2011/02/22 - 2011/03/02
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『墓の谷』と呼ばれる、パルミラの墳墓の紹介です。巨大な塔屋式の『エラベルの墓』は、内部も見学することができました。パルミラのある東西方向に伸びる谷間は、かつての地中海沿岸のシリアやフェニキアと、東のメソポタミアやペルシャを結ぶ交易路となっていました。パルミラはシリア砂漠を横断するキャラバンにとって非常に重要な中継点でした。紀元前3世紀頃から多数の地下墓地が建設されました。その後は、権力者や富豪により、塔式の墳墓も建設されました。繁栄を極めたパルミラ王国(260?〜273年)は、270年頃に君臨したゼノビアの時代にエジプトの一部も支配下に置いていました。しかし、ローマ帝国に攻められ、273年にパルミラは陥落し、廃墟となりました。
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『墓の谷』で見学した、『エラベルの墓』の外観です。内部は5階建となっています。墓の名前のエラベルは、パルミラ王国時代の富豪だった人とされます。
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規模が大きく、保存状態が良い『エラベルの墓』は観光スポットの1つになっています。お墓の前には観光客目当ての露店がありました。装身具や置物、ランプなどです。
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小さな絨毯も並べられていました。小石が重石に使われていました。幾何学模様や砂漠を行くラクダの絵です。
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ネックレスやブレスレットなどの装身具のアップ光景です。本物のトルコ石等を使ったものかどうかは判別できません。この場所でなければ入手出来ない品ではないようです。
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神殿風の柱の造りです。パルミラ王国がローマ帝国に滅ぼされ併合されたのは273年、日本でいえば、248年に亡くなったとされる卑弥呼の時代の少し後です。
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『エラベルの墓』に入場しての見学です。天井が高い立派な部屋の光景でしたが、天井の一部は剥落していました。
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同じく、神殿風の柱の造りのアップ光景です。柱と柱の間が棺を納める場所になっているようでした。
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柱だけでなく、破風の部分も神殿造りになっていました。古代ギリシャやローマの文化の影響のようです。パルミラは、東のペルシャの文化も融合した交易中継地とされます。
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正面からアップした、神殿造りの破風の光景です。細かな彫刻による装飾が残っていました。
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カメラアングルを縦にして眺めた石柱の光景です。柱の先端や、中間にも赤色の部分が見えましたが、接着剤が剥がれた様な光景でした。
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天井の光景です。原形を留めた奥の方と、剥落した手前の部分の境界付近の光景です。地震などの自然災害ではなく、人為的に破壊された可能性を強く感じさせました。
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正面から眺めた石柱の上部付近のアップ光景です。最上部にアカンサス(葉薊)の彫刻がありました。ギリシャ発祥のコリント様式のようです。どれも同じデザインの石柱でした。
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上が天井、突当りが壁の光景です。壁の外からは、強い外光が射していました。建物の外壁に当たるようです。
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境界部分のアップ光景です。基礎部が石造、装飾が施された表面が漆喰のように見えます。
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真下から見上げた天井に施された装飾のアップ光景です。レリーフと思われる4人の上半身像は、どれも顔が削り取られていました。人為的な破壊のようです。
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壁面にあった、数多くの人物像です。顔の部分などは原形を留めない傷み方でした。室内ですから、人為的な破壊行為のようです。異教徒、あるいは征服者によるものでしょうか。
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横たわる姿の石造です。頭部が欠損していました。推測ですが、切り取られて持ち去られたようです。長い年月の間の盗掘のようです。
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上階への登りの階段だったようです。正面奥には明かり採りの小さな窓が見えました。この後、最上階まで登りました。
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コリント式の石柱の間にあった空間です。この場所の棺が納められていたようです。最初は個人用に造られた塔式のお墓も、後代では、区画を分けて分譲されるようになったようです。
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ドーム型の天井の光景です。剥落したのか、持ち去られたのかは分かりませんが、装飾らしいものは見当たりませんでした。
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上階に登った時の撮影です。傍らに置いてあった石像の破片です。中央部に、瓶を手にしたような手の形が見えます。人体の一部のようです。人為的に破壊された雰囲気がありました。
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頭部も両手足ももげてしまった石像です。意図的に壊されてしまったようです。痛々しい感じが強くしました。
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同じく、最上階かその下の階辺りからの眺めです。窓から砂漠の光景を切り取って見ることができました。
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5階建とされる最上階からの眺めです。天井がなく、青空が眺められました。
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英名はアカンサス、和名はハアザミ(葉薊)のようです。コリント様式の柱に刻まれている植物です。ギリシャの国花とされます。このお墓の中にもコリント様式の柱が使われていました。
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こちらも石造りの隙間から青い葉を出していた植物です。こちらはアカンサスとは違っていました。ツワブキに似た丸い葉をしていました。
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見学を終えた『エラベルの墓』を振り返っての撮影です。広い砂漠の中ではそれほど大きくは見えませんが、入場してその大きさが分かりました。
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見学を終えてバスに戻る途中の光景です。崩れ落ちた墳墓の光景です。人為的なものか、自然崩壊なのかは分かりませんでした。
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同じく、崩れ落ちた墳墓の光景です。規模は『エラベルの墓』より小さく見えますが、残された部分は、お墓の一部かも知れません。
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『エラベルの墓』の見学を終えた後、次の大型観光バスがやって来ました。日本からの観光客でした。
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