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旅行6日目は早朝からホルス神殿の観光です。<br />旅行直前に募集時の日程が変更され、当初5日目に観光するはずのホルス神殿が6日目に繰り延べされました。そのため丸一日かけて観光するはずだったルクソールの観光は午後1時半に変更されました。<br />その結果予定時間内にクルーズ船でルクソールに到着することは不可能だと判明し、急遽バスツアーとなりましたが果たして王家の谷や王妃の谷は観光できるのでしょうか?<br />最初の観光地ホルス神殿は1時間早めて午前5時45分に出発することになりました。<br /><br />3月13日の旅程<br /><br />エドフーホルス神殿ールクソール神殿ー王家の谷ーツタンカーメン王の墓ーメムノンの巨像ーハトシェプスト女王葬祭殿ー王妃の谷ーネフェルタリ王妃の墓ーカルナック神殿<br />超過密スケジュールでした。

旅行会社の誇大広告に騙された最悪のナイル川クルーズの旅 15 古代エジプト神話決戦の地エドフに建つホルス神殿

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2019/03/08 - 2019/03/15

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ポポポ

ポポポさん

旅行6日目は早朝からホルス神殿の観光です。
旅行直前に募集時の日程が変更され、当初5日目に観光するはずのホルス神殿が6日目に繰り延べされました。そのため丸一日かけて観光するはずだったルクソールの観光は午後1時半に変更されました。
その結果予定時間内にクルーズ船でルクソールに到着することは不可能だと判明し、急遽バスツアーとなりましたが果たして王家の谷や王妃の谷は観光できるのでしょうか?
最初の観光地ホルス神殿は1時間早めて午前5時45分に出発することになりました。

3月13日の旅程

エドフーホルス神殿ールクソール神殿ー王家の谷ーツタンカーメン王の墓ーメムノンの巨像ーハトシェプスト女王葬祭殿ー王妃の谷ーネフェルタリ王妃の墓ーカルナック神殿
超過密スケジュールでした。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
交通
3.5
同行者
一人旅
交通手段
徒歩
旅行の手配内容
ツアー(添乗員同行あり)
利用旅行会社
阪急交通社

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  • 3月13日、旅行6日目です。<br />昨夜クルーズ船でコム・オンボを出発し、本日早朝ホルス神殿があるエドフに到着しました。<br />朝4時半に起床、5時から朝食、5時35分にロビーで本日の日程の説明、5時45分に出発という過密スケジュール。この日がエジプトで最も長い一日でした。<br />出発の10分前に全員ロビーに集まり、ガイドのアランさんからホルス神殿観光時の注意事項が説明されました。<br />船着き場からホルス神殿までは馬車で移動します。その時の注意事項でした。<br />馬車の御者にはチップ込みで代金が支払われているので、いくら御者からチップを求められても支払わないようにとの事でした。<br />彼らは写真を写してやろうとか、前に座りなよとか、手綱を取ってみなさいとか色々言ってくるから一切無視してください。いくらバクシーシと言われても払わないようにとの注意でした。<br />クルーズ船を降りて道路に出て見るとナイル川沿いの道には馬車がギッシリ並んでいます。その列は遥か遠くまで。<br />クルーズ船を下船した観光客を乗せるために多数の馬車が待っていたのです。<br />我々は予約済みの馬車を差配する親方に呼ばれ、1台の馬車に2人ずつ乗車して出発しました。<br />最初はこのように大人しい御者でしたが、馬車のスピードが上がって行くとともに誘いの手を出し始めたんです。<br />写真のように最初は右寄りに座っていた御者でしたが左に移動して前の席に移れと誘ってきます。言葉は分かりませんが、御者の身振り手振りで意図することは分かりました。<br />これにはすかさず「ノー・サンキュー」と拒否。<br /><br /><br /><br /><br /><br />

    3月13日、旅行6日目です。
    昨夜クルーズ船でコム・オンボを出発し、本日早朝ホルス神殿があるエドフに到着しました。
    朝4時半に起床、5時から朝食、5時35分にロビーで本日の日程の説明、5時45分に出発という過密スケジュール。この日がエジプトで最も長い一日でした。
    出発の10分前に全員ロビーに集まり、ガイドのアランさんからホルス神殿観光時の注意事項が説明されました。
    船着き場からホルス神殿までは馬車で移動します。その時の注意事項でした。
    馬車の御者にはチップ込みで代金が支払われているので、いくら御者からチップを求められても支払わないようにとの事でした。
    彼らは写真を写してやろうとか、前に座りなよとか、手綱を取ってみなさいとか色々言ってくるから一切無視してください。いくらバクシーシと言われても払わないようにとの注意でした。
    クルーズ船を降りて道路に出て見るとナイル川沿いの道には馬車がギッシリ並んでいます。その列は遥か遠くまで。
    クルーズ船を下船した観光客を乗せるために多数の馬車が待っていたのです。
    我々は予約済みの馬車を差配する親方に呼ばれ、1台の馬車に2人ずつ乗車して出発しました。
    最初はこのように大人しい御者でしたが、馬車のスピードが上がって行くとともに誘いの手を出し始めたんです。
    写真のように最初は右寄りに座っていた御者でしたが左に移動して前の席に移れと誘ってきます。言葉は分かりませんが、御者の身振り手振りで意図することは分かりました。
    これにはすかさず「ノー・サンキュー」と拒否。





  • 我々の馬車は252号車。通常は同じ馬車に往復乗るため馬車の番号を憶えておく必要がありますが、我々はホルス神殿からバスに乗り込むためその必要はありません。<br />馬車は一列に走るわけではなく、このように並列で走ることもあります。<br />血の気の多い御者はスピードを上げて次々に馬車を追い抜いて行くので、さながら馬車レースに参加しているように錯覚に陥る時もあります。<br />どの馬車もかなりのスピードを出して疾走するのでスリルは満点です(笑)。<br />

    我々の馬車は252号車。通常は同じ馬車に往復乗るため馬車の番号を憶えておく必要がありますが、我々はホルス神殿からバスに乗り込むためその必要はありません。
    馬車は一列に走るわけではなく、このように並列で走ることもあります。
    血の気の多い御者はスピードを上げて次々に馬車を追い抜いて行くので、さながら馬車レースに参加しているように錯覚に陥る時もあります。
    どの馬車もかなりのスピードを出して疾走するのでスリルは満点です(笑)。

  • 写真は別のクルーズ船の横で団体客を待つ馬車の列。<br />このようにクルーズ船の団体客を載せる馬車があちこちで見られました。<br />この間、御者からは「写真を写してやるよ。」とか「馬の手綱が取れるよ」とかうるさく誘ってきました。<br />何を言われても誘いに乗らず「ノー・ノー」の一点張り。<br />そうすると嫌がらせなのか馬車のスピードが上がった。我々を怖がらせるつもりらしい。<br />私はどうもないのですが同乗した婦人は怖かったらしく「こんな事をするなら絶対払ってやらないんだから。」と言って馬車にしがみついていた。<br />

    写真は別のクルーズ船の横で団体客を待つ馬車の列。
    このようにクルーズ船の団体客を載せる馬車があちこちで見られました。
    この間、御者からは「写真を写してやるよ。」とか「馬の手綱が取れるよ」とかうるさく誘ってきました。
    何を言われても誘いに乗らず「ノー・ノー」の一点張り。
    そうすると嫌がらせなのか馬車のスピードが上がった。我々を怖がらせるつもりらしい。
    私はどうもないのですが同乗した婦人は怖かったらしく「こんな事をするなら絶対払ってやらないんだから。」と言って馬車にしがみついていた。

  • 御者からのお誘いが一番しつこかったのがこの場面。左の馬車には白人の若い女性が一人で乗っていたのだが、御者の横の席に座って「キャーキャー」言いながら馬の手綱を取っていた。<br />それに負けじと我々に手綱をとるようにしつこく誘ってきたが、何を言っても「ノーノ―」と手を振り拒否。<br />流石に諦めたのかこの後誘われることは無くなったが、最後にホルス神殿が近づくとバクシーシの連呼。<br />これにも拒否すると最後に嫌がらせをされた。神殿前には馬車駅がありそこまで運んでくれるはずなのだが、我々2人はその随分手前で下ろされてしまった。<br />そのため結構歩く羽目に・・・。トホホホ。いじわるされたのは私達と後二人。<br />馬車駅の隣で全員の到着を確認するとアランさんの先導で神殿に向かってかなりの距離を歩いた。<br />神殿入り口に向かう道沿いには土産物店が軒を連ねていたが早朝なので店はまだどこも開店していない。<br />神殿には鉄柵で仕切られた入り口ゲートがあり我々は他の観光客と一緒にそこで待たされました。<br />朝6時にゲートが開いて神殿に入れるとガイドブック等には書かれていたが、6時を過ぎているにも拘わらずゲートが開かない。<br />しかもどこから溢れて来たかと思う程の大量の中国人観光客の群れには驚かされた。エジプトで中国人観光客にあったのはギザのピラミッドとサッカラの階段ピラミッドくらいだったが、ここで多くの中国人観光客に遭遇するとは思わなかった。<br />たまたまだろうが、クルーズ船からは中国人観光客が大挙して集まったようだった。<br />また、観光客が集中していることと、時間になってもゲートが開かないことでアランさんと添乗員にはいら立ちが見て取れた。<br />待つ間トイレ休憩の時間が取れたが、我々が待っている間にも売り子が「ワンダラー」の掛け声とともに10枚綴りの絵葉書などの小物を売り歩いていた。<br />やっとエジプトの観光地らしくなってきたなと思ったのは私一人だけだったろうか。

    御者からのお誘いが一番しつこかったのがこの場面。左の馬車には白人の若い女性が一人で乗っていたのだが、御者の横の席に座って「キャーキャー」言いながら馬の手綱を取っていた。
    それに負けじと我々に手綱をとるようにしつこく誘ってきたが、何を言っても「ノーノ―」と手を振り拒否。
    流石に諦めたのかこの後誘われることは無くなったが、最後にホルス神殿が近づくとバクシーシの連呼。
    これにも拒否すると最後に嫌がらせをされた。神殿前には馬車駅がありそこまで運んでくれるはずなのだが、我々2人はその随分手前で下ろされてしまった。
    そのため結構歩く羽目に・・・。トホホホ。いじわるされたのは私達と後二人。
    馬車駅の隣で全員の到着を確認するとアランさんの先導で神殿に向かってかなりの距離を歩いた。
    神殿入り口に向かう道沿いには土産物店が軒を連ねていたが早朝なので店はまだどこも開店していない。
    神殿には鉄柵で仕切られた入り口ゲートがあり我々は他の観光客と一緒にそこで待たされました。
    朝6時にゲートが開いて神殿に入れるとガイドブック等には書かれていたが、6時を過ぎているにも拘わらずゲートが開かない。
    しかもどこから溢れて来たかと思う程の大量の中国人観光客の群れには驚かされた。エジプトで中国人観光客にあったのはギザのピラミッドとサッカラの階段ピラミッドくらいだったが、ここで多くの中国人観光客に遭遇するとは思わなかった。
    たまたまだろうが、クルーズ船からは中国人観光客が大挙して集まったようだった。
    また、観光客が集中していることと、時間になってもゲートが開かないことでアランさんと添乗員にはいら立ちが見て取れた。
    待つ間トイレ休憩の時間が取れたが、我々が待っている間にも売り子が「ワンダラー」の掛け声とともに10枚綴りの絵葉書などの小物を売り歩いていた。
    やっとエジプトの観光地らしくなってきたなと思ったのは私一人だけだったろうか。

  • 6時20分になってようやくゲートが開くと順番を無視した中国人観光客がなだれ込むようにゲートに殺到してきました。<br />危険を避けるために中国人観光客をやり過ごして入場したため、ここでも無駄な時間を浪費してしまいました。<br />神殿の敷地内に入り最初に見えてきたのが神殿の塔門です。神殿はレンガの壁に囲まれていて、ゲートから神殿の入り口まではかなり距離があることが写真で分かると思います。<br />塔門のかなり前を歩いている人達があんなに小さく見えますよ。<br />塔門の手前に見える建物はプトレマイオス7世の時代に建てられた誕生殿です。<br />この誕生殿、帰る途中に見学するのかと思っていましたが急いでバスに乗るために見学は中止になりました。

    6時20分になってようやくゲートが開くと順番を無視した中国人観光客がなだれ込むようにゲートに殺到してきました。
    危険を避けるために中国人観光客をやり過ごして入場したため、ここでも無駄な時間を浪費してしまいました。
    神殿の敷地内に入り最初に見えてきたのが神殿の塔門です。神殿はレンガの壁に囲まれていて、ゲートから神殿の入り口まではかなり距離があることが写真で分かると思います。
    塔門のかなり前を歩いている人達があんなに小さく見えますよ。
    塔門の手前に見える建物はプトレマイオス7世の時代に建てられた誕生殿です。
    この誕生殿、帰る途中に見学するのかと思っていましたが急いでバスに乗るために見学は中止になりました。

  • 神殿の手前に建っていた誕生殿の外壁と列柱。<br />誕生殿は一部崩壊しており、ホルス神殿のように保存状況は良くありませんでした。しかし、外壁に残るレリーフには色が残っています。この時点では帰りに誕生殿も見学に立ち寄ると思っていたので、先に外壁部分のみ写真を撮っておきました。<br />中央に見えるレリーフには色が残っているアップにしてみましょう。<br />

    神殿の手前に建っていた誕生殿の外壁と列柱。
    誕生殿は一部崩壊しており、ホルス神殿のように保存状況は良くありませんでした。しかし、外壁に残るレリーフには色が残っています。この時点では帰りに誕生殿も見学に立ち寄ると思っていたので、先に外壁部分のみ写真を撮っておきました。
    中央に見えるレリーフには色が残っているアップにしてみましょう。

  • レリーフのアップです。<br />中央で太陽円盤を頂く神は太陽神ラーかラー・ホルアクティ(太陽神ラーとホルス神が合体した太陽神)だと思いますが、上半身が傷つけられていて判別ができません。<br />でも太陽の赤色が鮮明に残っていてとても印象的。ホルス神殿の内部にも建設当時の色が残っている場所がありましたが、このレリーフの赤色はとても鮮烈でした。<br />

    レリーフのアップです。
    中央で太陽円盤を頂く神は太陽神ラーかラー・ホルアクティ(太陽神ラーとホルス神が合体した太陽神)だと思いますが、上半身が傷つけられていて判別ができません。
    でも太陽の赤色が鮮明に残っていてとても印象的。ホルス神殿の内部にも建設当時の色が残っている場所がありましたが、このレリーフの赤色はとても鮮烈でした。

  • 誕生殿の横を歩いて神殿に向かいます。<br />この写真はピンボケ、雰囲気だけ感じて下さい。

    誕生殿の横を歩いて神殿に向かいます。
    この写真はピンボケ、雰囲気だけ感じて下さい。

  • ホルス神殿の塔門です。<br />ホルス神殿がエドフの地に建てられたのは紀元前237年、プトレマイオス3世の時代です。完成したのは紀元前57年プトレマイオス12世の頃でした。<br />実に180年に渡って建設が続けられてきた訳です。<br />ではなぜギリシア人の王が古代エジプト神話の神の神殿をエドフに造ったのでしょうか。<br />ここエドフは古代エジプト神話の神ホルスが父オシリスの仇であるセトを討ち果たした場所です。<br />長年に渡って続けられたセトとホルスの戦いはこの地で決着がついたのですが、ホルスは長い戦いの途中左目を失いました。<br />エドフでの戦いではセトは地上界最大の強敵「カバ」に変身しましたが、ホルスは翼を持つ円盤に姿を変えてセトを打ち破りました。<br />その記念すべき場所がエドフだということ。もう一つの理由はギリシア出身のプトレマイオス王朝ではギリシア神話のアポロンがホルスと同一視され崇拝を集めていいました。そのためホルスを讃える神殿がプトレマイオス王朝の王によってここに建てられたのです。<br />この遺跡は1798年にフランスの遠征隊が建物の上部のみを発見して存在が確認されましたが、建物の大部分は砂に埋もれたままでした。その後1860年にエジプトの考古局局長オーギュスト・マリエットが発掘しました。<br />神殿の建物はほぼ完全な形を残していて、大きさではカルナック神殿に次いで2番目、ホルス神に捧げられた建造物としては最も大きな神殿です。<br />塔門の左右にはレリーフが彫られています。左のレリーフはプトレマイオス12世、二重王冠のホルス神、冠を頂くイシス女神です。<br />プトレマイオス12世は多数の捕虜を神に捧げています。

    ホルス神殿の塔門です。
    ホルス神殿がエドフの地に建てられたのは紀元前237年、プトレマイオス3世の時代です。完成したのは紀元前57年プトレマイオス12世の頃でした。
    実に180年に渡って建設が続けられてきた訳です。
    ではなぜギリシア人の王が古代エジプト神話の神の神殿をエドフに造ったのでしょうか。
    ここエドフは古代エジプト神話の神ホルスが父オシリスの仇であるセトを討ち果たした場所です。
    長年に渡って続けられたセトとホルスの戦いはこの地で決着がついたのですが、ホルスは長い戦いの途中左目を失いました。
    エドフでの戦いではセトは地上界最大の強敵「カバ」に変身しましたが、ホルスは翼を持つ円盤に姿を変えてセトを打ち破りました。
    その記念すべき場所がエドフだということ。もう一つの理由はギリシア出身のプトレマイオス王朝ではギリシア神話のアポロンがホルスと同一視され崇拝を集めていいました。そのためホルスを讃える神殿がプトレマイオス王朝の王によってここに建てられたのです。
    この遺跡は1798年にフランスの遠征隊が建物の上部のみを発見して存在が確認されましたが、建物の大部分は砂に埋もれたままでした。その後1860年にエジプトの考古局局長オーギュスト・マリエットが発掘しました。
    神殿の建物はほぼ完全な形を残していて、大きさではカルナック神殿に次いで2番目、ホルス神に捧げられた建造物としては最も大きな神殿です。
    塔門の左右にはレリーフが彫られています。左のレリーフはプトレマイオス12世、二重王冠のホルス神、冠を頂くイシス女神です。
    プトレマイオス12世は多数の捕虜を神に捧げています。

    ホルス神殿 城・宮殿

  • 塔門の入り口上部にあるのが有翼円盤。塔門の右には左と同じレリーフが彫られ、塔門の上部には神々の姿が描かれていました。<br />エジプトの神殿でよく目にする有翼円盤、これには次のような由来があります。<br />ここエドフの地でホルスは翼を持つ円盤に姿を変えてホルスを打ち破りました。太陽神ラー・ホルアクティはその功績に報いるため、エジプトの神殿に翼を持つ太陽円盤を置いたっそうです。

    塔門の入り口上部にあるのが有翼円盤。塔門の右には左と同じレリーフが彫られ、塔門の上部には神々の姿が描かれていました。
    エジプトの神殿でよく目にする有翼円盤、これには次のような由来があります。
    ここエドフの地でホルスは翼を持つ円盤に姿を変えてホルスを打ち破りました。太陽神ラー・ホルアクティはその功績に報いるため、エジプトの神殿に翼を持つ太陽円盤を置いたっそうです。

  • 塔門入り口の左右に鎮座するのはホルス神の石像です。<br />この石像は入り口左にある像。頭の上部を飾る冠が無くなっていました。<br />背後の塔門のレリーフは左が供物を捧げるファラオ、右がホルス神、その右横がホルス神の妻ハトホル女神です。

    塔門入り口の左右に鎮座するのはホルス神の石像です。
    この石像は入り口左にある像。頭の上部を飾る冠が無くなっていました。
    背後の塔門のレリーフは左が供物を捧げるファラオ、右がホルス神、その右横がホルス神の妻ハトホル女神です。

  • ホルス神の像のアップ。<br /><br />

    ホルス神の像のアップ。

    ホルス神殿 城・宮殿

  • 右のホルス神像は顔は潰れていましたが、冠はしっかり被っていましたよ。

    右のホルス神像は顔は潰れていましたが、冠はしっかり被っていましたよ。

  • 塔門のレリーフのアップです。<br />中央のホルス神は左手に生命を象徴するアンクを持ち、右手には太陽円盤を載せたホルス神の頭部を形取った短い杖を持っていました。<br />とても杖とは思えないほど短いのですが、これも杖だそうです。<br />

    塔門のレリーフのアップです。
    中央のホルス神は左手に生命を象徴するアンクを持ち、右手には太陽円盤を載せたホルス神の頭部を形取った短い杖を持っていました。
    とても杖とは思えないほど短いのですが、これも杖だそうです。

  • こちらは左側のレリーフのアップ。

    こちらは左側のレリーフのアップ。

  • 塔門の中央には有翼円盤があります。この有翼円盤は羽根の色がはっきり残っていました。

    塔門の中央には有翼円盤があります。この有翼円盤は羽根の色がはっきり残っていました。

  • 塔門を通り抜けると中庭があります。正面の建物が神殿で第一列柱室。<br />中庭の周囲は列柱と壁で囲まれていました。<br />中央が列柱室の入り口で、入り口の両側にはホルス神の像がありました。そのうち左側にあるハヤブサ姿のホルス神の像が完全な形を残していて有名な像です。<br />列柱室正面の柱は6本、ギリシア風の列柱で柱頭にはパピルスや蓮の花のデザインで装飾されています。<br />プトレマイオス朝時代の神殿建築で特徴的なのは列柱室入り口の柱と柱の間の下半分を壁にして支えることです。<br />こうすることで柱だけで支えるよりも建物が強固になりました。

    塔門を通り抜けると中庭があります。正面の建物が神殿で第一列柱室。
    中庭の周囲は列柱と壁で囲まれていました。
    中央が列柱室の入り口で、入り口の両側にはホルス神の像がありました。そのうち左側にあるハヤブサ姿のホルス神の像が完全な形を残していて有名な像です。
    列柱室正面の柱は6本、ギリシア風の列柱で柱頭にはパピルスや蓮の花のデザインで装飾されています。
    プトレマイオス朝時代の神殿建築で特徴的なのは列柱室入り口の柱と柱の間の下半分を壁にして支えることです。
    こうすることで柱だけで支えるよりも建物が強固になりました。

    ホルス神殿 城・宮殿

  • 第一列柱室の左側の列柱と補強された壁。壁にはレリーフが彫られています。<br />そして手前にある石像が有名なハヤブサの像です。

    第一列柱室の左側の列柱と補強された壁。壁にはレリーフが彫られています。
    そして手前にある石像が有名なハヤブサの像です。

  • こちらは右側の列柱。左同様ハヤブサの像がありますが頭の冠が無く座り姿のため地味な印象でした。

    こちらは右側の列柱。左同様ハヤブサの像がありますが頭の冠が無く座り姿のため地味な印象でした。

  • 第一列柱室の内部。大きな円柱が多数あり、円柱にはレリーフが刻まれていました。<br />列柱室のレリーフはいい状態で残されていましたよ。<br />ホルス神に捧げる神殿なのでどうしてもハヤブサやホルス神のレリーフが多いのです。<br />ここで一番目を引いたのは黒い天井です。この神殿もコプト教の教会として利用されており、信者が煮炊きした炊事の煙の煤がついたという説や、コプト教徒(エジプトのキリスト教徒)が神殿を破壊する目的で火を掛けたという説があります。<br />立派な神殿なのに天井が真っ黒では興ざめですね。<br />

    第一列柱室の内部。大きな円柱が多数あり、円柱にはレリーフが刻まれていました。
    列柱室のレリーフはいい状態で残されていましたよ。
    ホルス神に捧げる神殿なのでどうしてもハヤブサやホルス神のレリーフが多いのです。
    ここで一番目を引いたのは黒い天井です。この神殿もコプト教の教会として利用されており、信者が煮炊きした炊事の煙の煤がついたという説や、コプト教徒(エジプトのキリスト教徒)が神殿を破壊する目的で火を掛けたという説があります。
    立派な神殿なのに天井が真っ黒では興ざめですね。

  • 一区画の天井の様子。ここに限らず、天井は全部黒く煤けていました。

    一区画の天井の様子。ここに限らず、天井は全部黒く煤けていました。

  • 第一列柱室右側にある小さな部屋。部屋の入り口は赤い色で塗られているため場所はすぐ分かると思います。<br />この部屋は朝の間。日の出を祝い、神殿に差し込む朝日を光を信仰の象徴として祈る場所です。<br />部屋の中はレリーフで埋められていましたが、顔や体が削り取られていて激しく損傷していました。

    第一列柱室右側にある小さな部屋。部屋の入り口は赤い色で塗られているため場所はすぐ分かると思います。
    この部屋は朝の間。日の出を祝い、神殿に差し込む朝日を光を信仰の象徴として祈る場所です。
    部屋の中はレリーフで埋められていましたが、顔や体が削り取られていて激しく損傷していました。

  • 一方左側にあるのがこの部屋。朝の間と対照的な場所にある部屋ですが、この部屋は図書室。<br />内部にレリーフはありませんでした。暗い部屋だったので会っても確認できなかったのかもしれません。

    一方左側にあるのがこの部屋。朝の間と対照的な場所にある部屋ですが、この部屋は図書室。
    内部にレリーフはありませんでした。暗い部屋だったので会っても確認できなかったのかもしれません。

  • 第二列柱室。第一列柱室と同様、天井は黒く煤けていました。<br />第二列柱室は外からの明り取りの窓が少ないため結構暗かったです。

    第二列柱室。第一列柱室と同様、天井は黒く煤けていました。
    第二列柱室は外からの明り取りの窓が少ないため結構暗かったです。

  • 第二列柱室の奥にあるのが至聖所。部屋の四方の壁はレリーフで埋め尽くされていました。<br />中央に置かれていたのは復元された太陽の船。19世紀後半にフランス人のエジプト学者マリエットが復元したものです。<br />船の前後にかつぎ棒があるので神輿のようにかつがれたか、持ち上げられたのではないかと考えられています。

    第二列柱室の奥にあるのが至聖所。部屋の四方の壁はレリーフで埋め尽くされていました。
    中央に置かれていたのは復元された太陽の船。19世紀後半にフランス人のエジプト学者マリエットが復元したものです。
    船の前後にかつぎ棒があるので神輿のようにかつがれたか、持ち上げられたのではないかと考えられています。

    ホルス神殿 城・宮殿

  • 至聖所の内部の様子。

    至聖所の内部の様子。

  • 壁一面に描かれたレリーフ。

    壁一面に描かれたレリーフ。

  • 至聖所の内部には多数のレリーフがありました。<br />これらのレリーフをじっくり見たかったのですが、なにせ今日は時間との勝負。<br />アランさんも時間を気にして説明のテンポがいつもとは違う。すぐに別の場所へと歩き出しました。<br />そんなこんなでゆっくり写真も写せなかった。

    至聖所の内部には多数のレリーフがありました。
    これらのレリーフをじっくり見たかったのですが、なにせ今日は時間との勝負。
    アランさんも時間を気にして説明のテンポがいつもとは違う。すぐに別の場所へと歩き出しました。
    そんなこんなでゆっくり写真も写せなかった。

  • 神殿内で見かけた綺麗なホルス神のレリーフ。歩きながら1枚パチリ。

    神殿内で見かけた綺麗なホルス神のレリーフ。歩きながら1枚パチリ。

  • 次にアランさんは神殿の外に・・・。ここは歩廊と呼ばれている場所、神殿(至聖所)の外壁と壁との間にある空間です。<br />ここには多数のレリーフがありました。そのうち有名なのが古代エジプト神話で描かれたホルス神とセト神の最終決戦。<br />2人の戦いの様子がレリーフで描かれているのですが、アランさんが指し示したのはカバに変身したセト神を槍で突き殺す場面。<br />登場人物のすべての顔が潰され、カバも削られているのでどれが誰なのか説明がないと登場人物が分からない。<br />さらに削られ方が酷いので写真には写しませんでした。逆に奇麗なレリーフが残っているのが写真の場所。<br />この他に歩廊を飾るレリーフの中でファラオが神々から二重王冠を授かる場面の破損を免れた秀逸なレリーフがあるのですが、私は見逃してしまいました。<br />アランさんから説明がなかったと思います。<br />ついでながら歩廊にはナイロメーターがありましたがコム・オンボよりも規模が小さかったので写真は撮りませんでした。

    次にアランさんは神殿の外に・・・。ここは歩廊と呼ばれている場所、神殿(至聖所)の外壁と壁との間にある空間です。
    ここには多数のレリーフがありました。そのうち有名なのが古代エジプト神話で描かれたホルス神とセト神の最終決戦。
    2人の戦いの様子がレリーフで描かれているのですが、アランさんが指し示したのはカバに変身したセト神を槍で突き殺す場面。
    登場人物のすべての顔が潰され、カバも削られているのでどれが誰なのか説明がないと登場人物が分からない。
    さらに削られ方が酷いので写真には写しませんでした。逆に奇麗なレリーフが残っているのが写真の場所。
    この他に歩廊を飾るレリーフの中でファラオが神々から二重王冠を授かる場面の破損を免れた秀逸なレリーフがあるのですが、私は見逃してしまいました。
    アランさんから説明がなかったと思います。
    ついでながら歩廊にはナイロメーターがありましたがコム・オンボよりも規模が小さかったので写真は撮りませんでした。

  • 外壁に描かれた神々のレリーフ。<br />この壁では神々の顔は全て潰されています。中にはえぐり取られたものもあり見るに耐えません。<br />

    外壁に描かれた神々のレリーフ。
    この壁では神々の顔は全て潰されています。中にはえぐり取られたものもあり見るに耐えません。

  • 歩廊の両面の壁のレリーフは見事に顔を潰されていました。<br />この頃は初期キリスト教時代でキリスト教でも偶像崇拝が禁止されていた時代です。ましてや邪教と思われていた多神教の神々ですから、一神教を信奉するキリスト教徒にとっては邪悪極まりないものと目に映ったのでしょうね。<br />邪悪な神々の姿や顔を潰そうとした気持ちは分かりますが、後世の我々が文化的遺跡の観点から見ると至極残念です。<br />この後中庭に戻り10分間の自由行動、そして6時50分に中庭に再集合するよう指示があり一旦解散となりました。解散する前にアランさんからここだけは是非みておいてほしいと勧められたのが列柱室の屋上と屋上に上がる階段です。<br />階段は列柱室の右端にあり、その階段を上がると神殿の屋上に上がれるそうです。さらに階段の両側にあるレリーフは珍しいものがあり損傷を受けていないので是非見てほしいとのことでした。<br />

    歩廊の両面の壁のレリーフは見事に顔を潰されていました。
    この頃は初期キリスト教時代でキリスト教でも偶像崇拝が禁止されていた時代です。ましてや邪教と思われていた多神教の神々ですから、一神教を信奉するキリスト教徒にとっては邪悪極まりないものと目に映ったのでしょうね。
    邪悪な神々の姿や顔を潰そうとした気持ちは分かりますが、後世の我々が文化的遺跡の観点から見ると至極残念です。
    この後中庭に戻り10分間の自由行動、そして6時50分に中庭に再集合するよう指示があり一旦解散となりました。解散する前にアランさんからここだけは是非みておいてほしいと勧められたのが列柱室の屋上と屋上に上がる階段です。
    階段は列柱室の右端にあり、その階段を上がると神殿の屋上に上がれるそうです。さらに階段の両側にあるレリーフは珍しいものがあり損傷を受けていないので是非見てほしいとのことでした。

  • 列柱室入り口の横にあるホルス神の写真を撮りたいと思いましたが、先に階段を上がって屋上へ行きましょう。<br />ツアーの半数は一緒に階段を上りましたが残りの半数はホルス神の像の方へ。レリーフの写真は後で写せばいいやと思い、行きはレリーフを一瞥しながら階段を急いで上る。<br />この時階段には我々の他に中国人観光客もいましたが、先に進んだ中国人観光客が折り返して降りてくる。「あれ、なんでかな?」と思いつつ階段を上がって行くと、なんと屋上に出る扉に鍵がかかっていて先に進めない。<br />早朝だったからなのか鍵が掛かっていました。時間にルーズなヌビア人、まだ開錠にきていないようです。<br />屋上に出られないのであれば仕方がない。時間はわずかに10分間、すぐに引き返して階段の両側の壁のレリーフを見て降りますした。<br />階段は人が2人~3人並ぶ程度の横幅なので、上る人が多ければ右側のレリーフは人が邪魔になって写真が写せません。<br />上り下りの人が動いているので止まって写真を写すわけにもいかず、さらに壁との距離が近すぎるので写真を撮るには苦労しました。<br />ここのレリーフは人が少ない時にじっくり見たいですね。<br />ほんのわずかな写真しか写せませんでしたが、御覧になってください。それとここでは写せなかったレリーフに沢山の動物のレリーフがありました。<br />サル、マントヒヒ、牛、ライオン、ハヤブサ、ハゲワシ、カバなどなど。特にサルとハヤブサのレリーフが多かったです。エジプトの神殿でこんなに動物のレリーフが多いのはホルス神殿だけだそうです。<br />ではどうしてこの神殿には動物のレリーフがあるのかな?ハヤブサが多いのは理解できるけど、どうしてサルやマントヒヒが・・・?<br />

    列柱室入り口の横にあるホルス神の写真を撮りたいと思いましたが、先に階段を上がって屋上へ行きましょう。
    ツアーの半数は一緒に階段を上りましたが残りの半数はホルス神の像の方へ。レリーフの写真は後で写せばいいやと思い、行きはレリーフを一瞥しながら階段を急いで上る。
    この時階段には我々の他に中国人観光客もいましたが、先に進んだ中国人観光客が折り返して降りてくる。「あれ、なんでかな?」と思いつつ階段を上がって行くと、なんと屋上に出る扉に鍵がかかっていて先に進めない。
    早朝だったからなのか鍵が掛かっていました。時間にルーズなヌビア人、まだ開錠にきていないようです。
    屋上に出られないのであれば仕方がない。時間はわずかに10分間、すぐに引き返して階段の両側の壁のレリーフを見て降りますした。
    階段は人が2人~3人並ぶ程度の横幅なので、上る人が多ければ右側のレリーフは人が邪魔になって写真が写せません。
    上り下りの人が動いているので止まって写真を写すわけにもいかず、さらに壁との距離が近すぎるので写真を撮るには苦労しました。
    ここのレリーフは人が少ない時にじっくり見たいですね。
    ほんのわずかな写真しか写せませんでしたが、御覧になってください。それとここでは写せなかったレリーフに沢山の動物のレリーフがありました。
    サル、マントヒヒ、牛、ライオン、ハヤブサ、ハゲワシ、カバなどなど。特にサルとハヤブサのレリーフが多かったです。エジプトの神殿でこんなに動物のレリーフが多いのはホルス神殿だけだそうです。
    ではどうしてこの神殿には動物のレリーフがあるのかな?ハヤブサが多いのは理解できるけど、どうしてサルやマントヒヒが・・・?

  • 昔々、エジプトにまだファラオが存在しなかった頃、小都市ごとに地域の有力者がその町を治めていました。<br />そんな小都市の一つヒエラコンポリス。ヒエラポリスはナイル川流域の町でテーベの南にあった小都市です。ここでは多くの埋葬された動物が見つかっています。動物の中にはライオンの骨もあったそうです。<br />古代エジプトではライオンは特別な存在で統治者の権力の象徴でした。家畜として買われた犬や猫以外にライオンやヒヒなどの動物が多く見られることから統治者が住民への見世物用として飼っていたことが分かりました。<br />これらの動物は他の小都市では珍しい動物で、ヒエラポリスでは権力者の象徴として大切に扱われていたそうです。これが動物園の始まりで最古の動物園でした。<br />ではなぜホルス神殿に動物のレリーフが描かれたのか。<br />ホルス神殿はハヤブサの姿をした神に捧げた神殿です。プトレマイオス12世は従前のように古代エジプトの神々だけでなく最古の動物園がエジプトであったこと、動物が権力者の象徴であったことを踏まえて従前とは異なる思いでこの神殿を造ったと考えられています。<br />このことはホルス神殿を観光した後に知ったことなので、観光当時は動物のレリーフが貴重とは知らず写真には撮りませんでした。<br />写真は屋上に上がる階段の壁に描かれた神々に供物を捧げるレリーフ。

    昔々、エジプトにまだファラオが存在しなかった頃、小都市ごとに地域の有力者がその町を治めていました。
    そんな小都市の一つヒエラコンポリス。ヒエラポリスはナイル川流域の町でテーベの南にあった小都市です。ここでは多くの埋葬された動物が見つかっています。動物の中にはライオンの骨もあったそうです。
    古代エジプトではライオンは特別な存在で統治者の権力の象徴でした。家畜として買われた犬や猫以外にライオンやヒヒなどの動物が多く見られることから統治者が住民への見世物用として飼っていたことが分かりました。
    これらの動物は他の小都市では珍しい動物で、ヒエラポリスでは権力者の象徴として大切に扱われていたそうです。これが動物園の始まりで最古の動物園でした。
    ではなぜホルス神殿に動物のレリーフが描かれたのか。
    ホルス神殿はハヤブサの姿をした神に捧げた神殿です。プトレマイオス12世は従前のように古代エジプトの神々だけでなく最古の動物園がエジプトであったこと、動物が権力者の象徴であったことを踏まえて従前とは異なる思いでこの神殿を造ったと考えられています。
    このことはホルス神殿を観光した後に知ったことなので、観光当時は動物のレリーフが貴重とは知らず写真には撮りませんでした。
    写真は屋上に上がる階段の壁に描かれた神々に供物を捧げるレリーフ。

  • このレリーフは供物を捧げている姿を写したものですが、顎髭と胸の垂れ下がった乳房がアンバランス。<br />このレリーフは両性具有?とすると頭に浮かぶのはナイル川の神、パピ神。<br />捧げ物には2本の蓮の花と2個の壺、となると間違いなくパピ神だ。<br />近寄って写したので全身が写真に入り切らず最初は分からなかった。<br />

    このレリーフは供物を捧げている姿を写したものですが、顎髭と胸の垂れ下がった乳房がアンバランス。
    このレリーフは両性具有?とすると頭に浮かぶのはナイル川の神、パピ神。
    捧げ物には2本の蓮の花と2個の壺、となると間違いなくパピ神だ。
    近寄って写したので全身が写真に入り切らず最初は分からなかった。

  • という事で離れて写すとまさしくパピ神の姿。<br />頭の上に乗せたパピルスが決めてですね。

    という事で離れて写すとまさしくパピ神の姿。
    頭の上に乗せたパピルスが決めてですね。

  • 時間が余り無いけど階段を降りて再び神殿の中に。<br />顔が傷つけられていないレリーフを選んで写しておきました。<br />このホルスは綺麗でしたよ。右のファラオも素敵ですね。

    時間が余り無いけど階段を降りて再び神殿の中に。
    顔が傷つけられていないレリーフを選んで写しておきました。
    このホルスは綺麗でしたよ。右のファラオも素敵ですね。

  • 上の写真にはやや劣りますがこのレリーフもいいですよ。<br />中央にホルス神とホルス神の妻であるホトホル女神です。ホトホル女神の捧げものをすファラオが描かれていますが捧げている物は何でしょうか?<br />この丸い輪っか、何だろうかと調べても分かりませんでした。

    上の写真にはやや劣りますがこのレリーフもいいですよ。
    中央にホルス神とホルス神の妻であるホトホル女神です。ホトホル女神の捧げものをすファラオが描かれていますが捧げている物は何でしょうか?
    この丸い輪っか、何だろうかと調べても分かりませんでした。

  • ファラオが捧げる紐には3つの装飾品が付いています。<br />現代のネックレスですね。これも珍しい。

    ファラオが捧げる紐には3つの装飾品が付いています。
    現代のネックレスですね。これも珍しい。

  • 神々3人・・・。右からホルス神、ハトホル女神、その次は誰?なんという神様なの。<br />頭に乗せた冠がそもそも何か分からん。エジプトの神様は名前が分からない人が多いな。

    神々3人・・・。右からホルス神、ハトホル女神、その次は誰?なんという神様なの。
    頭に乗せた冠がそもそも何か分からん。エジプトの神様は名前が分からない人が多いな。

  • 上の写真の右に居るのはファラオ。ホルス神の左足の側のヒエログリフが傷つけられていた。<br />ホルス神の石像の写真を撮りたいので内部の撮影は終えて列柱室の外へ。

    上の写真の右に居るのはファラオ。ホルス神の左足の側のヒエログリフが傷つけられていた。
    ホルス神の石像の写真を撮りたいので内部の撮影は終えて列柱室の外へ。

  • 外に出て見るとホルス神像の前は記念撮影をする人で行列ができていた。<br />行列はほとんど我々のツアーの人達。私と一緒に屋上に向かった人達だ。<br />ツアーの仲間の後ろに並んで順番を待った。幸いなことに中国人観光客は大挙して神殿から出て行ったそうだ。<br />ちょうどタイミングが良かったらしい。シャッターを押すのは添乗員。この人写真を撮るのが早い。集合時間内に十分間に合った。<br />

    外に出て見るとホルス神像の前は記念撮影をする人で行列ができていた。
    行列はほとんど我々のツアーの人達。私と一緒に屋上に向かった人達だ。
    ツアーの仲間の後ろに並んで順番を待った。幸いなことに中国人観光客は大挙して神殿から出て行ったそうだ。
    ちょうどタイミングが良かったらしい。シャッターを押すのは添乗員。この人写真を撮るのが早い。集合時間内に十分間に合った。

  • 記念撮影の後は石像だけをアップで。<br />この石像3メートルあるんですって。一番大きなホルス神像だそうです。

    記念撮影の後は石像だけをアップで。
    この石像3メートルあるんですって。一番大きなホルス神像だそうです。

    ホルス神殿 城・宮殿

  • 右のホルス神像は冠が無いので小さく見える。このハヤブサ像は人気が無く誰も写真を撮っていなかった。お顔は凛々しいのにね。<br />ちょっと寂しそうでしたよ。

    右のホルス神像は冠が無いので小さく見える。このハヤブサ像は人気が無く誰も写真を撮っていなかった。お顔は凛々しいのにね。
    ちょっと寂しそうでしたよ。

  • 中庭から眺めた塔門。塔門の内側にもレリーフが彫られていました。

    中庭から眺めた塔門。塔門の内側にもレリーフが彫られていました。

    ホルス神殿 城・宮殿

  • 向かって左側の列柱。この列柱の奥の壁に太陽の船のレリーフがありました。<br />写真を写していないので記憶が曖昧ですが、多分そうだったと思います。<br />アランさんの説明が早く急ぎ足の観光なので、この神殿では写真を写していない箇所が多かった。<br />何と観光に20分、自由時間10分という省力化された観光でした。日程表では1時間の予定だったのにかかった時間は半分の30分でした。これには驚くと同時にもっとゆっくり見たかった。<br />保存の良い神殿でレリーフも沢山残っていたのでもっとゆっくり見学したかったな。

    向かって左側の列柱。この列柱の奥の壁に太陽の船のレリーフがありました。
    写真を写していないので記憶が曖昧ですが、多分そうだったと思います。
    アランさんの説明が早く急ぎ足の観光なので、この神殿では写真を写していない箇所が多かった。
    何と観光に20分、自由時間10分という省力化された観光でした。日程表では1時間の予定だったのにかかった時間は半分の30分でした。これには驚くと同時にもっとゆっくり見たかった。
    保存の良い神殿でレリーフも沢山残っていたのでもっとゆっくり見学したかったな。

  • こちらは向かって右側の列柱。

    こちらは向かって右側の列柱。

  • 全員揃ったところで神殿の外へ。<br />ちょうど朝日が差し込んできた時だったので、明るい日差しの中で塔門の写真タイム。<br />これも1分少々という僅かな時間でした。<br />実はガイドのアランさんはこの後のルクソールの観光が予定通りできるかどうか気が気ではなかったのです。<br />そのためホルス神殿の観光時間は大幅にカットされてしまいました。

    全員揃ったところで神殿の外へ。
    ちょうど朝日が差し込んできた時だったので、明るい日差しの中で塔門の写真タイム。
    これも1分少々という僅かな時間でした。
    実はガイドのアランさんはこの後のルクソールの観光が予定通りできるかどうか気が気ではなかったのです。
    そのためホルス神殿の観光時間は大幅にカットされてしまいました。

  • 早朝写した塔門のレリーフを明るい日差しの中で再び写しました。<br />レリーフは日が当たった方がはっきり見えるようです。

    早朝写した塔門のレリーフを明るい日差しの中で再び写しました。
    レリーフは日が当たった方がはっきり見えるようです。

  • 塔門の入り口。入り口の上にある有翼円盤の色ははっきり見えますね。

    塔門の入り口。入り口の上にある有翼円盤の色ははっきり見えますね。

  • 塔門右側のレリーフも浮かべ上がって見えました。

    塔門右側のレリーフも浮かべ上がって見えました。

  • 見えているのは神殿を取り巻くレンガの壁。<br />塔門の間には写真のように沢山の椅子が設けてあったんですが、使用目的は何でしょうか。<br />塔門にプロジェクトマッピングでも写すのかな?

    見えているのは神殿を取り巻くレンガの壁。
    塔門の間には写真のように沢山の椅子が設けてあったんですが、使用目的は何でしょうか。
    塔門にプロジェクトマッピングでも写すのかな?

  • こちらは左側のレンガの壁。この神殿は御覧のようなレンガの壁で取り囲まれていました。<br />神殿の天井部分を除いて全て砂に埋もれていた訳ですから、発掘した時は規模の大きさに驚いたことでしょうね。<br />これでホルス神殿の観光は終わり。「馬車置き場でバスが待っているので急いで乗り込んでください。」とアランさんが説明していると・・。<br />添乗員が「バスは長旅になりますのでバスに乗る前にトイレを済ませて下さい。」と。<br />トイレは神殿入り口ゲート門の向かい側にありましたが、男女とも待つ人で大行列。ここは無理なので土産物店の並びにあるトイレにアランさんの先導で急いで向かう。<br />ここも行列でしたがゲートの向かい程でもなく、皆で列を作りました。<br />しかし、女性の方が遅々として進みません。<br />ついに焦れていたアランさんから爆弾発言が・・・。<br />「皆さんトイレ中止。王家の谷の観光に間に合いません。すぐバスに乗ってください。王家の谷の王墓は是非2か所は見て頂きたい。ここで時間を取られては見れません。トイレはバスのトイレを使ってください。」<br />すると添乗員が「いや、ここでしっかりお手洗いをして下さい。バスの中でしなくてもいいです。王家の谷の墓は1か所見れれば十分です。皆さん無理をしないように」<br />王家の谷の墓は普通3か所見れるんです。それを1か所見れればいいなんて、なんてことをこの添乗員は言うんだと思っていたらアランさんが・・・。<br />「王家の谷の墓は是非2か所は見ていただきたい。これを見るために皆さん遠い日本からわざわざやって来たんでしょう。王家の谷の墓の中が見れないなんてエジプトの観光じゃないよ。さあ、バスに乗って乗って。」とやり返す。<br />このあとしばらく二人は言い合っていましたが添乗員が折れてバスに乗り込むことに・・・。あーあ、もう少しでトイレに行けたのに。でもホルス神殿に入る前にトイレに行ったので少々は我慢できる。<br />ガイドと添乗員の泥仕合のようなやり取りを見た我々はいい加減うんざりしていた。<br />我々は急いでバスに乗り込みルクソールに向けて出発したが、バスの中でも2人はまだしばらくやり合っていた。<br />何度となくツアーに参加したけど、ガイドと添乗員がやり合うのは初めて見ました。<br />これから我々のツアーは一体どうなるんでしょうか?ルクソールにある王家の谷の墓は果たして見学できるのでしょうか。<br />旅行はいよいよ波乱含みでクライマックスに向かいます。<br />これから面白くなりますよ。次回をお楽しみに。<br /><br />

    こちらは左側のレンガの壁。この神殿は御覧のようなレンガの壁で取り囲まれていました。
    神殿の天井部分を除いて全て砂に埋もれていた訳ですから、発掘した時は規模の大きさに驚いたことでしょうね。
    これでホルス神殿の観光は終わり。「馬車置き場でバスが待っているので急いで乗り込んでください。」とアランさんが説明していると・・。
    添乗員が「バスは長旅になりますのでバスに乗る前にトイレを済ませて下さい。」と。
    トイレは神殿入り口ゲート門の向かい側にありましたが、男女とも待つ人で大行列。ここは無理なので土産物店の並びにあるトイレにアランさんの先導で急いで向かう。
    ここも行列でしたがゲートの向かい程でもなく、皆で列を作りました。
    しかし、女性の方が遅々として進みません。
    ついに焦れていたアランさんから爆弾発言が・・・。
    「皆さんトイレ中止。王家の谷の観光に間に合いません。すぐバスに乗ってください。王家の谷の王墓は是非2か所は見て頂きたい。ここで時間を取られては見れません。トイレはバスのトイレを使ってください。」
    すると添乗員が「いや、ここでしっかりお手洗いをして下さい。バスの中でしなくてもいいです。王家の谷の墓は1か所見れれば十分です。皆さん無理をしないように」
    王家の谷の墓は普通3か所見れるんです。それを1か所見れればいいなんて、なんてことをこの添乗員は言うんだと思っていたらアランさんが・・・。
    「王家の谷の墓は是非2か所は見ていただきたい。これを見るために皆さん遠い日本からわざわざやって来たんでしょう。王家の谷の墓の中が見れないなんてエジプトの観光じゃないよ。さあ、バスに乗って乗って。」とやり返す。
    このあとしばらく二人は言い合っていましたが添乗員が折れてバスに乗り込むことに・・・。あーあ、もう少しでトイレに行けたのに。でもホルス神殿に入る前にトイレに行ったので少々は我慢できる。
    ガイドと添乗員の泥仕合のようなやり取りを見た我々はいい加減うんざりしていた。
    我々は急いでバスに乗り込みルクソールに向けて出発したが、バスの中でも2人はまだしばらくやり合っていた。
    何度となくツアーに参加したけど、ガイドと添乗員がやり合うのは初めて見ました。
    これから我々のツアーは一体どうなるんでしょうか?ルクソールにある王家の谷の墓は果たして見学できるのでしょうか。
    旅行はいよいよ波乱含みでクライマックスに向かいます。
    これから面白くなりますよ。次回をお楽しみに。

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