2018/04/12 - 2018/04/12
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河内温泉大学名誉教授さん
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年初来挑戦状をたたきつけられていた「電動MTB」との一戦をまみえることとしました。戦場は奈良盆地の中部、表題の田原本「唐古遺跡」から橿原「新沢千塚古墳群公園」まで。どちらも、最近人の手が入り修景と設備投資が行われ、従前とは全く違った趣になった。後述するように、変わりすぎたと嘆く地元の声もあるようだが、我々観光客にとっては可とする所も多いと思います。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- バイク
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
さて、その戦の道中をご紹介しましょう。敵をピックアップして着いたのが何時もの「法輪寺前駐車場」です。ここで、電動と我がcannondale号を下ろします。少し法隆寺方向へ南下して「やすむら農園」で苺「明日香ルビー」を購入、この苺を斑鳩から飛鳥へ運び戴こうというのが趣向です。やすむら農園主は、少々嫌味な輪行ですな。明日香ルビーは明日香でも売っていますから・・・と。
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大和川を渡河する前に、天理軽便鉄道の軌道敷を見学。乗り物好きな敵はいたく感心してくれました。大和川を渡河して、廣瀬神社へ向かいます。いつ遭遇されたのか、同輩のバイカーが私に着いてきなさいと誘導してくれます。しかし、彼は馬見丘公園へチューリップを見に行くとのこと方向がズレるので先に譲り見送り、我々は廣瀬神社に到着。金属加工業もしていた敵は、神殿前に鎮座する大砲が気に掛かる様子。当時の製品としてはよく出来ている、しかしこの弾はどうしても入らんと例の砲弾の前で呟きます。
天理軽便鉄道敷跡 -
大砲は立派だが。
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如何に削ってもこの砲弾は入らないとか。
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更に西を目指します、川西町の「糸井神社」から京奈和道路をくぐり国道24号に出ると「唐古」交差点。ここから少し南へ下るとこの程「弥生の森」等が整備された唐古・鍵遺跡が見えて来ます。これまでも復元楼閣がシンボルでしたが、この楼閣を修繕したり周辺に弥生時代の遺跡を復元しています。また、国道を挟んだ東には道の駅「レスティ 唐古・鍵」も整備されています。行政主導の観光施設としてはよく出来たとは思いますが、道の駅から向かいの弥生遺跡までどれ程が道を渡ってくれるかが事業の成果でしょう。
糸井神社鳥居。 -
能の発祥の地とか。
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向こうに見えるのは大和川の堤かな、この辺りでも天井川です。
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唐古・鍵遺跡「遺構展示情報館」。
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道の駅「レスティ 唐古・鍵」。
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発掘調査で見つかった大型建物の柱の実物(長さ2・5メートル、直径80センチ)。
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大型建物跡の巨大な遺構模型(従前)。
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同従後。
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更に南下して明日香を目指します。ここからは寺川沿いを南下、しばらくすると敵の携電が鳴る。どうやら仕事らしいが、話が終わるまで私は土手から見える太安万侶の参り墓の写真撮影です。ここは墓として整備を図ったのですが、農地法という太安万侶の時代には無かった法律の壁に拒まれて現状維持、代わりに縁の「多神社」に記念のモニュメント]が作られています。どうやら話は終わったようです、軽い昼食を済ませて耳成山の麓を過ぎ飛鳥川沿いに明日香に進入します。
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記念モニュメント。
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甘樫丘北の「豊浦」休憩所は閑散としています。25㎞程のロードをした足の疲れを癒やしつつ、明日香ルビーを戴きます。表面はジュース状になっているが噛めば適度な堅さ、ルビーがどの様な味なのかは分かりませんがキット斯様な味なのでしょう。さあ、仕上げ行に出立です。
この電動自転車は一回の充電で、約百㎞以上も走行できる優れものです。 -
橿原神宮駅南の踏切を西へ渡り、金剛山と葛城山そして二上山をコンパスに南西方向へ走ります。暫くすると整備中の「新沢千塚古墳群公園」の北半分が見えて来ました。5世紀頃の円墳が沢山集積しているので千塚と呼ぶのでしょう。自然生えの木立やツツジなどを切り取って円墳がよく見えるようにと整備されつつあります。南側には駐車場とレストハウスも設置され、これは既に機能しているようです。
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5世紀頃の古墳とか云々・
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畝傍山と橿原神宮の森。神宮の森は明治の時代に全国から選抜された樹木を集めて整備された人工林です。
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前述の変わりすぎた・・・と云う地元民の声は「ツツジなどは置いておいてほしい、皆で管理するから」という声空しく全て伐採されたと脇で農地を耕すお百姓のお声でありました。大きな目的の前の小さな願いとでも言い表しますか、庶民の声はなかなかお上には届かないものなんでしょう。この公園からは、畝傍山とその麓の橿原神宮がよく観察できます。明治時代に神武天皇陵として再整備された橿原神宮の森が、何となく周辺の景観に刷り込まれていないと思うのは私だけでしょうか。
墳墓の間にはツツジなどがあったのでしょう。 -
では、先へ進み神武天皇社のある、御所市の柏原地区へ。蘇我川を道案内に南に進むと「佐藤製薬工場」がでんと構えます。役行者発祥の地に製薬工場を求めたと創業者の「佐藤又一」は吉祥草寺で語っています。柏原地区の直前にはサクラソウの見事な植栽です。サクラソウに見とれつつ少し進むと、神武天皇社の前に。同行の敵は、「神武天皇絡みでも先ほどとこれとの差は何でっか」と率直な質問。私にもその謎は解けませんが、歴史というものは時の都合の良いように書かれるものでもあるのでしょうか、と問いかけてあやふやに。
地元の方でしょうか記念写真を撮られていました。 -
神武天皇社。
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白洲正子に云わせると「王宮」が「王城」になったとのこと。
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ぼちぼち、日は金剛山の向こうへ沈みかけてきました。予定では中将餅を買って帰るつもりでありましたが、ここから西の斜面を登っていたのでは駐車場の閉門5時に間に合いません。先ほどの役行者縁の吉祥草寺を見学して葛城川をナビにして一路法隆寺へ向かいます。川沿いのサイクルロードは時に追い風になりますが、追い風になり時速20キロを超えると電動は制御がかかるようでそれ以上加速できません。我が意を得たりとばかり自力は差を広げられますが、向かい風になると背後霊のように迫ってきます。
追い風向かい風、抜きつ抜かれるつのシーソーゲームを繰り返して法輪寺前に着いたのが5時5分。ギリギリセーフのゴールインでした。電動の機械装置によれば、走行距離55㎞、7時間ばかりの戦いは勝者無しのドローと云うことで目出度しめでたし。ただし、本日の筋肉痛に呻いているのは私だけでしょうか。
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