2019/08/08 - 2019/08/10
920位(同エリア31827件中)
琉球熱さん
今年はちょいと事情があって、恒例行事はほぼすべて凍結。当然、夏山も自粛。
そんな緊縮ムードに遂に耐え切れなくなって、気がふれたように急遽白馬エリアに突撃することに。
目的はシーズンそろそろ終盤か、という高山植物たち。一年に一回しか会う機会がないのだ。これを逃したらまた一年待たなきゃならぬ、急げ!・・・というわけで、山歩きは潔く諦め、ひたすら花を追う旅。
撮影地は姫川源流自然探勝園(親海湿原含む)、白馬五竜高山植物園、栂池自然園、八方尾根
ここではその「収穫物」を色別に羅列。
あまりに多いので、2編に分けた。
併せてご覧いただければ幸いです。
その2
https://4travel.jp/travelogue/11530610?preview=true
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー JR特急 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
植物図鑑などで見ると、名前や科目、生育地で分けられている物が多いが、これが意外に検索キーとしては使いにくい。
なので「色」で分けてみた。
ところがこれはこれで問題があって、まず単色なんて花は極めて少ない。おまけに生育地の土壌の質によって花の色が微妙に変わったりする。
悩ましいのは「青」なのか「紫」なのか、「紫」なのか「赤」なのか、「白」なのか「クリーム」なのか…etc
そんなこと考えていると全く埒が明かないので、ここはいつもの『独断と偏見』で分類!
まずは「青」「紫」から----八方尾根 自然・景勝地
-
クガイソウ(九蓋草)
日当たりのよい草地で見ることができる。
名前の由来は、葉が何段もの層になる様が笠を重ねたように見えることから。
蓋(がい)は笠を数える単位。
【撮影地】白馬五竜高山植物園白馬五竜高山植物園 エスカルプラザ グルメ・レストラン
-
クガイソウ その2
この姿を見ると頭から「クガイソウ」と決め込んでいるが、調べてみると酷似した花があった。
「ヤマルリトラノオ(山瑠璃虎の尾)」である。
あぁ、今までそんなこと考えもしなかった・・・
その1との色の違いも、土壌によるものと思い込んでいたが、ひょっとするとどっちかは虎の尾かもしれないじゃないか・・・
でも、まぁ いいや、クガイソウです(笑)
【撮影地】八方尾根 -
タカネナデシコ(高嶺撫子)
カワラナデシコの高山種。
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
タカネナデシコ その2
ナデシコの花はあまり興味がないんだが、「タカネ」は好きな部類。
花びらのびらびらがたまらん
【撮影地】八方尾根 -
タカネナデシコ その3
どう考えてもこの「びらびら」の意味がわからない。
ひょっとして風の抵抗を少なくするため? まさかね・・・
【撮影地】八方尾根 -
ハッポウタカネセンブリ(八方高嶺千振)
タカネセンブリの変種で、八方尾根の特産種
5年ぶりの再会
この花を見たくて、白馬エリアに決めたと言っても良いほど。
【撮影地】八方尾根 -
この工芸品のような美しさ
絶妙な色合いの青、同色のドット、蜜腺までがまるで計算されたかのような配色
わずか1cm足らずの花にこれほどの細工
【撮影地】八方尾根 -
センブリ自体は、苦い薬(胃腸薬)として有名だが、お湯に千回振り出してもまだ苦味が出る、というのが名前の由来。
「千振」と見て、「千早振る」を連想するのは私だけか?
【撮影地】八方尾根 -
白っぽいモノや、この花のように濃い青のモノもある。
初対面の5年前、限定種=稀少種と思い込んでいたが、今回訪問してみると、散策路の周りにうじゃうじゃ生えていた(笑)
【撮影地】八方尾根 -
タテヤマリンドウ(立山竜胆)
少々わかりにくいが、肉眼だと、圧倒されるような群生があった
【撮影地】栂池自然園栂池自然園 自然・景勝地
-
タテヤマリンドウ
リンドウの中でも一番儚げなこの花が気に入っている。
ちなみに栂池自然園の「モウセン池」では、モウセンゴケは見られず、このタテヤマリンドウの大きな群生が見られた。
これじゃ「タテヤマリンドウ池」だよ・・・
【撮影地】栂池自然園 -
ハクサンシャジン (白山沙参)
ツリガネニンジンの高山型
・・・といっても、ツリガネニンジンも亜高山地帯で見ることができる(らしい)から、実際どっちかよくわからない。
おまけにキキョウ科の花でソバナとか、イワシャジンとか、それぞれ「シロバナ」があったりと、これまたややこしいこと、この上ない。
【撮影地】八方尾根 -
花自体は珍しいものではなく、八方尾根ではまずどこでも見られる。
この釣鐘型の花、淡い青、長く伸びた花芯の組み合わせは、やっぱりキレイ。
【撮影地】八方尾根 -
タカネマツムシソウ(高嶺松虫草)
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
おぉ、マツムシソウの群落だ!
・・・と思ったがよく見ると花の形が違う。
しかもここはゴンドラ乗り場前の花壇。
調べてみたら、どうやら「ヤグルマハッカ(矢車薄荷)」のようだ。
ワイルド・ベルガモットとも言うらしいが、あの柑橘系の香りと結びつかない。
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
なんとも派手なタカネマツムシソウ
群生しているとなかなかの迫力
根子岳の麓には大群落がある
【撮影地】八方尾根 -
ミヤマアズマギク(深山東菊)
アズマギクの高山型 岩場やガレ場に育つ
菊というよりガーベラっぽい
【撮影地】八方尾根 -
メコノプシス・グランディス
舌を噛みそうだが、所謂「青池氏」もとい「青いケシ」
シーズンも終わりでヨレヨレだった(笑)
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
一見、毒々しい紋様
昆虫はこの「スジスジ」が好きらしい
さてこれは? -
ヒオウギアヤメ(桧扇菖蒲)
自生するのは亜高山帯の湿地や高層湿原、、、
とのことだが、高層湿原で見たことがない。
どう見ても園芸種。
【撮影地】栂池自然園 -
姫川源流の探勝路で奇っ怪な花を見つけた
シデシャジン(四手沙参)
【撮影地】姫川源流姫川源流自然探勝園 公園・植物園
-
これが花?
どれが花びらでどれが花芯?
いやはや、実に不思議な花
【撮影地】姫川源流 -
この辺になると、もうわからない
と言うか、調べる意欲が湧かない(笑)
【撮影地】姫川源流 -
オオバギボウシ(大葉偽宝珠)
「擬宝珠」というのは、橋の欄干に付ける葱坊主のような形をした装飾のことで、蕾の形が似ていることから「擬宝珠」の名がつけられた。
【撮影地】姫川源流 -
オオバギボウシ(大葉偽宝珠)
よく見ればそれなりにキレイな花なんだが、どうもこの手の大ぶりな花に興味が湧かず(笑)
【撮影地】姫川源流 -
サワギキョウ(沢桔梗)
尾瀬で初めてお目にかかった花。
これでもかというほど濃い青。
【撮影地】姫川源流 -
サワギキョウ(沢桔梗)
よ~く見たら昆虫が隠れていた。
ウマオイか? ヤブキリか?
【撮影地】姫川源流 -
ヤナギラン(柳蘭)
色と花の数で、賑やかな印象がある。
葉が柳の葉に似ていて、花がランの花に似ているから「ヤナギラン」。
しかし蘭の仲間ではない。 ・・・おいおい
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
ハクサンフウロ(白山風露)
フウロ類は見れば必ず撮ってしまう。
テッパンの美しさ。
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
イワギキョウ(岩桔梗)
実はコレ、よくわからない(笑)
イワギキョウならばもう少し花びらが尖っているはずで、なんか違うと思いつつも、同定できないので「イワギキョウ」(笑)
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
ヤマオダマキ(山苧環)
最初の出会いは白馬大雪渓だった。
こういう異形の花に魅かれる。
オダマキの中では特に「キバナノヤマ」とこの「ヤマ」が好み。
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
シナノナデシコ(信濃撫子)
センジュガンピ(千手岩菲)に非常によく似ているが、色が違う。
花びらの形と色から「シナノナデシコ」ではないかと。
ただ、シナノナデシコに特徴的な模様がない・・・
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
ちょくちょく見かける形の花なんだが、結局同定できず。
【撮影地】栂池自然園 -
タテヤマウツボグサ(立山靫草)
ウツボグサの高山種
変わった形の花・・・それだけ(笑)
【撮影地】八方尾根 -
ユキワリソウ(雪割草)
木道の脇で発見、思わず「ハクサンコザクラ!」と早とちりしたが、色や時期から考えるとユキワリソウだろうということに。
【撮影地】八方尾根 -
それにしても可憐で美しい花だ。
【撮影地】八方尾根 -
さて、ここからは「赤」
一部、紫系があって「青」と紛らわしいのだが・・・ -
女王登場!
コマクサ(駒草)
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
もう説明は不要だろう
高山植物の女王である
そういえば「王」は聞いたことがないな・・・
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
稜線の砂礫地を好んで生えるのは、他の植物との競合が少ないからだ。
その分環境は厳しいので、地上の姿からは想像できないほど長い根を張っていたり、霧が付着しやすいように(水分の獲得)葉は細かく切れている。
なかなか逞しい「女王」なのだ。 -
コオニユリ(小鬼百合)
この色のおかげで、小さくてもよく目立つ
【撮影地】姫川源流 -
よく見てみると、その花びらの模様・色はなかなか強烈
【撮影地】姫川源流 -
カライトソウ(唐糸草)
「唐」とあるが純国産
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
カライトソウ(唐糸草)
群生するときれいな風景を創る
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
シモツケソウ(下野草)
下野(しもつけ)の国、現在の栃木県に多く生えていたからとのこと。
ホントかな?
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
群生することが多く、緋毛氈のようだ
【撮影地】八方尾根 -
この花の厄介なところは、「シモツケソウ」ではなく、
ただの「シモツケ」ってのがあったり、
もともと赤系なのに「アカバナシモツケソウ」(この写真)なんてのがあったり
【撮影地】栂池自然園 -
はたまた 「シロバナシモツケソウ」もあったり
なんとかならないものか
【撮影地】栂池自然園 -
モウセンゴケ(毛氈苔)
ご存知食虫植物だが、その姿、どことなく妖艶でキレイなのだ
【撮影地】栂池自然園 -
虫を捉えるのは葉。捕虫。葉というが、ビッシリ生えた赤っぽい粘毛のために、群生すると緋毛氈のように見えるということで「モウセンゴケ」と名付けられたそうだが、苔ではない。
なおかつ、その花は意外にも可憐。色は白だが見たことがない。
(ここに小さく写っているのはタテヤマリンドウ。)
【撮影地】栂池自然園 -
フシグロセンノウ 節黒仙翁
日当たりの良いところではあまり見かけない。
薄暗い樹林帯などで見かけることが多い。それだけにこの色は目立つのだが、今ひとつ派手さに欠ける花だ。
だから「翁」なのか?
【撮影地】姫川源流 -
ほとんど苔のよう
名前不明。
形はちょっとイワベンケイに似るが、やっぱり違う。
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
リリウム・ランコンゲンセ
ちょっと反則で、雲南省~チベットに咲くユリ
コオニユリよりもさらに小さいが、その割に派手、群生していると目を引く。
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
これも反則
プリムラ・ビアリー
中国産。サクラソウの仲間
あまりに奇異な花だったので。
【撮影地】白馬五竜高山植物園 -
ヨツバシオガマ(四葉塩竃)
よく見かける花だが、実に奇っ怪な形をしている
【撮影地】八方尾根 -
これでも花
どこかしら「鳥」を連想させないか?
【撮影地】八方尾根 -
イブキジャコウソウ(伊吹麝香草)
岩場に貼りつくように生える
地味ながら漢方では鎮咳、風邪薬にもなるそうだ
【撮影地】八方尾根 -
ハッポウワレモコウ(八方吾亦紅)
これも名前の通り、八方限定
【撮影地】八方尾根 -
ヤマホタルブクロ(山螢袋)
【撮影地】八方尾根 -
ミヤマママコナ 深山飯子菜
これも妙な形の花
【撮影地】八方尾根 -
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この旅行記へのコメント (2)
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- norisaさん 2019/08/19 06:20:09
- 植物図鑑!
- 琉球熱さん
おはようございます。
お久しぶりです。
夏の白馬、良いですね!
数々の美しい花々のお写真。
まさに高級な植物図鑑をめくるような感じで素晴らしいですね。
norisa
- 琉球熱さん からの返信 2019/08/20 02:01:30
- RE: 植物図鑑!
- ややっ!
norisaさんだ!(笑)
ご訪問&「いいね」ありがとうございます。
白馬はnorisaさんもよくご存知ですよね。
酷暑から逃げる意図も少々あったのですが、この企みは見事に撃沈でした。信州・高原といえども、今年の暑さは異常だと地元の人も嘆いていて、エアコンなしなど考えられないと。
実際、連日35℃前後で、こりゃ「信州」のイメージが変わりますわ
> まさに高級な植物図鑑をめくるような感じで素晴らしいですね。
いやいや、ありがとうございます。
我が家は宿にお金をかけられない分、見るものくらいは豪勢に、というわけで(笑)
しかし今回の宿は本当に失敗でした とほほ・・・
-----琉球熱-----
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