2017/10/29 - 2017/10/29
4位(同エリア36件中)
kojikojiさん
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モスクワで2泊した3日目からは「黄金の環」のウラジミールからスズダリを巡り、1泊してセルギエフ・ポザードを観光してモスクワに戻る旅の始まりです。モスクワ市内の観光も物足りなさも感じましたが、次回は個人旅行で来ようと思うきっかけにもなりました。午前8時30分にモスクワのホテルを出て、まずはウラジミールまで4時間のドライブです。あいにく天気は下り坂のようで夜中には雪も降ったようです。黄葉が売りのツアーでしたが、このころにはツアーの皆さんも諦めていたのではないでしょうか。2時間ほど走ったキルジャチという町の外れでトイレ休憩がありました。ツアー31人のうち男性は6人だけなのであっという間に用は済んでしまいます。事前にこの町のプリャーニクという焼き菓子はとても美味しいという案内があったので楽しみにしていました。トイレが済んで隣の小さなカフェに入るとありました。英語は全く通じないのですが300グラムが250ルーブル、500グラムが350ルーブルという値段でした。1つづつ買い求め家族へのお土産にします。調べてみるとドイツのクリスマスのお菓子であるレープクーヘンと同じようなもののようです。日持ちもするのでお土産にはもってこいです。更に2時間ほどバスで走りウラジミールの町の手前で昼食と休憩になります。「ロスカーヤ・ペレヴィニャ」という昔のロシアの村を再現したような宿泊施設を兼ねたレストランは今回のツアーで一番良かったです。部屋に入る前に「Хлеб-Соль(パンと塩のもてなし)」という儀式があります。こういったレストランを選んでもらえると旅行会社の努力のようなものも感じられます。レストラン棟の中にはマトリョーシカや雑貨の売店もあり、ここで姪に小さめの作家物のマトリョーシカもお土産に買えました。午後になってウラジミールの観光をしますが、教会の外観の見学や展望台からの初冬の風景を眺めるだけなのでちょっとがっかりでした。ただ旅行前に観たタルコフスキーの映画「アンドレイ・リュブロフ」というイコン画家の映画の寒々しい風景が思い出され、展望台からの景色は思い出に残りました。またウスペンスキー大聖堂のある広場の一角にはアンドレイ・リュブロフの像が置かれていました。イコンを描く彼の目線の先にレーニンの像があったのは笑えました。ウラジミールからスーズダリへ向かい、クレムリンの見学の後はここで1泊します。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 観光バス 船 タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- アエロフロート・ロシア航空
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
- 利用旅行会社
- 阪急交通社
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この日からモスクワを出発して黄金の環を巡る旅が始まりますが、モスクワの地下鉄環状線を回りすぎてしまい3日目にしてへとへとです。今日1日頑張ればスーズダリには夕方に到着して郊外のリゾートホテルに宿泊します。どこへも行くことが出来ない立地なので部屋でゆっくりできるはずです。
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体は疲れていても食欲だけは旺盛で、この日も朝からたくさんいただきました。
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どうやら妻もお腹が減っていたようです。ロシアの常識なのかもしれませんが、今回のツアーの朝食はどこもおいしかったです。
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モスクワで宿泊した「マキシマ・ザリャー・ホテル」は市内からは離れた立地ではありましたが、スタッフも気さくで感じが良いホテルでした。
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まずはバスに乗ってウラジミールに向かって出発です。バスはモスクワ市内と黄金の環とサンクトペテルブルグと3回乗り換えましたが、「黄金の環」を巡ったバスはちょっとくたびれていました。昔は気にならなかったけど、シートベルトが無いのは心配です。
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宿泊していたのがモスクワ市内の北の外れにあるホテルだったのですぐに郊外の風景に代わります。大きな町の郊外には必ず大きなショッピングセンターや大型スーパーがありました。
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想像していたようなロシアの風景が車窓を流れていきます。
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郊外に多く見られるダーチャも見ることが出来ます。ダーチャとはロシアや旧ソ連圏で一般的な菜園付きセカンドハウスのことで、1700年代にピョートル大帝が庭園付き別荘を家臣の貴族たちに下賜したことに由来するそうです。1960年代にフルシチョフ政権が1家族に最低600ソートック(平米)の土地を与えるよう法制化したそうです。
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ダーチャは学校が休みになる6月から8月(新学期は9月1日)におばあちゃんが孫を連れていくことが多いそうです。自分たちの農園で野菜を作り、塩漬けにして保存するそうです。森ではキノコやベリー類がたくさん採れ、キノコは塩漬け、ベリー類はジャムにするそうです。ナナカマドの実はジャムにしたりお酒にするそうです。
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ロシアの幼馴染というのは学校での同級生ではなくて、ダーチャで2歳頃に知り合い毎年夏を一緒に過ごす子供の事をいうそうです。学校も普通の学校と特殊学校があり、特殊学校に行かないとモスクワ大学のような一流大学には行けないそうです。また塾などは存在しないので昔ながらの家庭教師を雇うそうです。モスクワ大学の准教授で月収が60,000円程度ですが、家庭教師は1時間当たり100USDが相場らしいです。医療費は国立病院は基本無料で薬も安いそうです。老後の面倒も国が見てくれるそうですが、亡くなるとダーチャは国に返還されるそうです。
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平均年収は60,000円くらいでモスクワでも100,000円くらいだそうです。不動産税が年間300USD、車両税は1馬力当たり7ルーブルを12月25日までに払うそうです。それ以外に家賃とゴミ処理費とガス料金と水道料金で月に12,500円かかるそうで、それ以外に買い物に13%の消費税まで。
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年金は平均20,000円で職業により支給年齢が違うという話は面白かったです。基本男性が60歳で女性が55歳ですがパイロットや軍人や警察官は45歳から、バレリーナやキャビンアテンダントは35歳からもらえるそうです。子供が3人以上の母親は「英雄母親」と呼ばれ45歳からもらえるそうです。白鳥の湖を踊っている13人の白鳥は35歳だけどプリンシパルはまた違うそうです。
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ガイドのナターリャさんの面白い話を聞いているうちに2時間が過ぎてしまいました。キルジャチという町の外れのトイレに立ち寄ります。
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こんなかっこいいトイレですが有料です。男性用は地下ですが今回のツアーでは31人中男性は6人だけなのであっという間に終わってしまいます。こんな時だけです。男に生まれて良かったと思うのは。
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駐車場の周りはいかにもロシアのカントリーサイドといった雰囲気です。
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トイレの隣にはお土産物屋さんがありますが、バスが到着すると慌てて店番の人がカギを開けにやってきました。
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どこにでもあるようなお土産がどことも同じような金額で売っています。でもツアーの団体行動だけでいるとこんな時にしか買い物はできません。
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隣は小さいカフェ兼パン屋さん。
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ここでプリャーニクをゲットです。ここへ到着する前にガイドさんからこの辺りのプリャーニクは美味しいことで有名と聞いていたので買い求めました。数に限りがあるのでお早めに。ドイツのクリスマスマーケットで売っているレープクーヘンのようなものです。これは大好物なので買わないわけにはいきません。
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ここ3年程ヨーロッパのクリスマスマーケット巡りにはまっていて、今年も12月にドイツとベルギーとオランダを回ります。今からシュトーレンとレープクーヘンを買うのが楽しみです。
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我が家は犬も猫も飼っていないので基本的にはどちらも苦手ですが、ここの猫は人懐こくて可愛かったです。
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ほんの20分ほどの休憩でしたが楽しかったです。
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更にバスは東へと進んでいきます。車窓からはきれいなダーチャが見えます。
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2003年の映画で「グッバイ、レーニン!」という映画で森の中の家が出てきますが、あれもダーチャだったのかなとストーリーを思い出します。ただ、舞台は東ドイツでした。
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ウラジミールの町に入る前にお昼御飯になりました。「ROSSKAYA PEREVNYA」というロシアの民俗村のようなところです。
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宿泊施設やレストランを併設していて、その中のレストランで食事のようです。
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森の中の雰囲気の良さに期待が膨らみます。
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妻が「トナカイだ。」と言いますが「違うよマトリョー鹿だよ。」
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伝統的な木造の建物がレストランのようです。ナナカマドの赤い実がきれいです。
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素晴らしい木工の技術を感じます。白樺細工のルーツもこんなところにあるのでしょうか。
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「ROSSKAYA PEREVNYA」をキリル文字で書くと読めません。「РУССКАЯ ДЕРЕВНЯ」はロシアの村という意味です。
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外観も素晴らしいですが店内も民芸風でいい感じです。
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ここでХлеб-Соль(パンと塩)というおもてなしの儀式があります。
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結婚式でも行われる儀式ですが、村にやってきた客人にパンと塩で歓迎する意味があるそうです。こういうお店をチョイスしてくれると嬉しくなります。今まで村に入る儀式として一番すごかったのは中国の貴州省の村でした。
その様子は
https://4travel.jp/travelogue/10354647 -
こんな感じでテーブルセッティングされていました。旅行を終えてみるとここのランチはとても美味しかったです。
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この日は日曜日でレストランのバーコーナーが休みで、アルコール類の提供はありませんでした。残念。
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サラート・オリヴィエというサラダはサラート・ストリーチヌィ「首都サラダ」とも呼ばれます。パプリカが振ってあるマヨネーズ和えのジャガイモやニンジンの角切りサラダです。
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アルコールが無いのでお水で料理をいただきます。ツアー中は昼も夜も必ずミネラルウォーターが用意されていました。ホテルにも備えてあるし、寒さを感じる時期でもあったのであまり必要性はありませんでした。
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壺に入ったペリメニという水餃子は熱々なのが嬉しいです。これにスープがあればもっと良いのにと思いました。
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デザートはベリーのたっぷり入ったパイ。熱々の紅茶と一緒にいただきます。
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部屋に飾られた美しいパネル画はパレフ画と呼ばれる細密画の技法で描かれています。
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元々はイコンを描くための技法のようですが、ロシアの民話などを題材にしたものを描いています。
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パレフ画のパレフは地名でこれから行くウラジミールの北東にある町です。
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こういったパネルが売っていたら買いたいと思うのですが。
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レストランの前には工芸品を売るコーナーがありました。
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義妹から姪に小さいマトリョーシカをと言われていたのでここで可愛らしいものを1つ買い求めました。VEZALAVA ANGELIKA(ヴィスローバ・アンジェリカ)という方の作品です。一番小さいマトのしぐさが姪に似ています。
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このスカルのマトリョーシカ欲しかったな。店のおじさんもこんなのは今まで見たことないと言っていました。もう少し時間があったら買っていたかもしれません。
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ロシアへ来る前に東京都内のロシア雑貨のお店を巡りましたが、どこのお店でも「作家物の素晴らしいマトリョーシカにはなかなか出会えないですよ。作家さんから直接買い付けしていますから。」と聞かされました。これは実感として事実で場合によってはロシアのお土産物屋さんで買うよりも日本で買った方が安い印象を持ちました。
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後ろ髪を引かれる思いでレストランを後にします。
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バスに戻ってウラジミールに向かいます。
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町中に入るとバスはすぐに停まり、「黄金の門」の手前で下車します。ウラジミールは1108年に遡る古い首都ですが、タタール・モンゴルの攻撃で破壊され繁栄はソビエト時代まで無かったそうです。
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ソビエト時代にウラジミールの郊外にたくさんの国営工場が建てられ、その工場労働者用のアパートが建てられて再び繁栄するそうです。そのため古い建物が少ないということです。
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黄金の門のあるロータリーにはアールデコのデザインが美しい大学の建物がありました。
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横断歩道の真ん中から写真を撮ります。往時には5つの門があったそうですが現在は1つしか残っていないそうです。
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門の右手には土塁も残っています。これが元々の城壁だったのだと思います。
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内部にも入れるようですが、表から眺めるだけの見学です。
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ガイドさんの説明は詳しいので聞いているととても勉強になります。
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ロシアの郵便ポストは美しい青でした。今回10枚の絵葉書を出しましたが、ホテルに投函をお願いしたのでポストに入れることはありませんでした。
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大聖堂広場までバスで移動するとウラジーミル建都850周年のモニュメントがありました。3面に像があり正面の像がウラジミール・モノマフ公です。
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ロシアのキエフ大公でウラジミール聖公はビザンチン皇帝の妹アンナと結婚してギリシャ正教を国教と定めます。ロシア語のヴェリーキー・クニャージは日本語では「公」英語では「prince」と訳されますが、本来は「王」に相当するものであったそうです。キエフ・ルーシ時代にはすべての公の上に立つキエフ大公により派遣される一族によって各公国は治められ、公国を束ねるのが大公だったわけです。ギリシャ正教を国教に定めたのはイスラム教は豚が食べられず酒も飲めず、カトリックもローマ法王の力が気に入らず酒も飲めない、正教はミサが美しくて最後にワインをいただけるという消去法で決めたそうです。
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広い芝生の先に「ウスペンスキー大聖堂」が望めます。1つの建物と思っていましたが、手前の尖塔は鐘楼だということを知りました。1239年にモンゴル帝国のバトゥがウラジミールを占領した際もこの大聖堂は破壊を免れたそうです。「タタールのくびき」と呼ばれる時代の事ですが、タルコフスキー監督の「アンドレイ・ルブリョフ」の映画の中でも「最後の審判 1408年 夏」と「襲来 1408年」でこの大聖堂の事やタタール兵について描かれています。
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そんなことを思いながらガイドさんの説明を聞いていたのは我が家だけでしょうね。白黒の陰鬱な映像ですがどんより曇ったこの日の天気と重なって映画の中にいるように思えました。
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広場の脇に「アンドレイ・ルブリョフ像( Андрею Рублеву )」が置かれていました。ロシアの有名なイコン画家でウラジーミルのウスペンスキー大聖堂のイコンの制作を指揮した人物でもあります。ウラジミールに置かれた他の銅像に比べてかなり簡易に制作されている感じがしました。
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アンドレイ・ルブリョフの視線の先には銀行の中庭に置かれたウラジーミル・イリイチ・レーニンの像がありました。「グッバイ、レーニン!」の映画でも描かれたようにレーニンの像はソビエト崩壊後にかなり撤去されていますがここには健在でした。ベトナムのハノイにも巨大な像が残っていましたっけ。
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ここまで来ていながら「ウスペンスキー大聖堂」の内部の見学は無く、アンドレイ・ルブリョフの描いたイコンを見ることはできませんでした。
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これ見たかったのですが。今回のツアーでは美術館の見学もエルミタージュだけだったので再訪時はどこに行こうか探りながらの旅になりました。
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ツアーのパンフレットにはウスペンスキー大聖堂(〇)とあり、〇は下車観光の意味ですが、自分たちでお金を支払って見学できるのかと思っていましたが、教会の敷地を回るだけでした。
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教会の奥にある展望台へ向かいます。寒々しい木立の先に立派な騎馬像が見えてきました。
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ウスペンスキー大聖堂は丘陵地に建っているので周囲の景色がとても綺麗でした。
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キエフ・ルーシ王朝のウラジーミル公の銅像です。1238年にモンゴル軍にウラジミールの町が破壊され、その後140年間支配された時代があり、それ以降はかつての勢いを取り戻すことなく、ロシアの実際の支配権はモスクワに移って行きます。
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中欧や東欧の騎馬像はリアルな描写が素晴らしいのと、西欧に比べ騎馬民族の活躍も多かったので心を惹かれます。
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騎馬像の横にはギリシャ人の大司教フェドラの姿もありました。
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騎馬像側から眺めるウスペンスキー大聖堂です。こちらから眺めた方が聖堂と鐘楼という建物の構成が良く分かります。
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クレムリンの見学の後にボロヴィツカヤ広場で見た巨大なウラジミール公の銅像を思い出しました。クレムリンの像はウクライナや洗礼を受けたのがクリミア半島だったこともあり反対運動もあったそうです。
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手の指は人差し指でI、中指でC、薬指と親指を合わせてX、小指でCとして、その頭文字としています。イスキュスと読まれますが「イイスス・クリストゥス」の略語です。
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展望台からはウラジミール郊外の風景を楽しむことが出来ます。10月10日くらいまでであれば美しい黄葉が見られそうです。
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部分的には黄葉が少し残っていました。
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クリャージマ川もほとんど流れが見られません。ロシアの発電は数基残された原子力発電と安価な天然ガスを利用した火力発電だそうです。高低差がほとんどないので水力発電はほとんど無いというガイドさんの説明を思い出しました。
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モスクワから東へ向かう鉄路はシベリア鉄道の線路です。この先にウラジオストックがあるのかと思うと感慨深いものがあります。
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ウラジミールの周辺にはたくさんの教会堂があるようです。黄金の環を巡る旅では天気に恵まれませんでしたが、タルコフスキーの映画好きにはかえって良かったように思います。
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こんな風景もアンドレイ・ルブリョフの気球で空を飛ぶ情景を思い出してしまいます。
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こんな美しい芝生の展望台でした。
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ウスペンスキー(Успенский)は、ロシア語の「死去」を意味する名詞ウスピェーニエ(успение) から派生した形容詞で「聖母昇天祭の」という意味があるそうです。
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いつかシベリア鉄道でモスクワを目指してみたいです。家に帰ったら五木寛之の「青年は荒野をめざす」を読み返してみようかなと思いました。
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どう贔屓目に見ても黄金の環の秋は終わってしまっています。ツアーのメンバーの方が「いつごろ晴れますか?」とガイドさんに尋ねると「半年後くらいですかね。」
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大聖堂の周囲にはクレムリン(城壁)がぐるりと囲っています。これもタタール人の恐怖から来るのでしょうか。
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秋の名残を探してみますが、薄っすら雪が積もっています。
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「聖ドミトリー大聖堂(ドミトリエフスキー聖堂)」まで歩いてきました。ここも外部の見学だけです。
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脇にある建物の中にはトゥアレト(Туалет )、トイレがあります。窓ガラス越しに黄葉を撮ってみたのですが…。
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モスクヴィッチ (Москвич)は1947年から2002年に破産するまで存続した旧ソ連・ロシアの自動車メーカーです。代表的な小型ファミリーカーとして知られ、モスクヴィッチとは「モスクワっ子」という意味です。
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旅行中に古い車を見掛けたのはこことサンクトペテルブルグでヴォルガ(Волга)を見つけただけでした。
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12世紀末にウラジーミル大公フセボロド3世により建造された聖堂です。それまでのレンガ積みの建物ではなく石灰岩を積み上げているので加工が安易だったのだと感じます。
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ちょうどロマネスク様式がロシアにも伝わったころのようです。
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中央には竪琴を弾いているダビデ王の姿があります。イスラエルの最初の王であったサウルは、アマレク人との戦いで神の命令に背きます。神の命をうけたサムエルは新たな王を見出すべくベツレヘムのエッサイなる人物の元に向かいます。そこでサムエルはエッサイの第8子で羊飼いの美しい少年ダビデに目をとめてます。主の霊がサウル王を離れたため悪霊にさいなまれるようになります。そこで家臣たちが竪琴の巧みな者を側に置くように進言し、戦士であり竪琴も巧みなダビデが王のもとに召し出されます。ダビデが王のそばで竪琴を弾くとサウルの心は安まり気分がよくなったという旧約聖書の物語が題材になっているようです。
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石灰岩に彫り込まれた円柱やアーチの細工の見事さには驚かされました。これは写真やガイドブックを見ていても分からないことです。
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こんな壁が建物4面を覆っています。
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精霊を表す鳩の姿も見ることが出来ます。
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入り口のアーチのレリーフも素晴らしいです。ロマネスクというよりはイスラム風の唐草の意匠にも見えます。
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聖堂の上には鳩を戴いた黄金の十字架が輝いています。マリアが三日月の上に立つ姿があるので、こちらも三日月かと思っていましたが、実際は錨を表すそうです。
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内部の見学をしなくても十分建築を楽しむことが出来ました。
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このような装飾の残された聖堂はここでしか見掛けませんでした。
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ウスペンスキー大聖堂の前でお祈りをしてバスに戻ります。近い将来ゆっくり見学に訪れたいものです。バスに乗って次のスーズダリに向かいます。
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