2014/02/22 - 2014/02/22
89位(同エリア121件中)
まりも母さん
下妻 建築士とまわるまちなみ探検 3 ビンフォルド邸と終了まで
http://4travel.jp/travelogue/10862578
の続きです。
発表会終了で、今日のまちなみ探検ワークショップは終了となりました。
日も随分長くなったので、まだ少し歩けそうです。
このまま帰るのではなく、自主的に延長戦に突入です。
古民家をリノベーションしたカフェ、”あかり家”へ行ってみる事にします。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 3.5
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
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-
発表会で聞いたお話で、お寺の門前にある 大きなケヤキの木に昔は穴が空いていて、木の中に入って遊んだ、と言うのがありました。
危ないから今は塞がれているとの事でしたが、どこがその穴だったのかな?とケヤキを見ていると、子供の頃から近所にお住まいだという女性が、色々教えて下さいました。
ケヤキの穴は、穴の上まで埋められているので、もう入り口は見えない事、木の中には今も空洞の部分があるだろうという事、
地元の方ならではのお話です。
そして、お寺の並びにあるこの洋風の建物は、昔洋裁学校だった事を教えて下さいました。
今は、カワイ音楽教室やバレエ教室の看板がついていましたが、
この洋館風の建物を作る時、左官屋さんのお仕事なのだと思いますが、アーチの形を作るにの苦労したそうです。 -
歩いて、目的地へ向かいます。
行きたかったのは、リノベーションカフェの
”あかり家”
昭和4年(1929)に建てられた、元材木商の店舗兼住宅の建物です。
以前、地域の情報誌に古民家リノベカフェ特集でここが掲載されていて、来てみたいと思っていたのです。
まちなみ探検の地図に掲載されていたので、訪れると思っていたのですが、私たちのグループのルートからは外れていました。 -
”光明寺”から歩いてすぐだと思ったら、けっこう離れていました。
なんか、ひっそりしているし、もう閉店かなぁ、と引き戸を開けて聞いてみました。
営業は午後5時まで、あと30分位しかありませんが、
せっかく来たのだからコーヒーだけでも・・・と入る事に。 -
中に入って まずは、その建物の吹き抜けの広い空間に見とれます。
お好きな席にどうぞ、と奥さんに言われ、ふと見ると先客がおひとり。
な〜んだ、さっき同じグループでまちなみ探検した男性じゃないですか〜。
この方も、やはり、せっかくだから、とここに来られたそうです。
でも、ちゃんと営業時間をweb検索して、17時までだから、とすぐ車で来たそうです。 -
神棚があります。
やっぱりご商売されているおうちだから、ありますね〜。
扉のついたキャビネットみたいな中に入っています。
さっきまで同じグループでご一緒だったので、
向かいの席に座ってご一緒させて頂く事にしました。
お店の奥さんに 「まちなみ探検で来たのだけれど、ここには来られなかったので、寄ってみました」と話すと、
どうぞ、ご覧下さい、と快く建物見物を許可して下さいました。
先に来られていた男性は、建築士さんで、一緒に建物を見て廻る事に。 -
拭きぬけのホールには薪ストーブが赤々燃えていました。
そういえば、薪ストーブって二酸化炭素を出すからエコに問題あるのかな?と思っていたのですが、適正な燃焼ができていれば、排気も問題なくとてもエコロジーなんですってね。
それは、すばらしい。炎が見える所もすてきだし、上で料理もできちゃう。
あとは、火のお世話ができる手間かな。
まぁ、それができるのは贅沢な事かもしれないが。 -
和室を囲むように庭側に廊下。縁側になっています。
古き良き、日本家屋の面影 -
縁側のコーナーにはファイヤーキングのジェーンレイのカップが飾られていました。
やっぱり、レトロな景色に、このジェダイドカラーは良く似合います。 -
1階には玄関を入って上がった拭きぬけのホールフロアーとお座敷、陶器を売っているギャラリーショップのスペースがあります。
こちらが、ギャラリーショップのお部屋。
こちらにもテーブル席があります。
この部分が、元店舗だった所だそうです。 -
ギャラリーショップのコーナーのディスプレイもいいですね。
益子焼の焼き物が販売されています。 -
お店部分と住居部分の仕切りの引き戸です。
細かい格子のすばらしい扉。
ご一緒した建築士さん、とても気に入っていましたよ。
状態がものすごく良いのですが、下の板部分は多分補修したのだろうね、と話しました。
でも、取っ手の部分は経年の使用で磨り減っていましたよ。 -
1階の和室です。縁側越しの明かりの入る明るいお部屋です。
-
1階座敷のスカシ飾りです。
あかり家にはこのようなスカシの飾りが2階にも1階にもあります。
冨士山と松林の図柄、いいですねぇ。 -
スカシの下の組子細工の障子もとても美しいです。
建具がどれもすばらしいのです。やはり材木商ならではのこだわりなのでしょうか。 -
1階の座敷と玄関ホールの間の欄間にはめられたスカシ。
これは、波と千鳥の図柄。
ダンナは「この図柄、品があっていいねぇ」と言っていましたよ。 -
和室の壁に模様が見えたので、建築士さんと「???」と。
良く見たら、欄間の千鳥の透かし柄が壁に映ったものでした。
雲竜和紙の柄のようにほのかに映ってきれい。
スカシの効果はこんな所にもあるのですね。 -
2階から拭きぬけを見下ろした所。
この部分は元々床があった、2階のお部屋だったのですが、拭きぬけにする為、床・天井になる部分を取り払ったという事です。
2階の天井も取り払ってあるので、小屋組みが見え、ぐっと古民家チックないい雰囲気になってるのですね。 -
2階にも和室があります。こちらもお席です。
1階同様、床の間があり、書院もあります。 -
書院の建具が大変美しいです。
組子細工が最近気になって仕方ないまりも母。
上の透かし彫りもいいです〜。 -
格式の高い床の間の造りです。
材料も良さそう、そうそう、ここは元材木屋さんですから、当然と言えば、当然、良いものを使っているでしょう。 -
障子にはめられたガラスも素敵です。
模様ガラスが額縁のようにデザインされています。 -
2階廊下の窓は模様のガラスとスリガラスがはめられた素敵なもの。
この建物は、建具がどれもすばらしいです。 -
廊下の照明。これも古いガラスのものですね。
乳白のガラスが大好きです。 -
廊下の幅自体は広くはありませんが、コンパクトにできている建物です。
閉店時間にも近かったので、私たち3人の他にお客様はいませんでした。
それを良い事に、店内をくまなく、見せて頂けたのはうれしかったです。
あかり家さんありがとうございます。
元々、ご自宅であった建物ですから、愛着もひとしおの家でしょう。
それをこうして、上手くリノベーションして使い続け、
訪れた人にも、居心地の良い時間を過ごさせて頂ける。
古い家の良さが充分生かされた好例だと感じました。 -
お雛様が飾られていましたよ。
コーヒーが入るまで ゆっくり建物を見せて頂き、
3人で、手作りケーキと共に頂きながら、古民家談義も楽しめました。
建築士さんは、古民家が相当お好きなようでした。
県内の古民家建替えを依頼された時は、一旦は、壊せない、と断った事もあったそうです。考えを変えてもらえるように説得もしたけれど、施主の希望で、解体・新築を行う事になった時は、不本意で本当に残念だったと。
その後で、同業者に「なんで壊しちゃったの?」と針のムシロ状態になった事もあったそうです。
そんなお話を聞くと、いくら保存を望む周りの人間が居ても、建物の持ち主の気持ちひとつだよなぁ、
それに気持ちがあったとしても、経済的な問題や実際の生活しやすさとか、あるよなぁ、としみじみ思いましたね。
笠間にも現在2000万円で売りに出されている古民家があるそうです。
でも、それを買ったとして、維持するのに沢山のお金もかかるのだろうな、と思います。
古民家や、古い建物の維持には問題も沢山あるのですよね・・・。 -
30分位しか居られないと 判って入った”あかり家”でしたが、
充実の30分を過ごせました。
柱時計が5時を打つ音が ボンボン〜としたので、帰る事にしました。
「あかり家はカレーも手作りのケーキもおいしい、ご夫婦も良い方たちだから是非 行ってみてくださいね」
と、発表会で言っていた女性がいました。
早速行った、私たちは、大満足でしたよ。
建築士さんとは、そこで別れました。また、お会いできる事があるだろう〜な気がします。
ここから、お寺の駐車場まで、来た道とは違う道で戻ります。
帰り道にも店蔵造りの建物が見つかりました。 -
これは、今日、他の建物で見たのと同じ、鋳物の棚受け金物です。
窓の下で手すりの部分を支えています。葡萄の葉のような蔓植物のモチーフが素敵です。
アンティークショップで、棚受けとして売られているものにもこんなのがあります。
今でも充分 インテリアに生かせるデザインです。 -
こんな形のものもありました。
幾何学模様っぽいデザイン。シンプルなラインがいいですね。 -
こちらもキャストアイアンのものだと思います。
このタイプは、レプリカでも人気で、ガーデニング用のアイテムでも良く見かけます。 -
そして、今日、”ビンフォルド邸”で見たような金属の板を斜めに張った屋根の家。
他にも、国道沿いにもう1軒見ましたが、
流行った時期があったのかも。 -
路地が見えたので、あえて、そこを通ります。
下妻のこのあたり、こういった車の通れない狭い路地も多いのです。
トタンの塀、先週の雪がまだ日陰に残っている感じも、なんとも昭和な景色を感じさせます。 -
路地を出たあたりに
”酒寄写真館 ”
この建物も、他のグループのまちなみ探検では チェックされていました。
白い外壁の部分は、補修されたものっぽいですが、この部分、どうなっていたのだろう?
写真館なので、採光用の大きな窓などがあったかもしれない・・・。 -
ドアから中を覗きます。
誰もいらっしゃらない・・・。
階段や引き戸も昔のままの様子です。 -
光明寺の駐車場に戻りました。
ここから見える、”旧下妻役場”前の”火の見櫓 ”
3階建て以上の建物が増えて、御役御免で少なくなりつつある火の見櫓ですが、
この櫓も今年の4月に解体が決まっているのだそうです。
きっと、私が次に来た時は、無くなっているのだろうな・・・。 -
駐車場には猫が何匹も集まっていました。
集会のお時間なのかな?
今日は、普段 非公開の貴重な建物の内部を見せて頂けたり、
自分たちで歩いただけでは、見つからなかっただろう場所の古い建物も見る事ができました。
下妻にお住まいの方の興味深い話が聞けた事、専門家のお話が聞けた事など
とても充実した一日が過ごせました。
自分の興味心が満足できた事もありますが、こうして下館の町の歴史的な建物を紹介する事が、もしかしたら、今後の建物の保存やまちづくりにつながる小さな種になればいいな、と思います。
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