2017/09/06 - 2017/09/10
3521位(同エリア4474件中)
三峯霧美さん
晩夏の京都二日目の午後は、突然の土砂降りの雨からはじまりました。
運悪くバス停でバスを待つ間が一番ひどい降りっぷり。
妙心寺に着いた時には雨があがりました。ミニゲリラ豪雨だったようです。
午後はたっぷりと時間を取って、妙心寺とその塔頭を廻りました。
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丸太町通の府庁前バス停で傘をさしてバスを待っていると、どんどん雨がひどくなり、土砂降りになりました。歩道も車道も雨水が川のように流れるほど降ってます。
靴が水浸しになる寸前に、やっとバスがやってきた
12:35 妙心寺前バス停で下車、通りの角は現代的な石造りの看板。
雨はバスに乗っている間に、上がってしまいました。 -
この天気だからか、人も数人しか歩いていません。
買い物に時間を取られ、バスも一本逃してしまったので、ランチを取る時間が無くなりました。
ランチ抜きも慣れてきたかな。ウォーキングと一日二食の粗食の旅。
普段、飽食な生活なので、京都の旅の間は、これでいい。
突当りに妙心寺の南総門が見えてきました。 -
12:38 正法山 妙心禅寺 ご本尊は釈迦如来 臨済宗妙心寺派大本山
1342年 花園天皇により開基、開山は関山慧玄 かんざんえげん
南総門の隣にあるのが、勅使門 1610年建立
天皇やそのお使いの方がいらしたときに開く門だから、普段は閉まっています。妙心寺 寺・神社・教会
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妙心寺の境内に入ります。ポツポツと雨が降り始めました。
カメラがあるので、大事を取って傘をさして歩いてます。
境内はとても広く、石畳が車道になっていて、時々車が通るので、車に道を譲ります。妙心寺 寺・神社・教会
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三門 楼上に観世音菩薩と十六羅漢が祀られているそうですが、通常非公開 1599年建立
妙心寺はとても広く、周囲に沢山の塔頭があります。でも通年拝観できる塔頭は少ないのです。 -
三門の奥に仏殿 江戸時代建立、ご本尊の釈迦如来像が祀られています。
お参りは外から、中に入って拝観はできません。 -
12:47 退蔵院 1404年創建 開基は越前の豪族、波多野重道
ご本尊は釈迦如来
塔頭の中では、一番有名で、通年公開しています。
桜やもみじの季節にはイベントが開催されます。
数年前のJRのしだれ桜の美しいCMは印象的でした。退蔵院 寺・神社・教会
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門を入り手入れの行き届いたお庭の通路を進むと、突き当りの庫裏の右手に受付がありました。
受付を済ませ、御朱印帳を預けて、拝観に傘は必要ですか?と伺うと「お庭ですから」というお答え。
あら、そうだっけ?退蔵院の拝観のメインはお庭なんですね。
じゃ、傘を持って歩いて行きます。 -
雨に洗われたもみじが綺麗です。
さっきの土砂降りの最中に修学旅行の学生が拝観に来て、気の毒だったと受付の女性がおっしゃってました。
まあそれも楽しい思い出になりますよ。(覚えていれば・・・) -
まずは方丈へ。応仁の乱の後に再建され、内部の襖絵は狩野了慶、中央のお部屋以外は通常非公開で、季節限定で特別拝観があり、その時は奥にある「元信の庭」も方丈から拝観できます。
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国宝の瓢鮎図のレプリカが展示されていました。本物は京都国立博物館で保管されています。
絵の上部は、ぬるぬるしたナマズをつるつるの瓢箪で捕まえるにはどうしたらいいか?って質問の答えが並んでます。
回答者は当時の高僧や知識人なんだそうで、ぶっちゃけ、良く分かりません。 -
方丈の前は苔のお庭。
先客のご夫婦の何気ない会話が聞こえてきます。
お二人でゆっくり京都の旅、仲がよくっていいですね。
今回は置いて来てしまったつれのことを思い出しますが、自分の行きたい場所をガッツリ廻るには、一人旅が一番なのです。 -
方丈の廊下から「元信の庭」を覗き見しました。
狩野元信の作の枯山水。
奥の木々は常緑樹を多く使い、一年中変わらない美しさを求めたとか。
こじんまりしたお庭ですが、とても絵画的です。 -
玄関脇の通路を進んでいくと、お庭に入る門があります。
奥に枝垂桜、これがJRのCMに使われた一本の紅枝垂桜です。
一歩進むごとに門の先の桜が迫ってくる、感動的な演出ですが・・・葉桜です。
門の左右は陰陽の庭。 -
陰陽の庭は左右で敷き砂が黒と白。
こちらは黒い陰の庭。 -
白い砂の陽の庭、物事や人の心に二面性を表すそうです。
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さらに進んでいくと、水の流れる音が聞こえてきます。
「余香苑」(よこうえん)というお庭です。
1963年から3年かけて作られた現代の庭です。 -
この辺りがお庭の正面、とても奥行きを感じる造りになっています。
お庭の世話係の男性が鯉の餌を「ほら」と一掴みさしだしてくれて、思わず両手で受け止めました。
鯉にエサをあげるなんて、何年ぶりだろう。ちょっと嬉しい。 -
しばし、お庭を眺めた後、お茶で一服することにしました。
奥に上がってお待ちくださいと言われ、大休庵に上がります。 -
あらあら、ここにもひょうたんが。
雨まじりの天気で、参拝者は少なく静かです。 -
緋毛氈に座り、緑あふれる庭を眺めます。ああ、なんて贅沢!
これこそ、京都の旅の贅沢。
こんなお座敷に座布団を敷いて寝っ転がって、本を読んだり、お茶を飲んだりお菓子を食べたりしながら庭を眺め日がな一日ぼんやり過ごしたい。
そりゃ、もっと贅沢ですね。 -
暑かったので、夏限定のアイスグリーンティーを頂きました。思った以上に甘い仕上がり。まあいいか、昼飯抜きだし。糖質補えば、元気になるか。
桜の花の干菓子がとてもかわいい。 -
オリジナルの御朱印帳を買いました。瓢鮎図の御朱印帳です。
これは昨年から退蔵院に来たら絶対手に入れようと思っていたものです。ちょっとした達成感! -
お土産は二種類の練り香。
迷った末、二種類とも買ってしまいました。
甘く華やかな香りの桜と、すっきり爽やかな緑茶。御祈祷されているので、香りのお守りです。 -
帰りに受付で御朱印を頂きました。買ったオリジナル御朱印帳の初めのページにも書いていただきました。
「記念 余香苑」お庭の名前が書かれた御朱印です。
あちらこちらの寺社仏閣でオリジナルの御朱印帳を買い求め、1ページ目は必ずその寺社の御朱印を頂きます。
これが結構な出費なんですが、なんとなく自分のルールになっているので、やめられない。
退蔵院を後にして、妙心寺本坊に向かいます。 -
13:30 妙心寺 拝観はこの入り口から。
法堂と浴室の有料拝観の受付があります。
20分ごとガイドさんに連れられて、解説を聞きながら拝観です。妙心寺 寺・神社・教会
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拝観のメインは法堂の天井に描かれた狩野探幽の雲龍図。
堂内のどこから見ても龍と目が合うのを確かめて、堂内をグルグルすると、角度によって龍の姿が変化するように見えるのです。
堂内には日本最古の梵鐘が保存されています。今は鐘を撞くことはできませんが、録音された鐘の音を聞くことができます。これが迫力ある音でびっくり。妙心寺 寺・神社・教会
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雨が降ってきたので、傘をさして浴室に移動。お隣にある小さな鐘楼は「お風呂が沸いたよ~」って合図を鳴らすための鐘なんだそうです。
正面は菩薩様が祀られていて、その奥がお風呂の部屋 -
昔のお風呂はサウナのようなものです。別名明智風呂、明智光秀の菩提を弔うために建立されたそうです。
信長を討った光秀の軍勢は妙心寺へやってきます。光秀は自害しようとしますが、妙心寺の僧が自刃を止めたのだそうです。
床はお湯が流れるように傾斜が付いています。 -
受付で御朱印を頂きました。
妙心寺のオリジナル御朱印帳は狩野探幽の描いた雲龍図のデザイン。
これがすごい迫力で、いまいち好みではないのです。
ってなわけで、購入は見送りました。 -
妙心寺は広大な境内に塔頭が37院。石庭で有名な龍安寺を代表とする境外の塔頭と合わせると48院。
しかし、通年拝観できるお寺は数が少ないのです。
妙心寺が勧める半日コースは、開山堂がルートになっているので、前まで行ってみましたが、門は開いてなくて、通常未公開・・・う~ん、未公開の堂宇をルートに入れるって、なんで??
それだけ大切な堂宇なのねと、納得させる。 -
14:42 妙心寺塔頭 大心院
通年公開のお寺のはずですが、門のところに「本日拝観休止」との看板。
あ~、数少ない通年公開のお寺なのに・・・と思いながら通り過ぎ、ふと思い立って、御朱印だけでももらえないかと、門をくぐります。妙心寺 大心院 寺・神社・教会
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大心院は宿坊なので、何かイベントでもやっているんでしょうか…。
こんにちはと玄関から声をかけ、出てこられた方に、御朱印だけでもいただけないかと伺うと、ヨガのイベントが終わったところろで、片付けしてるかもしれないけど、それで良かったら拝観できるとのこと。 -
声はかけてみるもんですね。
ヨガのセッションの片付けは終わったようで、座敷の片隅に蚊取り線香の大きな缶が置いてありました。
蚊と闘いながらのヨガはつらいわね。 -
室町時代に創建され、安土桃山時代に現在地に移転したんだそうです。あまり古くて室町時代の記録は正確じゃないらしい。
方丈前庭園は枯山水の中に花壇のような石組がある「切石の庭」
また、ポツポツと雨が降り始めたました。 -
方丈越しに阿吽庭を見る。
どうぞ拝観くださいと言われ、さて、どこまで見に行っていいものやら・・・宿坊があるしなぁと、阿吽庭は遠めに見るだけにしてしまい、ちょっと後悔しています。 -
御朱印を頂いて、ご配慮にお礼を言って、お寺を後にしました。
御朱印は大哉心乎 おおいなるかや こころや -
14:43 何度も直角に曲がる参道、とても綺麗に手入れされています。雑草一本生えてない。すごいわ~。北に向かって歩いて行きます。
この先にある塔頭の大雄院に拝観の予約を15時に入れているのです。
ちょっと早いので、ゆっくり歩いて行きましょう。
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