はちのすけさんのクチコミ(60ページ)全3,564件

　「二色」の名前の由来は山桜と楓が季節ごとに彩りを変える林という意味らしい。現在は杉林とイチョウがメインだ。二色はこの二つで彩られている。現地の説明版によると、市街地にありながら、野鳥の飛来する静かな林だという。ベンチがちょこなんとなり、一息つける場所になっている。

　岡山城の殿様が船で後楽園に入る御舟入跡の近くにある。側室が男子を無事に生むように時の殿様がつくった祠だ。園内にある六鎮守の一つに数えられる。あまり堂々と祈るのではなく、お百度を踏むようにひっそりと願ったのだろうか。祠の前にはミニ石灯籠があるが、子どもの無事を祈った場所らしい灯籠だ。

　 曲水に板を渡した八橋のそばにはカキツバタが咲く。 『伊勢物語』の「東下り」の段にちなんだ情景を再現したという。このくだりは三河の国の八橋という場所でカキツバタを見ていた主人公が切なさに落涙する場面だ。残念ながら訪れたときは冬で、花は咲いていなかった。梅雨の時季に足を運びたい。

　2011、12年の発掘調査で出土した遺跡だ。岡山藩主が旭川対岸の岡山城から舟で後楽園を訪れる際に利用した船着き場で、雁木や石垣が地中から発見された。江戸時代に描かれた絵図と同じ場所から出土したというからロマンチック。庭を訪ねる殿様の様子が目に浮かぶような遺構だ。

　花交の池の近くにある小さな建物だ。もともとは家老の家にあった利休堂を幕末に移築したもの。戦争で焼失し、戦後に再建した。その際に岡山出身で日本にお茶を伝えた栄西をあわせて祭ったことから「茶祖堂」と改称した。小ぶりだが、落ち着いたいい建築だ。

　後楽園の最も南側にある池だ。現地の説明版によると、築庭当時、池の周囲には山桜の林や並木が作られ、こうした花々が入り交じる景色を「花交」の名に込めたという。後楽園に引き込まれた水は園内を流れ、ここから旭川に戻る。メインストリートから少し離れており、意識しないと見逃してしまうような場所にある。

　11月の三連休に参拝した。鳳凰堂近くに紅葉はないが、取り囲む周辺の木々が真っ赤に色づいていた。特に鳳凰堂左側、南側には紅葉が集合しており、見応え満点だ。ここから紅葉を手前に鳳凰堂の写真を撮ると普段とは違う印象がある。

　大ぶりな寺院ではないが、紅葉はお寺のスケールを越えてあふれ、こぼれだしているかのようだ。見事な紅葉の量だ。門前からしてすでに紅葉があふれている。山門に納まり切れず、あふれてしまっている。さらに、参道の紅葉の配置は見事だ。重なり合う紅葉がやはりあふれて人々の上に注いでいる。小ぶりなお寺だが、紅葉の総量は大寺院に引けを取らない。その総量が小ぶりな寺院に納まろうとしているのだから、あふれるのは当たり前だろう。

　11月の三連休に参拝した。この日は方丈庭園を観賞することができた。そう大きくはないが、江戸時代初期の代表的な庭として国の名勝に指定されているという。紅葉満開の境内とは異なり、禅をテーマにした渋い意匠の庭だ。白砂青松というのか、敷き詰めた白州と緑のコントラストが見事だ。

　酬恩庵（一休寺）の奥にある神社だ。「たきぎ・じんじゃ」と読む。変わった名称だが、神社があるエリアはかつて薪村という地名だったらしい。境内には多くの摂社や遥拝所があり、地域から氏神として信仰が寄せられている様子がうかがえた。11月の三連休に参拝したが、地域の住民と思しき人たちが数多く訪れていた。

　大杉権現は樹齢千年に近い杉の巨木で、信仰を集めている。周辺は大杉苑瞑想道場と呼ばれ、鞍馬寺きってのパワースポットだ。杉の巨木が林立し、足元には杉の根が地面を覆うようにうねっている。この場で杉の木立で覆われた空を見つめていると、エネルギーが降り注いでくるような気になる。

　けわしい奥の院の参道にある「水飲み場」だ。牛若丸（後年の源義経）が深夜、天狗と修行に励むために奥の院の参道を駆け抜けた。その途中、この場所で休み、わき水を飲んで息つぎしたという。牛若丸の伝説が残るパワースポッの一つだ。

　京都御所と鞍馬寺を結ぶ街道だ。となれば、若狭と京を結んでサバなど物資を運んだ「鯖街道」の一部だったのだろう。個人的には上賀茂神社を過ぎて鴨川沿いを山側に曲がった辺りからが現代的な鞍馬街道だ。紅葉もいいが、青紅葉の季節にドライブすると快適。

　鞍馬寺側から奥の院に登ると、この辺りが一つの疲労のピークかもしれない。屏風岩の…と呼ばれているのは、この手前の坂が切り立った岩だったからだと説明版に書いてある。そういえば近くには義経（牛若丸）の息継ぎの水もある。古今、踏ん張りどころなのだ。お堂そのものは大きくなく、新しそう。

　市営の京都出町駐車場がある交差点。ここから始まるのが出町桝形商店街だ。豆餅で知られる出町ふたばの近くといったほうが有名かもしれない。商店街の飾りがちょっと「昭和」だ。万国旗が天井を飾り、「いつもあなたのそばにいる「今年も元気だ」などのキャッチフレーズが大書してある。商店街の中のスーパーをのぞいたが、京都らしい食品が多く、思わず買い物。市営駐車場の無料駐車券がもらえたのでラッキーだった。観光型ではなく、完全な生活型商店街だ。

　「妙心寺庭園」として国の史跡および名勝に指定されている。資料などによると、指定されているのは前庭、大方丈庭園、小方丈庭園の三カ所だ。前庭がわかりにくいが、三門近くの放生池や松の植栽を指すらしい。山門前で石碑を見つけたが、ちょっとわかりにくい。

　斬新な日本庭園だ。全体の形・配置そのものは石庭の典型だが、敷き詰められているのは白色と肌色のコンクリート二色だ。二つの色のコンクリートがうねりあうように絡んで流れていく。そばの茶室、ほうき目の石庭が斬新な庭と相まってに新しさを強調する小さな「宇宙」だ。現地に行くと少しがっかりするが、もう少しＰＲしていい場所だと思う。

　普段、一般公開されていないので評価は難しいが、池を望む場所に建っており、能を披露する時は夜の幽玄な雰囲気を醸し出すだろうと想像できる場所だ。後楽園の築庭を命じた池田綱政が建築した舞台で、戦災で焼失。戦後に再建されたものだ。

　紅葉の名所は青紅葉の名所でもある。6月の梅雨時に訪れたが、視力がアップするのではないかと思えるほどの青葉で、素晴らしい景観だった。神護寺、西明寺、高山寺を訪ねたが、快適な軽ハイキングだ。三つのお寺のうち西明寺の知名度は低いものの、飛ばすことなく参加寺を巡ってほしい。

　駐車場が高額で、渋滞が激しい京都市内は市バスが強力に便利だ。一日600円の乗り放題チケットは３回乗れば元が取れる。交通費がもったいなく、つい歩き過ぎてしまうのが京都観光の常だが、チケットであれば惜しげなく短距離でも乗れる。地下鉄と平行している路線（烏丸通など）はやや本数が少ないが、それ以外は充実している。乗りこなし方だが、個人的にはアプリ「歩くまち京都」が正確だし、地図上で位置が特定できるので便利だと思う。地下鉄とタイアップしたチケットもあるが、こちらは地下鉄にどれだけ乗るかを確認してから購入を決めたほうがいい。