アンダルシアの春祭りから銀の道、そして巡礼の道を歩く　６　３日目②　アンダルシアの白い村　アルコス・デ・ラ・フロンテーラ

2019/05/10 - 2019/05/10

３日目　２０１９年5月１０日（金）　　晴れ

・コルドバからスペインの最南部の町ヘレス・デ・ラ・フロンテーラへ移動し、ここで２泊。旧市街の民家が並ぶ路地の一軒を宿泊用に改装したペンションで、シングルベッドに小さな窓が付いただけの簡素な部屋だったが、この地方特有の装飾タイルで飾らた内装はエキゾチックで、民泊したような気分だった。
・午後半日を利用してアルコス・デ・ラ・フロンテーラへ。ヘレスからバスで１時間ほど走ると、一面の小麦畑の先に恐竜の背中のような岩山が現れ、その上に白い家並みが見えた。この村はかってアラブ人が築いたのが起源で、２つの古い教会と、白い漆喰で塗られた家が密集して、その中を細い路地が迷路のように入り組んだ、典型的なアンダルシアの白い村だった。ちょうど午睡(シェスタ)の時刻で、メインストリートのバル以外に人はいなく、とても静かだった。

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【旅程】　
　５/０８　関空→上海経由→パリ経由→マドリード（泊）
　５/０９　マドリード→コルドバ（泊）
★５/１０　コルドバ→アルコス・デ・ラ・フロンテーラ→ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ（泊）
　５/１１　ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ滞在（泊）
　５/１２　ヘレス・デ・ラ・フロンテーラ→メリダ（泊）
　５/１３　メリダ→トルヒーリョ→カサレス（泊）
　５/１４　カサレス→サラマンカ（泊）
　５/１５　サラマンカ→アストルガ（泊）
　５/１６　Astorga→Rabanal del Camino（泊）
　５/１７　Rabanal del Camino→Molinaseca（泊）
　５/１８　Molinaseca→Villafranca del Bierzo（泊）
　５/１９　Villafranca del Bierzo→Las Herrerias（泊）
　５/２０　Las Herrerias→O Cebreiro→ルーゴ→Sarria（泊）
　５/２１　Sarria→Portomarin（泊）
　５/２２　Portomarin→Palas de Rei（泊）
　５/２３　Palas de Rei→Rivadiso da Baixo（泊）
　５/２４　Rivadiso da Baixo→Lavacolla （泊）
　５/２５　Lavacolla →Santiago de Compostela（泊）
　５/２６　Santiago de Compostela→ア・コルーニャ→Santiago de Compostela→車中（泊）
　５/２７　→マドリード→パリ経由→機中（泊）
　５/２８　→上海経由→関空

エリア アルコス・デ・ラ・フロンテーラ(スペイン)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• グルメ: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

　ALVIAはアンダルシアの大地をカディスに向かって走ります。一面は麦畑かヒマワリ畑か？

　コルドバから１時間半でヘレス・デ・ラ・フロンテーラに到着。この間の停車駅はセビージャのみ。

　駅舎はこの地方特有の色彩タイルで飾られています。

　ヘレス・デ・ラ・フロンテーラやアルコス・デ・ラ・フロンテーラ。この地方には「フロンテーラ」の付く地名が多い。
　「フロンテーラ」は「国境」の意味で、キリスト教国とイスラム教国の「境」だったことに由来します。

　スペインらしい

　正面から見ると立派な駅です。特産のシェリー酒樽が目を引く。

ヘレス デ ラ フロンテラ駅 駅

　強い日差しの中を駅から歩いて１０分余り。宿は確かこの辺り…。

　GoogleMapが示したのはこの右側の家。同じ建物の並びで、GoogleMapなしでは絶対に行き着けません。

　よく見るとP（ペンション）の看板「Vivian's Guest House」。チャイムを押すとオーナーのMs.Vivianが笑顔で出迎えてくれました。

　案内された部屋は２階の、

　突き当りのこの部屋。

　シングルベッドに小さな窓が付いただけの簡素な部屋。
　馬祭りが始まるこの時期、ヘレスのホテルは高めで満室が多い。やっと見つけたお手頃ホテル（￥18000/2泊）で、寝泊まりするだけなので十分です。

　洗面所とバス。狭いが良しとしよう。

　一般住宅だったものをVivianが買い取って、３年前からペンションとしてスタートしたそうです。
　お手頃価格のためか数組の若い観光客が泊まっていました。

　簡単な食堂と

　キッチン。自由に使っていいと言ってくれました。

　１３：２０　身軽になってバスでアルコス・デ・ラ・フロンテーラへ。昼間でも１時間に１本あるので便利。

　ヘレスから４５分でアルコスの新市街に到着。旧市街はここから歩いて２０分の高台にあります。

　シェスタの時間帯で通りは静かなもの。

　途中の公園からの眺め

　ここから先が旧市街。ぐっと狭くなった道の両側に石灰で白く塗られた家がぎっしり並んでいます。

　１４：５０　お腹もすいたのでお昼の場所を探していますが人影が見えない。

　行く先にカフェ発見。

　選択の余地なし、ここにします。強い日差しをよけて日陰の席を確保。

　暑かった！何はともあれ冷たいビールをグィ。

　続けてパスタ。

　隣の人が食べていたのが美味しそうだったのでもう一皿注文。名物料理のオックステールの煮込み。３品で１６．５ユーロ、スペインは物価が安いのが嬉しい。

　狭い通りを無人のプチトラムがゴトゴト通り過ぎます。

　お腹が満たされたところで旧市街の中心へ。
　サンタ・マリア教会は、

　重厚ない石造りの教会だが、この場所からは教会特有の鐘楼などが見えない。

サンタ マリア教会 寺院・教会

　入ってみたいが扉は閉まっている。

　街の中心カビルド広場に行くにはこの狭い道の先を右折します。

　横に延びた階段状の路地の幅は、人ひとりがやっと通れる幅。

　街の中心カビルド広場。正面のサンタ・マリア教会は先ほど見た感じとずいぶん雰囲気が違う。いろんな時代の建築の集合体のようです。

カビルド広場 広場・公園

　内部を見たかったが閉まっています。仕方なく外観の写真のみ。

「スペインじゃ　キリスト様も　お昼寝す」

サンタ マリア教会 寺院・教会

　凝った彫刻。

　鐘楼

　この門の先は展望台

　切り立った崖の上の展望台からアンダルシアの大展望が開けていました。ウーン、絶景。

　左を見るとサンペドロ教会。街が断崖の上に建っているのがわかります。

　広場に面したパラドール。ここのカフェテラスからの眺めが素晴らしいそうだ。

パラドール デ アルコス デ ラ フロンテラ ホテル

　広場から延びる雰囲気ある道。後で歩いてみよう。

　パラドールの向かいは観光案内所の入った建物。その背後に城壁。

アルコス デ ラ フォロンテーラ観光案内所 散歩・街歩き

　かなり頑丈な城壁。アルコスの街はアラブ人によって造られた砦が起源です。

　登れないかと近づきましたが、行けるのはここまで。

　カビルド広場から更に旧市街の奥へ

　ベランダに誇らしげに掲げられたスペイン国旗。ヨーロッパの街角では普段でも国旗を出している家が多い。それに比べて日本は…。

　古い壁にしっくり馴染んだ絵

　この辺りには観光客がちらほら。向こうに見えるのはサン・ペドロ教会。

　どうしても路地に目が行く。鉄格子の窓に剥げかけた壁の塗装。飾らないのが逆に魅力です。

　通りの上に張られたカラフルな布地は、お向かい同士で示し合わせた飾りです。

　こちらは手作りの編み物

　サン・ペドロ教会前に出ました。あってないような広場です。

　古風な趣ある教会ですが、狭い場所に建っているのでこの角度が精いっぱい。やはり閉まっています。
　
　と、突然鐘が鳴りだしました。
　「静けさを　破って頭上で　鐘の音」

サン ペドロ教会 (アルコス デ ラ フロンテーラ) 寺院・教会

　シェスタの間、住民はこんな感じで過ごしているのか。

　路地を通ってさらに奥へ

　アンダルシアの白い村としてはミハスが有名ですが、この村は静かなものです。

　「白壁に　光と陰の　縞模様」

　花を飾った門。その先は展望台のようです。

　門をくぐると素晴らしい絶景！

　川のように見えるのは湖らしい

　振り返ると建物の裏側が書き割りのよう。

　急勾配の道が下の街に向けて延びています。写真でよく見る崖の上のアルコスの街の風景はこの下から撮ったものと思われます。

　下りて行こうかとも考えたがさすがにシンドそう。ここから引き返すことにしました。

　帰り道は狭い路地を選んで歩きます。

　この村は特に観光資源はありませんが、路地歩きをしていると良さがわかります。

　特に人通りの絶えたシェスタの間がお勧め。

　「昼下がり　静寂の音　白い村」

　同じ白い村でも、ミハスのように観光化されてないだけに風情があります。

　来た道に戻ってきました。

　このまま旧市街を後にします。

　新市街の道は急坂

　１７：００　新市街のバスセンターでヘレス行きのバスを待ちます。青空にジャカランダの紫と濃ピンクの花が鮮やか。

　ヘレスのペンションに戻って休憩。
　２２：１０　遅い夕食を求めて近くの広場のカフェに出てきました。

　風が渡り昼間の暑さが嘘のようにしのぎやすい。

　夕食はポテト入りのミートボールシチュー。
　明日は終日ヘレスの街歩き、夜は「馬祭り」のオープニングです。