東京国立博物館閉館時間延長 無料で 『飛鳥～キトラ２０１６～』

2014/05/15 - 2014/05/15

招待券を手に入れたので10日の土曜日、開館時間の9：30直前に入館しました。すると、特別展「キトラ古墳壁画」の列は平成館の前まで延びていました。
読みが甘かったです。平成館の特別展「栄西と建仁寺」の方に人は集まると思ってました。じゃなかったら芸大美術館の「法隆寺」展に。
とてもじゃないけど、今更並ぼうって気は起きません。
せっかくなので、チケット要らずの併設企画、表慶館の飛鳥～キトラ2016～だけは見ておこうと入館してみると、それが意外な面白さ。https://www.facebook.com/pages/%E9%A3%9B%E9%B3%A5%E3%82%AD%E3%83%88%E3%83%A92016/772815969409153
逆に、これなら本物のキトラ壁画もちゃんと見とかなくちゃって気になりました。
翌11日の日曜日、改めて開館50分前に博物館前に到着はしたものの、その時点で列は既に寛永寺輪王殿の角を折れた先まで続いていて、昨日の方がマシだった感すら有りました。
なので、週末の見学は諦め、16日の金曜日が20時まで時間延長しているので、会社の帰りに来ようと決めました。
すると今日、15日の木曜日、好評につき最終日まで閉館時間延長が決まりました。
それなら皆が知ってる金曜日より、臨時の木曜日の方が空いてるかも、と期待して急遽3度目の挑戦。
定時の17時30分を待つようにして会社を出て、一旦自宅に帰り、デジカメ持って出かけました。
到着は18時05分。会社から直接歩いて来るのと大して変わりません。
やっぱり並んでました。が、この程度なら待てると思える長さ。整理の係員さんも「動き始めてます」って言うタイミングの良さでした。
「キトラ古墳壁画」会場内は撮影禁止ですが、表慶館内は自由なので、此処ではそちらで撮影した分を載せます。

飛鳥へは中学校の修学旅行以来、足を踏み入れてません。当時「何、これ？」としか思えなかったので。
今回を良い機会として、もっと飛鳥の事を知りたいと思いました。

エリア 上野・御徒町(東京)

• 旅行の満足度: 3.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

1回目、土曜日9：30（断念）

2回目、日曜日8：40（断念）

そして今日、木曜日。丁度10万人超したって日、3回目。自宅から歩いて行くので、駅とは反対方向からのアプローチ。

東京国立博物館
http://www.tnm.jp/

18：05に到着。

表慶館。明治33（1900）年、皇太子（後の大正天皇）のご成婚を記念して計画され、明治42（1909）年に開館した、日本で初めての本格的な美術館です。設計はジョサイア・コンドルの弟子で、東宮御所（現在の迎賓館）なども手がけた宮廷建築家の片山東熊。中央と左右に美しいドーム屋根をいただき、上層部の外壁面には製図用具、工具、楽器などをモチーフにしたレリーフがあります。明治末期の洋風建築を代表する建物として昭和53（1978）年、重要文化財に指定されました。

こちらは本館。あ〜〜っ、やっぱり今日も列出来てます。

それでも入り口まではかなり近いです☆開館待ちではないので、少しずつ動いてるし。

此処から先は入場券が必要です。また撮影禁止となります。
http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1646

本館を出たところです。
特別展『キトラ古墳壁画』を見終えたのは19：20過ぎ。1時間もかかりませんでした。
そもそも見ものは壁画4枚だけですからね。館内でも見てるより待ってる時間の方が圧倒的に長かったです。

土曜日に引き続き表慶館に向かいます。資料も買いたかったですし。

ユリノキの花が咲いていました。
ユリノキちゃんはトーハクくんと並ぶ東京国立博物館のキャラクターなのです。http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1447

こんなに暗くなっての博物館滞在はめったに無いので、何だかワクワク♪
まず向かったのは売店です。

前回訪れた時に散々迷って止めちゃったのが帰宅後どうにも気になって、今回是非とも手に入れたいと思ってたのがコレ『明日香風』です。400円ですが、「キトラ古墳発見から30年」と言う特集号だけあって、「キトラ古墳誕生を支えた人々」「キトラ古墳の保存管理の経緯と現状」「キトラ古墳の発掘調査と写真撮影」「キトラ古墳の壁画に想う」「キトラ・高松塚古墳壁画図像の系譜」と言うメチャ濃い内容です。

写真や図もいっぱい。これは墓道と石室。

前回は書名と表紙に惹かれて、こっちを買いました。520円でした。2000円の特別展「キトラ古墳壁画」図録を買うよりずっと経済的です。

そして、買うと貰える紙袋がお洒落なの☆
実は売店もう閉まってたんです。商品にはカバーがかけられ、スタッフさんはレジスターを開いてお札を数えてるところ。それでも図々しく、声をかけてみると、レシートは発行出来ないけれど、買う物が決まっているなら出しますよとの事。良かった！

その売店の隣に遊んで学べる明日香村の遺跡（クイズや観光案内）コーナー。タブレットを上下左右に動かすと画面の中の景色も動くよ♪

お姉さんが遊び方など教えてくれます。

猿石。奈良県高市郡明日香村の梅山古墳（現:欽明天皇陵指定）西に隣接する吉備姫皇女王墓内にある奇石で、全部で4体有るそうです。ユニークな人面石像は、猿ではなく渡来人を象ったものであると言われています。

飛鳥時代の衣装。う〜〜ん、日本風と言うより韓国風だよね。

藤原京復元図

名前だけは誰もが知ってる飛鳥時代の有名人の人形。
歴史を勉強すると、必ず古代から始まって、縄文・弥生時代は人の名前なんて覚えなくて良いから、卑弥呼の次に出て来るこの人達が、結構印象に残っちゃうんだよね。

額田王（ぬかたのおおきみ）http://www6.airnet.ne.jp/manyo/main/poet/nukata.html
万葉集の中で最も有名な和歌を詠んだ人。「熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかないぬ今は漕ぎ出でな」「あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」

蘇我馬子（そがのうまこ）http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%98%87%E6%88%91%E9%A6%AC%E5%AD%90
誰もが知ってる悪役って事になってるけど、それは彼を倒した側がそう仕向けたからなんだよね。歴史っていつもそうでしょ。

聖徳太子（しょうとくたいし）http://ja.wikipedia.org/wiki/聖徳太子
有名過ぎるけど、このイメージじゃないよね。

こっちは藤原京の立体模型

里中満智子作、持統天皇物語「天上の虹」原画。思わず主人公ではない（？）イケメンの場面を載せちゃいました。

こっちのオバサンが持統天皇？？

アスカの神秘〜猿石360度プロジェクションマッピング

芸術は時に理解に苦しみます。

後ろにも顔が有ります。でも良く判りません。

キトラ古墳壁画北壁の玄武。向かって左（西壁）に進む亀に蛇が巻きつき、甲羅の上で蛇と亀が睨み合う姿に表わされています。図像的には、奈良時代以降に見られる新しいものではなく、唐の時代の大陸や高句麗で用いられてきた図像を手本にしたと考えられています。高松塚の玄武が、亀と蛇の頭部が描かれる部分が削り取られているのに対し、キトラ古墳の玄武はほぼ完全な状態で残されており、亀に耳があることや、甲羅が亀甲文様に表わされることが判明しました。

耳有るの判るでしょ。顔怖いよね。

南壁の朱雀。長い尾羽をなびかせた堂々とした姿と大きく見開かれた眼の描写が特徴です。 白虎や青龍が中国の比較的新しい図様を取り入れているのに対し、朱雀の図像は幾分古い要素を示し、特に朝鮮半島の古い墓室の壁画と様式に共通点があるとさ れています。高松塚の朱雀は盗掘の際に破壊されたと考えられるため、ほぼ完全な姿で残る本図は、同時代の数少ない朱雀の図像の遺例として、極めて貴重です。

目が大きくてアニメっぽいから可愛いです。

今回東壁の青龍は公開されませんでした。
が、同じ東壁（下方）に残る十二支像の寅がその代わりを為しています。
十二支像は各面に3体ずつ描かれたのですが、そのうち一部でも確認されているのは6体です。
十二支像を古墳や石塔、あるいは石室内に配置する場合、北面の中央に「子（ね）」の像を配し、その像を起点に時計の針の動きと同じ方向に、子・丑・寅・・・の順に3体ずつ配置するのが規則です。キトラ古墳の場合もこの規則通りに、北壁の中央に「子」、その右隣に「丑」、東壁の奥に「寅」が描かれていました。つまり、寅以外に確認されている子、丑、戌、亥は連続した位置に在った訳です）。それと盗掘の際南壁に穴が開けられ、そこから流れ込んだ土砂の壁に転写されて奇跡的に残った午（だから向きが反対なのでしょう）。

寅って言うより鼠っぽく見えるんですけど。
この衣服も不思議です。

西壁の白虎。向かって右（北壁）を向き、長く胴体を伸ばした姿に表わされています。北を向く白虎の類例は稀で、高松塚の白虎は南壁を向いています。ただし、姿形は酷似しており、同系統の図像に基づいて描かれたものと見られます。
尾が後脚に絡まり真上に跳ね上がる姿は、中国盛唐期（684-756）に好まれた意匠で、大陸での流行を積極的に取り入れて描かれたと考えられています。

これも怖い顔。ってか、首が長くて締め上げられてるようにも見えるんだけどな。

天井の星宿図。金箔は星を表しています。
この星宿図には、太陽の軌道や星の運行を示す三重の円が描かれているばかりでなく、その内側には赤道と交差する黄道を示すもう一つの円が有ります。高松塚古墳にも星宿図が描かれていますが、キトラ古墳のそれは、より高度な天文知識で描かれており、このような星宿図で中国で現存している最古のものは、１３世紀のものなので、キトラ古墳の天文図は中国よりも古く、最古級のものとなるのです。

誰でも判る柄杓型の北斗七星☆

オリオン座（当時はそう呼ばなかったでしょうけど）も見えます☆

表慶館の一番奥、此処から先は行かれません。

エントランスホールを奥から見ると

エントランスホールを入り口側から

その中央に飾られている朱雀。この朱雀の存在理由や作者その他は判りません。
が、輝きは凄いです。

もう少し近づいてみます

横から

表慶館を出て、人の流れも消えました。もう帰ります。

正面玄関と言うか、博物館への入り口が工事を終えて新しくなりました。ガラス張りでとっても綺麗です。が、こうした理由は？？混雑の緩和に役立ってるとかって特に無いような・・・。

此処に載せたキトラ古墳壁画の画像は大型タッチモニターを撮影したものです。
http://kitora.asukamura.jp/assets/pdf/Kitora_Flyer_2014.pdf

この旅行記へのコメント （2）

• 夜行バスさん 2014/05/17 00:24:09

  はじめまして。

  PHOPHOCHANGさん、こんばんわ。
  
  夜行バスと申します。
  
  この度は、フォローしていただきまして、
  ありがとうございます。
  
  国立博物館の長蛇の列はすごかったんですね〜。
  よく我慢して並ばれましたね。
  
  考古学に興味をもたれる方の多さにビックリですね！
  
  また、拝見させていただきますので、
  今後ともよろしくお願いします。
  
  
  　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　夜行バス　より

  PHOPHOCHANGさん からの返信 2014/07/01 20:58:44

  すみません

  見逃しておりまして、本日気付きました。
  大変失礼いたしましたm(_ _)m
  
  いつもご覧いただき有難うございます。
  
  上野は地元なので、臨機応変で動けますが、とにかく毎度人が多くて見たい物も思うように見られません。
  なので、今回の故宮博物院展は台北で行ってるから見送ります。
  
  夏はどちらかお出かけの予定が有りますか？
  またお邪魔させていただきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。