黒い森とアルザス・シュヴァーベン地方の旅⑬1984年1月：かつてのフランス・アルザス旅行

2015/07/14 - 2015/07/28

“ドイツ　黒い森とアルザス・シュヴァーベン地方の旅”　
オーデンの森・黒い森・バーデンワイン街道（カイザーシュトゥール）・仏アルザス地方（コルマール・シュトラースブルク・アルザスワイン街道）・シュヴァーベン地方の古城群・フランクフルト近郊のタウヌス・懐かしのデュッセルドルフ。

期間　：　2015年7月14日（火）～7月28日（火）15日間の旅

参考：2015年”黒い森とアルザス・シュヴァーベン地方の旅”
http://4travel.jp/travelogue/11027937

第五日：7月18日(土)　 晴　25.5℃～31℃　 69ｋｍ
フランス・Strassburgシュトラースブルク＝＞E52（Appenweierアッペンバイヤー）・B28　30km Oberkirchオーバーキルヒ・Romatik Hotel Zur Oberen Lindeロマンチックホテル　オーベレ・リンデ

写真はシュトラースブルク1984年1月、焼き甘栗購入。

エリア フランス

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 一人あたり費用: 30万円 - 50万円
• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: ルフトハンザドイツ航空 ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

＊15時45分にシュトラースブルクの駐車場を出て、ドイツに向かう。
帰りはドイツの道標がすぐに目に付き、うまくラインの橋を渡って、オーバーキルヒに戻れた。ロマンチックホテル　オーベレ・リンデには16：30に到着。

少々休憩とベッドに横たわったら、2時間があっという間に過ぎた。
今夜は昨夜の雨で空気も涼しくなり、レストランはテラスをやめて、メインレストランにした。

≪夕食：ロマンチックホテル　オーベレ・リンデのメインレストランで≫
19：30〜21：30　　Euro66.6＋チップ3.4＝70（9,627円）

子連れの2家族を始め、他のお客は皆、テラスレストランを選んだようだ。
私共だけが座るメインレストランは開けてある窓から涼しげな風が入り、静かなものだ。

写真はメインレストラン

飲み物：
シェリー　Tio Pepe　Euro4.8x2=9.6　、水Still0.5L　Euro3.8　、ワインも今週のお薦めの白・辛口2014年Rivaner・Oberkirch 0.25L　Euro6　合計Euro19.4

3品料理：
二人とも今週のおすすめ料理から同じものを選んだ。
スープ（Euro4.8x2）、メイン（Euro13.8x2）、デザート（Euro5x2）合計Euro47.2

シェフのご挨拶：
ストローで吸う甘酸っぱいイチゴ色のジュース、小さなスプーンに載せた家禽の白黒の胡麻でまぶしたテリーヌ、昨日と同じものだった！

スープ：
野菜のこま切れとセモリナ粉の小ボール入り、鶏肉のコンソメ。

写真はスープ

メイン：

Kalssiker古典的と称した豚肉のシュニッツェル料理、サラダとポンフリッツ（フライドポテト）添え。　

ドイツの旅に出れば、一度は食べたいものです。

写真は心持小さく感じる私のシュニッツェル料理

写真は心持大きく感じる家内のシュニッツェル料理

デザート：
自家製のアイスクリームと球形のシャーベット。

XXX


写真はデザート

写真は庭園の角にあるベンチで仕事の終わったスタッフが、打ち合わせをしながら、賄い食を食べていた。

明日から、バーデンワイン街道の中でももっとも銘酒を産する地域Kaiserstuhlカイザーシュトゥール（皇帝の椅子）巡りをします。
その後、ライン川を再び渡り、フランスのコルマールを訪れる。
コルマールと言えば、31年前となるアルザスの旅を想い出します。

≪1983年12月～1984年1月：かつてのフランス・アルザス旅行≫

かつてドイツ駐在中に訪れたパリから、走ったことが無かったナンシーを経由し、アルザスに抜けた事もあります。

また、一番記憶に残るのは1983年12月30日早朝に駐在していたDuesseldorfデュッセルドルフをスタートし、アルザス地方を巡った旅でしょう。

この日は途中、Karlsruheカールスルーエ近郊の古城ホテルに一泊した。

①Schloss Augustenburgアウグステンブルク城
D-76229　Karlsruhe-Groetgigen　、Kirchstrasse20
全23室。

カールスルーエ近郊の東10kmにある。
1670～90年にかけて、Markgraefin　Augusta Mariaアウグスト・マリア方伯妃が建てた。
城は1972～79年に改装され、その後、古城ホテル・レストランを開業した。

尚、今調べてみると、2014年の夏から、Haus Edelberg Senioren-Zentren老人福祉施設となっていて、昔の面影はない。
http://haus-edelberg.de/

写真はアウグステンブルク城で：左上は夕食、右上は翌朝の朝食、
左下は塔の壁面に城の由来が書かれていた。右下は出発の朝、ホテル前で。

1983年の大みそかの朝、Freiburgフライブルクに向かい、午前中にフライブルク観光をして、ライン川をこえてフランスに入った。

写真はフライブルク：上の左右は今年最後になる大聖堂前の朝市、左下は市庁舎広場で、右下は楽しい音楽が道行く人の足を停めていた。

アルザスはドイツ領であったこともあり、ボーヌ山地のこちら側はドイツの香りがいっぱいです。

Colmarコルマールでもドイツ語が通じ、フライブルクからライン川を渡れば、すぐの距離（40kmほど）ですから、行きやすい場所なのです。

写真は左上はフライブルクのマルチンの門、右上はコルマールの木組みの街並み、左下は同・見事な看板、右下は同・Kopfhaus（1609年）たくさんの頭（顔）が付いた建物。

②Hotel Mercure Colmar Centre ・Champ de Mars
ホテル デュ シャン ドゥ マルス
F-68000 COLMAR ? FRANCE　、2 avenue de la Marne
http://www.mercure.com/gb/hotel-1225-mercure-colmar-centre-champ-de-mars-hotel/index.shtml

4星、全75室。大みそかから新年2日まで二泊したのは、旧市街の中心部・シャン・ド・マルス公園のそばにあるモダンなホテルでした。
美しい「プチット・ヴニーズ（小ヴェニス）」地区、グリューネヴァルトの傑作「Isenheimer Altarイーゼンハイムの祭壇画」のあるウンターリンデン美術館、NYの自由の女神像の原作者バルトルディ美術館も近くにあり、便利なホテルです。

写真は左上はホテル前の元旦の朝・・・楽隊の新年の挨拶回りのようです。
右上は旧市街の通りを先に行くと有名な「プチット・ヴニーズ（小ヴェニス）」にでる。
左下はウンターリンデン美術館の入口です。大みそかの日も開館中で見ることが出来た。
右下は旧市街の15世紀の木組みの家並み。

1月1日はコルマール見物や、ここを起点にアルザスワイン街道巡りをしました。
この日はワイン街道のブドウ畑にもうっすらと霜が降りていました。

Husserenユスランの高台（海抜390m）に3つの古城の城址（12世紀：写真参照）がある。そこはコルマールから凡そ7kmの距離にあり、車でふもとまで行き、そこから城址まで2kmの道を歩いて登った。
家内などは着ていたオーバーが邪魔になるほど、熱くなり久しぶりの運動になったようだ。私は革靴だったので歩くのに疲れたが、家族一緒に城址から見たアルザスの景観は爽快で、天気に恵まれて素晴らしかった。

下山は上ってきた道を脚力自慢の家内と長女が競争で走り下り、7分で下ったとか。亀の私と次女はゆっくり下りましたけど。

写真の左上はブドウ畑の傍から城址をバックに撮りました。

写真の中の車は2度目の駐在で購入したメルセデス230（2300?）オートマチック（D-EP195）です。
三番手の中古車を地元紙のドイツ人個人の“車売りたしの欄”で見つけて、現金を持参して、個人宅に車に詳しい同僚と伺い、購入しました。
メルセデスは67,000kmを走ったもので、売り手の言い値はDM12,000でした。持参した現金で支払いをすることにしたので、結果はDM1,000を値引きしてくれて、DM11,000（約110万円）で購入できました。

この車は113,000kmまで走り、帰国時に日本人倶楽部で某メーカーの駐在員にDM8,500で売れました。3年2ヶ月で46,000km走った計算ですが、メルセデスはさすがに中古価格が落ちないと、とてもは感心したものです。

当時のメルセデスは今のコンパクトなタイプでなかったので、存在感はありました。その分、車体も重く、ドアを閉める音はしっかりとした重い音をさせ、日本車の高級車にない感じでした。特に高速走行には安定性がありました。
・・・が、燃費はかかりました。

その後はKaysersbergカイゼルスベルグ、Turckheimテュルクアイム、Riquerwihrリグヴィルと見て回った。

新年早々という事なのでしょう、観光客も住民も少なく、ひっそりとした町村が続きました。

年末から元旦は素晴らしい快晴に恵まれ、気分はとても良いものでした。

写真は左上はHusserenユスランの村で見かけたきれいな看板、
右上はKaysersbergカイゼルスベルグの旧市街にある橋上、
左下はカイゼルスベルグの古城の城址、
右下は同・旧市街の木組みの家並み、切妻の建物がとても良い。

写真は左上・Turckheimテュルクアイムの市城門、
上中央・Riquewihrリグヴィルにある木組みの塔が印象に残った。
右上・リグヴィルの市城門（13世紀）、
右下・リグヴィルの木組みの家並み、
左下・Ammerschwihrアマーシュヴィールに向かう途中で、木立の中にカイゼルスベルグの城址が見えた。

古城好きなので、CHATEAU DU HAUT- KOENIGSBOURGオー・クニグスブール城の山上の巨大な城塞が興味あったのだが、残念なのはクニグスブール城塞がクリスマスから元旦まで休館になっていて、内部を見ることが出来なかったのだ。
（2015年7月、漸く城塞内を見ることが出来た。）

写真は左上がクニグスブール城塞、残る3つの写真はコルマールの旧市街です。
思えば、30年以上の前のコルマールと、2015年のコルマールは冬と夏の季節の違いはあるものの今は実にきれいな観光地に変わっています。

下の真ん中の写真右手に今回宿泊した「プチット・ヴニーズ（小ヴェニス）」と呼ばれる地区にあるホテルRomatik Hotel　Le Mare’chalロマンチックホテル　ル・マレシャルが少し見えていますが、今の人気あるスポット、ホテルの様子がありませんね。

「プチット・ヴニーズ（小ヴェニス）」はほんとに小さな一角ですが、今はその景観の美しさで観光の目玉になっている。

2日はアルザスワイン街道を北上し、Dombachダンバック、Molsheimモルスアイム、Barrバールを巡り、そしてStrasbourgストラスブールを訪れます。

写真は左上がMolsheimモルスアイムの郷土博物館、
上中央が中世の雰囲気が残るDombachダンバックの市庁舎（16世紀）、
右上がBarrバールの市庁舎（17世紀）、
下の2つはStrasbourgストラスブールのイル川沿いの家並み、
運河とセント・ポール教会。

③Inter-Hotel Le Bristol インターホテル ル ブリストル
F- 67000 Strasbourg? FRANCE　、4-5 Place de la Gare
http://www.inter-hotel.com/hotel/alsace/strasbourg/le-bristol

3星・全39室。ファミリー向けホテルで、ストラスブールの中心部に位置する。Ponts Couverts カヴァード橋から 0.7 km。
かつてHotel Mapotel-Bristolと称した。

シュトラースブルクの町で食べた焼き栗はアツアツで美味しかった。

写真はStrasbourgストラスブールの旧市街のプティット・フランス（Petite France 小フランス）ですが、世界遺産に登録は1988年ですから、当時の様子はこの程度でした。

2日の夕食は木組みのレストランLa Maison Kammerzellラ・メゾン・カメルゼル邸で頂きました。

素敵な個室で、頂いた夕食は正月の特別料理だったのか、名物料理を食べたのか、記憶に残っていません。
当時（39歳）のアルバムを見たのですが、メニューも残っておらず、写真も料理を写したものが無いので、残念ながら分かりませんでした。

写真は上2つはラ・メゾン・カメルゼル邸での夕食、
左下は大聖堂前でカメルゼル邸をバックに娘たちと、
右下は夕食のらせん状の階段で家内と娘たち。

3日の朝にシュトラースブルクを発ち、シュパーゲル（白アスパラガス）で知られるSchloss Schwetzingenシュベッツインゲン城に寄ってから、デュッセルドルフに帰ったのです。

http://www.schloss-schwetzingen.de/start/

写真はSchloss Schwetzingenシュベッツインゲン城と庭園：
左上は宮殿をバックに娘たち、
右上は庭園内にあるモスクをバックに私共、
左下は寺院で娘たち、
右下は偶々見つけた樹上の子リス・・・暗くて見にくいです。

XXX

2007年にはバーデンワイン街道：Kaiserstuhlカイザーシュトゥール・皇帝の椅子周辺巡りをしましたから、アルザス近くまで行ったのですが、其の内にまたと思って、アルザス再訪には行きませんでした・・・。

写真は2012年の春の旅で再訪したシュパーゲル（白アスパラガス）で知られる Schwetzingenシュベッツインゲン

宮殿広場にはシュパーゲルを商うSpargelfrauシュパーゲル小母さんの銅像がありました。

“プファルツ地方の小ヴェルサイユ”と称される宮殿（かつてのWasserburg水城）である。

1350年、ライン宮中伯ルドルフ2世が居城とした。三十年戦争およびプファルツ継承戦争で、この城は破壊された（1689年）が、プファルツ選帝侯ヨハン・ヴィルヘルムと、その後継者によって再建された。

1720年にカール3世フィリップはハイデルベルクから一時的にシュヴェツィンゲンに宮廷を移し、1742年からは夏の宮殿として、増築がなされた。
1750年にプファルツ選帝侯Kurfuersten Karl Theodorカール・テオドールにより、城の広大な庭園72 haを含む“新しい都市”の設計がなされ、建設が行われた。
1752年には城内劇場（500席のRokokotheaterロココ劇場）がオープンした。
1777年にプファルツ選帝侯からバイエルン選帝侯になると、カール・テオドールは1778年に宮廷をミュンヘンに移し、シュヴェツィンゲン宮殿は長く捨て置かれた。

1937年にロココ劇場の修復が行われ、1952年に漸く、ここを舞台に “Schwetzinger Festspieleシュヴェツィンゲン音楽祭（南西ドイツ放送の主催；毎年5月中旬〜6月）”が創設された。今年で60周年を迎え、国際的に知られた音楽祭の一つになっている。
ロココ劇場は宮殿に向かって左手にあり、人だかりが見える。2012年は4月27日〜6月16日の間に開催されて、この日のプログラムは“モーツアルトの一日”とあった。
http://www.swr.de/swr2/festivals/schwetzinger-festspiele/

写真はSchloss Schwetzingenシュベッツインゲン城をバックに。

写真はSchloss Schwetzingenシュベッツインゲン城と庭園。

ご参考：
≪白いSpargelシュパーゲル（白アスパラガス）を“白い金”と呼んだ≫

中世の時代にあって、塩は“白い黄金”と呼ばれ、大変貴重なものとして、交易の主要な品となった。ドイツ北部のハンザ自由都市に繋がる“Salzstrasse・塩の道”という交易ルートが町々を結び、塩の生産地であったLueneburgなどは大変隆盛を誇ったと云う。

18世紀のドイツでは白いSpargelシュパーゲル（白アスパラガス）を“白い金”と呼び、王侯貴族の食べ物であったそうだ。その歴史は古く紀元前2000年に遡ると云う。因みにアスパラガスはラテン語から来ているそうで、エジプト、ギリシャ、ローマと言った時代からの野菜である。中世には薬用効果の高い、特に足の“痛風”には良い野菜として尊重され、痛風持ちの仏・太陽王ルイ14世も好んで食した事から、“王の野菜”とも称された。
（尚、現代では、アスパラギン酸は栄養ドリンクにも含まれ。疲労回復、滋養強壮に効果があるとされる。また、穂先に含まれるルチンは血行を良くし、高血圧、動脈硬化予防にも良いと言われている。）

1700年代になって、ハイデルベルグとマンハイムを本拠としたプファルツ選帝候の夏の離宮Schloss Schwetzingenシュヴェツィンゲン宮殿に於いて、シュパーゲルを栽培し、王侯貴族に提供したとされている。

一般市民の間で食されるようになるのは19世紀も中頃になってからだと云う。
（2009.06.07.完）

この旅行記へのコメント （2）

• ハッピーねこさん 2025/11/25 10:48:24

  3つのお城

  jijidarumaさん、おはようございます。
  いつも私の拙い旅行記にお越し下さりありがとうございます。
  なつかしいアルザスの旅にお邪魔しました。
  
  私もアルザスは大好きで、過去に何度か旅しました。
  フライブルクからライン川を越えてコルマールへ、とてもいいコースですよね。
  私はフライブルクから日帰りで出かけ、帰りはライン川の橋のたもとでバスを降り、ブライザッハへ徒歩で国境越えをしたのがいい思い出です。
  
  山の上の３つの古城、私はいつも列車から眺めるのみでしたが、ご家族であそこまで行かれたのですね！うらやましいです。
  振り返ってみますと最後にアルザスを訪ねてから丸10年が経っていました。
  また旅できる日を夢みて♪（止まらない円安がどうにかなりませんと難しいですが。）
  
  寒くなりましたのでご自愛のほど。
  
  ハッピーねこ拝

  jijidarumaさん からの返信 2025/11/25 18:14:16

  Re: 3つのお城

  ハッピーねこさん、
  今晩は。古い古い旅行記にコメント頂き恐縮です。
  
  アルザスは何となく、私共には身近な地域で、今はなかなかドイツ語も通じなくなっているかもしれませんが、当時は全く問題なかったですね。
  フライブルクからちょっとライン川を渡れば、もうアルザスの地ですからドイツ好きにも行きやすい地方でしたね。
  ブライザッハの名も懐かしい！
  
  ユスランの山上の古城、もう城址ですけど、アルザスの平原から見ると、絵になります。この時思いきって訪ねて正解でした。
  
  話は変わりますが、11月後半ともなると、シュトレン、レープクーヘンが懐かしく、昨日、楽天ショッピングで購入しました。
  円安が続き、値段が上っていたのは残念でした。
  
  それではまた。
  jijidaruma