2009/09/16 - 2009/09/16
112位(同エリア144件中)
まりも母さん
西山荘を見学して、そろそろ帰ろうか?どうする???と。
まだ、ちょっとは時間もあるし、
「常陸太田は古い町だから、きっと古い建物とか残ってると思うよ。」とのダンナの言葉を信じて(?)
さっき通ってきた道のそばに”郷土資料館”とナビに表示されていたのを思い出し、そこに向かってみる事にしました。
ナビの表示を目指して向かった先の郷土資料館は ヘリテージングにぴったりの登録有形文化財の建物でした。
早速、内部を見学。
資料館でもらったパンフレットをみると、このあたりには他にも沢山の古い建物が残っているではありませんか!
ちっとも知らなかったけど、
ダンナの推理(?)がバッチリ当たって、思いがけず、収穫満載の素敵な場所でありました。
帰り時間が気になるほど、もっと早くここにくればよかったな〜な楽しい町歩きができました。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 自家用車
PR
-
常陸太田の「郷土資料館」です。
郷土資料館がこんな素敵な建物だという事も、
ここにあることも全く調べて来なかったので、
本当に偶然寄ってみて・・・だったのです。
この建物は”梅津会館”と言うらしく、
建物の向かい、道路を挟んだ反対側に広い駐車場があったのですが、そこに車を停めて良いのか判らず、
とりあえず私が中に入って受付の方に駐車場所を聞いてみました。
その駐車場には”郷土資料館駐車場”ではなく、たしか”梅津会館駐車場”と書いてあったのです。
そこに停めていいですよ、との事で、車を停めて中を見せていただく事にしました。 -
ちょっとタイルがはげてしまった所もありますが、
なかなか素敵な建物ですよね。
ご当地出身の実業家 梅津福次郎氏の寄付により建てられ、町役場として使われていたものだそうです。 -
入館は無料です。
1階の展示室では、
”水戸藩ゆかりの書画と資料展”が開催中でした。
入り口で、受付の方が教えて下さったのは、10月17.18日に両日 普段は公開されていない市内の文化財を虫干しを兼ねて一般公開する日があるという事です。
ここの郷土資料館では蒔絵の盆や山水図屏風などです。
他にも市内の寺などでも合わせて仏像の公開などがされるそうです。
二階にも展示室がありましたので、上がってみました。 -
2階は常設展示場です。
茅葺きの家のミニチュアがありました。
これはさっき見てきた「西山荘」のミニチュアです。
なかなか良くできていますね〜。
他にもこの建物を建ててくださったという梅津福次郎氏に関する資料や近辺の遺跡からの出土品などが展示されていました。 -
照明器具は古いものではなく、後から雰囲気に合わせてつけたもののようでしたが、
ドアの上の方の装飾は古いままでしょう。
こういう部分は残っていてよかったです。
役場に使っていたりすると使い勝手が悪いかったり、壊れてしまうと
何てことは無いつまらないものに付け替えられていたりする事もある訳ですから。
写真は撮りませんでしたが、トイレもレトロでしたね〜。 -
「郷土資料館・梅津会館」を見て、1階の出口のそばに”鯨ヶ丘ウォーキングマップ”というパンフレットがあるのをみつけました。
それによると、このあたり、古い建物が沢山あるではないですか。
特に興味をもったのが、
国重要文化財だという「大田一高の旧講堂」です。
土浦一高にある古い建物のような感じかな?と思うとぜひ見てみたくなりました。
大田一高に向かって、歩いてみる事に。
郷土資料館を出て左に進むとこの建物がありました。
「郷土資料館別館」です。
中が見学できるようなので、入ってみました。 -
入り口のそばの小部屋に女性がいたので声を掛けて見せて頂く事にしました。
ここは元銀行だった建物だそうです。
銀行と言っても地方の昔のものですから、金貸し業と言った所でしょうか。
奥に大きな金庫がありますね。
このタイプの金庫って、鉄の扉の中に砂が詰まっているんですよね。
だから、良く 金庫破りのシーンでバーナーで金庫を焼き切るっていうのありますけど、
バーナーで焼いてもダメなんですよね。砂に熱が伝わっても焼ききれないという事で。
昔の金庫は頑丈だったそうですよ。
水戸に親戚が居て、空襲で水戸の町が焼けてしまった時、焼け跡に金庫が残っていて自分の家の場所が判ったとか聞いた事があります。
その金庫、今も親戚の家にあるそうです。 -
二階もあります。
セキュリティー上の事でしょう。窓には鉄格子がはめてあります。
格子越しに見える町の様子もいい感じです。
角のお店 純和風の作りですが、フレンチレストランなんだそうです。
中はどうなっているのかな??? -
別館の建物を横から見た所です。
なまこ壁の蔵のような作りですね。
窓がきっちり閉まっていますが、
これなら泥棒も寄せ付けないですね。 -
別館の脇は急な坂です。
この坂は「十王坂(通称だいこん坂)」と言うそうです。
鯨ヶ丘のこの地区は細長い高台といった感じの場所で、四方に沢山の急な坂があります。
坂のある町というのは住んでる方には大変なのだと思いますが、
私のように外から来る者にはなかなか風情のある良い景色だと感じるものです。
「坂」を専門で探索する趣味もあるようですし、
坂にはそれぞれ、見上げたり、ずっと先まで望める景色があったり、その地に暮らす人の生活観と相成って、心引かれるものがありますね。
古い建物のある鯨ヶ丘の坂道、なかなかです。 -
なんて日当たりの良さそうなガラス張りの二階!!
お蕎麦とうどんのお店なんですね。
いいなぁ〜。
隣のフレンチレストランも興味深々ですが、
このうどん屋さんも入ってみたいなぁ〜。
どうも今日はお休みみたいですが・・・。
ここも明治時代の銀行だかの建物らしいです。 -
うどん屋さんの前の道を覗くとこんな感じです。
先の方にも古い建物があるようですね。
この先を行くと鯨ヶ丘商店街の道に出ます。
そちら側にも古い商店がありそうですね。
まずい・・・じっくり見ている時間が無いかも・・・。 -
更に北方面、太田一高を目指して進んでみますと、
明治時代とかまで古くはないでしょうが、
レトロ感いっぱいの商店などがいくつも目に留まります。
これは理髪店なんですが、
もう営業していないみたいです・・・。 -
この書店は懐かしい感じです。
私が子供頃 母と通っていた近所の書店がこんな感じでした。
”めばえ”とか配達してもらっていました。
今じゃ考えられませんが、その書店でうちは”ツケ”で本を買っていました。
まぁ漫画は雰囲気でツケでは買いませんでしたが、
児童書が買いたい場合は、選んで、店番のおばさんに
「○○ですけど、ツケておいて下さい」と言うと現金払い無しで買えました。
月末に母がまとめて、お金を払っていたんですね。
まぁ、母と一緒に行く事も多いので、顔はちゃんと知られている訳ですが。
子供のクセに「ツケで」というのも変ですが、本限定です。
で、この書店ですが、天井がいいですね〜。
アールがついております。意匠的なものだと思いますが、
結構 難しいのではないでしょうか?こういう加工って。 -
う〜んもったいない・・・。
このタイルといい、ガラスのタバコの文字といい。
タバコは嫌いですが、無くなって欲しくないタバコ売り場・・・。
これはかなり珍しいと思うので、登録文化財指定で保護して下さい。 -
これは建物関係じゃないけど、なかなかよろし。
最近あんまりこういう風に並んでるのも見かけなくなりました。
特に一般の食堂のようなお店って減っていますから。
オムライスどうしちゃったのかな?卵焼きすぎかな?
ラーメン 今にもこぼれそうですよ〜。
一番左の麺ものはなんじゃ?焼きそばに見えなくもないが・・・塩原名物スープ焼きそばじゃないよね・・・???
こういう食堂って、何年も前からずっといつか入ってみたいと思いつつ、勇気が無くていまだに入れない・・・。 -
鯨ヶ丘にはお醤油を作っている会社がふたつもあるようです。
なにせ、日本人には必要な調味料ですからね。
古い町には必ず、お醤油工場があるように思います。
こちらは「ヨネビシ醤油」
木造の大きな建物は倉庫でしょうか? -
同じ建物を脇から見た所です。
きれいにされているので、たまに修復したりしながら使っているのかな?
古い雰囲気を壊さないようにしているんでしょうね。
路地を曲がるとお醤油の香りがしてきました。 -
ここで、「若宮八幡宮」方面へ路地を曲がってみました。なぜかと言うと・・・
地図を見たら、結構歩いたような気がしたのにまだ大田一高へは半分位しか歩いていなかったのです。
もっと先まで歩くと車に戻るのが面倒だし、
もしかしたら郷土資料館は4時半までだから、駐車場が閉まってしまうかも?
と、言う事で先まで歩いて戻る時間がまずくなってきてここで車まで戻る事にしたのです。
で、路地に入った所でこの住宅を発見。
いやぁ、ごくごく普通のおうちなんですが、最近見かけなくなりました。
板塀、ガラス戸、玄関の引き戸に赤いブリキのポスト。
コンプリートじゃ〜ありませんか。
どこ行っちゃったんだ?私の子供時代のご近所の家!
実家のそばには皆無・・・。
住まいのあたりは微妙に新しい住宅地なので、この時代のがない・・・。
と、言う事で私的にはこれは価値ある建物な訳です。 -
駐車場に戻ってみたら、特に門が閉まるような事はなさそうだったので、もうしばらく散策を続ける事にしました。
大田一高へは最後に車で向かってみる事にして・・・。
この建物は見世蔵風です。
でも〜お仕事が行政書士とか司法書士とか書いてあったような・・・。
渋い事務所です。
雨樋から流れる水を受ける赤い入れ物もいい感じですね。 -
これは「out post」と言う喫茶店です。
向こうの石作りに蔵と手前にあるお菓子屋さんと並んで
こちらもレトロな雰囲気を出しています。
結構、入ってみたくなる飲食店が多いですね。 -
和菓子店「山林堂」の脇です。
となりが喫茶店「out post」になります。
古い建物のお店が多く残っているのがいいですね。 -
こちらはやや新しいですが、看板建築っぽい装飾がされたお店です。
やはり、鯨ヶ丘商店街の方は今も営業しているお店が多いです。 -
「山林堂」の斜め向かいです。
辻のところに休憩所のような場所がありました。
奥に小さなステージのようなものもあったので、町のイベントなどで使われるのでしょう。 -
ここはもう営業していないようですが、
何かのお店だったのでしょう。
懐かしい鉄製のシャッター扉がいいですね。
タイル貼りの円柱も素敵です。
こういうお店は閉めていないで、
このレトロな感じを生かしつつ、なにか素敵なお店として使われているといいのにな〜と思ったりします。
でも、持ち主の方は貸したりしたくないのかもしれませんが・・・。
景気の悪い最近ですから、そうそう、借りて営業しようなんて人もないでしょうし・・・。
いづれ、壊されて無くなってしまうかもしれないと思うと、あ〜”MOTTAINAI”ではありませんか・・・。 -
こちらのお店もバリバリ営業中!
おば様のファッション系のものを売っているようです。
常陸太田のアラセブン(?)のご婦人はここに通っていらっしゃるかも。
やはり年代にあったお店と言うのは無くては困るので、ずっと営業続けて下さいね。
私もあと○○年たったら、お客として行くかもです。 -
「板谷坂(ばんや)」です。
急な、階段状になっていて、眺めの良い坂です。 -
予定していた帰宅時間はとっくに過ぎてしまいました。
そろそろ、駐車場に戻って・・・と歩き始めてすぐ、この薬局がありました。
「和田薬局」です。
木の古い看板が並んでいます。
”龍角散”とか”浅田飴”とか知ってる名前もあります。”ヘルプ”っていいネーミングですね。何の薬だろ?腹痛とか?
良く見えなくなっちゃってるのが残念です。
建物はなかりお直し(樋とかきれいです)されているようなので、看板はふる〜いのをあえてそのまま使っているのですね。
金色の文字だったんだろうな・・・。修復キボンヌ。
こういう薬局で苦そうな薬買うと効き目もありそうな気が・・・。 -
なんだかまだまだ、見落とした所がありそうでしたが、
もう、時間も無くなってきたので、駐車場に戻り、太田一高に車で向かってみました。
しかし・・・残念な事に外からでは重文の建物はほとんど見えないのです・・・。
かといって、高校生が帰宅中の学校に勝手に入る訳にもいかず・・・。
思ったよりこじんまりした建物のようでしたが、
近くで見る事ができませんでした。
10月17.18日の”常陸太田市内指定文化財集中曝涼”の期間中は内部が公開されるそうです。
そういう時に来なくちゃダメじゃん・・・。
残念・・・。
仕方なく、帰途に着くことにしました。
画像はJR水郡線の常陸太田駅です。
田舎駅の雰囲気で、なんだか和みます。
今日は、日立でもここでも思いがけないヘリテージングができて、充実の一日でした。
ちゃんと調べて来た方が、見所を押さえられていいのですが、
こんな偶然発見しちゃった風なのはまた、ちがったうれしさがあるものです。
茨城にはまだまだ楽しい場所、すてきな建物沢山ありますね。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
旅行記グループ
建物見物茨城県1
-
石岡レトロめぐりとフラワーパーク
2007/06/06~
石岡・霞ヶ浦
-
茅葺き民家をたずねて(水海道風土博物館)
2007/07/18~
常総・坂東
-
県立歴史館でヘリテージング
2007/09/26~
水戸
-
八郷地区 秋の日と茅葺き民家
2007/10/10~
石岡・霞ヶ浦
-
秋の収穫祭な一日。ポティロンの森と牛久シャトー
2007/10/28~
稲敷・阿見
-
茅葺き建物いっぱい!常陸 風土記の丘
2008/07/16~
石岡・霞ヶ浦
-
日立市へ 産業遺産をヘリテージング
2009/09/16~
日立
-
静かな午後 苔むす西山荘へ
2009/09/16~
常陸太田・東海村
-
坂多いスロータウン 鯨ヶ丘へ
2009/09/16~
常陸太田・東海村
-
紬と見世蔵の街 結城 街歩き
2012/05/12~
結城・下妻
-
2012筑波山麓秋祭りのつくば道
2012/11/03~
つくば
-
2013江戸崎の雛まつりと大日苑 後半 豪華な文化財見学で建築萌え
2013/02/21~
稲敷・阿見
-
2013筑西ひなめぐり 前半 荒七酒店ひな飾りと蔵のまちなみ歩き
2013/02/23~
筑西・下館
-
2013筑西ひなめぐり 後半 アルテリオしもだてとレトロ建物探し
2013/02/23~
筑西・下館
-
2013年梅まつりの偕楽園。久しぶりの好文亭も
2013/03/11~
水戸
-
梅の季節の水戸三の丸あたり 歴史を感じる街歩き
2013/03/11~
水戸
-
重文・旧制土浦中学校はピンクの校舎。ダンナの出身校で、レトロ見学
2013/04/13~
土浦
-
下妻 建築士とまわるまちなみ探検 2 レトロ建物探し
2014/02/22~
結城・下妻
-
下妻 建築士とまわるまちなみ探検 3 ビンフォルド邸と終了まで
2014/02/22~
結城・下妻
-
下妻 建築士とまわるまちなみ探検 番外編 あかり家とおさらい歩き
2014/02/22~
結城・下妻
-
レトロな建物を探して、古河宿町歩き編 前半
2014/03/29~
古河
-
レトロな建物を探して、古河宿町歩き編 後半
2014/03/29~
古河
-
秋のつくば道 レトロを探してのんびり坂道歩き
2014/11/03~
つくば
-
2016水戸の梅 後半 素敵な花景色いっぱいの弘道館
2016/03/08~
水戸
-
ご近所 重文建物見物。復旧した牛久シャトーで、見る・知る・食べる
2017/07/26~
牛久・龍ヶ崎
-
萩の花咲く偕楽園とレトロ建物見物 水戸プチあるき
2018/09/23~
水戸
-
筑波山麓 矢中の杜 見どころ多い美しいレトロ邸宅
2018/11/07~
筑波山周辺
-
美し過ぎる昭和初期住宅 甚吉邸見学 外観
2024/02/24~
取手・守谷
-
美し過ぎる昭和初期住宅 甚吉邸見学 1階
2024/02/24~
取手・守谷
-
美し過ぎる昭和初期住宅 甚吉邸見学 2階
2024/02/24~
取手・守谷
旅行記グループをもっと見る
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
この旅行で行ったスポット
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 建物見物茨城県1
0
29