大館で出逢ったニューシネマパラダイス　‘22冬　青春18きっぷで行く 新潟＋東北6県 塗りつぶしの旅⑦

2022/12/15 - 2022/12/15

青春18きっぷ4日目。盛岡からIGR+花輪線で大館へと向かい、その後は奥羽本線で弘前へ。

エリア 大館(秋田)

5:00 盛岡 発　鹿角花輪行きに乗車。（2両+回送1）

よかったぁ！　間に合ったよ！
今朝ここに至るまで、擦った揉んだの連続だった。

事前に｢青春18きっぷ + IGR + 花輪線｣でググると、

『18きっぷとは別に、盛岡～好摩間の運賃660円が必要です。盛岡駅の改札はJRとIGRで別れていますので、IGRの券売機で好摩までの乗車券を買ってください。』

ふむふむ、なるほど。IGRの券売機と改札口がJRとは別にあるのだな。よしよし

4:40 早めに盛岡駅に向かい、床に貼られた矢印をたどってIGRの改札口へと向かう。
あれ？　いつの間にか床の矢印が途切れた。
どうやら通り過ぎた様だ。注意深く引き返してみると‥

なんと全面的に駅のシャッターがダウン！
前には空しく
｢5時00分発　鹿角花輪行き　JR3番線から発車します｣
の立看板があるのみ。
きっぷ、どこで買えばいいんじゃ～！

写真を撮るのも忘れて急いでJRの改札口へ。

盛岡駅 駅

JR駅員さんにIGR券売機の場所を教えてもらい、行ってみると全部JRの券売機！！

　うぅ～～

また改札口へ戻り、事の顛末を説明すると、なんとJRの券売機でIGRの切符が買えると言うじゃぁ あ～りませんか！

　先に言ってよ～　なんだかなぁ

なるほど

切符を買って、三度改札口へ

そこでは別の18キッパーの兄ちゃんが、切符売場を聞いている。やっぱり

　同志よ　君の心中は察するに余りある

駅員さんが「もう時間がないので列車内で車掌から買ってください」と兄ちゃんにお願いをし、二人は3番線へと猛ダッシュ。
やれやれ

と言うわけで、なんとか鹿角花輪行きに間に合ったと言う次第。

IGRさん。駅のシャッターには
「切符はJRの券売機で買ってね｣と貼紙をしておこう。
そしてJRの券売機にも
「IGRの切符も買えるよ｣と貼紙をしておこう。

汽車は5:00丁度に定時発車。

窓の向こうにはブルジョアトレインが停まっていた。

5:27　IGR（旧東北本線）と花輪線の分岐点を通過。

そう言えば車掌さん来なかったなぁ。キセル兄ちゃん、缶ビール3缶飲めるね。

5:59　安比高原　定時

積もってる

6:09　小屋の畑

膝丈くらいか。

6:14　荒屋新町 着

10分停車。その間に列車交換と‥

回送車両の解結を済ませる。

流石に奥羽山脈にさしかかると雪も多くなる。

6:24　荒屋新町を定時で発車。

雪の重みでしなだれた沿線の枝が、建築限界を越えてバチバチと車窓を叩きつけて来る。

6:39　田山

少し明るくなって来た。

6:52　湯瀬温泉

6:58　八幡平

7:05　鹿角花輪 着　定時！　素晴らしい！

鹿角花輪駅 駅

大館行きの代行バスにお乗り換え。

花輪線も今年、大雨の被害を受けていた。

8:40　大館　8分延着

大館駅 駅

8:55　秋田犬の里

開館5分前だけど中に入れた。秋田犬に会えるらしい。

大館市観光交流施設 秋田犬の里 名所・史跡

こんな めんこい子がいいな～

　と、思ったら

うりゃぁ～

どぅりゃぁ～

はなさんかジジイ　はなさんかジジイ

　失礼、マダムでした。

でも　すぐ飽きた

　秋田犬だけに‥

今日の秋田犬は 銀くん でした。

さて、裏にある青ガエル(東急5000系)を見に行こう。
渋谷のハチ公像の近くに置いてあった電車。

青ガエル冬眠中 zzz

　・・・

駅前に戻る。

アオガエル（トウキュウ5000ケイ） 名所・史跡

駅前の裏通り。

かつて小坂鉱山が栄えていた頃の賑わいが偲ばれる飲食店ビル。

「御食事ビル　ふじ」、看板の文字、かすかに‥

こちらも飲食店だったのかな？

こちらはスナックバー？

2階は和室？

街頭の映画ポスター

近くに映画館がある様だ。今こう言うのなくなったなぁ。子供の頃は通学路にも掲示板があって、平気でピンク映画のポスターを貼ってたな。

映画館はすぐ近くにあった。

　御成座

除雪中のお兄さんが嬉しいことに
「中へどうぞ　見学できますよ」
と招き入れてくれた。

入ってすぐに昔の映写機

光源がアーク放電のやつ

上映スケジュール順に貼られたポスター

奥のカウンターに目をやると、メニューには定番のポップコーン。各種ドリンクにはビールやワインまで取り揃えてある。

先ほどのお兄さんが「中もどうぞ」と言ってくれる。

大館 の ニュー・シネマ・パラダイス
シネスコでないところがいい

最後列 後ろのバー

懐かしいなぁ。これがあると立ち見でも不思議と疲れなかった。

後ろの映写窓

昔の映画館は普通に喫煙ができた。振り返ると、その煙で銀幕に向かって延びる光跡がくっきりと見えた。それが当たり前の時代だった。

映写窓と覗き窓が一対、映写機も一対。
フィルム一巻で15分程度。左右交互にスクリーンをつないで行く。切替わるタイミングでスクリーンの隅に表示されるマーク。1回、2回、でフィルムが切替わる。シーンがガラッと変わったり、カット割りの移行だったり。そのマークに気づくとちょっとだけ嬉しくなった。

見た限りでは全ての席の背もたれに名前が貼られている。オーナー制か？

記念に一枚どうぞと頂いた映画フィルムのしおり。

フィルムの端には2本のサウンドトラック。LとR。
これだけで、あの音響が再生できる。光アナログのなんと素晴らしいことか。

い～お土産をいただいた。

10:00　開店時刻が来たので中へ

駅弁の鶏めし弁当で有名な「花善」

花善 グルメ・レストラン

熱燗

こんな形で出されるのは初めてだ。茶碗酒だよお富さん。

鶏めし御膳　￥990也

日本3大鶏飯駅弁の鶏めし弁当も捨てがたいのだが、ここでしか食べられない炊き立ての鶏めし御膳も外せない。

サラダたっぷりがありがたい。

じゅんさいの味噌汁。秋田らしい。

そして曲げわっぱに盛られた比内地鶏の鶏めし。

いただきます

味がよぉ～く染みて程よい歯応えの比内地鶏がもう最高～

炊き立てに勝るものなし！

　ご馳走様でした

11:34 発の弘前行きに乗車。

冬でなければレンタサイクルで行動範囲も広がったんだろうけど、御成座に出逢えたので結果オーライ。

津軽百年食堂巡りへとつづく

大館駅 駅

この旅行記へのコメント （4）

• たまさん 2023/01/17 10:58:54

  大館LOVE御成座LOVE

  エフサさん
  こんにちは。
  出遅れてしまいましたー。
  
  無事に代行バスにも乗れて、大舘に行かれたんですね！
  秋田犬は、ふさふさもふもふの子や、足が超長いかっこいい子や、わさおみたいなブサカワな子、、いろいろいてかわいいです。
  銀くん最高ですね、この荒ぶれ具合！かわいすぎる
  青ガエル、そうなんですよ、冬眠中なので、春になったら見に行きたいとずっと思いつつ、、です。
  
  御成座の大ファンなんです。と言っても一度見学しただけなのですが。。
  テレビで見た館長家族のエピソードおもしろかったし、中の雰囲気最高でした。
  でも、私のような知識の浅い人間は、ふーんすごいね、古いよね、ぐらいの感想しか言えませんでした。エフサさんのような方に見ていただけると館長さんも案内してくれたおにいさんもうれしいと思います。
  私が行ったときは、客席の一番後ろのバー・・・館長の娘さんが鉄棒として遊んでました( ´艸｀)
  
  エフサさんの博学に関心しながら、もうひとつすごいなーーと思ったのは、
  こんな雪道でも、なんの苦もなく歩いてることでした。
  さすがの道民！！かっこいー(^^)/
  
  たま
  
  
  

  エフサさん からの返信 2023/01/17 19:40:33

  Re: 大館LOVE御成座LOVE

  たまさん、コメントありがとうございます。
  
  そ～かぁ　同じ秋田犬でも色々いるのですね。ザギトワのマサルのイメージが強くて銀くんはなんか違うなぁ
  と思って見てたんですけど、係のおねいさんが
  「こんなに興奮して遊ぶ姿はめったに見られませんよ」と言われて
  お～　と思いながら眺めていました。
  
  青ガエルはちょっとやらかしてしまいました。当初はレンタサイクルで5km以上離れた鳥瀉会館に行こうと思ってたんですよ。バカですね～
  
  たまさんは御成座のファンでしたか！
  なんとTVでも紹介されたのですね。さっそくWikiに聞いたら出て来ましたよ！　これはもう御成座LOVEなしには語れませんね。今でも続くフィルム映写へのこだわり。もう少しお礼の言葉をちゃんとお伝えするべきでした。
  
  雪道はですね、皆さんにそうおっしゃって頂けるのはありがたいのですが、なんかもう赤面、汗顔の至りでジクジク忸怩たる思いです。日常の事なので、、
  
  他のトラベラーさんにもお伝えしたんですけど、雪道の歩き方は何度も転んで体で覚える、自転車の乗り方みたいなもんですね。

• olive kenjiさん 2022/12/30 08:29:05

  映画フアンを　なおざりにしない　オナリ座

  エフサさん　面白いな～　さとぴさんといい、何で道産子はユーモアたっぷりなのだ。
  
  エフサさんがこれまでの鉄たくというか鉄道マニアとは知りませんでした。
  朝早くから夜遅くまで、時刻調整を駆使する姿に、呆気にとられました。
  どこかでコメントをと思っていたのですが、この回にしました。
  やはり、君の心中は察するに余りあると思われますか。
  
  また秋田犬銀ちゃんは、ポスターのようなめんこいっぽくなく、汚ねえ荒々しい感じで近寄りがたいですね。全てはあの鼠色の縞々模様が悪いのだ。
  でも、あの青ガエルは冬眠中で、この街は中々センスに溢れている人が多そうだ。
  
  御食事ビルふじの辺りのビルは超レトロというか、もう戦時下のウクライナのごとく
  荒れていますね。もういい加減にしろプーチンめ！
  
  ニューシネマパラダイス　オナリ座は懐かしいですね～　高知県にもこのようなシネマがあるけど、得てして館主はいい人が多い。
  私の島にも、大昔は2軒ほどこの様な映画館があり、幼児無料だったのでよく一人でよく見に行きました。椅子と椅子の間に足を入れて見ていたら、外せなくなり大泣きしたことを思い出しました。周りのお客様には、迷惑をかけたことでしょう。
  ところで、映画フィルムのしおりからサウンドトラックが再生できるとは、どういう仕組みなのでしょうか。初めて見るのでよく分かりません。よろしければ教えて下さい。
  
  来年はエフサさんの様な、知的なユーモアを持った旅行記を書きたいと思っています。
  茶碗酒だよお富さん・・こういう文章を書きたいのであります。
  新年も宜しくお願い申し上げます。

  エフサさん からの返信 2022/12/30 19:37:57

  Re: 映画フアンを　なおざりにしない　オナリ座

  コメントありがとうございます。
  
  ワシは鉄道マニアと言うよりも、すぐにメッキがはがれるエセ鉄です。4トラには鉄歴60年、筋鉄入りのアイアンレジェンドがいらっしゃるんですが、ワシはその方の足下にも及ばない赤子ですね。
  青春18きっぷはいわば食べ放題のバイキング料理の様なもので、できるだけ元を取りたいと言う さもしい根性の表れみたいなものです。今回はそれに全国旅行支援が重なって、よりお得意感マシマシの旅となりました。
  
  盛岡駅の擦った揉んだは東北本線をぶった斬った弊害ですね。JR、IGRの連携が十分でなく、互いに相手任せのところがあって、乗客がそれに振り回されている。そんな気がします。
  
  秋田犬はもっとコロっとしたイメージがあったんですけど、銀くんの様に精悍な体つきの秋田犬が一般的なんですね。まるで漫画・アニメ「銀牙 -流れ星 銀-」の主人公の秋田犬「銀」そのものと言った感じでした。
  
  「映画フアンを　なおざりにしない　オナリ座」
  い～ですねぇ～　キャッチコピーで館長に教えてあげたい！
  本当は映画を一本見ていく様な ゆとりのある旅がいいんでしょうけど、なんせバイキングの元を取る旅なもんで、困ったもんです。
  
  サウンドトラックの素人説明で、はなはだおこがましいのですが、
  フィルムの端を見て頂くと、地震計の波形の様な物が2本プリントされているのがお分かり頂けると思います。これはレコードの溝の様なもので、レコードは上下左右の溝の波、サウンドトラックは光が透過できる様にプリントされた、いわば光の波です。どちらも波である事に変わりはなく最終的には電気の波に変換され増幅されて、スピーカーで空気の波（音）に変わります。一本のフィルムで画像と音が同期すると言う訳です。
  
  「知的なユーモア」、過分なるお褒めの言葉、恐縮です。ありがとうございます。
  でも、これは加齢で衰えた前頭葉の暴走によるボキャブラ天国の様なものだと、チコちゃんが言っておりました。
  老化なら仕方がない。チコちゃんに叱られてもどうしようもありません。