2014/03/18 - 2014/03/23
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旅人のくまさんさん
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カンボジアの次の世界文化遺産候補とされる、サンボー・プレイ・クックの見学です。プノンペンからはかなりの道のりでした。未舗装部分が多く、難儀しました。
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イチオシ
バイキング方式の今朝の食事です。パンを3種類、ハム類と野菜類です。朝食はこれで十分です。
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イチオシ
今朝の果物は3種類を選択しました。スイカ、ドラゴン・フルーツとランブータンです。レイシに似た味のランブータンが右上です。
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プノンペンで2泊したホテルを、荷物を纏めて出発し、サンボー・プレイ・クックの見学に向かいました。この辺りはまだ首都のプノンペンの市街光景です。
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暫くは、サンボー・プレイ・クックの見学に向かうバスの中からの車窓光景の紹介になります。プノンペン市内の公共施設らしい白い建物の光景です。旗が立っていました。
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昨日のプノンペン市街の見学で紹介しましたが、カンボジアの行政、文化、経済の中心地で、『東洋のパリ』と謳われたフランス植民地時代の美しい街並みが残っていました。その街並みともお別れです。
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次第にプノンペンの市街違いの光景になって来ましたが、この辺りはまだ、新しいビルが立ち並ぶ新市街の光景です。ビルが新しいのではなく、大きな看板が新しいのかも知れません。
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高速道か、電車線路の光かとの交差箇所の光景です。高速道路の方のようでした。この辺りを境に、プノンペン市街とはお別れになりそうです。
(追記) カンボジアの鉄道は、590.9km全区間が非電化単線(2009年時点)です。北線および南線の二つの路線がありますが、輸送量は減少しているようです。 -
高架を潜ったその先にも高架がありました。鉄道の給電用の電線路が見えませんでしたから、やはり道路のようでした。単車でプノンペン市街に通勤するらしい人達の群れとすれ違いました。
(追記)カンボジア内戦で線路は荒廃し、書類上は蒸気機関車が1両、ディーゼル機関車が19両、客車が20両、貨車が210両在籍しているようです。(2009年時点) -
サンボー・プレイ・クックの遺跡に向かう車窓観光をしながら、カンボジアの世界遺産のことについて紹介します。現在登録されているのは、
①アンコール(1992年)
②プレアヴィヒア寺院(2008年)
の二つだけです。三つ目の世界遺産として期待されているのが、サンボー・プレイ・クックです。 -
最初に、1992年に世界文化遺産に登録された『アンコール』の簡単な紹介です。今回の旅行でも見学の予定です。
アンコール遺跡は、カンボジアの北西部、トンレサップ湖北岸のシェムリアップの北側に位置するクメール王朝時代の遺跡群です。現在のカンボジア王国の淵源となったクメール王朝の首都の跡であり、9世紀頃から数々の城塞と寺院の建設が開始されました。 -
アンコール遺跡の紹介の続きです。アンコール遺跡の中心施設となるのが、アンコールワット(1113〜1145年頃)とアンコールトム(12世紀末〜13世紀初頭)です。アンコール・ワットは、スーリヤヴァルマン2世建立のヒンドゥー教寺院で、ヴィシュヌを祀ります。アンコール・トムは、ジャヤーヴァルマン7世が建立した仏教寺院で、観音菩薩を祀ります。
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アンコール遺跡の紹介の続きです。アンコール遺跡は8区域に分けられ、広大なアンコール・トムは、その中に10の遺跡があります。8区域に残された主要な遺跡と数は次の通りです。
①中心部(アンコール・トム、アンコール・ワットをはじめ8箇所)
②東部(プレ・ループ、タ・プロームはじめ8箇所)
③北東部(クオル・コーはじめ3箇所) -
④ 北東部郊外(ベンメリアはじめ4箇所)
⑤ 北部(プリヤ・カーンの1箇所)
⑥ 西部(西バライはじめ3箇所)
⑦ 南部郊外(プノン・クロムはじめ2箇所)
⑧ 南東部郊外(プリヤ・コーはじめ2箇所)
以上です。なお、登録から2004年までは、危機遺産に登録されていました。 -
先に紹介した、広大なアンコール・トム内の10カ所の遺跡の紹介です。
① アンコール・トム(仏教遺跡:観音菩薩)
② バイヨン (仏教遺跡:観音菩薩)
③ 象のテラス(仏教遺跡:観音菩薩)
④ ライ王のテラス(仏教遺跡:観音菩薩)
⑤ ピミアナカス(ヒンドゥー教)
⑥ プラサット・スゥル・プラット(仏教遺跡) -
⑦ クリアン(ヒンドゥー教遺跡)
⑧ バプーオン(ヒンドゥー教遺跡、15世紀以降仏教遺跡)
⑨ プリア・パリライ(仏教遺跡)
⑩ プリア・ピトゥ(ヒンドゥー教遺跡:シヴァ神)
以上です。 -
次に、2008年の世界文化遺産に登録された、プレアヴィヒア寺院の紹介です。この寺院は、カンボジアとタイ王国国境にあるダンレク山地内のカンボジア王国領内(プレアヴィヒア州)に位置するヒンドゥー教寺院です。9世紀末にクメール人によって建設され、11世紀に増築されたとされます。タイ側の呼称は、プラーサート・プラウィハーンです。
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プレアヴィヒア寺院の紹介の続きです。ダンレク山地の海抜625メートルの断崖の頂上にあり、眼下に眺望が開けているようです。アンコール・ワットからは、北東120キロに位置します。現在は、タイ王国側からの見学は、治安対策のために道路封鎖されているようです。
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カンボジア王国で、三番目の世界遺産候補とされるサンボー・プレイ・クックの遺跡についても簡単に紹介しておきます。7世紀初頭に、前アンコール時代の首都に建造され、大きな三つの遺跡群のプラサット・サンボー、プラサット・タオ、プラサット、イエイ・ポアンとその周囲に散在する150を超える遺跡からなります。八角形の詞堂と「空中宮殿」と呼ばれる彫刻が有名です。
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イチオシ
寺院らしい建物光景です。カンボジアの国教は大乗仏教ですが、この寺院のイメージは、イスラム教のモスクのように見えます。カンボジアの総人口の約4%がチャム人を主としたムスリムとされます。プノンペンの北東124キロ程にチャム人が多く住む都市、コンポンチャムがありますから、モスクの可能性が高いようです。
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インフラ整備があまり進んでいないように見えた、プノンペン郊外の光景です。ホテルを出発して2時間20分ほど経ちましたから、プノンペン郊外とは呼べない区域になったかもしれません。
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地名が分かりませんので、とりあえずプノンペン郊外と呼ぶことにします。この辺りには製材所が立ち並んでいました。
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日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行っている、ジャイカ(JICA)関連の報告書からのカンボジアの森林資源と製材業の紹介です。引用したのは、『海外の森林と林業(2011年)』です。
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プノンペンのホテルを出発して、2時間半ほど走行した付近の街路光景です。製材関係の工場などが並んでいました。カンボジアのリンリン資源の一つが、海に面したコッコン州などのマングローブ林です。違法伐採で壊滅状態になりましたが、2000年頃から実生植栽して、再生が進んでいるようです。
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こちらも製材工場です。濃い茶色の木肌が多いようでした。ベトナムと国境を接したカンボジア中東部のモンドルキリ州は、カンボジア国内で最も広大で、最も人口希薄な州です。この州の高原では、メルクシマツの造林が行われています。中国の会社や、森林局が植えた造林地です。植栽目的は、製材用の他、松脂の採取とされます。
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モスクらしい寺院の時に、少しだけ紹介した、カンボジアのイスラム教徒、ムスリムの話題の続きです。カンボジアにイスラム教がもたらされたのは、13世紀後半から14世紀以降とされます。マレー系チャム族のチャンパ王国(192〜1832年)との交易がきっかけとされます。チャンパ王国は、ベトナム中部地方に存在したオーストロネシア語族を中心とした王国です。
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インド文化を受容したチャンパ王国では、レンガ造りのヒンドゥー寺院や仏教寺院が建立されました。その一部は、世界文化遺産のミーソン聖域などに残されました。チャム族は13世紀頃からイスラム教を受容しましたが、15世紀後半には、ベトナム北部の大越の南下により、チャンパ王国は衰微しました。チャム族は、現在はベトナムやカンボジアの少数民族として存続しています。
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インフラ整備のために用意されたコンクリート管のようです。かなり大きそうですから、下水用でしょうか。人家が少ないようですから、雨水処理が主目的かもしれません。次に紹介するのは、ポルポト時代のムスリム、チャム族の苦難の歴史です。ポルポト時代は、1975年から1985年までの暗黒時代です。
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サンボー・プレイ・クックの遺跡に向かう、赤土の荒野の光景が続きます。チャム族のムスリムは、伝統派と正統派に分かれ、チャム族同士の紛争が起こりました。伝統派は、アッラーを全知全能の神としているものの、ムスリム以前の伝統や儀式を守り、他の非イスラム的慣行も認めているムスリムです。伝統派はメッカへの巡礼や厳格な礼拝には距離を置くものの、イスラム教の祭や儀式は行います。
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一方、正統派は、14世紀から15世紀にかけてカンボジアに移住してきたジャワ人やマレー人との混血とされ、マレー系住民と近しい関係の人達です。マレー系の習慣や家族形態を取り入れ、マレー語を話す者も多いとされます。メッカへの巡礼を行い、イスラム教の国際会議にも出席します。
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チャム族の情報によれば、132あったモスクがクメール・ルージュ政権下で破却され、他の多くのモスクが非イスラム化されたとします。また、ムスリムの高僧は国内に分散させられ、かつて113人いたチャム族の高位聖職者のうち、クメール・ルージュ時代を生き延びたのは20人しかいなかったとされます。現在の憲法では、イスラム教も他の宗教と同様、信教の自由が与えられています。
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