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建築家岡田信一郎が手掛けた住宅。音羽の山の上に聳え立つ洋館。四代続く政治家ファミリーの鳩山邸、噂に違わぬなかなか見ごたえのある建物でした。

音羽御殿 ~旧鳩山邸を訪ねて~

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2007/06/03 - 2007/06/03

683位(同エリア1080件中)

旅行記グループ 近代建築散歩(東京1)

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ぬいぬい

ぬいぬいさん

建築家岡田信一郎が手掛けた住宅。音羽の山の上に聳え立つ洋館。四代続く政治家ファミリーの鳩山邸、噂に違わぬなかなか見ごたえのある建物でした。

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  • 護国寺から音羽の鳩山御殿に向かう途中、偶然見つけた講談社の本社ビル。歴史を感じさせるシンメトリーな重厚な外観の社屋です。

    護国寺から音羽の鳩山御殿に向かう途中、偶然見つけた講談社の本社ビル。歴史を感じさせるシンメトリーな重厚な外観の社屋です。

  • この建物は、1933年(昭和8年)先ほど墓参した、ジョサイア・コンドルの教え子の 工部大学校造家学科(東大工学部建築学科前身)の第1期生曾禰達蔵の曾禰中條建築事務所の設計、大倉土木(現大成建設)の施工によるものです。<br />

    この建物は、1933年(昭和8年)先ほど墓参した、ジョサイア・コンドルの教え子の 工部大学校造家学科(東大工学部建築学科前身)の第1期生曾禰達蔵の曾禰中條建築事務所の設計、大倉土木(現大成建設)の施工によるものです。

  • 日本の近代政治と教育界に、大きな足跡を残してきた名門鳩山家。鳩山家が音羽のこの地に居を構えたのが、明治24年。この音羽の高台に今の洋館が完成したのは、大正13年(1924)関東大震災の翌年のことです。

    日本の近代政治と教育界に、大きな足跡を残してきた名門鳩山家。鳩山家が音羽のこの地に居を構えたのが、明治24年。この音羽の高台に今の洋館が完成したのは、大正13年(1924)関東大震災の翌年のことです。

  • 邸宅は門を入って左に大きく曲がる坂道を登ったところにあります。でも急な坂で木がうっそうと茂っているため、山の上にある建物はまったく見えません。

    邸宅は門を入って左に大きく曲がる坂道を登ったところにあります。でも急な坂で木がうっそうと茂っているため、山の上にある建物はまったく見えません。

  • 緑のうっそうと茂った坂道をちょっと息切れしながら登って行くとようやく建物が見えてきました。

    緑のうっそうと茂った坂道をちょっと息切れしながら登って行くとようやく建物が見えてきました。

  • 建物の中に入る前に外側をまず見てみましょう。左の奥に回ると裏口がありました。ここは関係者専用出入り口で閉鎖されています。

    建物の中に入る前に外側をまず見てみましょう。左の奥に回ると裏口がありました。ここは関係者専用出入り口で閉鎖されています。

  • 正面の車寄せの玄関部分は石貼りなっています。

    正面の車寄せの玄関部分は石貼りなっています。

  • 建物を設計したのは、鳩山一郎氏の旧制中学の頃からの親友だった建築家岡田信一郎によるものです。<br />

    建物を設計したのは、鳩山一郎氏の旧制中学の頃からの親友だった建築家岡田信一郎によるものです。

  • この建物には随所にステンドグラスがはめ込まれていて、これは玄関上の部分です。ちょっと寸詰まりのイオニア式の列柱の間を鳩が戯れるといった図柄になっています。

    この建物には随所にステンドグラスがはめ込まれていて、これは玄関上の部分です。ちょっと寸詰まりのイオニア式の列柱の間を鳩が戯れるといった図柄になっています。

  • 玄関ホールから階段に抜ける部分の照明器具。これはランプシェイドのデザインが照明に照らされて壁に面白い感じで影を落としていました。

    玄関ホールから階段に抜ける部分の照明器具。これはランプシェイドのデザインが照明に照らされて壁に面白い感じで影を落としていました。

  • この部屋はリビングルーム。政治家ファミリー 鳩山家の団欒の場所だったソファー。正面の席が、家長であった鳩山一郎氏のお気に入りの席だったようで、この椅子だけかなり傷んでいました。

    この部屋はリビングルーム。政治家ファミリー 鳩山家の団欒の場所だったソファー。正面の席が、家長であった鳩山一郎氏のお気に入りの席だったようで、この椅子だけかなり傷んでいました。

  • 壁面には鏡とマントルピースが据え付けられています。このリビングルームのソファ以外は、見学者が実際に座ることもできます。

    壁面には鏡とマントルピースが据え付けられています。このリビングルームのソファ以外は、見学者が実際に座ることもできます。

  • この部屋はその隣のダイニングルーム

    この部屋はその隣のダイニングルーム

  • ここは、ダイニングの隣の和室。

    ここは、ダイニングの隣の和室。

  • この和室2ヶ所に床の間がついています。

    この和室2ヶ所に床の間がついています。

  • ここで、鳩山家の家系を見てみましょう。鳩山家の政治家ファミリーとしてのスタートは一郎氏の父親の鳩山和夫氏から始まっています。衆議院議員を務め後に早稲田大学の総長にもなった政治と教育の両面に関わった人で、その奥様の春子さんも共立女子大の創立者の一人、そのご夫妻の長男が自由民主党の初代総裁で、内閣総理大臣の鳩山一郎氏、その奥様の薫さんが、共立女子大学の理事長、このご夫妻の長男が元外務大臣の参議院議員威一郎氏、このご夫妻の長男が前民主党代表の由紀夫氏、二男が元、文部、労働大臣の邦夫氏。こう見ていくとホントすごい家系ですね。

    ここで、鳩山家の家系を見てみましょう。鳩山家の政治家ファミリーとしてのスタートは一郎氏の父親の鳩山和夫氏から始まっています。衆議院議員を務め後に早稲田大学の総長にもなった政治と教育の両面に関わった人で、その奥様の春子さんも共立女子大の創立者の一人、そのご夫妻の長男が自由民主党の初代総裁で、内閣総理大臣の鳩山一郎氏、その奥様の薫さんが、共立女子大学の理事長、このご夫妻の長男が元外務大臣の参議院議員威一郎氏、このご夫妻の長男が前民主党代表の由紀夫氏、二男が元、文部、労働大臣の邦夫氏。こう見ていくとホントすごい家系ですね。

  • 実は、私の家には、随分古びた鳩山一郎氏の若き頃の写真が4、5枚残っています。<br />鳩山一郎氏と外務省に勤務して、その後中国とブラジルの大使を務めた私の亡くなった祖母の叔父とは、若い頃から親交が深く、20代後半と思われる頃の、一緒に写っている写真です。

    実は、私の家には、随分古びた鳩山一郎氏の若き頃の写真が4、5枚残っています。
    鳩山一郎氏と外務省に勤務して、その後中国とブラジルの大使を務めた私の亡くなった祖母の叔父とは、若い頃から親交が深く、20代後半と思われる頃の、一緒に写っている写真です。

  • こちらが第1応接室。来客の対応はこちらで行なっていたようです。

    こちらが第1応接室。来客の対応はこちらで行なっていたようです。

  • 2回の踊り場にステンドグラス 三重塔の上に鳩が飛んでいる姿が描かれた和柄のものです。鳩山家は随所に鳩をモチーフしたものを取り入れています。

    2回の踊り場にステンドグラス 三重塔の上に鳩が飛んでいる姿が描かれた和柄のものです。鳩山家は随所に鳩をモチーフしたものを取り入れています。

  • こちらは建物奥にあるもうひとつの階段

    こちらは建物奥にあるもうひとつの階段

  • リビングルームとサンルームとの間の欄間にもステンドグラスがはめ込まれています。

    リビングルームとサンルームとの間の欄間にもステンドグラスがはめ込まれています。

  • 庭に面したサンルームは半円型の欄間の窓が取り付けられてとても明るくなっています。ここには給茶機が置かれ、この椅子に座って庭を眺めながら休憩できます。

    庭に面したサンルームは半円型の欄間の窓が取り付けられてとても明るくなっています。ここには給茶機が置かれ、この椅子に座って庭を眺めながら休憩できます。

  • このサンルーム、広くて明るくて素敵でした。ここに座って咲き誇る薔薇の花を眺めて一杯・・・最高でしょうね。一度でいいからそんな生活をしてみたい・・・。

    このサンルーム、広くて明るくて素敵でした。ここに座って咲き誇る薔薇の花を眺めて一杯・・・最高でしょうね。一度でいいからそんな生活をしてみたい・・・。

  • ダイニングルームはダーク系の色で仕上げられれています。

    ダイニングルームはダーク系の色で仕上げられれています。

  • ランプシェードの作る影 なんか味わいがありますね。

    ランプシェードの作る影 なんか味わいがありますね。

  • 庭に出て全景を見てみましょう。

    庭に出て全景を見てみましょう。

  • 右の奥にチラッと見えるのは彫塑家朝倉文夫の作品の鳩山一郎・薫ご夫妻の銅像です。

    右の奥にチラッと見えるのは彫塑家朝倉文夫の作品の鳩山一郎・薫ご夫妻の銅像です。

  • 庭にあった鳩山一郎氏の銅像

    庭にあった鳩山一郎氏の銅像

  • 第1応接室の2ヶ所付いていたステンドグラス紋章風の飾りの中に良く見ると赤い部分に白い鳩が三羽、上下に並んでいます。

    第1応接室の2ヶ所付いていたステンドグラス紋章風の飾りの中に良く見ると赤い部分に白い鳩が三羽、上下に並んでいます。

  • この玄関ホールの照明 回り灯籠かミラーボールのように周りの壁に影を落としていて、今日の一番のお気に入りです。

    この玄関ホールの照明 回り灯籠かミラーボールのように周りの壁に影を落としていて、今日の一番のお気に入りです。

  • 玄関上のステンドグラス 良く見てください。<br />ちょっと寸詰まりのイオニア式の列柱の間を鳩が戯れるといった図柄になっています。

    玄関上のステンドグラス 良く見てください。
    ちょっと寸詰まりのイオニア式の列柱の間を鳩が戯れるといった図柄になっています。

  • 壁の上に白い鳩が何羽もとまっています。

    壁の上に白い鳩が何羽もとまっています。

  • 玄関上のこの鹿の頭だけは意味不明でした。

    玄関上のこの鹿の頭だけは意味不明でした。

  • 近代建築史に残る代表的建築家の一人である岡田信一郎、明治生命館や歌舞伎座などイメージが非常に強くどんな住宅を作るのか見に来るまでとても楽しみでしたが、やっぱり住宅を作らせても無難にこなしてますね。さすがです。

    近代建築史に残る代表的建築家の一人である岡田信一郎、明治生命館や歌舞伎座などイメージが非常に強くどんな住宅を作るのか見に来るまでとても楽しみでしたが、やっぱり住宅を作らせても無難にこなしてますね。さすがです。

  • 大正13年に建てた建物ですから、かなりの老朽化が進んでいたようですが1995年に大改修を行い、現在のようにきれいな状態に戻ったようです。何か、聞くところによるとはとバスツアーにも盛り込まれているとか。この辺の名所になっているようです。

    大正13年に建てた建物ですから、かなりの老朽化が進んでいたようですが1995年に大改修を行い、現在のようにきれいな状態に戻ったようです。何か、聞くところによるとはとバスツアーにも盛り込まれているとか。この辺の名所になっているようです。

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  • Rockyさん 2007/06/08 19:46:42
    四代続く政治家ファミリー
    ぬいぬいさん、訪問感謝です。

    >四代続く政治家ファミリーの鳩山邸、
    血統の良さでしょうか...

    >噂に違わぬなかなか見ごたえのある建物でした。
    凄いですね。
    コンナ立派な所で住まいながらの、試行錯誤だったんでしょう。

    ぬいぬいさんの家系も凄く良い。.....1票

    上海では水郷古村を楽しみました。Rocky

    ぬいぬい

    ぬいぬいさん からの返信 2007/06/09 09:11:15
    おはようございます
    Rockyさん おはようございます。

    書き込みありがとうございます。
    上海15日もいるといろんなところへ行けますね。
    私も一昨年の3月に4日間上海・蘇州へ行きましたが、駆け足の移動だったためあまり満足できませんでした。
    また機会があれば近いので行ってみたいなと思います。
    そのときのための参考にまたじっくり見せていただきます。

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