雑です。ただ各部屋には係員さんがいて同じ部屋に団体が重ならないように調整するのでストレス無く見学できます。宮殿も広いですからね。映画に出てくる部屋や調度品を見つけるのも楽しいので、ここに来るのであれば「おろしや国酔夢譚」は観ておいた方が良いと思います。ほとんどの俳優はもう亡くなっていて、元気なのは西田敏行くらいでしょうか。琥珀の間は第2次世界大戦の略奪が想像できないほどの完成度で修復されていました。写真撮影はこの部屋だけできないので絵葉書の写真を見て思い出しています。驚きなのはこの宮殿はレンガの躯体を残してほぼ全焼していたということです。その当時の写真も残っていていますので、修復された宮殿を見学した後に複雑な思いになると同時にロシアの人々の努力と忍耐力を感じました。陸続きの国では侵略と破壊は常に隣り合わせの生活だったのでしょう。この日は終日観光の最終日でしたが、天気も良く絶好の観光日和でした。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 観光バス 船 タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- アエロフロート・ロシア航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
PR
-
毎朝オムレツを焼いてくれるお兄さん。「おはよう。」というとハニカミながら笑顔を返してくれます。最終日は朝が早かったので会えずに残念でした。
-
今日も朝からたくさんいただきます。このホテルの朝食は充実してている上に何を食べても美味しいです。
-
昨晩の夜遊びでも空には月が出て晴れていましたが、6日目も朝から天気は良さそうです。
-
描き割に入ると完全なマトリョーシカですね。このホテルの1階の売店は意外に充実していて、100円くらいのピンバッチを買っても1つ1つプレゼント用の箱に入れてくれて感激です。
-
この日は午前9時30分にホテルを出発です。
-
町外れの空港近くのホテルなのですぐにこんな風景に変わります。ツァールスコエ・セローまで36キロのドライブです
-
サンクトペテルブルグの冬の宮殿から夏の宮殿のあるツァールスコエ・セローまでは馬車で移動しますが、その距離を表すマイルストンのような石柱がありました。
-
ツァールスコエ・セローの宮殿近くでバスを降ります。すると「君が代」の演奏が始まります。救世軍みたいなものでしょうか?小銭を置いてきます。
-
その先に宮殿が見えてきました。
-
おじいさんたちかっこいいです。元々は軍隊にいたのでしょうか?一目見てその観光客の出身国を見極めて演奏が始まります。
-
「君が代」が終わった後しばらくすると後ろから中国国家の「風雲児女」が流れてきました。
-
宮殿の手前にはプーシキンが第1期生として6年間学んだ「学習院」があります。
-
そしてその横にはプーシキンの銅像が置かれてあります。しかしロシアという国は銅像が好きなようです。
-
中学生の頃はドストエフスキーなどには興味を惹かれましたが、プーシキンには興味がわきませんでした。
-
たくさんの花が手向けられ現在でも人気が高いことを感じます。モスクワの地下鉄構内の銅像にもバラが一輪置かれていたり、ロシアの人の心の中をちょっと覗けた気がします。
-
もちろん学習院の内部の見学はありません。
-
天気が良いので宮殿の礼拝堂の黄金の玉ねぎが美しく輝いています。
-
「おろしや国酔夢譚」で女帝エカチェリーナに謁見するために大黒屋光太夫が馬車で通り抜ける門です。
-
緒形拳もここを通ったのかと思うだけで感慨深いです。門が開く10時前だったのでガイドのマリアさんから映画についての説明がありました。地図を見せてくれたのですが、思っていたよりもアリューシャン列島の東まで行っていたのには驚かされました。
-
今回の旅行前に何十年振りかに観た映画でしたが、観ておいて良かったと思いました。映画のシーンのままの宮殿大広間や大階段など「あぁ。」と思わせる場所が何か所もありました。
-
サンクトペテルブルグの秋はもう終わり、冬がそこまで来ているような気がしました。
-
門扉の右半分から工事中だったのがちょっと残念です。でもエカチェリーナのモノグラムは確認できます。
-
午前10時ちょうどに門が開けられ一番で中に入ります。残念ながら建物には日が当たりません。
-
馬車に乗った博物学者キリル・ラックスマンと大黒屋光太夫が降り立ったのがこの場所です。
-
柱を背負うような若い男性の彫刻が目を惹きます。
-
一体全部で何体の彫刻があるのでしょうか?
-
ギリシャ神話の巨人神でプロメテウスの兄弟であるアトラスかと思いましたが、天空を支えている訳ではなさそうです。アトラスはオリンポスの神々と戦って敗れ、世界の西の端で天空を双肩で支える罰を科せられました。
-
建物の内部に入ると暖かさにホッとします。まだ開館したばかりなのにすごいです。多分ずっと温度を一定にしているのでしょうね。一度室内の温度が下がってしまうと結露とか大変そうです。
-
窓の外もきれいに見渡せます。まずは全員でクロークへ向かいコートを預けます。ここでも年配のおばさんたちがテキパキ働いています。エルミタージュ美術館でもそうでしたし、ヨーロッパの美術館ではよく見かける光景です。
-
靴カバーを履いてまずは正面階段を見学します。赤いカーテンから朝の陽ざしが差し込んでいます。
-
おろしや国の映画では午後に謁見したのでしょうか、反対側の天使の像が映っています。
-
赤いカーテンでありながら空間が赤く染まることはありません。白い壁面と天井のモールディングが印象に残る空間です。
-
ちょうど天使も目を覚ましたところのようです。
-
階段の踊り場には当時高価だった伊万里焼と時計が向かい合っています。時計の反対側は温度計でした。
-
カーテンを開けたら光が差し込んでもっときれいでしょうね。
-
シューズカバーを履いて記念写真です。暖かいのでシャツ1枚で十分です。荷物はコンパクトにしないと預けなければなりません。
-
階段の脇の部屋にはモールディングの製作過程の模型が展示してありました。仕事柄とても興味深く拝見しました。この宮殿すべてが修復されているのですから莫大な費用が掛かったでしょうね。
-
「大広間」
この宮殿の窓側両側に通路が設けられています。中央階段からモールディングの小さな部屋の次が大広間です。朝一番は柔らかい太陽光線が部屋を横切って西側の壁まで達しています。 -
朝一番の人の少ない時間の贅沢な空間です。宮殿を一番奥まで進むと反対側の窓際を戻ってくるのでこの部屋ですれ違うことになります。朝一番だと戻ってくる人がまだいないので無人の写真が撮れます。
-
今まで数々のヨーロッパの宮殿を見学してきましたが引けを取らない豪華さです。ヴェルサイユ宮殿にも負けてないと思います。ただ規模は少し小さめですが。
-
この部屋は1980年になって修復が終わり公開されたそうです。この部屋だけで高純度の金箔が7キロも使われているそうです。金は純度が低かったり偽物だとすぐに分かりますからね。修復にあたり彫刻と装飾はラストレッリのスケッチと装飾彫刻家ヨハン・フランツ・ダンカーのモデルに基づいて130人ものロシアの木彫り彫刻家によって制作されたそうです。
-
白と金の組み合わせで軽い印象の壁面に、比べ天井は重い雰囲気です。
-
「ロシアの勝利」と題された天井画は1752年から54年に描かれたもので、ベネチアの装飾芸術家であるジュゼッペ・ヴァレリアニの作品です。天井は3つに分かれており、「ロシアの寓意」と「平和の寓意」と「勝利の寓意」を表しています。
-
天井も素晴らしいですが、床の象嵌も素晴らしいです。この床材を保護するために靴カバーを履くわけです。
-
壁の黄金のモールディングから続く天井は一部がトロンプ・ルイユ(だまし絵)になっています。今まで見た天井のだまし絵で一番すごかったのはマルタ共和国のゴゾ島の大聖堂です。通常クーポラというドームがあってそのドームに絵が描かれていますが、この大聖堂は費用の問題で平らな天井にドームがあるかのように絵が描かれています。
-
デルフト焼きの巨大なペチカが据え付けられています。現在も使われているかは触ることが出来ないので分かりません。全部でいくつあるのか分かりませんが相当数の暖房設備があります。ということは部屋の裏側にもう1つスペースがあり、そこで薪などを燃やし、それぞれ煙突があることになります。
-
こちらは平和の寓意でしょうか。ギリシャ神話の天上界の様子が描かれています。
-
「ペチカの間」にも扉があり、次の間から次へと部屋が続いているようです。
-
天井には戴冠するエカチェリーナ2世のモノグラムが確認できます。
-
女神アテナの持つ盾にもエカチェリーナのモノグラムが描かれています。
-
「第一の控えの間」壁面の装飾は基本的に同じです。ペチカも背合わせで設置されているようです。これは効率の良い設計だと思います。床の寄せ木のデザインは変わりますが、こちらも手間がかかっています。
-
「第二の控えの間」
宮廷の晩餐会の様子が再現されています。 -
給仕の衣装を着たトルソがいくつも置かれてあるのでリアルな感じがします。
-
並んでいる食器はマイセンらしいです。すごい単位枚数で発注されたのでしょうね。
-
フランスのロワール渓谷の古城を3日掛けて12ほど周ったことがありますが、生花が美しく飾られ、暖炉にも本物の火が入りすごいリアルに感じたことを思い出しました。さすがに宮殿の装飾を本物で飾るのは費用が掛かりすぎるでしょうね。
-
大広間からこの「第三の控えの間」までは扉を開ければ大きく4部屋を開放して使えたのでしょう。
-
大祖国戦争(第2次世界大戦のドイツとの戦い)の間に宮殿は完全に破壊されましたが、ツァルスコエ・セローから分けて疎開させていた調度品の数々は被害を免れましたそうです。
-
絵画や家具や調度品や食器は持ち出せましたが建物自体は被害を受けます。大祖国戦争でもサンクトペテルブルグ、当時のレニングラードは激戦地でした。
-
サンクトペテルブルグの聖堂の騎士像は砂袋と木枠で保護されたために難を逃れ、エカテリーナ宮殿の庭園の彫刻やペテルゴフの庭園の彫刻などは庭に穴を掘って埋めたそうです。
-
島国の日本と違って大陸の国々は地続きですから、その時々の隆盛や衰退によって侵略や略奪が繰り返されていたので、対応する方法は確立されていたのでしょうね。
-
「アラベスクの間」
モスクワの武器庫で観たファベルジェのイースターエッグの中に入ったような気分です。それとウエッジウッドのジャスパーのブルーのようにも見えます。天井の8つの絵画はそれぞれ平和・成功・友愛・明朗・寛大・信頼・慈悲・霊感を表すそうです。南総里見八犬伝の「仁義礼智忠信孝悌」みたいです。 -
この部屋は2010年に修復され公開されたそうです。壁面上部のコーニスの浮彫がウエッジウッドを想像させたのかもしれません。壁を見ていると古代ギリシャを題材にしたりローマのフレスコで構成されているようです。
-
ところが床は豪華な絨毯で覆われています。
-
アラベスクの間の後は宮殿の反対側、西側の窓際を同じ部屋を戻ります。
-
この部屋を連続して通り抜ける通路は「アンフィラーダ」と呼ばれます。エルミタージュ美術館でも同じ手法が採用されていますが、この宮殿の通路は「黄金のアンフィラーダ」と呼ばれます。
-
西側から東側を望むと逆光になりながら幻想的な雰囲気です。
-
先ほど見てきた部屋がまた違って見ることが出来ます。
-
大広間まで戻ってきました。朝日が当たった黄金の装飾はこの世のものとは思えません。
-
大広間の「勝利の寓意」の天井画です。
-
しかし豪華な回廊です。
-
最初の正面階段の反対側まで戻りました。こちら側は西側なので少し暗い感じです。
-
これから眠りにつく天使が可愛らしいです。
-
西側から東側を望むとレリーフが浮かび上がり、先ほどの印象とは違って見えます。
-
「白の主食堂」
階段を挟んだ反対側のウイングを見学していきます。この部屋のテーブルセッティングや調度品は素晴らしいです。 -
マイセンのスノーボールは現在でも造り続けられていますが、とてつもない価値があるのでしょうね。同じシリーズが3点飾られていました。
-
「黄金のアンフィラーダ」と呼ばれるにふさわしい扉枠の連続です。
-
「緑の食堂」
天井の絵画は「ニューズの声を聞く休む司令官」で、小さい部屋ですがペチカの大きさは大きな部屋とあまり変わりません。 -
ムーア人の置物がありました。モスクワの「グム百貨店」のカフェの前にも置かれていました。ムーア人は北西アフリカのイスラム系のベルベル人を指しますが、何故かヴェネツィアを連想してしまいます。
-
「肖像画の間」
-
正装したエカチェリーナ1世の肖像です。白貂の毛皮で縁取られたショールが豪華です。おろしや国の女帝はエカチェリーナ2世ですが衣装はこんな風でした。
-
儀礼用の青いタスキをかけていました。
-
エカテリーナ1世の娘のエリザヴェータ・ウナペトローヴナの肖像画。
-
そして隣が「琥珀の間」です。この部屋は撮影禁止です。
-
中に入るのも1グループずつなので前のグループが出るのをしばらく待ちます。今回モスクワの武器庫とこの日の見学は2グループに分かれての見学になりました。そのつど別のガイドさんが現れますが、いろいろ大人の事情があるのでしょう。
-
ここからの琥珀の間の写真は絵葉書です。ロシアの旅では毎日絵葉書を出しましたが、絵葉書が安いのには助かりました。15枚くらい入ったセットで200円くらいで売られていました。切手は41ルーブルですから80円くらいです。オーストリアやイタリアの2ユーロ以上の金額を考えると3分の1の金額です。
-
琥珀の間の琥珀は大祖国戦争の時にナチスドイツによって2日で全部剥ぎ取られ持ち去られ、現在でも行方は分かっていないそうです。ナチスによる略奪絵画は今でもニュースになることがあり映画にもなっています。最近だと「ミケランジェロ・プロジェクト」や「黄金のアディーレ」があります。過去に観てきた絵画やブルージュのミケランジェロの像など知っているものが数多く、驚きとともに見た記憶があります。
-
琥珀の間にいられる時間はほんの数分で、説明が終わるとすぐに出なければなりません。
-
歴史学者や宝石職人はいまだに琥珀の間の推定価値について、1億4200万ドル~5億ドル(現行レートで約157億6200万円~555億円)の範囲で議論しているそうです。修復には約6トンの琥珀が必要だったそうです。ただ加工してそれぞれの部品にすると8割くらいはゴミになってしまい、この部屋に残っている部分は600キロから800キロくらいだそうです。
-
琥珀は古くなると白くなるそうで、数も少ないので高価だそうです。また赤い色になるものも高価なのだそうです。日本人が想像するジュラシック・パークに出てくるよな黄色い琥珀はお手ごろだそうです。
-
部屋はこれくらいのあまり大きくないです。
-
細かく見ていると非常に精緻な宝石の中に紛れ込んだような気分になります。エカチェリーナのモノグラムもありました。
-
略奪された後の修復にはそれ以前に撮影された白黒写真を参考にしたそうです。また修復にかかった費用の3分の1はドイツが負担したそうです。修復は1981年に始まり、20年以上の時間と金額にして1135万ドル(約12億5985万円)の費用が掛かり、公開されたのは2003年だそうです。
-
部屋の中には4枚のモザイクパネルがありますが本物ではありません。東側は「聴覚」を表したモザイクです。
-
もう1枚の東側は「味覚」で、ワインを飲んでいる様子です。犬も何か食べています。
-
南側には「触覚と臭覚」
-
北側は「視覚」のアレゴリーです。この一連のモザイクは行方不明ですが、最近になって1枚が出てきたそうです。ナチスドイツ兵だった祖父を持つ男性が知らずに売りに出したそうです。世代が変わり来歴が曖昧になると何も知らない子孫が手放すケースがこれからも出てくるのでしょうね。
-
「絵画の間」は床以外が全て絵画で覆われたような部屋です。
-
窓から白いカーテン越しに差し込む太陽光線は晩秋の力のない明るさを感じます。
-
部屋の中まで入れないのとガイドさんが立ち留まらずに先へ進むので3枚写真を撮るのが精一杯です。
-
それぞれペチカを中心に左右対称に絵画が埋め込まれています。絵にサイズが合わない場合はキャンバスを縫い付けて同じように描いてまで合わせたそうです。絵画と絵画の間は黄金の細いモールディング(額縁)だけで、このような吊り方は「シュパレルノイ(タペストリー法)」というそうです。
-
「小・白の食堂」
食堂という名前があっても居間のようなインテリアです。 -
少し開いた扉から差し込む朝日が館の主の存在を感じさせます。
-
「アレクサンドル1世の中国風客間」
天井画は「戦車に乗るヴィーナス」だそうです。絵画の割に大きな黄金の装飾が美しいです。壁にはアレクサンドル1世の肖像画があります。 -
左右対称な小さい部屋ですが、2つもペチカがあったら暑そうです。
-
こちらはアレクサンドル1世を溺愛したエカチェリーナ2世の肖像でしょうか。
-
アレクサンドル1世は美男子であり、愛嬌に富み友情に厚つくて社交性に富み、ウィーン会議ではその人となりと華麗な立ち居振る舞いからひときわ目立った存在だったそうです。とはいえ歴代皇帝中最も複雑怪奇な性格の持ち主とも言われたそうです。
-
アジア風の顔立ちの肖像画に惹かれました。
-
「緑の食堂」
こちらも先ほどのアラベスクの間のような古代ローマ風のレリーフが美しい部屋です。 -
調度品や食器も素晴らしいです。金メッキを施されたグリフィンがかっこいいです。
-
この部屋はロシアの有名な彫刻家I.P.マルストによって造られたそうです。扉のデザインにも隙がありません。ペパーミントグリーンの壁に円形のピンクに囲われたキューピッドの姿が愛らしいです。
-
扉にもグリフィンの姿が見えます。燭台と同じデザインになっているのでしょうか。
-
ドアの取っ手もこんなおしゃれなデザインです。
-
この胸像もどんな時代を潜り抜けてきたのでしょうか…。
-
「給仕の間」のチェストの蛇の意匠も可愛らしいですが、ベースの縁に座る天使が可愛らしいです。
-
床の象嵌も魔法陣のようです。
-
「スターソフの階段」(大理石の階段)で見学は終わりです。名前の通りスターソフという建築家が設計したそうです。
-
6枚の絵画が飾られ4枚はフランス人画家のG.ローベルの作品だそうです。窓から差し込む光もだいぶ強くなってきました。
-
最後に大祖国戦争時のナチスドイツによる破壊の跡の写真がありました。
-
2階の床が焼け落ちてしまった無残な姿です。
-
黄金のアンフィラーダなど想像もできない回廊の姿です。レンガ造りだということが良く分かりますが…。
-
焼け落ちた大階段も無残です。
-
外壁のレリーフも無残です。
-
記念写真を撮る兵士は軍服の胸章がドイツ軍だという事を分からせます。
-
焼け落ちた部品を仕分けするところから修復が始まったと分かります。
-
戦後すぐに修復が始まったのでしょうね。
-
こちらは近代になっての修復作業の様子です。
-
ロマノフ王朝だけではない大祖国戦争の傷跡まで学ぶことが出来ました。よくここまで修復されたものだと思います。ドイツが攻めてきたこともありますが、ロマノフ王朝の時代はドイツから妃をもらっていたり、ソヴィエト時代は東側で同盟異国だったポーランドやエストニアが過去にはロシアを攻めていたり、もっと歴史を勉強しないとならないと感じました。
-
表に出ると青空に宮殿が美しく浮かび上がりました。
-
もう破壊されることが無いように願います。
-
庭園を少し歩いてバスまで戻るようです。庭園にもキオスクがありました。
-
一見現代彫刻のような箱に見えますが、大理石彫刻は冬場は木の箱で覆うそうです。大理石は水分を吸いますからね。雨にあたる分は良いのでしょうが、冬場に水分を含んで凍ってしまうと破裂すると思います。なるほどなと思いました。
-
ロシア滞在中一番の天気でした。
-
まあなんて格好でしょうか。
-
そろそろ来年の年賀状用の写真を考えなくてはならない時期になりました。
-
来年の春になると美しい花々が植えられるのでしょうね。
-
念願だったロシアに来れて良かったですね。
-
バロックとロココが混在したようなデザインです。
-
ロマノフ王朝の紋章。
-
宮殿教会の尖塔も美しく輝いています。エカテリーナ宮殿素晴らしかったです。
-
ロシアに来る前に観た「おろしや国酔夢譚」
-
エルミタージュ宮殿を出るエカチェリーナ2世の行列のシーンです。
-
先ほど入った門から馬車で入場する博物学者キリル・ラックスマンと大黒屋光太夫が乗った馬車。
-
エカテリーナ宮殿に着いた馬車。
-
大階段のシーン。眠れる天使の像があります。
-
大階段を上る大黒屋光太夫(緒形拳)
-
エカチェリーナに謁見する前の大黒屋光太夫。
-
「絵画の間」を通り抜けています。
-
大広間でエカチェリーナ2世に謁見します。
-
宮殿の艶やかな雰囲気が感じられます。
-
義太夫を謡いますが、あまり受けは良くありません。
-
帰国の願いが叶い、往復10年近くかけて帰国します…。
エカテリーナ宮殿に行かれるなら事前に観た方が良い映画だと思います。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
2017 モスクワと黄金の輪とサンクトペテルブルグの旅
-
前の旅行記
初冬のロシア旅(17)サンクトペテルブルグ・シーケンス 妻と2人でライトアップした街巡りとネフスキー通りのシ...
2017/10/31~
サンクトペテルブルク
-
次の旅行記
初冬のロシア旅(19)ペテルゴフの夏の離宮でピョートル大帝の宮殿見学し、次回は噴水の美しい季節に再訪すること...
2017/11/01~
サンクトペテルブルク
-
初冬のロシア旅(1)ロシアへ行ってみようと思ったきっかけについて
2017/10/26~
モスクワ
-
初冬のロシア旅(2)アエロフロートでモスクワに入り、宿泊は郊外の住宅地のマキシマ・ザーリャ・ホテル。
2017/10/27~
モスクワ
-
初冬のロシア旅(3)モスクワ・シーケンス ツアーを離れて夜のモスクワ地下鉄の駅を巡りながら、一足先に赤の広場...
2017/10/27~
モスクワ
-
初冬のロシア旅(4)モスクワ・シーケンス ライトアップされた赤の広場に感動し、グム百貨店を彷徨い革命広場に面...
2017/10/27~
モスクワ
-
初冬のロシア旅(5)雀が丘からノヴォデヴィチ修道院と赤の広場からモスクワの市内観光が始まり、グム百貨店でアイ...
2017/10/28~
モスクワ
-
初冬のロシア旅(6)念願のクレムリン見学は武器庫にあるロマノフ王朝のイースターエッグに驚き、巨大な大砲と鐘の...
2017/10/28~
モスクワ
-
初冬のロシア旅(7)2晩目のモスクワ・シーケンスで妻が地下鉄の駅巡りに飽きて泣き言を言っても”モスクワは涙を...
2017/10/28~
モスクワ
-
初冬のロシア旅(8)モスクワから黄金の環を巡る旅の途中にプリャニークを買い、ウラジミールでアンドレイ・ルブリ...
2017/10/29~
ウラジーミル
-
初冬のロシア旅(9)スーズダリのクレムリンを見学した後は、スビテンを飲みながら蜂蜜酒を買い求め、町外れのホテ...
2017/10/29~
ウラジーミル
-
初冬のロシア旅(10)セルギエフ・ポサードで大修道院を見学するも名産のマトリョーシカは買えず、失意のうちにサ...
2017/10/30~
ウラジーミル
-
初冬のロシア旅(11)サンクト・ペテルブルグ観光は氷雨のイサク大聖堂と青銅の騎士像を見て宮殿広場でエルミター...
2017/10/31~
サンクトペテルブルク
-
初冬のロシア旅(12)サンクトペテルブルグ 美術館の絵画を観る前にエルミタージュ宮殿の豪華さと歴史の深さに驚...
2017/10/31~
サンクトペテルブルク
-
初冬のロシア旅(13)サンクトペテルブルグ エルミタージュ美術館をガイドさんと共に駆け抜けるように見学する。
2017/10/31~
サンクトペテルブルク
-
初冬のロシア旅(14)サンクトペテルブルグ 妻と生き別れ、残りの自由時間をエルミタージュ美術館の中を一人彷徨...
2017/10/31~
サンクトペテルブルク
-
初冬のロシア旅(15)サンクトペテルブルグ エルミタージュ新館でシチューキンとモロゾフコレクションの近代絵画...
2017/10/31~
サンクトペテルブルク
-
初冬のロシア旅(16)サンクトペテルブルグ エルミタージュ美術館新館でアンリ・マティスとリディア・デレクター...
2017/10/31~
サンクトペテルブルク
-
初冬のロシア旅(17)サンクトペテルブルグ・シーケンス 妻と2人でライトアップした街巡りとネフスキー通りのシ...
2017/10/31~
サンクトペテルブルク
-
初冬のロシア旅(18)ツァールスコエ・セローのエカテリーナ宮殿の豪華さに驚き、「おろしや国酔夢譚」の大黒屋 ...
2017/10/31~
サンクトペテルブルク
-
初冬のロシア旅(19)ペテルゴフの夏の離宮でピョートル大帝の宮殿見学し、次回は噴水の美しい季節に再訪すること...
2017/11/01~
サンクトペテルブルク
-
初冬のロシア旅(20)サンクトペテルブルグ・シーケンス 妻と2人でネフスキー通り散策とネヴァ川のナイトクルー...
2017/11/01~
サンクトペテルブルク
-
初冬のロシア旅(21)サンクトペテルブルグ ネフスキー大通りでカザン大聖堂に参拝し、最後のショッピングの後は...
2017/11/02~
サンクトペテルブルク
-
サンクトペテルブルグで立ち寄れなかった国立ロシア美術館の至宝を観に東京富士美術館を訪ねる。
2018/11/21~
高尾・八王子
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
サンクトペテルブルク(ロシア) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 2017 モスクワと黄金の輪とサンクトペテルブルグの旅
0
151