春の山野草を愛でる　【城山カタクリの里】

2017/03/20 - 2017/03/20

小ぶりな花が好き
一風変わった形であればなお良し

・・・というわけでコマクサとかカタクリは大好物だ。
ところがカタクリはこれまで旬を見逃していた。
「今年こそ」と、もう場所に拘るのは止めて、手っ取り早く見られる場所として「城山カタクリの里」に照準を定め、シーズン開幕直後に訪れた。

そこは予想外に多彩な花が春の訪れに快哉を叫んでいるようだった。


※備忘録というより、「早めにお知らせ」という主旨のもと、余分な説明・感想は省略しています。

エリア 津久井湖・相模湖(神奈川)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

カタクリの里は、私有地を期間限定で公開するもの。
JR横浜線　橋本駅からシーズン中は直行バスが運行される。

開催時期は年によって若干変動するので、HPで確認。
http://blog.katakurinosato.com/

臨時の直行バスについても上記サイトの中で紹介されている。
http://blog.katakurinosato.com/?eid=367

橋本駅北口　2番乗り場から、料金は\230．

開園時間は9:00～日没、入園料は\500。
今回はピークにはまだ早いということで、\300であった。
ネット上で「ピーク前(後)なのに\500も取るのか！」と心無いクレームをつけられたせいか？

入園して真っ先に目に飛び込んできたのは「節分草」。
セツブンソウのイメージとは異なるが、これは「キバナセツブンソウ（黄花節分草)」という種。

城山 カタクリの里 自然・景勝地

ここにあるのはキバナセツブンソウのみのようだ。

雪割草　オオミスミソウ（大三角草）

何とも不思議な花。
同じ種なのにこのバリエーション。

こんな色も

これも雪割草

これも雪割草

そもそも、「雪割草」というのは固有の名前ではなく“総称”らしい。
このオオミスミソウのほか、地域によって様々あり、

イチリンソウ、ニリンソウ、アズマイチゲなども地域によっては「雪割草」と呼ぶことがあるそうだ。

スハマソウ（洲浜草）

これも大きく括れば「雪割草」

ショウジョウバカマや果てはハシリドコロまで「雪割草」と称してしまう地域もあるようで、ここまで来るとさすがに「いい加減にせえっ！」という感じ。
要は、雪解けの季節、春を告げる花は何でもかんでも…(笑)

しかししかし、オオミスミソウはバラエティに富んで見ていて面白い。

園内、要所要所に草花の名札があるので助かるのだが、まれに「名無し」がいて困る。
これもまさにそれ。
不思議な形だ。オオミスミソウの八重かもしれない。

豊後梅

これも不明
それこそ、開きすぎたハシリドコロみたいだが…(花芯が違う)

スノーフレーク（スズランスイセン）

本日はお日柄もよく…

アカバナミツマタ　紅三椏

アズマイチゲ　東一華

アズマイチゲ...？

ここは「～イチゲ」が多かった。

ガッコウ　月光椿

なんとも派手な…

カワヅザクラ　河津桜

駐車場脇で咲き乱れていた。

キクザキイチゲ　菊咲一華

コシノコバイモソウ　越の小バイモソウ

意外にレアらしい

コヒガンザクラ　小彼岸桜

コブシ　辛夷

もうじき開花

ショウジョウバカマ　猩々袴

ヒュウガミズキ　日向ミズキ

フクジュカイ　福寿海

ベニヤシオ（アケボノツツジ）

ミツマタ　三椏

ムスカリ

これは園芸種

ユキワリイチゲ　雪割一華

★★★★★★★★★★★★★

さて、それでは真打登場
カタクリ（片栗）である。

★★★★★★★★★★★★★

この特異な形･･･
そして絶妙な色合い

田中澄江が『花の百名山』で奥多摩の御前山を代表する花として紹介。
春を告げる花の一つとして有名になった。

晴天の下、花びらが捲り上がるのだという

ユリ科カタクリ属に属する多年草
その名の通り、かつてはこの茎から抽出したデンプンを“片栗粉”として用いていた。

しかし、精製量がごくわずかなため、近年は使われていない。

若葉を茹でて、山菜として食されることがある。

幸運なことに『シロバナカタクリ』も拝むことができた。
所謂「白子」である。

カタクリの里とは称しているが、この丘に咲く花々は実に多彩。

カタクリだけでなく、これほどの種類を一度に見られる場所はなかなかないだろう。

こんなに濃い紫の個体も

ここのカタクリは、自生なのだろうか？

あまりの種類の多さに、まさか違法な盗掘などしていないだろうな？と心配になってしまった。

3/20時点ではまだ1～2割の開花とのことだったが、ポカポカ陽気の中、カタクリと山野草を存分に堪能できたのはラッキー。

群生を見るならもう少し待った方が良いのかもしれない。
ただし、その分人も増える。カメラマンも増える。
天候の良い日を狙って、早目に動くことをお奨めします。

この旅行記へのコメント （6）

• j-ryuさん 2017/04/21 06:18:37

  可愛い春

  琉球熱さん、おはようございます。
  
  
  昨夜はご来訪＆コメント＆投票ありがとうございました。
  
  春らしい可愛い花がたくさんですね。
  華やかなユキワリソウは園芸種でしょうかね。
  でも新潟や佐渡では野生で鮮やかなユキワリソウ（ミスミソウ）が自生するので
  機会があればぜひ見てみたいです。
  
  カタクリはうつむいて咲くので撮影が大変だったでしょう。
  私はあまり人がいない場所に行くので
  地べたに這い蹲って撮りますが、人がいると中々そうはいきませんよね。
  でも蜜標（ハナビラの模様）が美しく撮れていて素敵です。
  
  
  j-ryu

  琉球熱さん からの返信 2017/04/25 23:24:06

  RE: 可愛い春

  j-ryuさん、こんにちは。
  いつもありがとうございます。
  
  ここの花たちは、基本的には園芸種ではないと思うんですが、貴重な高山植物をどうやって持ってきたんだろう？と、そればかりが気になりました(笑)
  
  雪割草（オオミスミソウ）も多分、園芸種ではないと思います。
  
  カタクリは数年越しの願いが叶っての撮影でしたが、いや〜皆さん凄い。機材も立派だし、一枚に賭ける執念にはたじろぐものがあります。
  
  ほんとは自生地に行きたいんですけどね。そういう場所は人も凄いので、安直な手を使ってしまいましたよ(笑)
  
  これからは山野草を撮るのによい季節ですね〜
  楽しみです。
  
  

• naniwa ladyさん 2017/03/26 10:22:51

  おはようございまーーす♪

  山野草、可愛いですね！！！
  オオミスミソウ、あんなに色んな色の花、見たことがありません。
  癒されました。

  琉球熱さん からの返信 2017/03/26 15:31:57

  RE: おはようございまーーす♪

  
  
  naniwaladyさん、こんにちは
  
  投票&書き込み、ありがとうございます。
  
  山野草、特に高山植物が好きで、その理由はやはり、過酷な環境下で健気に花を咲かせてるってところ。
  なので、園芸種はあまり興味がなく、ほとんど名前も知りません(笑)
  
  オオミスミソウのあの色、不思議です。
  生物・植物の色や形、自然界は不思議なことだらけですね。
  

• picotabiさん 2017/03/24 19:09:35

  春ですね

  雪割草がこんないろいろあるとは。
  自然のなかにひっそり咲いてると嬉しくなりますよね。
  不明のやつはクリスマスローズかなと思いました

  琉球熱さん からの返信 2017/03/26 15:26:44

  RE: 春ですね

  picotabiさん
  
  投票・書き込みありがとうございます。
  
  カタクリは是が非でも見たかったので、御前山も少し考えたんですが、ピークの時はえらい騒ぎになると聞き、お手軽な「カタクリの里」にしました。
  天気も良く、正解でしたよ。
  
  雪割草は総称というか俗称というか、地域によっても違うということが調べてわかりました。
  オオミスミソウは色がいいですね。花によって違う。不思議ですね〜
  
  > 不明のやつはクリスマスローズかなと思いました
  
  なるほど。
  名前はステキなのに、私が見た個体はなんとも･･･(笑)