「ローバの休日」、うちのお母んの好きな映画。

2023/04/11 - 2023/04/11

　うちのお母んが好きな映画の名前を忘れてしもたらしいねんな。

　好きな映画の題名忘れたんかいな、どないなってんねんな。ほな僕がお母んの好きな映画の題名考えたげるから何か特徴言うてへんかった？

　お母んが言うにはその映画にはオードリー・ヘップバーンが王女役で出て来てヨーロッパの街を冒険するらしいねん。

　それ、「ローマの休日」やないかい。ヨーロッパのある国の王女様がお忍びでローマの街中に一人で抜け出してくるんやから。

　僕も「ローマの休日」や思てんけど分からへんねんな。ジジイが三人出て来て老婆の谷をウロウロ冒険するらしいねんな。

　ほな「ローマの休日」とちゃうか。王女様がアメリカの新聞記者と一緒にトレビの泉やスペイン階段やら名所をあちこち行くけど山は出てけーへんのよ、ほな「ローマの休日」とちゃうか。他に何か言うてへんかった？

　王女はスクーターに乗って暴走して警察に捕まるんやて。

　そら「ローマの休日」やないかい。初めはグレゴリー・ペックが運転してあちこち観光名所に行くけど、ちょっと目を離したすきに王女が免許証も無いのにスクーター運転してしまうんやから。

　僕も「ローマの休日」や思てんけど分からへんねんな。お母んが言うにはジジイの一人がスーパーカブ運転してあちこち山へ行くらしいねんな。

　ほな、「ローマの休日」とちゃうか。この時代にはまだスーパーカブは出来てへんのよ。スクーターと言えばイタリアの「ベスパ」やねんから。
他に何か言うてへんかった？

　新聞記者は特ダネにしようと思たんやけど王女に恋をして、最後にスクープ写真は王女にプレゼントするするらしいわ。

　それ、やっぱり「ローマの休日」やないかい。友人のカメラマンとスクープ写真いっぱい撮ったけど結局新聞社には送らんと写真は全部王女にあげるんやから。そんなもん「ローマの休日」で決まりやがな。

　僕もそう思てんけどな、分からへんねんな。

　何が分からへんねん、「ローマの休日」で決まりやがな。

　うちのお父が言うにはな。

　お父が出てくるんかいな。

　「ローバ（老婆）の休日」ちゃうかて。

　絶対ちゃうやろ、もうええわ！
　

　ここで１句、

　〈老婆谷（ろうばたに）老爺（ろうや）が三人（みたり）徘徊す〉

　あれっ、季語が無い！
　

エリア 六甲山・摩耶山周辺(兵庫)

• 旅行の満足度: 3.0

• 同行者: 友人
• 交通手段: 徒歩 バイク

　ドラゴンはスーパーカブを二人乗りの安全運転で登山口までやって来た。
　
　オードリーのような若い女性を後ろに乗せてみたいが、７年間のバイク人生で後ろに乗ったのは山の師匠だけである。トホホ！

　スーパーカブ乗りたい人応援団で女性募集中！
容姿端麗、２５歳未満、体重５０kg未満。

　老婆谷（ばばたに）には登山道はないらしいので、比較的安全そうな左俣を登った<けいけいけいさん>の軌跡を拝借して行ってみる。（他人の褌で相撲を取るのは、コバンザメ作戦と併せドラゴンの得意技)

　老婆谷へ入るのは遭難願望があるとしか思えないような、変態バリトレッカーばかりのようだ。（褒め言葉ですよ、私達には真似出来ません)

　青谷道を登るチーさんと師匠。

　旧摩耶道と青谷道の合流ポイント。

　行者堂跡がある。

　青谷道からそれて行者尾根方面へ入る。

　行場は前回訪問したので今回はパス。

　ミツバツツジが綺麗に咲いている。

　六甲摩耶山へのバリルートの一つに老婆谷がある。読み方は〈ばばだに〉だそうである。

　六甲山には難関ルートがいくつかあり水晶谷、大月地獄谷、西山谷などが有名だが老婆谷もちょっと迷いやすいルートのようだ。というか踏み跡もなくルートとは言えないようなところであるらしい。

　しかも右俣、中俣、左俣があり迷い込むと危険この上ないという。

　風呂友ちーさんと二人では心許ないので山の師匠に同行をお願いしたのだ。

　青谷道と旧摩耶道（もとまやみち）が出会う所が行者堂跡で、行者尾根を通り天狗道へ行けるのだが、もの好きなバリルート愛好家は尾根東の老婆谷へ行くのだ。

　因みにドラゴンも師匠も谷は好きではないし命も惜しいのだが、怖いもの見たさが勝って（まさって）しまった。

　いきなりの警告である。

　マムシに白骨遺体、道も消えると書いてある。

　行ってみた結果を先に言うと、左股にはマムシも居ず白骨遺体もなく、道も消えておらず途中からはピンクのリボン満載で迷うことなく天狗道に出てきた。

　あれ？　熟練のベテランでなくてもOK？（左股に限りますが）

　一応は川沿いに登って行く。

　堰堤も一つだけあり。

　あとはこんな道が続いている。

　鉄製の土砂止めかな？

　小さな流れを渡渉もする。

　岩に矢印無くてもこっちしか行けないような。

　真ん中あたりからは、最近誰かが付けてくれたピンクのリボンが充実で迷わない。

　空が開けてきたら天狗道はすぐそこだ。

　誰が置いたかおさるさんの焼き物。

　天狗道へ合流、危険につき立ち入るなとの標識あり。

　危険でもなく迷うこともなくあっさり通れてしまったが、リボンを巻いてくれた先達のお陰である。

　掬星台を経て。

　旧摩耶（もとまや）の大杉に立ち寄って。

　火事で枯れてしまった大杉。

　焼け残った天上寺の仁王門を通り無事下山。

　危険な滝登りを想像していたチーさんは、あまりにもあっさり登れたので拍子抜けして、歩き足らずどっかへ行ってしまったのだった。

　老爺（ろーや）の休日でした。

この旅行記へのコメント （4）

• わんぱく大将さん 2023/07/04 23:30:39

  スーパーカブ

  熟年ドラゴンさん
  
  　スーパーカブ、わしやったらあきませんか？　　　　ミルク・ボーイのお一人、姫路出身ですよね。　（内海さんやったかな？）
  
  　大将

  熟年ドラゴンさん からの返信 2023/07/05 09:17:07

  Re: スーパーカブ

  容姿端麗、２５歳未満、体重５０kg未満。
  
  　本来なら３つ共クリアが条件ですが、大将さんならひとつでもOKですよ。

• mom Kさん 2023/04/14 06:25:46

  私もです

  好きですよ。朝から「ローマの休日」シーンを頭の中によみがえらせてしまいました、
  熟年ドラゴンさん。よって、ご機嫌な今日の始まりです。
  
  あの映画以来、店頭にベスパ似のバイクを見ると、立ち止まっています。こちらは大抵、カフェオレ色。
  熟年ドラゴンさんの愛車のお色いいですねえ。アイスブルーというんでしょうか。スモーキーなブルー。日本に似合ってると思います。

  熟年ドラゴンさん からの返信 2023/04/14 14:39:28

  Re: 私もです

  　コメントありがとうございます。
  
  　ローマへ行ったときは、映画に出てくる場所を訪ねて見ましたよ。