
2022/05/15 - 2022/05/15
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Islanderさん
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700以上の島々が散らばる瀬戸内海。瀬戸内に面する街で育った自分にとって、瀬戸内は海の原風景。少年時代に眺め、何時かは行きたいと思っていた島々。それから幾年月、橋が通った島、芸術の島、世界遺産の島、時の流れとともに変わりゆく。
今回は瀬戸大橋が通る島、与島へ路線バスでアクセス。瀬戸内国際芸術祭(2022年春会期)で初めて会場となり作品鑑賞を兼ねて訪島しました。
【旅程】
○10月15日(日)
岡山駅6:09(JR瀬戸大橋線)6:45児島駅6:50(琴参バス瀬戸大橋線)7:33浦城(徒歩で与島を散策)10:35(琴参バス臨時シャトルバス)11:05坂出駅
【島データ】
・与島(よしま) 香川県坂出市
面積:1.13平方km 周囲:6.6km 標高:71m 人口:67人(小与島を含む 2020年国勢調査)
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル 徒歩
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岡山駅6時9分発の瀬戸大橋線・児島行きの普通列車に乗り込みます。
岡山駅 駅
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国鉄時代の雰囲気が漂う車内。
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6時45分に児島駅に到着。
児島駅 駅
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駅前のバス停には出発を待つマイクロバスは瀬戸大橋経由で坂出駅に向かう路線バス。乗客は自分1人で6時50分に出発。
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本州側最後のバス停である鷲羽山北バス停からかなりの人数の釣り人が乗り込んできてほぼ満席になりました。鷲羽山北から櫃石島へは170円、岩黒島へは190円の運賃。バス停までマイカーで来て渡船代わりにバスを利用するのはかなりお得です。
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下津井瀬戸大橋を渡り、バスは櫃石島に上陸しました。車内は乗客の釣り具もあり、かなり窮屈。
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新聞の輸送も行っています。櫃石島では半分ほどの乗客が下車しました。
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斜張橋の櫃石島橋を渡ります。
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櫃石島、岩黒島は許可を得た車両のみがインターチェンジから出ることができます。バスはゲートを通過して岩黒島の島内に入ります。
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岩黒島の出入り口は高所にあり、斜度のあるループ線を下ります。岩黒島の島内を走るバス便はマイクロバスで運行される朝夕の2便のみ。それ以外の便は高速道路本線にあるバス停から乗客はエレベーターで降りることになります。
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バス停を下から見るとこんな感じです。まさに天空のバス停、降りてみたいですね。
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岩黒漁港に到着。自分以外の乗客は全員下車しました。
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岩黒島橋が見えます。
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岩黒島橋を渡ります。
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与島パーキングエリアへの流出路に入ります。瀬戸大中央自動車道には2か所信号があり、強風で通行止めになった場合はPAで待機するか引き返すことになります。
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与島では許可車以外はパーキングエリアから出ることはできません。バスはゲートを通過します。
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バスは狭隘な道を進みます。
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海岸線の道に出ました。
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7時33分に与島、浦城バス停に到着しました。児島からの運賃は410円。
与島 自然・景勝地
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バス停の待合所には宇宙飛行士がバスを待っていました。レオニート・チシコフの作品「月への旅の途中 最終駅」。瀬戸内国際芸術祭2022(春会期の作品)です。
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錆び付いた待合所はもともとあったもの。サイト・スペシフィック・アートの真骨頂ですね。
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いちはらアート×ミックス2020+で上総村上駅にいた宇宙飛行士とは別人のようです。春会期(2022年4月14日~5月18日)のみの公開はもったいない作品です。
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浦城のバス停は島の南端部にあります。徒歩で島の南北を縦断してみます。
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郵便局があります、郵便局の前には井戸があり、かつては井戸端会議が開かれていたのでしょう。
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坂出市与島出張所。診療所と公民館もあります。
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島の目の前は大小様々な船が行き交う備讃瀬戸。
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小さな祠の前にはスクリューが鎮座しています。
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丸亀警察署与島駐在所。100人に満たない人口の島で駐在所があるのは全国的にも珍しいのではないでしょうか。
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島の東側は砕石場があり立ち入ることができません。島の岩で作られた燈籠。背後に見える島は1世帯だけが生活する小与島です。
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ハマヒルガオの花が咲いています。
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島の中央部を目指します。児島行きのバスがやってきました。瀬戸大橋線は朝夕の2便以外は大型のバスで運行されています。
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島四国の仏像。瀬戸内の島々では一つの島で四国霊場八十八か所巡りができる信仰文化があります。
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島の氏神様が祀られている天津神社。昭和57年の改修時に建立された碑には次の言葉が刻まれていました。「天地日月とともにたりゆかむ島々かけて備讃をつなぐ大橋の将来を 島の基盤の上に結ばれて その幸を広き国土に享受せんものと信じ (中略)祈るところ備讃の海に与島の民衆に 新たなる興業殖産こよなき民福あらしめ給へ」瀬戸大橋に対する期待度が高かったことが窺われます。
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与島小学校は人口減少から2000年(平成12年)年に休校となり、2008年(平成20年)に廃校となりました。体育館と敷地内にある幼稚園跡の建物以外は取り壊されています。
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校庭跡には二宮金次郎の像が残されていました。
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このあたりが島の中央部になります。橋を通行する車の音(特にバイク)や列車の音が耳障りです。
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千當丸就航記念碑。昭和28年に当時与島村5島を結ぶ定期船「千當丸」が就航、四国本土(坂出)との往来が改善されたとのことです。
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マリンライナーが通過して行きます。
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与島中学校跡。2002年(平成14年)年に休校となり、2008年(平成20年)に廃校となりました。校舎は残されており、校庭も整備されていて一見廃校のようには見えません。
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瀬戸大橋開通に伴い区画整理された塩浜地区には比較的新しい家屋が建ち並んでいますが、空家が目立ちます。
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瀬戸大橋開通時に大規模なレジャー施設を建設した関西の大手私鉄会社は撤退。別の企業が引き継ぐものの、客足は伸びず、広大な敷地には太陽光発電のパネルが並べられています。門だけが残されていました。
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与島は古くから砕石業が主な産業でした。レジャー産業への転換は開通からしばらくは盛り上がりを見せたものの、持続的な産業として定着しませんでした。時代に翻弄されてきた瀬戸内の島の一つになりましょう。
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島の北端までやって来ました。ここにはかつて瀬戸大橋見物の観光船の発着で賑わっていました。
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訪問した日は後述クルージングイベントで普段は高松と女木島・男木島を結んでいるめおん2が寄港していました。
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普段は橋の上から眺めている与島ですが、広大な空き地に立つと複雑な気持ちになります。
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与島パーキングエリアに向かいます。歩行者(自転車は不可)は自由にゲートを行き来できます。
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高速道路としては珍しい歩行者通路があります。
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真下から高架橋を見上げます。
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整備された階段を上がります。
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階段を上がると与島PAバス停に出ました。瀬戸内国際芸術祭2022春会期期間中は与島PAに車で来た人のためにここから会場までのシャトルバスが運行されていました。
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歩道を歩きます。与島PAは上下線集約型のパーキングエリアで広大です。
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与島PAでは5月14~15日の2日間で「せとうち島旅フェス2022」が開催。橋梁施設の見学、岡山、香川の名物を味わえる瀬戸内マルシェ、クルージング、ミニライブなどなど盛りだくさんのイベントが行われました。
与島パーキングエリア 道の駅
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本島笠島地区への往復や瀬戸大橋をくぐるクルージングツアーや北備讃瀬戸大橋のケーブルを支えるアンカレイジの見学会は当日でも参加できるようでした。GW明けの週末なのか、来場者はそれほど多くない印象。
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瀬戸内マルシェで下津井のたこめしを購入。即いただきます。たこが柔らかくとても美味しかったです。
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島の南端、鍋島灯台に向けて歩きます。
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北備讃瀬戸大橋の真下を通ります。
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古民家が建ち並ぶ穴部の集落に出ました。
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集落の中の路地を進みます。
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海岸に出ました。
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島の南岸を南北2つの備讃瀬戸大橋を眺めながら歩きます。
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鍋島へ。鍋島は与島と防波堤でつながっています。
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通常は立ち入り禁止になっている鍋島灯台には瀬戸内国際芸術祭2022(春会期のみ)の作品が展開され、灯台の内部に入ることできました。
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標高22メートルの頂上にある鍋島灯台。明治5年に設置された国内最古の洋式灯台の一つです。
鍋島灯台 名所・史跡
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内部にはレオニート・チシコフの作品、「月への道」が展開されていました。沙弥島と与島で展開された「月への道」はこの灯台が旅の終点です。
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坂出の工場群が見えます。
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10時35分発の臨時シャトルバスで坂出駅に向かいます。臨時シャトルバスの運賃は坂出駅まで600円。
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バスは与島PAから高速道路に入り、四国方面に向かいます。バスでの訪島は船と違って島を離れる定番の写真が撮れません。
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橋の上から鍋島が見えます。
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30分ほどで坂出駅に到着。
坂出駅 駅
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坂出駅の高架下にある「島のいぶき」で冷やし肉うどんをいただきます。あっという間に完食。色々考えさせられた与島の訪島。今回の旅で通過した岩黒島には民宿があり、泊りで行ってみたいです。(おわり)
島のいぶき グルメ・レストラン
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