2014/02/22 - 2014/02/22
73位(同エリア121件中)
まりも母さん
下妻 建築士とまわるまちなみ探検 2 レトロ建物探し
http://4travel.jp/travelogue/10862419
の続きです。
予定では、まちなみ探検は10時半〜12時半でしたが、
すでに12時も過ぎています。
見どころ多くて、ゆっくり見ていられない位 時間は押していますが、
次の場所は、本日最大の見所の場所です。
事前に配られたマップ裏側の紹介写真から、けっこう痛みが進んでいるかもしれないな・・・と
私自身は期待やや薄く感じていたのですが、
1階から2階内部を見せて頂いた屋敷は、かなり見どころのある建物でした。
時間は押していたけど、皆さんじっくり見ていましたよ。
そして、そこからは、ややマキを入れて、残りの建物を見学します。
お寺に戻って、お弁当を食べ、その後はグループごとに探検の成果をまとめます。
午後からは、再び、本堂に集まり皆で発表会です。
地元にお住まいで参加された方からは、貴重な昔の話を聞けたり、
アドバイザーの先生方からの、発表に対するコメントも。
9時過ぎに集合してから、午後4時過ぎまで一日有意義に参加する事ができました。
”ビンフォルド邸”の見学からワークショップ終了までをこの旅行記に記載致します。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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-
狭い道を入った先にこの建物がありました。
”ビンフォルド邸”
アメリカ人宣教師ビンフォルド夫妻が下妻へやってきたのは大正11年(1922)
翌年大正13年(1923)に建てられました。
まだ、はっきりとはしていませんが、W・M ヴォーリースの設計と言われています。 -
敷地の入り口には夫妻への敬慕の碑がありました。
二人は、この家に住み、ここを拠点に布教活動を行い、
昭和2年(1927)私立幼稚園 小友幼稚園を設立しました。(現在も邸の近くにある幼稚園です) -
ピンクの壁に緑の窓枠。
ペンキははがれかけていますが、きれいに塗りなおされたら、すばらしい建物になりそうな感じです。 -
屋根が四角い、トタンか鉄板葺きです。建物の形状も複雑なかたちです。
-
今日は、特別に内部も見学ができます。
入り口には、ウェルカムボードも立てられていました。
中に上がって、見せて頂きます。 -
玄関のドアは昔の日本家屋のような引き戸。
外国人の設計だと思われる建物ですが、案外普通の和っぽい所もあります。
もしかしたら、質素な宣教師住宅なので、地元の人が来やすいエントランスを狙ったのかもしれません。
豪華な、玄関ドアだったら、田舎の日本人には入りにくいでしょうからねぇ。 -
入り口の正面には階段。脇にベンチが置かれています。
-
玄関を入って、左側にある部屋です。
書物や椅子が沢山見えますが、
ここは信者さんたちが集う、布教の部屋だったのでは。
設計者と言われるW・M ヴォーリースも元々は伝道師として日本で活動した人物ですが、
そんな所につながりがあったのかもしれません。
ヴォーリースは、メンタームの近江兄弟社創立者で、国内で沢山の建物を手がけた事で知られる建築家ですから
本当に、ヴォーリース設計の建物であるならば、また、この建物の価値が高まりそうです。 -
中庭を囲んでコの字のような形をしているようです。
サッシに入れ替えられた窓もありますが、古いままの木枠の窓も多く残っています。 -
テーブルがいくつも置かれて、集会にでも使っているのかもしれないお部屋です。
壁に床の間のような造作があります。
この建物の中では広いお部屋のようです。 -
床の間っぽい部分です。
落とし掛けの竹は和の感じですが、垂れ壁のカットは洋風に見えます。 -
縁側のように通りに面したガラス窓の大きな部分。
カウチらしきベッドが置かれていました。 -
玄関を右に進んだ奥のリビングルームです。
このお部屋は、洋館の一室らしく、マントルピースもありますし、出窓もあります。
家具も洋風のものが置かれています。
このアングルからは、皆が写真を撮っていましたね。
家具も素敵、との声も多いお部屋です。 -
白っぽい煉瓦摘みの暖炉。
このお部屋は、リビング・ダイニングであったのだろうと思います。 -
隣のキッチンとの間に配膳用の小窓があります。
カウンター兼用のようなキャビネット、左右の本棚も昔のままのようです。 -
廊下への出口にネットの張られた、網戸がはまっていました。
網戸、この時代は一般家屋には無かったものですよねぇ。 -
キッチンです。
リビングに見えた、配膳小窓の反対側。
リビングの家具は、こげ茶色のやや重厚感のあるものでしたが、
キッチンのキャビネット類は作りつけらしい、シンプルな意匠。 -
壁にハンドルがついていますが、見学の際はなんだか気がつかなかった・・・。
天窓とかあったかな?? -
洗面所です。
この隣がお風呂。
宣教師夫妻の家なので、豪華な設備はありません。 -
お風呂は長く使われていないと思いますが、浴槽はそのまま、使っていない椅子置き場になっていました。
-
二階への階段
-
階段を上がった先に屋根裏部屋風の一角。
実はこの部屋の先にもう一部屋、使用人の部屋があったのです。
ドアが閉まっていて、中には入れませんでしたが、表から確認できました。
この小部屋は、物置っぽいようです。 -
2階には他に3部屋。
どちらもベッドルームのようです。
大きなベッドのあるお部屋。ゲストルームなのかもしれません。 -
そのお部屋には出窓。
表、玄関の右側2階に見えた窓になります。 -
2階真ん中のお部屋は小さめですが、ここにもベッドがありました。
天井の照明が和風です。 -
主寝室は2階の端です。
大きな窓からの眺望の良いお部屋。 -
ビンフォルド夫妻は、ここで、布教活動共に英語教室、エリザベス夫人のオルガンによる賛美歌指導、料理を振舞うなど、下妻の人々西洋文化の風を吹き入れたという事です。
-
すでに予定時間をオーバーしていますので、少しだけ近道をして進みます。
次は、光明寺の裏になるあたりですが、
”門井歯科医院”です。
門柱の表札からしてレトロ。 -
入り口の観音開きの扉の上には電話番号106号の札が。
私たちのグループ遅い時間の見学だったので、外から見ただけでしたが、
早くにここを訪れたグループは、内部も見学できたそうです。
発表会の時見せてもらった画像から、内部には古い診察台のある診察室がそのまま残っています。
見ただけで、奥歯が痛くなるようなその診察台は迫力満点。
昔の歯医者は痛かった〜。
これ、筑波大の先生も見逃したそうで、見たった、と話していましたよ。
また、治療室の天井は丸みのある変わった造りで、これは蜘蛛の巣を防ぐ為の工夫だそうです。
見たかったなぁ・・・。 -
入り口あたり、意匠はやっぱりアールデコスタイルだと思います。
すると、建築年代は1930年前後かな?
後で、資料を見ると、やはり昭和初期に建てられたものだそうです。
当初、歯科医師であった施主は日本式家屋での建築を希望したそうですが、
出入りの大工棟梁のたっての頼みで、洋館となったのだそうです。
外装の研ぎ出しモルタルは 細かい種石を混ぜたモルタルを上塗りし、それを研ぎ出して自然な素材感を出す工法で大変手間のかかる仕上げです。 -
お隣には和風の建物があります。こちらがお住まいの建物なのでしょう。
-
まちなみ探検の最後に寄ったのは、
”旧下妻役場 ”昭和12年(1937)
昭和44年に現庁舎ができるまで使われ、その後は栗山地区の公民館となっていました。
しかし、東日本大震災で、建物は被災し、その後修復されないまま、公民館としても使えなくなり、今後、解体されることに決まったそうです。 -
建物右側には、石蔵も見えました。
こちらも傷みがありそうです。 -
長く、市庁舎から公民館、と地元の方々に使われてきたこの建物、壊されてしまうのは残念です。
発表会の時、「ここに長男の死亡届を出したのが悲しいが、思い出される」と話して下さった男性がいらっしゃいました。
これは良い思い出では無いですけれど、中には出生届や結婚届けを出された方もいるでしょう。
建物の記憶は、色々な人々の人生の中にいろんな形で残されるのだなぁ、としみじみ思いましたよ。 -
初めに車を停めた駐車場から。(午前中に撮った写真です)
来た時、この建物は?と思ったのが”旧下妻役場”だったのですね。 -
窓はほとんど、サッシに替えられていますが、
ここだけ、古い木枠の窓。
煙突がでていますので、その関係で古いまま残されていたのでしょう。
隣の光明寺へ戻ります。 -
お昼のお弁当を食べて、グループごとに今日歩いて見つけたもの、感想、思った事などをそれぞれまとめます。
午後から本堂で発表会です。 -
撮ってきた写真をプロジェクターで写し、発表します。
短歌が得意な人が、それぞれの場所で詠んだものを混ぜての発表や
子供目線での発見など、それそれ時間いっぱいに使っての報告です。
最後にアドバイザーの先生からのまとめも聞きます。
市役所の方も参加され、また今回のワークショップはまちづくりのヒントにもなるであろう、その一歩という事です。
会はこれで解散です。
発表を聞いて、違うルートで歩いた方たちは、私たちとはまた違った建物も見ていたのでした。
メインの”六芳園”や”ビンフォルド邸”は同じですが、細かい所は違っていました。
その中で、興味深い建物があったので、
終了後ですが、ダンナと二人で、おさらい、として行ってみる事にしました。
この続きは
下妻 建築士とまわるまちなみ探検 番外編 あかりやとおさらい歩き
に続きます。
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