出会いが旅の面白さ・シュムリアップとメコンの町　その１３　コンポンチャムへ

2017/01/09 - 2017/01/09

　メコンの町への移動日。
　目指すのはクラチェですが、その前にコンポンチャムに一泊の予定。
　この辺り、旅行記や情報が少なく、行き当たりばったりの旅になりそう。
　コンポンチャムまでのチケットは、タケオ・ゲストハウスで手配してもらった。
　大型バスを希望したが、電話で確かめると、ミニバスしかなかった。
　１人１０ドル。

エリア その他の都市(カンボジア)

　「朝食後に迎えが来るよ・・・」
　と言われて準備を整えていると、８時過ぎにお迎えのトラック型トゥクトゥクがやってきた。
　先客が１人。

　連れて行かれたのはオールドマーケット先で、川の近くのロータリー。

　そこにバス会社の営業所があった。

　「ここで、OK？」
　チケットを見せて確かめると、
　「バスが到着するまで、少し待ってね・・」とのこと。
　ひとまず安心。

　時刻表やら運賃表を調べると、ホーチミン行き、プノンペン行きが多数出ている。
　バンコク行きやビエンチャン行きもある。
　「８時出発だというのに、まだバスが来ない・・・もうじき９時よ！」
　ぼやくのはイギリス人の女性。
　ホーチミンまで行くと言う。

　ミニバスは９時になってやって来た。
　ここがスタートなのに、１時間も遅れている。
　ホーチミン行きだ。
　コンポンチャムはその途中らしい。

　座席は指定席。
　私たちは３日も前にチケットを買ったので、シート№は２と３、運転席のすぐ後。
　前が良く見える絶好の場所。

　すぐにスタートして、国道６号線を東進していく。
　道路にはバイクや車が数珠つなぎ。
　乗客は私たちとイギリス人女性、欧米人男性１人、アジア人らしき若い女性２人、現地人１の計７人だ。
　車内にはまだ空席がある。

　しかし町中で乗ってきた客がいて、満員状態となった。

　３０分ほどは車や停車中の荷車が多く、スピードは出なかったが、それを過ぎると周囲は野原に変わり、人家もちらほら見えるだけ。
　混雑していた道路も見通しが良くなり、スピードは８０kmを越えている。

　時々小さな集落はあるものの・・・

　基本は平原の中を突っ走る一本道。

　検問があってもミニバスは素通り。

　別れ道、Ｇマップで位置確認。
　なんだ、まだ、こんな所か・・・
　１時間半でこの程度だと、コンポンチャムまでは、６時間以上かな・・・

　カンボジアは広い・・・
　１００km以上のスピードが出ているのに、目的地までの距離はなかなか縮まらない。

　この広い広い大地を、その昔、クメール軍隊やシャムの軍隊、チャンパの軍隊が進軍したのだ。
　もしかしたらこの辺で、野営したり、炊飯したりしたのかも知れない。
　その当時は、こんな野原ではなくスポアンの茂る森林だったのかも・・・

　学校帰りの一団に遭遇した。
　時刻は１１時。
　午前の部が終わり、生徒達が一斉に外に出てきたようだ。

　道路の両側に大きな池・・
　その真っ只中を道路が貫通している。
　もしやトンレサップ湖・・？
　そんなはずはない。

　交通量が増え、荷車なんかも通るようになると、
　それは町に近づいていること。

　やはり、町の風景に変わってきました。

　大きく右にカーブすると、すごく立派な鉄橋があって、

　町というより、都市になった。
　冗談ではなく本格的な都市です。

　その都市の路地に滑り込んで、ミニバスは停まりました。
　１１時半。
　昼食休憩か・・？

　どうやらここはコンポントムの街。
　イギリス人女性がドライバーに確かめると、休憩時間はたったの１０分。
　「食事は、できない。トイレと、飲み物を、買うだけよ・・」
　まごまごしている私に、イギリス女性はそう教えてくれました。

　この食堂ではどんな食事ができるかを調査。
　外見は食欲の湧くものではない。

　それよりも急いでトイレを探さなくては・・・
　近くにきれいなレストランがあった。

　客のふりしてそのトイレを借りてしまいます。

　ここは高級レストラン。
　ああ、美味そうだ・・・・

　パイナップルを買っただけでミニバスに戻ると、中にいた娘たちがミニケーキを分けてくれた。
　彼女たちの昼食のようだ。
　お腹をすかしていそうな私たちを、可愛そうに思ってくれたのでしょう。
　アジア系の顔立ちなのにオーストラリア人で、ホーチミンが目的地ということが分かりました。
　分かりやすい英語で話してくれるので、女房も嬉しくなって、
　ミニケーキのお礼に、日本の飴を差し上げました。

　イギリス女性も帰って来ました。
　彼女の旅は６週間。
　アジア各地を一人で転々と移動しているとのこと。
　欧米人の旅は豪快です。
　分かりやすい英語で喋ってくれるので、車内の空気はぐっと柔らかくなりました。

　しかしこちらのご婦人は、静かにしています。
　英語が苦手なカンボジア人だったのでしょうか。

　バスは再び猛烈なスピードで走りだし・・・

　遅い車を強引に追い抜き・・・

　国道６号線から離れて、森の中に入っていきます。

　狭い道だけど車は少なく、ガンガン飛ばします。

　走ること４０分、国道７号線に合流。
　ここで乗っていた地元の人たちが降りました。

　どうやらコンポンチャムに近づいたみたい・・・
　プノンプロ（男山）、プノンスレイ（女山）があるはずで、どこだ、どこだと探したが、見ること叶わず通過してしまった。
　パワースポットのワットノコールも見落としてしまった。
　残念至極。

　がっかりしていると、前方に巨大な橋が見えてきて、その手前のガソリンスタンドで停止した。

　さあ、着いた！
　時刻は１時半。
　４時間半の旅だった。

　みなさんにお別れして、ホテル探しの始まり。
　わずかなお付き合いでしたが、良い思いでができました。
　みなさん、ありがとう。

　今回のバスの経路は赤の点。
　道のりおよそ２６０km。

この旅行記へのコメント （1）

• trat baldさん 2017/02/15 18:35:19

  よもや最後にマップ説明が有るとは気づかなかった。

  必死にGooleMapを照らし合わせ位置を確認しながらも余りにKampong地名が多すぎるとこぼして何度も写真を戻し眺めた僕でした。
  その裏には僕が最も好きな知らない土地を眺めつつ移動する旅がmotogenさんによって実行されているからです。
  羨ましい、、、、、