2016/08/06 - 2016/08/06
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Islanderさん
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およそ3,000の島々が散らばる瀬戸内海。瀬戸内に面する街で育った自分にとって、瀬戸内は海の原風景。少年時代に眺め、何時かは行きたいと思っていた島々。それからうん十年、橋が通った島、芸術の島、世界遺産の島、時代とともに変わりゆく島あれど、そうでない島も。
今回の旅は、3年に1度開催される瀬戸内国際芸術祭の会場となっている犬島へ。犬島は小さな島ですが、精錬所跡を美術館に再生するなどアートの島として名高く、多くの人々が訪れます。同じくアートの島、直島、豊島とセットで巡るのが定番ルートですが、じっくり犬島を歩いてみました。
なお、芸術祭会期終了後も犬島ではほとんどの作品を観賞できます。詳しくはART SETOUCHIのWEBサイト http://setouchi-artfest.jp/ をご覧ください。
【旅程】
8月6日(土)
岡山駅9:52(両備バス)10:40西宝伝(徒歩5分)宝伝港11:00(あけぼの丸)11:10犬島港17:15(あけぼの丸)7:25宝伝港(徒歩5分)西宝伝(両備バス)天満屋18:50(徒歩15分)後楽園
【島データ】
・犬島(いぬじま) 岡山県岡山市
面積:0.54平方㎞ 周囲:3.6km 標高:36m 人口:54人(2010年)
【瀬戸内国際芸術祭2016】(公式ガイドブックより)
会期 2016年3月20日-4月17日、7月18日-9月4日、10月8日-11月6日 108日間
開催地 瀬戸内海の12の島+高松、宇野
作品数 約200点(うち過去開催の恒久作品85点)
参加アーティスト 33の国と地域/約230組
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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今回の旅は岡山駅から。後楽園口(東口)のバスターミナルから9時52分発の西宝伝行きの両備バスに乗り込みます。このバスは土日祝日と芸術祭開催中に臨時運行されているもので、途中は天満屋にしか停まりません。料金は750円。ほば満席で発車。
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宝伝港へ通じる道は狭い。
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岡山駅から約50分で西宝伝に到着。犬島への船が出る宝伝は昔ながらの港町。道路が狭いので、町の入り口にあるバス停が終点。港までは5分程度歩きます。
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犬島へのルート。直島、豊島からもアクセスは可能で、3島を周遊することができます。
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小さな上屋があるだけの宝伝港。運賃300円を払い、11時出港のあけぼの丸に乗り込みます。ほぼ満席状態。バスで来た人は全員乗れず、後続の臨時便に案内されました。
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波穏やかな瀬戸内をしばしクルージング。
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10分ほどで犬島に到着。後続の臨時便(写真右の船)も間もなく到着しました。
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港近くにあるチケットセンターで作品鑑賞パスポート(5,000円)を買いました。このパスポートがあれば芸術祭の会期中、ほとんどの作品を見ることができます。芸術祭の作品はおおよそ200ありますが、鑑賞料金の設定は複雑。大きく分けて①料金不要(屋外作品が多い)、②パスポートの提示で無料(無料は1回のみで2回目以降は再鑑賞料金がかかる)、③パスポートを持っていても別途料金が必要(豊島美術館など常設施設に多い、パスポートの提示で割引になる場合あり)の3パターンあります。公式ガイドブックに書いてありますが、分かりづらいので注意が必要です。
犬島アートプロジェクト チケットセンターカフェ グルメ・レストラン
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犬島のメインストリート。
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港近くの食事処、SATO・SUNで早めのランチ。
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あなご丼を頂きます。人手不足なのかメニューは少なめ。
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島で走っているクルマはを見たのは、この郵便配達のバイクのみ。
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イチオシ
島の景観を生かし、地域に根差すことを目的とした犬島「家プロジェクト」。
犬島「家プロジェクト」 美術館・博物館
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F邸にある作品番号120・名和晃平・Biota(Fauna/Flora)へ。内部は撮影禁止。ウレタンの造形がダイナミック。
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S邸にある作品番号123・荒神明香・コンタクトレンズ。
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A邸にある作品番号121・荒神明香・リフレクトゥ。
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過疎化が深刻な島ですが、このようなアート作品があることで人が集まり、明るさを取り戻しているのは確か。
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作品番号126・妹島和世・中の谷東屋で小休止。
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小さな道を進むとC邸にある作品番号124・下平千夏・エーテル。写真撮影は禁止であり内部の写真はありませんが、縦横無尽に張り巡らされた糸による造形。印象に残った作品でした。
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海へと続く小路を歩き、次の作品へ。
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?邸にある作品番号122・小牟田悠介・プレーンミラー リバース。草花が茂る庭を鏡に映し出す作品。内部は撮影禁止で作品そのものの写真はありません。
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カメラ目線?のアゲハチョウ。
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瀬戸内の海とアート。
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あまりの暑さで犬島チケットセンター内のカフェで休憩。かき氷で体を冷却。同じ建物の中にある作品番号127・高橋啓祐・The Fictional Islandを鑑賞。
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石職人の家跡にある作品番号125・淺井裕介・太古の声を聴くように、昨日の声を聴く。犬島に残る古い街並みの中にある作品。
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犬島には古い民家も残っています。
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犬島精錬所美術館へ。明治から大正に稼動していた銅精錬所の遺構を利用したもの。
犬島精錬所美術館 美術館・博物館
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作品番号128・柳幸典の三島由紀夫をモチーフにした作品などを鑑賞。内部は自然の冷気で涼しい。撮影禁止で写真はありません。
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精錬所遺構は自由に散策できます。
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黒っぽいレンガは銅の精錬で出た不純物を固めたカラミレンガ。
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ゆりの花が咲いています。
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犬島精錬所は明治42年から大正14年まで稼動していました。瀬戸内海の島にはここの他、直島、四阪島に銅精錬所がありました。いずれも媒煙による公害を引き起こしました。
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レンガ造りの煙突が残る発電所跡。
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発電所の建物は壁の一部が残されています。マカオの大三巴牌坊を彷彿させる巨大な遺構。
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カラミレンガの塀と沖鼓島。
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泳いでいる亀のような岩。
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精錬所遺構は夕方近くになると人は殆どいません。独特な雰囲気の中、1時間近く過ごしました。
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島の中を歩きます。集落の中の道は狭く車は通れません。
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簡易を強調しなくても・・・
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郵便局から歩いて10分で島の南側にある海水浴場へ。
犬島海水浴場 ビーチ
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海水浴場に隣接する公園には美大の学生が製作した彫刻があります。
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ネコにちょっかいを出すカニ。カニはネコのお尻を挟むと、ネコが反撃、カニはそそくさと退散。動画で撮れなくて残念。
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菅原道真公を祀る天満宮。
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犬島の西側に浮かぶ犬ノ島。犬の島の山頂には犬石様が祀られています。この島は工場の敷地。毎年5月3日の「犬石まつり」の日のみ自由に参拝することができます。
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犬島の島犬。山陽高校の海の家に置かれた作品。
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宿泊が可能な犬島自然の家。
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島の東西を結ぶ道。
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毎週水曜日のみ開かれる診療所。ここは岡山市内ですが・・・
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I邸の隣にあるUkicafeへ。
ウキカフェ グルメ・レストラン
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店横の畑で育てられたミントが入ったモヒートを頂きます。古民家を活かした店内は冷房がありませんが、涼しさを感じます。
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うきわバナナケーキ。程よい甘さ。パスタも美味しそうでしたが、夕食の時間としては早過ぎるので次回来島に持ち越し。
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港へ戻ります。砕石場跡の大きな池。大阪城築城時の石垣はこの島からも運ばれたとのことです。
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17時15分出港のあけぼの丸に乗り込みます。
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約6時間滞在した犬島を後にします。
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港からバス停まで歩き、17時55分発岡山駅行きのバスを待ちます。
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夕焼けの岡山ブルーラインを走ります。この日は岡山市内で花火大会があり、大幅に遅延する旨案内がありましたが、岡山市内にほぼ定刻どおり到着しました。
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天満屋でバスを降り、後楽園でおかやま桃太郎祭り納涼花火大会(毎年8月第1土曜日開催)の花火を鑑賞しました。後楽園は8月は21時まで入園でき、幻想庭園を見ることができます。
犬島への日帰り旅。見所が多く、写真の枚数が多くなってしまいました。最後までお付き合いいただきありがとうございました。(おわり)岡山後楽園 夜間特別開園「夏の幻想庭園」 イルミネーション
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この旅行記へのコメント (2)
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- みささん 2016/09/04 20:58:28
- 懐かしい風景です
- Islanderさんへ
こんばんは
瀬戸内芸術祭、私も6年前に行きました。
当時は、精錬所美術館しかなかったと記憶していますが
今は、ずいぶん、アートが増えて賑やかになっていますね。
アート巡りが、楽しくて、直島や豊島にも行きましたよ。
まだ、あの頃は、岡山に住んでいたので、すぐ行けましたが
今は、遠く離れて関東にいます。
開催年には、気になってはいるのですが、遠く離れてしまっては
なかなか行く機会がなくなってしまいました。
生まれ故郷の瀬戸内の風景、懐かしいです。
アナゴ丼もまた食べたいなぁ〜(笑)
素敵な旅行記、ありがとうございました。
みさ
- Islanderさん からの返信 2016/09/05 00:54:21
- RE: 懐かしい風景です
- みさ さん
コメントありがとうございます!!
みささんは第1回の瀬戸内国際芸術祭をご覧になられたのですね。今回は3回目で、毎回新作が島々の会場で追加されていて、当時よりも賑やかになっているのではと思います。また、外国人の来島者も以前より増えているのではないでしょうか。現代アートには関心がなかった自分ですが、遅ればせながら、地の利を活かし、芸術祭に足を運んでいるところです。
岡山への転居を期に開始した「瀬戸内あいらんど紀行」。正直なところ芸術祭の開催中の島を旅行記として紹介していいものか悩みました。なぜなら、芸術祭というイベントで盛り上がっている島は真の姿ではないのではとの思いがあったからです。しかし、行ってみて、また、参加してみて、芸術祭は一過性のイベントではないことが分かりました。「なにもなかった」島の活力源であることは事実です。芸術祭は瀬戸内の島を語る上で、村上水軍と並んで外せないものと認識を改めたところです。
ちょっと堅苦しい話になりましたが、芸術祭は島めぐりには最適の秋開催(10月8日から11月6日)はこれからで、是非お越しください。豊島にはご夫婦、カップルにオススメの新作があります。
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