2016/03/20 - 2025/10/25
340位(同エリア4545件中)
+mo2さん
国立西洋美術館は川崎造船所社長を務めた実業家松方幸次郎がイギリス、フランス、ドイツ等で収集した美術コレクション(松方コレクション)
を基に昭和34年に設立されています。
その建物は、近代建築の巨匠・建築家ル・ コルビュジエにより設計されておりフランスをはじめ7か国と共同で「ル・コルビュジエの建築作品」として世界文化遺産登録を目指しています。
さまざまな展覧会が開催されており、今回は「日伊国交樹立150周年記念 カラヴァッジョ展」をみてきたのですが、撮影OK(一部を除く)で通年見ることのできる常設展を旅行記として纏めてみました。
※写真は複数の時期のもの(メインは2016年3月)なので、現在公開されていない作品もあります。
2018年4月、2019年6月、2020年7月、2022年4月、2023年3月、2024年6月・10月、2025年3月・7月・10月に写真追加しました。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 新幹線
-
年に2~3回は訪れる国立西洋美術館。常設展は一般430円ですが毎月の第2、第4土曜日などは無料。また特別展を観覧した場合も常設展は無料となります。
国立西洋美術館 美術館・博物館
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14世紀シエナ派「聖ミカエルと龍」 14世紀
天で戦争があったとき、大天使ミカエルが龍と闘い地上に落下させたという黙示録(第12章7-9節)に基づく場面を描いています。 -
スケッジャ(本名ジョヴァンニ・ディ・セル・ジョヴァンニ・グイーディ)「スザンナ伝 」
これは、カッソーネと呼ばれる西洋長持の前面を飾っていた絵画です。 -
「スザンナ伝 」(部分拡大)
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マリオット・ディ・ナルド 「「聖ステパノ伝」を表した祭壇画プレデッラ」1408年の全体像。
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マリオット・ディ・ナルド 「「聖ステパノ伝」を表した祭壇画プレデッラ:説教する聖ステパノ/ユダヤ法院での聖ステパノ」1408年
これら3点の作品は、本来、イタリア中世後期にさかんに制作された大型の多翼祭壇画(ポリプティク)の下部の層をなす「プレデッラ」と呼ばれる部分を構成していた絵です。 -
マリオット・ディ・ナルド 「「聖ステパノ伝」を表した祭壇画プレデッラ:聖ステパノの殉教/聖ステパノの埋葬 」1408年
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マリオット・ディ・ナルド 「「聖ステパノ伝」を表した祭壇画プレデッラ:聖ステパノの遺体を運ぶ航海/聖ステパノと聖ラウレンティウスの遺体の合葬」1408年
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ロレンツォ・レオンブルーノ・ダ・マントヴァ「キリスト降誕 」1515年
日知られるレオンブルーノの確実なタブローは極めて少ないので、本作品は小品ながらもその貴重な一点。 -
アンドレアス・リッツォス(15世紀)「イコン:神の御座を伴うキリスト昇天」
このイコンは、ビザンティン美術最後の華であるパレオゴロス朝絵画の様式と図像の伝統に倣って制作された、15世紀クレタ=ヴェネツィア派の典型的な作品の一つです。 -
「イコン:神の御座を伴うキリスト昇天」(部分拡大)
本作品はもと松方コレクションにあったもので、現在トリノの美術館にある《聖母の死》と並んで、アンドレアス・リッツォスの大構図イコンの代表作です。 -
ヤコポ・デル・セッライオ (フィレンツェ、1480-85年頃)「奉納祭壇画:聖三位一体、聖母マリア、聖ヨハネと寄進者」
この祭壇画は、妻と娘の冥福を祈るために、その夫が教会に奉納したものです。アルノ川を挟むフィレンツェの街を背景に、画面上部に神、精霊、キリストの「三位一体」が配され、十字架の足元には母と娘と思われる二人の遺体、その両側に、この絵の奉納者とその息子が、聖母および聖ヨハネと共に描かれています。背景左右の山の斜面には、聖書に基づく八つの物語場面が描き込まれています。作者セッライオはフィリッポ・リッピの弟子と伝えられ、同時代のギルランダイオやボッティチェリの影響を受けた折衷的な様式を特徴とし、本作品は15世紀後半のフィレンツェ派の様式を端的に示す作例と言えます。 -
聖ルキア伝の画家「聖ヒエロニムス」15世紀末
本作品は、龍と闘う聖ゲオルギウスの場面(左上にその一部が見えている)が切断されていることが明らかなように、当初の画面の約3分の2に当たります。 -
15世紀フィレンツェ派「聖ヴェロニカ」
この作品は、トスカーナ地方アルノ川渓谷(ヴァルダルノ)のある修道院から出たもので、のちにフィレンツェのサンティッシマ・アヌンツィアータ聖堂に移されたと伝えられています。 -
16世紀エミリア派(アレッサンドロ・ベドリ?)「ヴィーナスとキューピッド」
こちらは旧松方コレクションです。 -
ヨース・ファン・クレーフェ 「三連祭壇画:キリスト磔刑」16世紀前半
クレーフェ後期の作品と推定される三連祭壇画。 -
ヨアヒム・パティニール(派)「三連祭壇画:エジプト逃避途上の休息」
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カルロ・クリヴェッリ「聖アウグスティヌス」1487-88年頃
長い髭を生やし司教冠を被ったこの全身像の聖人は、手に3冊の書物をもつことから、ラテン教父のひとり聖アウグスティヌスと考えられます。 本作品はロンドンのバトラー・コレクションから松方幸次郎氏の手に渡り、戦前に国内にもたらされ、その後国内の所蔵家の手を経て、1962年国立西洋美術館が購入しています。 -
ディーリック・バウツ(派) 「悲しみの聖母 」「荊冠のキリスト」1415年頃 - 1475年
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15世紀フランドル派「悲しみの聖母」
金地を背景とし、両手を合わせて祈りの姿勢をとる聖母マリアの半身像が描かれている。 -
ロヒール・ファン・デル・ウェイデン(派) 「ある男の肖像 」1430年代
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ビアージョ・ダントニオ・トゥッチ「聖母子と幼児洗礼者ヨハネ」1490年頃
『ビアージョ・ダントニオ・トゥッチは、ルネサンスが花開いていたフィレンツェの出身。
やがて別の町へ拠点を移した後も、フィレンツェの最先端の表現を取り入れ続けた。この絵の幼児キリストのポーズや聖母の手の表現、光に対する感受性には、レオナルド・ダ・ヴィンチの師ヴェロッキオの作品に学んだことが明らかです。
窓を通して遠のく風景を見せる構図や、ガラスの花瓶に顕著な写実表現には、フランドル(現在のベルギーやオランダ南部を中心とする地域)の美術からの影響が見られる。絵の周囲の金箔はおそらく20世紀に貼られたもの。2024年購入作品。 -
ルカス・クラーナハ(父)「ゲッセマネの祈り 」1518年頃
捕縛直前の、キリストの橄欖山での祈りの場面を描いた作品。 -
ルカス・クラーナハ(父)「ホロフェルネスの首を持つユディト」1530年頃
2018年度購入の新規展示作品です。断末魔のうめきを残した男の首を手に、身じろぎもせず醒めた視線をこちらに向ける女性──これはドイツ・ルネサンスを代表する画家クラーナハが、みずからの芸術の中核的な主題のひとつであった「ユディト」を描いた貴重な板絵です。小ぶりながら保存状態にも恵まれています。おのれの美貌と酒によって敵将ホロフェルネスを酔わせて斬首し、故郷ベトリアを救ったユディト。その勇ましくも蠱惑的な「女のちから」が、最盛期のクラーナハに特有のデリケートな描写をつうじて浮かびあがります。 -
フランチェスコ・ボッティチーニ「聖ニコラウスと聖カタリナ、聖ルキア、聖マルゲリータ、聖アポローニア 」
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フランチェスコ・サルヴィアーティ(本名フランチェスコ・デ・ロッシ) (に帰属)「ある男の肖像」
テーブルによりかかっている一人の人物の全身の4分の3ほどを描いた肖像画。男は黒い髭を豊かに蓄え、絹の光沢を発する黒の上着をつけ、さらに黒いガウンを纏っています。左手はガウンの釦穴と覚しきあたりをつまみ、右手に小さな書物を持ち、テーブルの上にもう一冊の書物が置かれています。背後には明るい緑のカーテンが斜めに垂れ、切れの鋭い折り目をつくりながら、左上から射す光をうけています。 油彩技法の効果は一見したところヴェネツィア派のそれと想わせる特質をそなえています。バーナード・ベレンソンは本作品をセバスティアーノ・デル・ピオンボの作とし、画中の人物についてもフェラーラ公エルコレ2世(?)と、疑問符を付してであるが推定しています。しかしながら、本作品とセバスティアーノの確実な肖像作例との類似は、表面的なものにとどまります。ロドルフォ・パルッキーニは本作品をフィレンツェの画家フランチェスコ・サルヴィアーティの作と考え、ロジャー・リーリック(口頭の見解)もこの考えを支持しています。リーリックは、サルヴィアーティがヴェネツィアに滞在(1539-40年)した折に、同地の絵画様式の影響を受けてこの肖像を描いたと推定しています。 -
ヴィンチェンツォ・カテーナ 「聖母子と幼い洗礼者聖ヨハネ 」
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アドリアーン・イーゼンブラントに帰属 「玉座の聖母子」1510年 - 1551年
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アンドレア・デル・サルト「聖母子 」1516年頃
アンドレア・デル・サルトは、ミケランジェロとラファエロがローマに活躍の場を移した後、フィレンツェの盛期ルネサンスを牽引した画家です。その工房からは、次代を担う多くの画家が羽ばたきました。彼の作品は16世紀を通じ、この町の美術に絶大な影響を与えることとなります。
これはサルトの成熟期の作品です。聖母と幼児キリストは身振りによってリズミカルにつながり、幅広い陰影のなかで親密さが醸し出されます。聖母のモデルはおそらく後にサルトの妻となった女性で、ほかの作品にもしばしば登場します。一方、幼児キリストのやや筋肉質な肉体は、同時代の彫刻の表現と共通します。もっとも、表情や巻き毛を描写する際は、実際の子供をモデルにしたことでしょう。 -
ボニファーチョ・デ・ピターティ、通称ボニファーチョ・ヴェロネーゼ (に帰属)
「聖家族、トビアスと大天使、聖ドロテアと幼い洗礼者聖ヨハネ 」1553年 -
ヨアヒム・ブーケラール 「十字架を運ぶキリスト」1534年頃 - 1574年頃
16世紀フランドルの画家ブーケラールの、最初期の作品。画面左の奥にエルサレム市、右の奥にはゴルゴタの丘の磔刑場が配されており、中央の前景に表わされたキリストは、ゴルゴタへの道行きの途上。 -
レアンドロ・バッサーノ「最後の審判 」1595-96年頃
レアンドロ・バッサーノは16世紀ヴェネツィアを代表する画家ヤコポ・バッサーノの息子。 -
ロレンツォ・レオンブルーノ・ダ・マントヴァ「キリスト降誕」1515年頃
構図は前景から中景、さらに遠景へと自然に展開し、色彩は鮮やかで変化に富んでいる。前景の人物にはコレッジョの影響が認められる一方、左背後の魅力ある風景描写にはミニアチュール画家としてのレオンブルーノの繊細な感覚と、北方、特にフランドル的技法が窺われます。 -
ホーファールト・フリンク「キリスト哀悼」1637年
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パオロ・ヴェロネーゼ「聖カタリナの神秘の結婚 」1547年頃
この作品は、聖女カタリナの神秘の結婚を主題としながら描かれた結婚記念画です。高貴な家柄に生まれたカタリナはキリスト教を信仰するようになり、あるときキリストとの結婚を幻で見たという物語がこの作品の主題です。一方で作品左上の紋章は、ヴェローナの貴族デッラ・トッレ家(紋章の左半分の塔)と、ピンデモンテ家(紋章の右半分の山に松)とが組み合わされていることから、1547年に両家との間に結ばれた結婚を記念して描かれたことが分かります。ヴェロネーゼが生まれ故郷ヴェローナで活躍していた20歳頃の作例としても、またルネサンスの理想の女性像としてのカタリナを主題とした作例としても重要な意味を担っている作品です。 -
ジョルジョ・ヴァザーリ「ゲッセマネの祈り」1570年頃
ヴァザーリは16世紀イタリアの画家・彫刻家でしたが、何よりもイタリア・ルネサンスの美術家たちの伝記を記した『芸術家列伝』(1550年初版)の著者として広く知られています。本作の主題は、キリストが「最後の晩餐」の後に、オリーヴ山の麓のゲッセマネで祈りを捧げたが三人の弟子はその傍らで眠りこけた、という聖書の記述に基づきます。中でも天使がキリストに指し示す聖杯は、ルカによる福音書にのみ認められるモチーフです。背景には、ユダが兵士を引き連れやってくる場面が描かれています。 本作は、1572年に制作された同一構図の作品に関連して描かれた、最晩年の作と考えられます。 -
ティツィアーノ・ヴェチェッリオと工房 「洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ」1560-70年頃
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ(1485/90年~1576年)はイタリア・ルネサンスを代表する画家のひとりです。この作品は、晩年の画家が制作したものです。主題は新約聖書に物語られる、洗礼者聖ヨハネとサロメのエピソードから採られています。ある日サロメは父ヘロデ王の宴会で踊りを披露します。それがあまりに見事だったため、ヘロデは何でも望むものを与えると約束したところ、彼女は憎んでいたヨハネの首を所望しました。絵にはこちらを見下ろしてヨハネの首を差し出すサロメが描かれています。ティツィアーノはその色彩の美しさによって賞賛されましたが、ここでもその美質はいかんなく発揮されています。とりわけサロメの衣服や真珠のネックレス、たすき掛けにされた宝石や左肩の留め金具には目を奪われます。 -
ティントレット(本名ヤコポ・ロブスティ)「ダヴィデを装った若い男の肖像」1555-60年頃
ティントレットは、ヴェネツィアを中心に活躍した画家。若者が手にする剣と背景の人物を見ると、旧約聖書「サムエル記上」に語られるダヴィデとゴリアテの物語であることが分かります。このようにダヴィデに見立てた肖像を描くことによって、剣によって示される力としての強さだけではなく、しっかりと据えられた視線に暗示される、心の強さや正義に対する意志の強さも同時に表そうとしていると考えられます。 -
バルトロメオ・モンターニャに帰属「城の見える風景」 15世紀末-16世紀初頭
ささくれ立ったような岩肌の山を背にして、水辺の風景が画面手前を占め、その向こう左手は教会堂や家の建ち並ぶ静かな町の光景となり、そこから蛇行する道を登り詰めると遠く中央に聳える城に達するという、モティーフ豊かな変化に富んだ風景画。 -
ピーテル・ブリューゲル(子)「鳥罠のある冬景色 」
この作品は、ピーテル・ブリューゲルの長男で、同名の父の作品を模写したことで知られるピーテル・ブリューゲル(子)のものです。100点以上ものヴァージョンがあることが知られているこの作品は、フランドル風景画の最もよく知られた構図のひとつですが、本作品はその中でも最も優れた作品のひとつに数えられるものです。/ 雪景色のフランドルの農村を舞台に、凍った河で独楽回しやスケートに興ずる子供たちが画面左半分に描かれています。河の両岸に広がる農村は厚い雪に覆われていて、右側の少し小高い岸辺の大きな木の傍らに鳥罠が仕掛けられています。主題については、ブリューゲル(父)の下絵素描に基づいて制作されたフランス・ハイスの手になる《アントウェルペンのシント・ヨーリス門の前でスケートをする人々》という版画に関連することが指摘されてきました。その版画には「人間の生命のあてにならないこと」という銘文が書かれており、楽しそうに見える氷上のスケート遊びも日常生活の単なる模写ではないようです。本作品においても、画面手前には氷の上に穴が見え、氷上でスケートに興ずる人々と罠の餌食となる鳥たちとは同じ運命にあることが、それとなく示唆されています。/ 本作品は、旧松方コレクションに由来するものです。松方がこの作品をいつ購入したのかは不明ですが、本作品は1931年の第四回松方氏蒐集欧州美術展覧会に出品されており、他方、1922年の「泰西名画展」の図録に本作品を見ることはできないので、一応、1920年代後半と推定することができるかもしれません。裏面には、1957年の日本橋白木屋での松方展に出品されたことを示すラベルが貼られています。ほぼ一世紀を経て「里帰り」したブリューゲルは、松方コレクションがロダンやモネばかりではなかったことを伝える大変貴重な作例であると言えるでしょう。 -
ヤン・ブリューゲル(父)「アブラハムとイサクのいる森林風景 」1599年
ヤン・ブリューゲルはピーテル・ブリューゲル(父)の次男で、板や銅板に細密に描かれた風景と花の静物画に独自の世界を築きました。1599年の年記を持つ本作は、長いイタリア滞在から帰国しアントウェルペン(現ベルギー)を活動の拠点に据えて間もない頃の作です。 前景には、うっそうとした森の中を歩む人物が描かれていますが、ロバに乗った老人はアブラハムで、その手前で薪を抱えて歩く若者が息子のイサクです。これは、神に息子を犠牲に捧げるよう命じられたアブラハムが、イサクと共にモリアの地へと旅をする場面になっています。ヤンはこうした宗教主題を表す人物を点景として添えた森林風景を数多く描きました。 -
マールテン・デ・フォス「最後の晩餐」
マールテン・ド・フォスはブリューゲルとルーベンスとをつなぐ時期に活躍した最も重要なフランドルの画家です。 -
ドメニコ・プリーゴ(本名ドメニコ・ディ・バルトロメオ・デッリ・ウバルディーニ)「アレクサンドリアの聖カタリナを装う婦人の肖像」1520年代
ドメニコ・プリーゴは16世紀最初の四半世紀に活動したフィレンツェ
の画家です。 -
ルドヴィーコ・カラッチ 「ダリウスの家族」1591-92年頃
ルドヴィーコ・カラッチは、イタリアのボローニャに生まれ、バロック絵画の発展に寄与した重要な画家です。彼は、兄弟のアニバーレ・カラッチやいとこのアレッサンドロ・カラッチと共にカラッチ派を形成し、特にリアリズムと感情表現に富んだ作品を生み出しました。カラッチは古典的な美を追求しつつも、感情や動的な構図に重点を置き、観る者に強い感情的な響きを持つ作品を制作しました。蜂谷克己氏御遺族より寄贈(旧松方コレクション)作品です。 -
エル・グレコ「十字架のキリスト」
スペイン絵画の巨匠エル・グレコの作品。2013年に東京都美術館で開催された
「エル・グレコ展」にも出展されていました。揺らめく炎のように引き伸ばされた人体、荒々しい筆致、超自然的な色彩などにエル・グレコ晩年の様式を伝える作品です。彼は後半生をスペインのトレドで過ごし制作しましたが、ギリシャのクレタ島で生まれイコン画家として活躍、その後ヴェネツィアでティツィアーノやヤコポ・バッサーノの影響下に西欧絵画の技法を習得、まず細密画家として評判を得ました。彼のヴェネツィア滞在は、ヤコポの息子レアンドロ・バッサーノがヴェネツィア近郊バッサーノの父の工房で修業を始めたであろう時期と重なります。 エル・グレコのこうした晩年の境地は、一見したところイコン画ともはや何の関係もないように見えます。しかし近年の研究では、エル・グレコの非写実性は、イコン画を生んだビザンチン美術の造形に深く根ざしたものであると論じられています。事実、細長い人体や書割のような風景表現などは、15世紀後半のクレタ島で活躍したリッツォスのイコン画にも共通する要素です。国立西洋美術館 美術館・博物館
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ラヴィニア・フォンターナ「アントニエッタ・ゴンザレスの肖像」1595 年頃
2024年9月より公開された新収蔵品
ラヴィニア・フォンターナは16世紀後半から17世紀初めにかけて、イタリアのボローニャとローマで活動した画家です。美術史上初めて女性の職業画家として成功を収め、18世紀以前に活動した女性画家のなかでは最多の現存作品が知られています。少女が手にする手紙にはその身の上が記されており、そこから彼女の名がアントニエッタ・ゴンザレスであることが分かります。少女の父ペドロ・ゴンザレスは、顔を含む体中に毛が生えるという特異体質ゆえ、少年時代にカナリア諸島からパリに連れてこられ、宮廷人として育てられました。長じて彼はフランス人女性と結婚し、多くの子をもうけましたが、うち数人は父の血を受け継いで多毛でした。一家は各地の宮廷に求められ、パリからブリュッセルを経て、最終的にイタリアのパルマに落ち着きます。
新収蔵作品で2024年9月14日から公開されています。 -
クリストフ・アムベルガー「バルバラ・シュヴァルツの肖像」1542年
2025年購入作品で今回(2025年10月)初展示です。オークションで落札されていますが、落札金額は2億6千2百万円のようです。 -
ビアージョ・ダントニオ・トゥッチ「聖母子と幼児洗礼者聖ヨハネ」1490年頃
2024年購入作品で2025年3月初展示作品。作者のビアージョ・ダントニオ・トゥッチは、ルネサンスが花開いていた15世紀フィレンツェの出身です。ボッティチェリやレオナルド・ダ・ヴィンチといった芸術家たちと同時代にフィレンツェやローマで活躍し、やがて別の町へ拠点を移した後も、フィレンツェの最先端の表現を取り入れ続けました。本作における幼児キリストのポーズや聖?の手の表現、光に対する感受性には、フィレンツェの画家であり、レオナルドの師であるヴェロッキオの作品から学んだ形跡が指摘されています。また、背後の窓を通して遠くの風景を?せる構図や、ガラスの花瓶に顕著な写実表現は、当時フィレンツェで流行したフランドル(現在のベルギーやオランダ南部を中心とする地域)の絵画にしばしば?られるもので、画家がフランドル絵画あるいはその影響を受けたフィレンツェ美術の動向を研究した成果が見て取れます。こちらの落札額は4億円。 -
HP「フランドル聖人伝板絵―100年越しの“再会”」より
ブリュージュのフルーニング美術館と国立西洋美術館には、キリストの使徒、聖ヤコブの生涯の物語場面を描いた板絵がそれぞれ所蔵されます。両作品は1909年当時、ロンドンのファー画廊にありました。その後、ブリュージュ作品は1911年までにパリのクラインベルガー画廊へ移り、1912年にフルーニング美術館に入っています。クラインベルガー画廊が1911年に作成した目録に東京作品の記録はなく、これ以前に2点は分かたれていたと考えられます。東京作品は20世紀初頭に松方幸次郎によって購入され、日本に送られました。そしてその後、国内の個人コレクションを経て、2017年に国立西洋美術館に取得されることとなります。
2017年の取得に際して、国立西洋美術館では作品調査を実施し、その結果、東京作品がブリュージュ作品と、かつて同一の祭壇装飾ないし連作に属したものであることが確認されました。この再発見を機に企画された本展では、20世紀初頭にベルギーと日本に分かたれた二作品の100年越しの「再会」をはかります。 -
作者不詳「聖ヤコブおよび聖ヨハネ伝の諸場面」1525 年 フルーニング美術館
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作者不詳「聖ヤコブ伝」
ルネサンス風の金の建築モティーフに縁取られ、中央でふたつに仕切られた画面の左右に、『黄金伝説』に所収された使徒大ヤコブの物語場面が配置されます。左側では、悪魔たちによって連行された魔術師ヘルモゲネスを大ヤコブが解放しており、複雑な構造をもつ空想的な建物がその背景に描かれています。一方、右側には、キリスト教の教えに帰依したヘルモゲネスに自らの杖を護符として与える場面が木下に表わされ、奥の風景の中には、魔術の本を海に捨てるヘルモゲネスの姿も小さく挿入されています。科学的調査の結果、本作品が初期フランドル絵画に典型的な画材と技法で描かれていることや、当初はより鮮やかな色彩であったことが明らかになっています。
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