雪曇りの弘前でアップルパイなどなど　‘22冬　青春18きっぷで行く 新潟＋東北6県 塗りつぶしの旅⑨

2022/12/16 - 2022/12/16

青春18きっぷの旅、5日目、最終日。午前中、弘前の街をぶらぶらしてから午後は青森へ。

エリア 弘前(青森)

この旅で初めてホテルで朝食をいただく。
18キッパーの朝が遅くたってい～じゃないか。

スーパーホテル弘前 宿・ホテル

9:20 宿を出て、土手町の通りを弘前城に向かってゆっくりと歩く。

信号機が雪国仕様の縦型だ。

一戸時計店　

中土手町の赤い屋根　とんがり帽子の時計台
只今、クラウドファンディングで保存プロジェクトが進行中とか‥

一戸時計店 名所・史跡

その一戸時計店の隣りの弘前中央食品市場も、今年(‘22)で店を畳んだ。

なので店子の大学いも屋さんは向かいへと移転。
（窓には店内撮影禁止マーク）

👨すいませ～ん　いがメンチくださ～い
　　👴あ～　いがメンチ　もうやってないんだわぁ
👨え～　そうなのぉ？　ん～～～じゃあ　焼き鳥とつくねを一本ずつでお願いします
（じゃあ　いですぅ～ とは言えなかった）

　　👴今たべるの？
👨はい、でも、あ、袋でい～ですから袋でぇぇ‥

山田商店 グルメ・レストラン

朝9時半の焼き鳥

この格好で歩くのはかなり恥ずかしい。袋で良かったのに、なんかとんでもない事になってしまった。

主よ、正視にたえない醜態を許したまえ。

ベタついた手とトレイを路傍の雪でゴシゴシ。

弘前昇天教会 寺・神社・教会

Silver bells ♪ silver bells ♪
It’s Christmas time in the city ♫

クリスマスソングが頭の中を流れる。

かくみ小路

昨夜ここまで歩いてこようかと考えて断念した通り。
吉永さゆりさん　アマポーラ～ ♪

薄利多賣半兵ヱ 弘前かくみ小路店 グルメ・レストラン

青い山脈は原節子の方でしか見た事がない。

　セネカ曰く　賢きものはたやすく怒らず
　　　　　　　　　　賢きものはたやすく怒らず

今回、青い山脈のこのフレーズに、早朝の盛岡駅でどれだけ助けられた事か‥

桜大通り手前にある旧弘前無尽社屋

アールデコ。片方が3階建で、もう一方が4階建。ペントハウス風に建て増しした様な最上階。なんとも好奇心をくすぐる造り。でも素通り。

旧第五十九銀行本店本館も素通り

青森銀行記念館 美術館・博物館

旧弘前市立図書館

ツインの赤いドームの屋根がすっかりと雪化粧。これはこれで中々いい。

　中へ

旧弘前市立図書館 名所・史跡

蔵書の中で「津軽百年食堂」見つけられず。

さて、次は‥

旧東奥義塾外人教師館

旧東奥義塾外人教師館 美術館・博物館

中を見学

室内のブランコにクリスマス・オーナメント。

建物の一画にある　サロン・ド・カフェ・アンジュ
何処かに天使でもいるのかな。探したけど見つからず。

サロンドカフェアンジュ グルメ・レストラン

こちらを紅茶のセットでいただく。

アップルパイ（シナモン入り）
　パイ生地は薄く、りんごぎっしり、まずまず。

キャラメルソースがかかっているのは大福。中はりんご白餡。残りがシャーベット。

カルバドスがあったら数滴ずつ紅茶とシャーベットに垂らしたいと、酒飲みオジさんは思うのであった。

お堀の桜

ここかな？　夜、桜色にライトアップされるところは
お濠の氷も花いかだの様に桜色に染まるらしい。

追手門から三の丸へ

追手門広場 公園・植物園

▲現在位置

目指すは北門（亀甲門）の先の石場家住宅。

枝が雪で折れない様に、桜守さんが冬の剪定をされているらしい。

ご苦労様です。

中濠越しに辰巳櫓

天守から見て辰巳（南東）の方角にある。

杉の大橋を渡り、中濠を越える。

南内門から二の丸へ。

下乗橋の向こうに天守が見えて来た。
いざ本丸、内濠を越える。

天守　津軽平野の中心

もう15年近くも前の話。この天守閣を斜め上空から空撮で捉えたJR東日本のCM。アマポーラのBGMと共に流れる吉永さゆりさんの語り。
あの雪曇り空の下でモノトーンにくすんだ弘前城がとても印象的で、いつか冬に訪れたいと思っていた。
今日は残念ながら背景に岩木山を望めないが、石垣の修復が終わり、天守が元の位置に戻った時にまた来れば良い。その時は桜の時期がいいかな。いや、やはり冬かな。人が少ない時期がいい。津軽には雪が似合う。

弘前城(本丸 北の郭) 名所・史跡

観光客の親父さんから「天守閣まで後どのくらいですか？」と尋ねられた辺りで、既に道を間違えている事は分かっていた。北へと向かう経路が見当たらないのだ。まあすぐにルートが分かれば城の役目は果たさないのだろうが。

結局東側に出てしまった。　向こうの建物は？

と、言う事らしい。

そのまま外濠に沿って北上。思った以上に北門は遠い。

途中でこんな所を発見。
神様が見て行けと導かれたのかもしれない。
凍りついたりんごがたわわに実っている。

津軽藩ねぷた村 美術館・博物館

中へ

弘前のねぷたは扇形のものばかりだと思っていたら

こんなダイナミックなものもあるんだね。
津軽三味線のライブも聴けて中々良かった。

ようやく北門に到着。またの名を亀甲門（かめのこう もん）。戊辰戦争や太平洋戦争をくぐり抜けて、城門、櫓、天守と、いまだ現存。すごいぞ、弘前城。

北門の向かいにあるのが石場家住宅。
門前の商家。お濠端の御用商人屋敷。さすがにデカい。こみせ（雁木）も備えている。
見学料 ￥100は申し訳ないほど安い。リーフレット付

石場家住宅 名所・史跡

「今も普通に住んでるので、中はご遠慮ください」
「写真だけならこの角度がいいですよ」
と、家の方が丁寧にご案内してくれる。

今は使われていない土間に掘られた井戸。

かまど

その煙で燻された天井

丸太梁ではない角材に仕上げられた真っ直ぐな梁は当時の財力の象徴。　
釿（ちょうな、ちょんな）と言う手斧で削られたそうな‥

重要文化財に住むと言う事は寒さに耐える事かもしれない。自分の家なのに温かい家にリノベできない辛さ。どうお感じなのか。

年縄

毎年正月、土間の大梁に一縄ずつ締めて行く習慣。いつしか途絶えた。

額縁の写真は司馬遼太郎氏。「北のまほろば 街道をゆく41」の取材で訪れた時のもの。お亡くなりになる2年前。

インタビューを受けている対面の老齢の女性は多分著書にも出てくる「石場家のおばあちゃん」だろう。石坂洋次郎の教え子だったらしい。

旧家を後に、お休み処を探していて見つけた店。
店先の赤いりんごの看板に釣られて中へ。

店内はアットホームな雰囲気。

紅玉のアップルパイを注文。

鮮やかな紅色は多分、むいた皮と一緒に煮たからだろう。紅玉の酸味が際立つ。それをコンポートの下に敷いたカスタードが和らげる。紅玉の良さを最大限に引き出したアップルパイだな。

これは旨いよ、シナモンなし。

12:07 亀の甲門前発の弘南バスで弘前駅前へ

12:24 弘前発　青森行きに乗車

タルトタタンとボンジュールのアップルパイに未練を残しつつ青森へと向かう。

津軽平野、田んぼ鉄道、岩木山、古い物が大切に残されている城下町。弘前は思った以上に魅力的な津軽の都であった。

弘前駅 駅

この旅行記へのコメント （8）

• ゆのっち26さん 2023/01/15 22:07:52

  雪の弘前城！

  エフサさんへ
  
  少し遅くなりましたが新年明けましておめでとうございます！今年も4トラを通しての交流よろしくお願いします！
  
  雪の弘前城は風情があって良いですね！
  青森には行った事ないのですがねぶた祭りは是非行ってみたいと思います！
  
  アップルパイは1日で2度食べられたんですか？サロンドカフェアンジュの洋風大福が気になりました！キャラメルソースがかかった大福でりんごの白餡。食べてみたいです！
  アップルパイはもう一軒のお店の紅玉を使ったアップルパイの方が美味しかったんですね！りんごの産地だから間違いない美味しさですね(*^^*)
  
  
  　　　　ゆのっち26より

  エフサさん からの返信 2023/01/16 11:10:08

  Re: 雪の弘前城！

  ゆのっちさん、明けましておめでとうございます。松は取れたけど二十日正月前なので、まだおめでとうでいいですよね。
  こちらこそ今年も宜しくお願いします。
  
  青森は東京往復で、いつも素通りしていた所。若い頃はまだまだ飛行機より汽車が主流の時代。今回初めて降り立ちました。
  
  2軒目の紅玉のアップルパイの中身はフィリングと言うよりも正にコンポートそのもの。酸味か効いて美味しかったです。
  ゆのっちさんも訪れた際は、是非自分好みのアップルパイを見つけてください。

• picotabiさん 2023/01/15 08:18:23

  詩を読んでるよう

  いろんな人が行かれてますが
  エフサさん視点のこの記事、
  弘前の魅力マシマシすぎです。
  
  雪の弘前城、ほんと素敵。
  あまり晴れてないのが水墨画のようで
  写真めちゃシブ。
  桜のときより断然こっちのほうが好き！
  人少ないし。
  
  タルトタタンも食べてほしかったなぁー

  エフサさん からの返信 2023/01/16 10:46:04

  Re: 詩を読んでるよう

  お褒めのコメントありがとうございます。
  うれしいです。
  
  アイヌの人には申し訳ないけど北海道は高々150年の歴史。なので道外の瓦屋根の街並みやお城なんかはやっぱり道民にとってはちょっとした異文化なんですよね。
  
  関東以北で天守が残っているのは弘前城だけ。後は火災とか官軍にやられたとか明治になって壊しちゃったとか‥
  
  弘前城には天守を筆頭に3つの櫓と5つの城門が大切に残されていて、ワシは城マニアではないけれど、これってとても驚くべき事じゃないのかなと。
  実際に見て津軽凄いぞ！って思いました。
  
  雪景色のモノトーンに昔の姿を見る様で、なんと言っていいのか分からんけど良かったです。
  
  タルトタタンはこの後の青森でも食べ忘れました。何をやってるんだか‥
  次回は必ず食べ歩きますよ。

• ロータスさん 2023/01/14 11:40:15

  行ってみたい弘前！

  エフサさん、おはようございます！
  年末の青森は雪が深かったんですね。
  如何にも歩き難そうです。
  そして、外国の様な建物が日本ではないような景色ですね。
  電線がないのがいいですね。
  
  いがメンチは残念でしたね！
  烏賊を刻んで揚げているんですね。
  今回調べて弘前にしかない食べ物だと知りました。
  
  最近アップルパイに興味があって食べるようにしていますが、
  青森のアップルパイは流石にどれも美味しそうでした。
  
  いつか行ってみたいです。

  エフサさん からの返信 2023/01/15 11:05:47

  Re: 行ってみたい弘前！

  おはようございます。
  
  写真では雪深く見えますが、凍る前の新雪なので、見た目より歩きやすかったですよ。
  
  なるほど、言われてみると電線がありませんね。古い物が大切に残されていて、洋館も多く、昔から文化度の高い街だった様です。上品な北の都と言った印象を受けました。
  
  いがメンチはとても残念でした。どうも旅の最終日ともなると貪欲さに欠ける様で、今一つ詰めが甘い様です。津軽はまた行きたいので次回の楽しみと言う事で。
  
  ロータスさんの最近のマイブームはアップルパイでしたか。
  弘前にはアップルパイガイドマップなる物があります。
  
  https://www.hirosaki-kanko.or.jp/mediafile/pdf/CNT00405251319524330_1_pdf.pdf
  
  りんごの生産量は全国一の25%。店ごとに互いに個性を競い合って、一つの街で40軒以上のアップルパイの店。考えてみれば凄い事ですよね。
  
  このマップには甘味、酸味、シナモンの三要素がグラフ化されているので自分の好みの味を探して食べ歩きするのもいいですよね。

• チーママ散歩さん 2023/01/14 09:21:37

  おはようございます。

  おはようございます　エフサさん。
  
  なつかしい景色です。
  土手町を1本歩いてお城へ行かれたのですね。
  弘前って趣ある町で私も好きです。
  
  お城で迷子になり中央高校方面へ...。
  ふふふ。　　そうですか。
  お城は迷わせないと簡単に攻め入られる
  のですね。なるほど。
  どうりで　私は1人では迷子になることが
  多かったわけですね。(*´∀｀*)
  ↑　私が悪いのではないと言いたい^^;
  
  ２つのアップルパイをお召し上がりに♪
  弘前は沢山おしゃれカフェがあって
  それぞれ味自慢のアップルパイがいただけるとか。
  ずっしりとりんごの入ったアップルパイ。
  紅玉もふじも　どちらも全部食べて見たい～。
  
  弘前　また行きたいなあ。

  エフサさん からの返信 2023/01/15 10:24:16

  Re: おはようございます。

  おはようございます。
  
  チーママ散歩さんも迷われましたか。
  美しい景色に心を動かされていれば、道への意識がが後回しになるのは仕方ありませんよね。特にチーママさんの様に感受性の強い方なら尚更です。
  ワシもマルチタスクが段々とできない歳になって来ました。
  
  アップルパイは専用のMAPがあってお店も40軒以上。それだけあれば犬も歩けば棒に当たるだろうと、ランキングなど気にせずに行き当たりばったりで出会った店に入りました。
  酸味の強い紅玉のアップルパイは久々に頂きました。旨かったです。
  紅玉にふじ、どちらも捨てがたいですね。
  
  弘前は本当に歴史深い北の都でした。