出会いが旅の面白さ・シュムリアップとメコンの町　その９　プリアカン 　　

2017/01/08 - 2017/01/08

　雨が降っていた。
　本日は希望する遺跡を指定して、変則大回りコースをする予定。
　プリアカン・・トマソン・・チャウサイテヴゥーダ・・タケウ・・タブローム・・バンテアイクディ・・プレループ・・イーストメボンの８箇所だ。
　「大丈夫、今日は９９％晴れる」、とＳさんは太鼓判をおす。
　番頭のＳさんは、昨夜遅く、ノムさんと一緒にバンコクから帰っていた。

エリア シェムリアップ(カンボジア)

　プリアヴィヒアに出かけいた写真家Ａさんも帰っていた。
　「遠かったよ。３時間も走って、１時間写真撮って、そしてまた３時間の車・・・」
　７人だったので、１人１７ドルだったと喜んでいる。
　夜勤できつい仕事をし、ろくに休みもとらないので、年に数回まとまった休みがとれるのだそうだ。
　「撮った写真、どうするの？」
　「自分で見るだけ・・・」
　・・・・ん・・・何かで発信すればいいのに・・・

　雨もあがり、みんなに見送られての出発だ。
　ちびっ子たちのお母さんのお腹には、弟または妹が待機している。
　このお母さんは、食堂を経営しているオーナーの妹さんの娘。
　スライホンさんです。

　見学するのは星印の８箇所で、途中に昼食をはさむ予定。
　順番やレストランはドライバーに任せます。
　一日コースになるので、トゥクトゥクは１８ドル。
　オーナーさんに支払い済み。

　アンコールワットへの道を走っていく。

　チェックポイントを通過し・・・

　蓮の花咲く池にやってくると・・・

　子供たちが、欧米人に群がっている。
　蓮の花を売ろうとしているのだ。

　池の中には花を採る子ども。

　あっちにも、こっちにもいます。

　この子たちはこうして生活しているのか・・・
　しんみりしている女房の顔・・・
　子供たちは元気だ。

　象で回る観光客たちの脇を走り・・・

　アンコールトムの南大門を通過し・・・・

アンコール トム 南大門 史跡・遺跡

　到着したのはプリアカンの西駐車場。
　トゥクトゥクは北の駐車場で待っていると、去っていく。

　チャンパ軍から都を奪還したジャヤヴァルマン７世が、その記念に建てたというこのプリアカン。
　東西８００ｍもあるという城のような寺院だ。
　長い参道にはリンガが並んでいる。

　途中に外堀ともいえる濠があって・・・

　またまたナーガで綱引きをする阿修羅軍がいて・・・

　西塔門に到着。

　両側で西塔門を守る神獣ガルーダを撮影。
　ガルーダはナーガに乗っている。
　迫力とユーモラスが混ざったガルーダを、当時の人はどう見たのだろうか。
　ウルトラマンの怪獣みたいに、人々に親しまれたのだろうか。

　その奥にもひっそりした参道が続いていて・・・

　いよいよ本堂。
　ここが西門。

プリヤ カーン 史跡・遺跡

　複雑な構造物の中を進んでいくと・・・

　ガイドブックに紹介されている、３つの穴の開いたリンガ台。
　破壊と恐怖、そして恩恵を象徴するシヴァ神の象徴リンガ。
　その形態は男根。
　今はここにはそのリンガはない。

　フィンズー教の主役ともいうべき、男根のリンガと女性器のヨニ。
　子孫繁栄、部族の繁栄が最も重要なこの時代、リンガとヨニは聖なる像だったのだろう。
　出産は、神から贈られる神秘そのものであったろう。

中央祠堂の屋根は崩壊し・・・

　　壊れかけた仏塔が立っているだけ。

　ジャヤヴァルマン七世の妃が、戦いに赴く王の無事を願って、祈りを捧げ続けたというデヴァタの像がある。
　その前で線香を手渡すお婆さん。
　あれっ、お金が必要なの・・？
　戸惑う欧米人。　

　東側に出ると『踊り子のテラス』です。
　１３人のアプサラのレリーフがあるというけど、どこ？
　歩き回った末に首を持ち上げると、まぐさの部分にありました。
　

　あっちにも、こっちにも・・・・
　その中で写真写りの良さそうなものにレンズを向ける。

　そのまま東に出ていくと・・・

　スポアンの巨根が外壁をまたいでいた。

　外壁の外は、なお凄い。

　そんな凄い巨根を見慣れてしまった子供たちは、観光客を見つけては、マグネットやら絵葉書やらを売り歩く。
　そして困っている欧米人。

　二階建てのこの教蔵も、ここの見どころ。
　一階は円柱、二階は角柱。
　ギリシャ建築のようだと人は言う。

　トゥクトゥクが待っているのは北の門。
　スカーフ売りを上手に断って・・・

　無邪気に遊ぶ子供たちの姿を、しばし眺め・・・

　地面に不思議な仏画を描く、素晴らしい少女に興味をいだき・・・

　静かな静かな森林の中を、駐車場まで歩きました。

　さあ、次はトマノンとテヴォーダの双子遺跡だ。

この旅行記へのコメント （1）

• trat baldさん 2017/02/07 15:21:53

  ヤバいよ〜、現地民の中に少しづつ填まり込みそう(^o^)

  クールに観光だけといきたいけど密接に地元民が生活の糧にしてるからネ。
  恐らく将来は更に経済格差がついてもっと悲しい場面に遭遇しそう、、、、でも遺跡を壊して工場を建てて産業の振興を図る訳にはいかないもんね。
  それにしてもこれを見つけた外国人(ヨーロッパ？)はたまげただろうね。