2017/09/06 - 2017/09/10
4526位(同エリア6774件中)
三峯霧美さん
旅の四日目、お天気は上々
最終日は行動できる時間が短いので、朝一番で六波羅蜜寺で納経した後、東福寺を廻ります。
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旅の最終日は早起きです。
伏見稲荷参集殿を7:20に出発してJRに乗り、京都駅でコインロッカーに荷物を預けます。最終日のお約束事項、荷物を煩わされず動けます。
早足でバスターミナルへ行き、市営バスで清水道へ。
いつも混雑してるバスも、朝は空いています。
7:52 清水道あたりも朝早いので静かです。反対方向に歩いて行きます。 -
六道珍皇寺 いつでもお参りができるように門は開かれています。
平安時代、東山は「鳥辺野」という葬送地でした。読んで字のごとく、なきがらは風葬・鳥葬でした。
ここは鳥辺野の入り口で、現世と冥界の境といわれていました。六道珍皇寺 寺・神社・教会
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ご本尊は薬師瑠璃光如来
境内には小野篁が現世と冥府を行き来したという井戸があります。
授与所は開いていないので、お参りだけして、お寺を後にします。 -
さらに進むと六道の辻に出ます。
ここはその昔の葬送の終点、ここから先は鳥辺野でした。
本日の一番最初の目的地、六波羅蜜寺の壁が見えてます。
六道とは仏教の教義の地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道の六つの冥界。
人は輪廻転生を繰り返し、因果応報によってそれぞれの道に生まれ変わりを繰り返すといいます。 -
昔の怪談に赤ん坊のために毎夜飴を買いに来る女の幽霊の話があります。
まさか飴屋さんが実在するとは知りませんでした。
六道の辻にあるのが「みなとや幽霊子育飴本舗」
開店は10時、残念、今回は買って帰れない。みなとや 幽霊子育飴本舗 グルメ・レストラン
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8:00 六波羅蜜寺
本尊 十一面観音
西国三十三所 17番
洛陽三十三所観音霊場 15番
創建 951年平安中期、空也上人
拝観時間が8時からと早いので、朝一番のおまいりです。六波羅蜜寺 寺・神社・教会
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空也上人は病気の蔓延する京都を十一面観音像を車に乗せて引いて歩き、念仏を唱え、仏前に供えたお茶を病人に振る舞い、多くの人を救いました。
当時の鴨川は遺体捨て場で、空也上人は川岸に僧を600名集めて供養会を行いました。
そしてこの地に西光寺を創建します。 -
977年 比叡山の僧、中信が中興して六波羅蜜寺と改称します。
空也上人が彫った観音像を模して造られた十一面観音像が迎えてくれました。
穏やかなお顔、旅の最終日を見守ってくださるようです。 -
ご本尊の十一面観音立像は本堂中央の厨子に安置されていて、辰年だけ開帳される秘仏です。
境内は打ち水がされて、係の方が準備の仕上げ中。 -
まっさらな灰にお線香をあげます。この日最初のお線香みたい。
本堂でおまいりして、御朱印を頂きます。 -
西国三十三所 17番の御朱印
六波羅堂
今日一番最初の納経だったみたいです。
書き手の方が二人いて、今日は六角堂が月参りの日だとのこと、「きっとたくさん人が来る」んだそうです。
西国の札所巡りは草創1300年の記念事業中で月参りもその一つです。 -
こちらは洛陽三十三所の御朱印。
六波羅堂
洛陽の巡礼は15カ所目、まだ半分も回れていません。
道のりは遠い・・。 -
入り口の正面にあるのが弁天堂です。
こちらは都七福神の弁財天が祀られています。
御朱印は本堂の奥にある授与所にて。 -
弁財天の御朱印。
都七福神は日本最古の七福神まいり。
公共交通機関利用だと、一日で廻るのは厳しいです。
京都の旅を繰り返すうち、自然と集まったのは恵比寿(えびす神社)、毘沙門天(東寺)、寿老人(革堂)、弁財天(六波羅蜜寺)の四つ。
大黒天(松ヶ崎大黒天)と福禄寿(赤山禅院)、布袋尊(万福寺)は、頑張って行かないと無理っぽいな。 -
本堂の脇に石塔が二つ。
左側は平清盛塚
平家一門はこの辺りに邸館を構えていました。平氏政権は六波羅政権ともよばれます。
右側は阿古屋塚 鎌倉時代に建立されました。
白拍子阿古屋と平景清の悲恋にまつわるもので、「阿古屋の琴責め」は、歌舞伎の演目となっており、三つの楽器を弾く技術力、表現力や美しさなど、演じられる人が極めて少ない女方屈指の大役といわれています。 -
オリジナルの御朱印帳を頂きました。
ご本尊の十一面観音の厨子の飛天図が金色でデザインされたもので赤、黒、青銅の3種。
黒と青銅を寸前まで悩んで、ガッツリ重々しい黒を頂きました。 -
8:27 宝物殿には重要文化財の仏像や、口から阿弥陀仏の念仏が出てている空也上人の像、平清盛像などがあります。
残念ながら時間がないので、スルーして、京阪線の清水五条の駅に向かいます。 -
なんとも古い京都らしい道。怖くて車じゃ入れない。
部活に行く中学生とすれ違います。 -
五条通に出ました。
この道は国道1号線です。
鴨川の手前に清水五条駅に降りる階段があります。
京阪線で三つ先の鳥羽街道駅へ。 -
8:44 鳥羽街道駅
本日のメインは東福寺周辺のお寺廻りです。
一番南側にある光明院は鳥羽街道駅からの方が近いので、ここからスタート。鳥羽街道駅 駅
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8:48 田中神社
伏見稲荷大社 境外摂社
祭神 田中大神
創建は不明ですが、平安時代にはこの地のまつられていたそうです。
ちょっと道を間違えて伏見稲荷の方に行ってしまい、引き返しました。 -
社殿は1645年建立。
和泉式部が稲荷詣の途中、この近くで時雨に合い、田を刈る童から雨具(あま)を借りて無事にお参りでき、童に雨具を返しました。
翌日童から和歌が送られてきました。
時雨する 稲荷の山の もみじ葉は あおかりしより おもいそめてき
田を刈る童の高い教養を感じますね。
五穀豊穣の神様だそうです。 -
田中神社の次の十字路を右手の山に向かっていきます。
住宅街の中の道は途中から急坂になりました。 -
8:54 光明院
坂道の突き当りにあります。既に門が開いています。
拝観時間は8時とか8時半(Webサイトにより時間がまちまち)から日没まで東福寺 光明院 寺・神社・教会
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東福寺の塔頭
慧日山 光明院
ん?手書きの看板。
お庭を拝観する方へのメッセージ。
庭の自尊心という表現はとても新鮮です。 -
創建は1391年 金山明昶 開基
摩利支天が祀られています。 -
お庭の拝観はここから。
常時無人、志納金を竹筒に入れました。
玄関には靴がない。これは誰もいないってことだ! -
玄関のたたきにはもみじが散りばめられています。おしゃれですね。
このお寺のことは、あまり詳しくは分かりません。
1868年の明治の神仏分離で荒廃していたところ、1911年に横幕滴泉住持によって再興され、現在の本堂が建立されました。 -
お庭は「波心の庭」といい、1939年の重森三玲氏の作庭。
苔が美しいので 虹の苔寺、東山の苔寺ともよばれます。 -
書院 やはり誰もいませんでした。
ゆっくりと見て回りましたが、その間ずっと一人だけでした。 -
重森三玲はいくつものモダンな庭を作庭します。
光明院の庭は初期の作品。 -
池泉式の枯山水庭園
白砂は海を表し、苔の際には白い小石が埋め込まれていて、波の飛沫を表しています。 -
お庭には三尊石組が三組あります。
右手と正面奥、正面奥から放射状に石が配置されているそうです。全部で75石。 -
方丈から茶室を望む。
のんびり座り込んでお庭を鑑賞。
独り占めなんて、めちゃくちゃ贅沢なひと時を持てました。 -
座敷とふすまが重なっていて幾何学模様のような美しさ。
40年近く前、父方の実家は畳とふすまで仕切られていました。
祖父の納骨式の後の食事会は、すべてのふすまを取っ払って、旅館の大広間のような大きな空間ができました。
祖母自慢の御膳での食事で、後片付けを手伝いました。
その一週間後、満足したように祖父の後を追った祖母。 -
ひとり旅の京都は、そんな風に昔のことを思い出します。
あの時に一緒に食事をした本家の人や親戚は、ほとんど鬼籍に入りました。
屋敷も建替えられて、今はもう、見知った人もいなくなりました。 -
ご本尊 釈迦如来
両親、祖父母、その祖先、自分の細胞を構成している人たちを思い、お参りします。 -
左手に茶室「観庭楼」その奥の茶室「両行庵」
三尊石組の一つはここに。 -
静かです、夏の名残りのようにツクツクボウシが鳴いて、時々鳥のさえずりが聞こえ、風が木々を揺らす音だけ。
9:20 あまりのんびりしすぎると、予定通りに廻れないので、後ろ髪をひかれつつ、退出です。 -
9:23 正覚庵
東福寺塔頭
本尊 釈迦如来
1290年、陸奥伊達家、伊達政依 開基 -
門のところに大きく「朱印」と書いてあるので、尋ねてみました。
玄関の脇に小さな鐘があって鳴らして、御朱印をお願いしました。結構大きな音にびっくりした。 -
座ってお待ちくださいとのこと、素敵な縁側。
でも、撮影しなくちゃ。
お寺は非公開となっていて、団体や旅行会社のツアーのみ拝観が可能です。
写経会、座禅会は予約すると参加することができます。 -
「筆の寺」と門にありました。
江戸時代に筆塚が築かれ、1947年から筆供養が行われています。
ときどき全国ネットのニュースで流れます。大きなニュースがなく平和な日だけ。 -
威徳堂 渡宋天神が祀られています。
菅原道真の死後、その怨霊は天満大自在威徳天神になったといわれます。
威徳天神は一夜のうちに宗へ渡り、南宗の禅僧、無準師範の教えを受け衣を授けられたそうです。 -
御朱印は威徳堂
お礼を述べて、東福寺へ。
正覚庵の向かい側に東福寺の六波羅門と勅使門がありました。
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