2017/09/06 - 2017/09/10
3452位(同エリア4353件中)
三峯霧美さん
夏の京都の旅、二日目は遠出なしで、ゆっくりとお寺巡り。
天候は安定せず、傘が手放せない一日でした。
宿が京都の八条口だったので、朝から東寺で生身供に参拝し、立体曼荼羅をたっぷり時間をかけて鑑賞し、大満足。
六孫王神社に参拝した後は、2か月前に予約をしていた山田松香木店の本店で聞香の体験をしました。
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旅の二日目、東寺の生身供は6時からですが、とても間に合うようには起きられず。何とか頑張っても、7:00 チェックアウトがやっと。
今夜の宿泊先へ荷物をデリバリーに出して、ダイワロイネット八条口を出ると、外は小雨まじり。
宿の裏側にある、アバンティ前のバス停で5分ほど待つと、東寺東門前を通るバスがやってきました。時間ギリギリな感じです。
7:14 東寺東門到着。東寺 慶賀門 名所・史跡
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雨が止んだので、傘をたたんでガシガシ歩いて大日堂へ。
毎朝6時から行われる生身供は、弘法大師に生前と同じようにお食事とお茶をお供えする法要です。毎日お参りに来る方がいます。
法要の間に弘法大師が持ち帰った仏舎利を、頭と両手に授けてくださいます。それが「お舎利さん」
2度目は7:20からなので、それに間に合うようにと早歩き! -
大日堂に行くと、中で信者の方が和讃をあげています。なんか、間に合った感じがするぞ。
和讃は分からないので、後ろの方で正座して耳を傾けていると、お坊さんがす~っと入って仏舎利の入った袋を持って柵のところにやってきます。
すぐ隣にいた信者の方が、にっこり私を振り返り、目線で柵のところに来るように促してくださいました。彼女と同じ姿勢を取ります。
優しいお気遣をいただいて、その広く優しい心に触れ、この場を借りて、感謝とお礼を申し上げます。ありがとうございました。
順番に頭と手の平に仏舎利を当てて授けていただきました。 -
7:38 和讃が終わり、皆さんが退出して、最後の人が入り口の引き戸をガラガラと閉め解散です。皆さん世間話などかわしつつ帰ります。
お天気は悪いけど、とても気持ちよく、充実感に溢れ、今日一日がステキになりそうな気分! -
大日堂の向かいに修造中の御影堂(大師堂)があります。国宝。
弘法大師が住んでいたお堂です。
普段は弘法大師像が安置され、生身供もこちらで行われています。修造が終わったら、今度こそ頑張って6時からの生身供に参加しよう!東寺(教王護国寺) 寺・神社・教会
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7:40 金堂と講堂の参拝は8時からなので、それまで、御朱印を頂く予定の都七福神の毘沙門天を参拝して、辺りを散策してみることにしました。
毘沙門堂に続く門。 -
門をくぐって右側は御影堂の南側。
弘法大師の念持仏で秘仏の不動明王が祀られています。ここからお参りすることができます。 -
毘沙門堂 平安京の朱雀大路の南にあった羅城門(羅生門)に祀られていた兜跋毘沙門天(国宝)を安置するために造られたお堂です。
今は兜跋毘沙門天像は宝物殿に収蔵されています。
都七福神の一つです。東寺(教王護国寺) 寺・神社・教会
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食堂で頂いた毘沙門天の御朱印。
この前のページが前日納経した革堂の寿老人の御朱印で、書き手の方が、「七福神の御朱印もですね?」と気づいてくださった。そうなんです、ありがとうございます! -
毘沙門堂の横はいろいろな石碑や像が並んでいます。そのうちの一つが妙に気になりました。これは虫の知らせだったのかもと、今では思います。
「仏頂尊勝陀羅尼碑」という石碑で、以前は北野天満宮にあり、神仏分離で東寺に移されたものです。
仏頂尊勝陀羅尼は文殊菩薩が衆生を救う呪文として、インドから中国を経由して空海が日本に伝えます。東寺(教王護国寺) 寺・神社・教会
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その石碑を背負っているのが不思議な生き物の「贔屓」(ひいき)
中国の伝説上の生き物で、重いものを背負うのを好むので、石柱や石碑の土台に装飾されることが多いそうです。
東寺の贔屓は万病平癒のご利益があると言われます、きっと背負っている「仏頂尊勝陀羅尼」が衆生を救う呪文というので、ご利益があると言われ始めたのではないかと思います。
講堂と金堂参拝の後、売店でハンカチを買いました。 -
手拭いで贔屓をさすり、自分の悪い所をさすると、傷病が治るというご利益があるのだそうです。
効果が薄くなったり、傷病が治ったら、石碑の後ろに納めるそうです。
この時は自分の膝のために手に入れましたが、それが親族のために使うようになるとは思いもよらず、ご利益を信じております・・・今のところはご利益ありました。 -
三面大黒天 大黒天と毘沙門天と弁財天が合体したのが三面大黒天。
ご利益たっぷりですね。 -
三面大黒天のお隣は、不動明王。
7:50 さて、拝観受付まで、南大門方面へ撮影しながら散策してみましょう。 -
手前に講堂、先に金堂、境内はとても広く、境内は散歩をされてる方がチラホラいるだけです。
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九条通に面した南大門、明治元年に焼失し、1895年(明治28年)に平安遷都1100年を記念して、三十三間堂の西門を移築しました。写真だと、黒く写るばかりで、インスタ映えはしない。(インスタやってませんけどね)
東寺(教王護国寺) 寺・神社・教会
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東寺鎮守八幡宮
810年の薬子の変の時に、弘法大師が八幡神を祀って社を建てました。
南北朝時代に鎮守八幡宮から神矢が飛び、東寺に陣を置いた足利尊氏が勝利し、足利幕府は東寺を保護して鎮守八幡宮はとても栄えたと言われています。
明治元年に南大門と共に焼失し、平成四年に再建。 -
8:05 拝観料を払って、講堂へ。
前回、講堂の立体曼荼羅に大感動し、もっとじっくりを見たかったので再訪したのです。
講堂の中の仏像は平安時代作の物はすべて国宝。
室町~江戸時代の物も重要文化財です。
今回は一体一体の像をじっくりと見ることができました。東寺(教王護国寺) 寺・神社・教会
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食堂で頂いた御朱印、大日如来(講堂)京都十三仏霊場の12番
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金堂 薬師如来像と日光菩薩と月光菩薩、薬師如来像の周りを並ぶ十二神将像もじっくりと見学。
一度焼失していて、再建されるまで一世紀かかり、豊臣秀頼により再建されたものです。
薬師如来像は桃山時代のものです。
東寺は日本って本当にすごい国だな~と、日本に生まれてよかったなと、シンプルに喜べる場所です。東寺(教王護国寺) 寺・神社・教会
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金堂の薬師如来の御朱印も頂きました。
今回は観智院を拝観する時間が無かったので、御朱印も頂きませんでした。 -
講堂、金堂、五重塔は拝観料が必要です。拝観料金は季節によって変わります。
今回は五重塔は外から眺めるだけなので、500円。五重塔特別拝観がある場合は800円です。東寺(教王護国寺) 寺・神社・教会
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食堂 ここで御朱印を頂きました。
修学旅行の中学生が建物の脇で先生に「並んで~」と言われて行列。
堂内は人も少なく、御朱印を待つ人もいなかったので、気にすることなく、3種類お願いできました。
全部で9種類あるという御朱印、コンプリートは次回に持ち越します。
・・・また来る気満々です。
東寺東門から近くにある郵便局で昨日購入した御朱印帳とお土産をゆうパックで会社に送りました、明日は金曜、昼間は必ず同僚がいて受け取ってくれるので安心。
これで、かなり身軽になりました。 -
9:22 郵便局から西にしばらく歩いて六孫王神社へ。
通勤先に急ぐのか爆走する自転車を見送ります。今日は木曜日だっけ。
駐車場の入り口に清和源氏発祥の宮とあります。 -
9:23 六孫王神社
祭神 六孫王大神 天照皇大御神 八幡大伸
社伝によれば、創建は963年
祭神の六孫王とは、清和源氏始祖の源経基で、清和天皇第六皇子の子で天皇の孫にあたるため六孫王とよばれています。六孫王神社 寺・神社・教会
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社殿の横に新幹線と在来線が並んで走っています。
参道は木が覆いかぶさり(桜の木らしい)龍神池に太鼓橋、雨でぬれているので慎重に歩きます。
六孫王はこの地に住居を構え、臨終の際に魂は滅しても、龍神となって西八条に住み子孫の繁栄を祈る故、この地に葬れと言い、埋葬地の前に社殿を築いたのが神社の始まりとされています。六孫王神社 寺・神社・教会
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六ノ宮権現ともいわれ、芥川龍之介の短編「六の宮の姫君」、小泉八雲の怪談
「弁天の同情」にも登場します。
鎌倉時代には、隣接する坊門家の坊門信子が、源実朝の妻となり鎌倉に赴きます。
夫婦の間に子供が無く、実朝が暗殺された後、信子は京都に戻り、出家し自邸を尼寺の大通寺として、南隣の六孫王社を寺の鎮守とします。六孫王神社 寺・神社・教会
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実朝が暗殺されたことで源頼朝の家系は断絶。奇しくも清和源氏の嫡流の祖と最後の当主が隣り合わせに並ぶ、せつない状況になったわけです。
鎌倉~江戸時代は清和源氏ゆかりの寺院と鎮守社というので代々の将軍によって保護されていたそうです。
雨まじりの平日は、参拝者も少なく、お参りしていると新幹線の走り去る音だけが聞こえてきます。 -
授与所のインターフォンを押して、御朱印を頂きました。
隣接していた大通寺は江戸時代には広大な境内に多数の塔頭を持つまでになりましたが、江戸幕府の滅亡により衰微、廃仏毀釈がおこり、明治44年に鉄道用地になり西区西九条比永城町に移転しました。(通常非公開)
御朱印を頂いて、東寺東門前のバス停に戻ります。 -
東寺東門前のバス停から、市営バスに乗って、烏丸丸太町で下車。
今回の旅はいろいろな体験を織り交ぜてみようと、山田松香木店の本店で聞香の体験講座を予約したのです。
10:12 烏丸通を北へ向かって歩きます。右手は京都御苑。 -
10:13 菅原院天満宮神社 まだ予約時間までちょっとあるので、軽くお参りしていきます。やっぱり素通りはねぇ、ここは昨秋お参りしたところです。
菅原道真が生まれたところで、産湯に使った井戸があるという神社。菅原院天満宮神社 寺・神社・教会
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あれ?なんか雰囲気違うと思ったら、小さな授与所は改装中で、臨時の授与所が鳥居の正面にありました。
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日本聖公会聖アグネス教会の角を曲がります。隣にある平安女学院の礼拝堂でもあります。大正時代に建てられた教会です。
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10:23 山田松香木店 本店
東京の半蔵門に支店があるのですが、そこでは聞香の体験はやっていません。
本格的な香道を始める気はないのですが、お線香のような火をつけて燃やす香りではなく、「燃やさない」香りの体験をしてみたかったのです。別室のテーブル席に通されて、他に受講される方が無いので、若い女性店員さんにじっくりと教えていただきました。山田松香木店 本店 専門店
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伽羅の他、いくつかの香木の中から好みのものをチョイスして、香炉の灰の準備、香りの立て方、香りを聞くときの香炉の持ち方など、教えていただきました。
香りは香木そのものなので、現代的なお線香の香りとは違う、自然な香り。
時間の経過とともに香りも変わってくるなど、いろいろと奥が深い。 -
お香を焚くための灰やお道具は荷物になってしまうので、旅から戻ったら通販か、東京の半蔵門にある支店に出向いて、手に入れるのもいいかも。
小さなお線香二つ自分用のお土産にしました。
現代的な香りで、夏の雰囲気に合う「清涼」と、京都本店の限定販売という「御所ノ花果」は、橘と桜の名前の付いた素敵な香りです。 -
11:39 午後は妙心寺のお寺巡りなので、丸太町通まで歩きます。
途中に京都府庁の旧庁舎がありました、残念ながら時間がなく、正面から撮影のみ。京都府庁旧本館 名所・史跡
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丸太町通に出る前に、ちょっと寄ってみた、「麩嘉」
生麩のお店で奥に工房があります。ここでは予約販売のみですが、麩饅頭だけ余裕があると分けていただけます。麩嘉 府庁前本店 グルメ・レストラン
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なんとも風情のある店構えです。
暖簾をくぐり中に入って、麩饅頭を一個、分けてもらえますか?と伺いました。 -
お待たせしましたと、麩饅頭とこちらは予約販売専門ですのでと、パンフを頂きました。
ホント、ごめんなさい、待合に給茶機があるので、ずうずうしく、座ってお茶を頂きながら、みずみずしい麩饅頭を頂きました。
ああ・・・結局、これがこの日のランチとなってしまいました。 -
お店の待合は土間に座敷もあり、素敵な空間です。
さあ、ちょっとお腹が落ち着いて、店を出ると、雨が本格的に降ってきました。
山田松香木店で買い物せずに出れば、近くのパン屋さんでランチと思ったのですが、前を通ると満席でした。
待っている時間が無いので、そのまま歩いてバス停に向かうと、案の定、信号待ちをしている間にバス通過・・・・(涙)その後バス停で土砂降りの雨に会うのでした。スニーカーが浸水寸前だぞ。
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