2017/01/08 - 2017/01/08
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motogenさん
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最後の見学地、バンテアイクデイにやって来ました。
いささか疲れています。
「これで遺跡も、おしまいか・・何だか、さみしいねえ・・・」
独り言のような女房のつぶやきに奮起して、トゥクトゥクから降ります。
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広い敷地です。
参道はずっと先まで続いていて、土産物屋が並んでいます。
セールストークをかわすのもわずらわしく、店から少し離れた場所を歩ことにする。
可愛い子供たちに近づくのも、やっかいだ。バンテアイ クディ 史跡・遺跡
-
見えてきた。
手前にテラスがあって、ナーガがにらんでいる。
ナーガのテラスと呼ばれているが、その名は後世の人が付けたものだろう。 -
楼門をくぐると、その先にも長い通路が延びている。
思ったよりも規模の大きな遺跡らしい。 -
ここにもナーガの欄干があって・・・・
-
その脇に、『瞑想する建物』が控えている。
この名前は誰が付けたんだろう・・・ -
そして、『踊り子のテラス』へと続いていく。
この上で踊り子が踊ったのではなく、柱に彫られているレリーフのアプサラが、蓮の花の上で踊ているので、そう呼ばれていること分かった。
まぎらわしい名前をつけるものだ。 -
で、そのアプサラはどこ?
-
あるにはあったが綺麗なものは見つからない。
写真撮影は躊躇して、中央祠堂のある建造物に入っていく。 -
伽藍の中は田の字型構造になっていて、交点が9つあり、それぞれが祠堂になっている。
外から見れば塔なのだろうが、中から見れば何もない。
歩き回るのに疲れてしまう。 -
この上が中央祠堂なんだろう。
-
その奥には・・・
-
ヨニが祀られていた。
遺跡自体ではなく、このような性器を祀る当時の人たちのセックス観に興味が湧いてくる。
私たちはずいぶん違った世界観、人生観を持っていたに違いない。
人とは不思議な生き物だ。 -
線香やお供え物を売る人がいた。
仏様の前には、煙の上がっている線香が何本も立っている。
物見遊山の私とは違って、信仰心のあつい人も訪れていることが分かる。 -
中央祠堂のデヴァターは、豊満で美しいとの評判だ。
で、これがそうかな?
う~ん・・・ -
伽藍の中にある経蔵は、三方がだまし扉で、本物の扉は一箇所だけ。
これがそのだまし扉。
で、これにどんな意味があるんだろう。
素人には、分かったようで分からないことだらけ。 -
2001年、上智大学の調査団が、この遺跡の地中から仏像の首と胴体を274体も発掘。
仏教とフィンズー教の対立があったことを、大発見。
研究は今も続いているらしい。
アンコール遺跡の研究は、多くの国の援助で今も行われている。
過去の歴史の中から、人の幸せとは何か・・・
そんなことが分かってくるといいな・・・ -
バンテアイクデイの正面には、砂岩でできた大きなテラスと、巨大な貯水地が拡がっています。
その前に立って深呼吸。
スラ スラン 史跡・遺跡
-
かって池の中央には塔があり、そこて王が瞑想したと伝えられていて、このテラスでは、王が沐浴したということだ。
そんな訳でこのテラスと池に、『スラスラン遺跡』の名前が付けられている。 -
今日の計画は全て終了。
アンコール遺跡巡りは、これでおしまいです。
明日はメコン沿いにあるコンポンチャムの町に移動。
まだ見ぬ場所を訪れる嬉しさと、遺跡への名残惜しさが同居しています。 -
帰りはアンコールワットの外堀沿いを走り、
-
静かに水をたたえている堀の姿を、頭の中にインプット。
またいつか、この地に来ることはあるだろうか・・?
アンコールワットの中央祠堂の姿を探したが、森に隠れてここからは見えませんでした。 -
ゲストハウスに戻ると、トゥクトゥクのドライバーさんの奥さんが、ニコニコ顔で迎えてくれた。
お母さんと二人でレストランを切り盛りしている、愛嬌のある女性です。タ ソム ゲストハウス & ツアー サービス ホテル
-
玄関先には、いつもの人が居座っています。
名前はSakiさん。
日本からの電話やメールはこの人が引き受け、オーナー家族にとっては、なくてはならない人物だ。
控えめで、無駄口を叩かず、質素な生活を心がけています。
どんな人生を送ってきたんだろう・・・と、興味のつきない老人です。 -
レストランのこの席には、やっぱり同じ顔。
後日知ったことは、元大学の先生で、れっきとしたインテリです。
日本の家は売ってしまい、暖かいカンボジアで一人暮らしをしていると言います。
静かな方と思ったら、かなりの話好きで、話し出すと止まりません。
でもその話し方には品があり、温厚な人の良さが見え隠れしています。
海外生活で役に立つことを、たくさん教えてくれました。 -
番頭のSさんは、いつものチェアで居眠り中。
長期滞在の方々は、何もしないでぼんやりしいることが得意です。
海外生活に憧れた時期もありましたが、果たしてこんな生活が、私にできるのか・・?
どうもあやしくなってきました。 -
突然雨が降ってきた。
この時期には珍しいスコールだという。
この雨では、角界ファンKさんと一緒に鍋料理に出掛けるのは、ちょっと無理か。
雨を眺めていると、新しいお客さんに出会いました。
撮影は拒否されたので、画像はありませんが、40代くらいの張り切りボーイ。
ラタニキリの町で4~5日間過ごしてきたと言って、市場の様子やら、路地の様子を撮影した動画を、延々と見せてくれます。
「何にもない町、何にもしない過ごし方、それがいいんだ!」
そうは言うものの、激しい自己主張、厳しい社会への批判、驚くほどの海外情報の知識・・・・
ほのぼのとしたバックパッカーとは見えません。
現在クメール語を勉強中とも言います。
以前にネットで叩かれたことがあるようで、人との距離を置いていますが、変り者の人の話は面白い。 -
奥に入っていくと、薄暗い台所でお手伝いさんが夕食作りに奮闘中。
角界ファンKさんによれば、片田舎の親から口減らし同然で家から出され、ここに置いてもらっているとか・・・
食べるものと寝る場所を提供されてはいるものの、わずかな給料で働いているらしい。
朝も早くからいそいそと動き回っているが、無口で笑顔の少ない娘さんだ。 -
何か、動いた・・・!
-
台所(雑庫のようにも見えるが)に、ウサギが一匹。
-
ゲージの中には赤ちゃんウサギもいるではないか。
「一匹だけ・・?」
と聞くと、一匹だけだと言う。
ほかの赤ちゃんは死んでしまったのかな? -
タケオ・ゲストハウスのことが知りたくて、みなさんに声をかけて回ります。
この女性は、オーナーの次女のラッチャニーさん。
長女のお姉さんは病死してしまったので、このゲストハウスの後継者。
28歳になるがまだ独身で、婿さんを探している。
「ここにやって来る、日本人はどうなの?」
と聞くと、まんざらでもないらしい。 -
長女を亡くしてからのノムさんは元気がなく、病気がちで、笑顔が少なくなったといいます。
大学の先生いわく。
「このゲストハウス、今日まで続けられてきた、というだけで立派なものだ。」
「地価の上昇は半端じゃない。周りの土地は次々に売られていって・・・」
「ここもその運命。もうじき、終わりなんじゃないかな?」
私といえば、気心の知れた人たちも増え、居心地の良くなっていくタケオゲストハウスには、もっと頑張ってもらわないと・・・
そんな思いも強くなっていきます。 -
雨はどうにか止んだけど、鍋料理には行けそうになく、ゲストハウスの親子丼を食べてみることにしました。
この日は食材不足で出来ない料理が多かったけど、親子丼はできるらしい。
食材が足りないなんて、やはりこのゲストハウスは寂れていくのかな・・・
と思いつつ、タケオ自慢の親子丼をつつくのでした。
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この旅行記へのコメント (2)
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- trat baldさん 2017/02/12 18:03:17
- motogenさんは心優しくて泣かれると逃げ切れないタイプね。
- 旅と言う行動は同じでも長期滞在(特に営利を目的にしない一箇所)と見聞を広める旅行は観光地で有る無しにかかわらず異質なものだと思います。
人にはそれぞれの感性が有ります、人生観や死生感のみならず価値観や身体が感じる五感、第六感と呼ばれるヒラメキや喜怒哀楽などの感情が人の心を支配して生き方を左右させるでしょう。
motogenさんはmotogenさんらしくが一番だし記事からも人なりが滲み出ていると思います、何より一緒してくれる奥さんが居るだけで心強いでしょ(^o^)
- motogenさん からの返信 2017/02/12 19:07:09
- RE: motogenさんは心優しくて泣かれると逃げ切れないタイプね。
- いつも、ありがとうございます。
私が苦手なのは、世間話。
「あの人は、あの人の親類で・・・その子供は、あの学校を出ていて、どうのこうの・・・」
「あの家の嫁さんは、姑と折り合いが悪く・・・こんなことを言ったり、あんなことをしたり・・・」
「あの家のお墓は、いつも綺麗な花が・・・しかしあっちの家のお墓は・・・あれじゃ先祖は・・・」
などの話を聞かされても、人間関係に興味が薄い私は、頭がこんがらがってしまうだけで、考えるのも面倒になり、すぐに席を立ってしまいがち。
「あんたは、みんなから変り者だと思われているんだよ。みんなの話を聞かないし・・・話の中に入ってこないし・・・」
と女房から小言を言われています。
海外はそんなしがらみや、世間話がなく、聞くのも見るのも新鮮なものばかり。
変り者は、変り者が好きなのですね。
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