2025/04/22 - 2025/04/22
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j-ryuさん
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★今年も湿原林の白き貴婦人・ミズバショウや猪苗代湖などを見に
春まだ早い郡山市湖南町に行ってきました。
郡山市は仙台市に次ぐ東北第2位の商工業都市ですが
自然豊かな猪苗代湖南部も郡山市の一部で
標高は514mもあり、青森県相当の寒さ厳しい地域です。
郡山市は市の西部に奥羽山脈が連なり奥羽山脈西側の湖南町は
地理&気象学的には日本海型気候に属し
多雪地帯なので中通りではあまり見られない日本海系植物が多く
自生するので山野草好きには心が躍るたまらない地域です。
湖南町へは我が家からは30~40分ほどで行けますが、
標高が高い分、季節が半月ほど逆戻りするので
当町ではすっかり散ってしまったた桜はようやく咲き始め
まるで今年2度目の春を迎えたようです。
<ミズバショウ>も<青花キクザキイチゲ>なども奥山に分け入らずとも
主要道路のすぐそばで見られるのでヘタレの私にぴったしです。
今年はどんな表情を見せてくれたでしょう・・・・
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
-
★福島県郡山市湖南町周辺地図。
※Google Mapに加筆。
https://www.google.com/maps/@37.4424544,140.1982262,20480m/data=!3m1!1e3
郡山市湖南町は行政上は郡山市なんですが地理学的には
分水嶺(奥羽山脈)を越えた会津地方(日本海水系)に分類され
天気予報なども会津地方のくくりです。
湖南町は名前のように猪苗代湖の南部の農村地帯で
明治以降幾つかの村が合併し湖南村になりその後、
郡山市に編入されました。
湖南地域は江戸時代から会津藩と二本松藩(郡山市)の藩境があり
複雑な藩境だったようですが湖南村になってからは
郡山とのつながりが大きくなったようです。 -
★郡山市湖南町 馬入新田周辺Map (※Google Mapに加筆)
https://www.google.com/maps/@37.4424544,140.1982262,20480m/data=!3m1!1e3
湖南町の馬入新田(ばにゅうしんでん)へは国道294号バイパスから
福島県道235号羽鳥福良線に入り、
馬入峠&羽鳥湖方面に道なりに進み、馬入新田集落を過ぎて間もなく
左手に見えてきます。
案内板や大きな駐車場があるのですぐ分かると思います。
馬入新田水芭蕉群生地は駐車場料も環境整備金なども要らず
年中一切無料で見学できます。
駐車場に無料の簡易トイレがあります。
なお、福島県道235号羽鳥福良線の馬入峠周辺は冬期間通行止めです。
毎年GW前くらいに再開通しますが、4/22はまだ通行止めだったので
天栄村の羽鳥湖高原からはアクセスできません。
ただ馬入新田から馬入峠麓の隠岐津島神社や菅滝までは行けます。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
11:40頃に到着したら先客が1台駐車していました。
馬入新田水芭蕉群生地駐車場のソメイヨシノはようやく
咲き始めです。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
今年は春の訪れが遅かったので我が町の桜は4/10にようやく
咲き始めましたが,湖南町馬入新田の標高は570mもあるので
2週間近く遅い開花です。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
昨年は4/15の訪問でほぼ見頃だったので
今年寒春だったことを考慮して1週間遅く訪問したのですが
予想に反してなんと見頃は過ぎていました(--〆)。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
-
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
馬入新田水芭蕉群生地駐車場料の直ぐ隣に細長い湿地(湿原林)が
2つ並んでいます。
どちらの湿地(湿原林)にも水芭蕉は群生していて
周回する遊歩道があるので思いのままに見学します。
ただ遊歩道の一部はぬかるんでいるので、
なるべくなら長靴を履いた方が足元を気にしなくて済むと思います。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
白い仏炎苞が倒れているのは
受粉が終わり見頃が過ぎた花(株)です。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
前回の旅行記で紹介した『涌井の清水のリュウキンカ』も
寒春だったにも関わらず見頃は例年と大差ない状況を
参考にすれば、やはり水が常時流れている場所は
外気が寒くても桜や菜の花など里地の植物よりは
低温の影響は少ないようです。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
<現地の説明板>
水芭蕉の自生は福島県では尾瀬や雄国沼が有名であるが、
ここ馬入新田の水芭蕉は標高500mの低地にあり、
標高緯度からも南限に近く、また、群生の形態が
ハンノキの疎林湿原内のみに自生していることからも
植生分布上からも貴重である。
以前、湖南町の山麓一帯の湿原には
かなり多くの水芭蕉が群生していたが
現在自生しているのはここだけである。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
湿原林の中を2筋ほどの小川が流れ湿原林に常に水分を供給しています。
小川以外はぱっと見、乾燥した土壌に見えますが
人間は踏み込めばズブズブ沈み込むような泥です。
(当然、柵があるので中には入ってはいけません) -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
水芭蕉咲く湿原林にすっくと林立しているのがハンノキです。
◎ハンノキ(榛の木/カバノキ科ハンノキ属)
ハンノキは湿地や沼地など一般的な樹木が育ちにくい場所に自生する
落葉高木です。
湿原や湿地で真っすぐ育つ落葉樹を見たら
おそらく8割方はハンノキではないかと思われるほど
水辺にとても強い木です。
ただ、この木は残念ながら美しく紅葉も黄葉もせす落葉します。
もしこのハンノキも紅葉すれば日本の湖沼地帯の紅葉は
もっと美しかっただろうと思われます。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
馬入新田の水芭蕉群生地の大きさは東西に50m、南北に150mほど。
東は山に接し北西南は水田に囲まれた細長い湿原林です。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
◎ミスバショウ(水芭蕉/サトイモ科ミズバショウ属)
ミズバショウは主にシベリア東部、サハリン、千島列島、
カムチャッカ半島と日本では北海道と中部地方以北の湿地に自生します。
白い花びらのように見えるのは仏炎苞(ぶつえんほう)で実際の花は
真ん中の円柱状の花序に小さな花がたくさん集まっています。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
白い花びらのように見えるのは仏炎苞(ぶつえんほう)で実際の花は
真ん中の円柱状の花序に小さな花がたくさん集まっています。
なので正確な意味での開花とは
この小さな粒々の蕾が開いて開花となります。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
馬入新田水芭蕉群生地の土手でもキクザキイチゲが
見頃を迎えていました。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
下記で紹介する小湿地そばでは青花キクザキイチゲが
たくさん咲いていましたが
馬入新田水芭蕉群生地は全て白花です。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
馬入新田水芭蕉群生地と下記で紹介する小湿地は
直線距離なら2kmくらいしか離れていませんが
こちらには青花は1株も無いのですから不思議です。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
青花は多雪や豪雪地帯に多く自生しているのは事実ですが
馬入新田水芭蕉群生地も冬期は積雪が1mを越える多雪地帯なのに
なぜ青花が咲いていないのか理由が思いつきません(--〆)。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
ミズバショウの英名はAsian Skunk Cabbage。
ミズバショウはいい香りなのに
嫌な臭いの座禅草(Eastern Skunk Cabbage)の仲間だってことで
アジアン・スカンク・キャベツと安易な命名は失礼ですよね(^_^;)。
どちらも虫をおびき寄せるための香りですが
正反対の匂い作戦をとるのはなんとも不思議です(^^ゞ。 -
★ザゼンソウ(座禅草/サトイモ科ザゼンソウ属)(※2021/3/21 撮影)
ミズバショウによく似た花に
小豆色のザゼンソウ(座禅草/サトイモ科ザゼンソウ属)がありますが
色の他に匂いも正反対なんですよ。
ミズバショウは甘くいい香りがするのに、
ザゼンソウは臭い匂いでがします。
ザゼンソウは北米にも自生地があり
英名では嫌な臭いがすることからEastern Skunk Cabbageと
呼ばれているそうです -
☆南会津町駒止湿原の双苞の水芭蕉 (※2009/5/26 撮影)
福島県南会津町の駒止湿原(こまどしつげん)には
世界的にも貴重な双苞のミズバショウが群生しています。
通常、水芭蕉の白い仏炎苞は1枚が花序をぐるりと囲んでいますが
なんと駒止湿原の水芭蕉は2枚の仏炎苞が1本の花序を取り囲んでいます。
花序も他所より太いものが多いと思います。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
尾瀬や裏磐梯などと比べると水芭蕉を取り囲む
ロケーション(景色)的には
やや劣りますが、県道脇で直ぐみられる
こんな楽ちんなミズバショウの群生地はそうそうありません。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
車椅子の方でも補助者がいれば
遊歩道の途中までなら行けそうです。
ただぬかるんでいる場所があるので、その先は厳しいかも。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
湿原林の中には小さな小川が流れていて
ミズバショウはその流れにそって広がっているが分かります。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
ミズバショウやリュウキンカは水散布植物の一つで
種を水の流れに沿って遠くまで運ばれ
発芽します。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
植物はタネを散布する器官を持っていて、
自分で散布する種類もありますが、
多くは自然界にある動くものを利用して散布しています。
自然界にある動くものとは、風・水・動物の3つです。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
動物散布にはカタクリやヤマブキソウ、ユキワリソウなど
蟻が種を巣に運んだり
イガイガした種が動物の毛や羽毛にひっついて運ばれるもの
果実を丸ごと食べ後に排泄物として散布されるものなど多種多様です。
風散布植物はタンポポなど種の綿毛が風に乗り遠くに運ばれるものや
カエデのようにプロペラ状の種が回転しながら風に乗り
少し遠くに散布されるなどがあります。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
水を利用してタネを散布することを水散布といいます。
水散布には、①水の流れを利用して散布する方法(水流散布)と、
②降水時の水が落ちる力を利用して散布する方法(降水散布)の
2つに分けることができます。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
水流散布は、水の流れ以外に風によりできた波などで
タネが動く場合も含めます。
水流はさらに海流・河川流・雨水流に分けます。
海流散布する植物としてココヤシ・アダン・ハマオモトなど、
河川流散布する植物としてオニグルミなどが、
また、雨水流散布する植物としてネコノメソウ・ユウゲショウなどが
知られています。
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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★タツナミソウ(立浪草)
降水散布の一つ、シソ科のタツナミソウは萼に皿状の付属物があり、
それに雨が当たるとタネが飛び出す仕掛けになっています。
皿状の部分を指で軽く押すとタネがピンッと弾け出てきます。
動物が歩いている折に穂に触っても飛び出すので、
動物散布にもなりますが、動物が偶然触るより、
雨のほうが確実に降るので、降水散布と言えます。
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
ミズバショウの種が水散布100%なら種は下流にしか運ばれないので
おそらく水散布の他に動物の脚に着いて川上方面に
運ばれることもあるのではないかと思います。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
ハナビラのように見える白い仏炎苞(ぶつえんほう)は
こん棒のような花序をぐるりと半周取り囲むように展開します。
半周取り囲むってことは、片方は囲まれていないってことです。
この囲まれていない部分からこん棒のような花序が
良く見えるような仕組みになっています。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
この仏炎苞(ぶつえんほう)が開いている方向は一律ではなく
決まり(法則)も無いようにみえます。
なので花序が見えるように撮影したいので
一つの株の花序が見えたとしても
他の花序も同じ向きで見えるわけでは無いので
花序の見える株にピントが合うように撮らないと
間が抜けた写真になりがちです。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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☆仏炎苞(ぶつえんほう)とは
(※写真は我が家の阿弥陀如来物)
ミズバショウを例えにすると
仏像の背後の装飾物を《光背》と言います。
仏像をこん棒のような花序に見立て
花序を取り囲む白い苞を光背に見立て
仏炎苞(ぶつえんほう)と言います。
この言い回しは植物界だけで使われる専門用語で
ミズバショウの他にもカラー、テンナンショウ、ウラシマソウ
クワズイモなどサトイモ科の植物に用いられます。
光背とは仏身から発する光明をかたどった、仏像の背後にある飾り。
頭部のものを頭光、身体部のものを身光といい、
中国・日本ではこの二重円光式を主体とする。
さらにその周縁に火焔かえんを付し、
全体を蓮弁形にすることが多く、
これらを併せて挙身こしん光というそうな。御光。後光。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
ミズバショウは水分を好みますが土壌が湿っていれば
水の中じゃなくても大丈夫です。
でもミズバショウは水辺のイメージがあるので
水の中から芽を出し花が咲いていた方が
よりミズバショウらしく見えると思います。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
なので私も水芭蕉を撮影する場合は
闇雲に撮影するのではなく
水辺が画角に入り込むような
場所に咲いている水芭蕉を選んだり
水辺が構図内に入るようなアングルで撮影しています。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
同じ水辺でもご覧のような小川沿いに咲く水芭蕉が
写真に動きがでるのでベストですが
自然はそうそうこちらの都合よくは行かないのが
難しいところです。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
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◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
カメラのAI(人工知能)はまだ水芭蕉の正面を
100%認識できないようで
ピントまでオート撮影モードで撮ると
花序の見えていない株にピントを合わせることもあるので
ピントはカメラ任せではなく自分でピントの位置を
指示した方が良いと思います。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
例えば私が手前左の水芭蕉のピントを合わせたいと思っても
カメラのAIはおそらく真ん中を中心に
ピントを合わせるでしょう。
そうすると自分が意図した狙いと違う写真になってしまうので
ピントはAI任せでなく、マニュアル撮影が理想的です。 -
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
-
◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる湖南町馬入新田
馬入新田と言えば福島県では水芭蕉の自生地として
けっこう知られていますが、
ミズバショウの花が終わった約1か月後には
黄色いサワオグルマが咲き競うのはあまり知られていません。 -
◆郡山市湖南町馬入新田~湿原林とサワオグルマ (※2024/5/22 撮影)
水芭蕉の花が終わるとぱっと見はハンノキの緑と草ばかりで、
サワオグルマが咲いているのは気づきにくいと思います。
ミズバショウの花が終わると葉っぱが巨大化し
大きい葉は1mにもなります。
日本の野生の植物ではバショウ、ヒカゲヘゴ、オニバス等に次いで
大きな葉の部類だと思います。 -
◆郡山市湖南町馬入新田~湿原林のサワオグルマ
サワオグルマは2つある細長い湿地のうち
県道側(西側)の湿地に多く咲いています。 -
◆郡山市湖南町馬入新田~湿原林のサワオグルマ
◎サワオグルマ(沢小車/キク科キオン属)は
本州~九州に分布し
日当たりのよい山野の湿地や休耕田、田の畦などに群生します。
草丈は50~90cmほど、茎頂にキク状の黄色い花を多数咲かせます。
乾燥ぎみの土手や草地に自生し、
見た目がそっくりなオカオグルマ(丘小車)に対し
湿地や沢などのジメ地に咲くのでサワオグルマと呼ばれます。 -
☆郡山市湖南町馬入新田~晩夏の隠岐津島神社参道
福島県道235号の馬入新田の水芭蕉群生地を左手にやり過ごし
さらに山側(馬入峠)に進みます。
すると途中右手に穏津島神社旧参道入り口の
立派な杉並木が見えてきます。
参道の左手が舗装された県道235号です。 -
◆郡山市湖南町~隠岐津島神社 (※2021/8/31 撮影)
上記の穏津島神社旧参道入り口のら馬入峠方面に2.5kmほど進むと
左手山側に隠岐津島神社、右手崖下に菅滝があります。
階段を登り切ると隠岐津島神社本殿です。
神社の正確な創祀年代は不明。
境内周囲に、菅が群生していて菅明神とも呼ばれ菅川や菅滝の由来とも。
祭神は、宗像三女神ですが
宗像からではなく、宇佐からの勧請とされています。
現在の拝殿・幣殿・本殿は明治二十二年に造営。
※宗像三女神
市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト
多紀理姫命(タギリヒメノミコト)
多岐都姫命(タギツヒメノミコト) -
◆郡山市湖南町~菅滝 (※2021/8/31 撮影)
隠岐津島神社と県道を挟んだ崖下に菅滝(すげたき)があります。
菅滝は馬入峠周辺を水源とし猪苗代に注ぐ菅川にあり
落差は8m、滝幅は6mほどの小さな滝です。
下流の滝も含めれば落差は12mほど。
滝の山側にある穏津島神社に参拝する際に身を清めたり
水不足の際には雨乞いをしたという地元の信仰厚き神聖な滝です。 -
◆郡山市湖南町~布引風の高原のひまわり (※2023/8/25 撮影)
馬入新田から車で20分ほどの平坦な山頂に
布引風の高原がありの日本有数の33機もの風力発電機が
林立しています。
以前は主に高原大根を栽培していましたが
今は観光用に約20万本のヒマワリが植えられ8月下旬から
9月中旬にかけ見頃になります。 -
◆郡山市湖南町~布引風の高原のひまわり (※2023/8/25 撮影)
この広大なヒマワリ畑は観賞料も駐車場代も一切かからず
完全無料で見学することが出来ます。
運が良ければ早朝には霧が立ち込め幻想的なヒマワリ畑や猪苗代湖、
雲海に浮かぶ磐梯山などを見ることができます。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
湖南町馬入新田の水芭蕉を見た後は
車で15分ほど移動し同じ湖南町の小湿地を
訪れました。
ここは私が好きな青花キクザキイチゲが見られる自生地です。
山際ではかなり背高のコブシが満開です。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
この小湿地も馬入新田水芭蕉自生地と同じく
小さな湿原林で湿原に自生している木のほとんどは
水に強いハンノキだと思います。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
-
★春色の水辺~湖南町の小湿地
◎ハンノキ(榛の木/カバノキ科ハンノキ属)
ハンノキは湿地や沼地など一般的な樹木が育ちにくい場所に自生する
落葉高木です。
湿原や湿地で真っすぐ育つ落葉樹を見たら
おそらく8割方はハンノキではないかと思われるほど
水辺にとても強い木です。
ただ、この木は残念ながら美しく紅葉も黄葉もせす落葉します。
もしこのハンノキも紅葉すれば日本の湖沼地帯の紅葉は
もっと美しかっただろうと思われます。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
ハンノキは紅葉的には残念な木ですが
ご覧のようにスラっとして写真的には
とても美しい木だと思います。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
背高のコブシの木が3,4木があり
ちょうど見頃でした。
湖南地域は希少や地理的には日本海側に当たるので
コブシに良くにたタムシバが自生しても
おかしくはありませんが、
写真を拡大してみたら花の傍に葉が1枚展開していたので
コブシに間違いありません。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
上記のコブシの花をズームUPしてみました。
◎コブシ(辛夷/モクレン科コブシ属)
コブシは北海道~九州に分布、里山から低山に自生し、
樹高が10m以上になる落葉高木。
日本海側の山地に多く見られるタムシバと良く似ますが
コブシは花が開くとき葉っぱ1枚が展開しますが
タムシバは葉はまだ展開しません。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
コブシやタムシバ、シモクレン、ハクモクレンの花のつぼみを
風通しのよい場所または天日で乾かしたものは、
辛夷(しんい)とよばれる生薬となり、
鼻炎、蓄膿症、頭痛、めまいに効能があるとされます。
こぶしの名前の由来はつぼみの形が握り拳に似ているからとか、
花後にできる果実が握り拳のように
ぼこぼことした形をしているからだとか言われています。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
対岸の緑が水鏡のような沼に映りこんでいます。
あの緑の植物は何でしょう? -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
-
★春色の水辺~湖南町の小湿地
このコブシは背の高いハンノキの日陰になるまいと
一所懸命成長したような感じがします。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
それこそ分不相応の背伸びをしたからか
コブシはかなり横倒しになっています。
生き方が健気ですね(^-^;。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
先ほど対岸に見えていた緑の絨毯の場所に
やってきました。
これだけ近くで見れば植物に詳しい人なら
コバイケイソウの若葉だと分かるでしょう。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
コバイケイソウの流線形の葉脈は逆光気味に透かして見ると
より美しく見えます。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
◎コバイケイソウ(小梅ケイ草/ユリ科シュロソウ属)は
中部以北~北海道の高地の
主に湿地や湿った草原などに自生する日本の固有種です。
近似種にバイケイソウ(小梅?挌草/ユリ科シュロソウ属)があり、
それより花が小さいのでコバイケイソウと呼ばれます。
草丈は80~100cmにもなる大型の植物で
自生していればすぐ分かります。
コバイケソウの仲間はアルカロイドを含む有毒植物で、
芽だしの頃は山菜のウルイ(オオバギボウシ)と
似ているので注意が必要です。 -
★北塩原村雄国沼のコバイケイソウ (※2021/06/22 撮影)
北塩原村の裏磐梯雄国沼はニッコウキスゲの群落で有名ですが
年はコバイケイソウの当たり年と重なり
ニッコウキスゲとのコラボレーションが見事でした。 -
★天栄村羽鳥湖高原のコバイケイソウ
コバイケイソウは毎年一斉に咲くことはなく
2,3年ごとにに子規模に開花させ
6,7年ごとに当たり年があり群生地では一斉に満開になり見事です。 -
★玉川村東野の清流のバイケイソウ (※2012/6/12撮影)
こちらはコバイケイソウの名前の元であるバイケイソウ
◎バイケイソウ(ユリ科シュロソウ属)は
花が梅に葉がケイランに似ていることから付いた名前
でヨーロッパ、シベリア、東アジア、アリューシャン列島、アラスカ、
日本では高地の湿地帯や湿った林内、渓流沿いなどに自生し
草丈は1mを超える大型の山野草です。
葉はコバイケイソウとそっくりですが
花を見比べると違いが良く分かります。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
-
★コバイケイソウとバイケイソウの花の見分け方
コバイケイソウとバイケイソウの花の大きな違いは
花の色と花の大きさで、コバイケイソウは花径は約8mmで花色は白
バイケイソウは花径は2cmと大きく花色は白ですが黄緑の筋が入り
ハナビラの外縁がギザギザのフリル状です。
またコバイケイソウは雌雄同株ですが、花穂の先端の花々は雌花で
横に伸びた花穂の花々は雄花です。
バイケイソウは一つの花に雄花と雌花があります。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
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★春色の水辺~湖南町の小湿地
この小湿地でのコバイケイソウの一斉開花はまだ見たことが無いので
ぜひ見てみたいものです。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
コバイケイソウの花が開花しない年は株がMaxに成長した段階で
地上部は枯れてしまいます。
開花のための養分を蓄えていると言う説もありますが
正確なことはまだ分かっていないようです。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
この小湿地の中でもやや乾いた場所には青花キクザキイチゲや
白い花のキクザキイチゲも自生しています。
しかし今年は訪問を1週間ほど遅らせたのが裏目にでて
残念ながら一番の見頃は過ぎていました。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
青花は少しヘタレながらもまだ何とか咲いていましたが
白花はほとんど終わりかけでした。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
◎青花キクザキイチゲ(キンポウゲ科イチリンソウ属)は
福島県では主に奥羽山脈より西側に自生しますが、
奥羽山脈の東側山麓にも少し見られるものの、
濃い青花は少なく淡い青がほとんどです。
阿武隈山系でも極まれに自生しているようですが
私はまだ見たことがありません。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地 (※2024/4/14 撮影)
昨年のキクザキイチゲも青花キクザキイチゲも丁度見頃で
ハナビラ(萼片)がシャキッと花ばかりでした。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
一般的なエンジ色の花色とは違う
あずきミルク色のようなエンレイソウがたくさん咲いていました。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
◎エンレイソウ(延齢草/ユリ科エンレイソウ属)は
ミヤマエンレイソウが3枚の白い花弁状の内花被片があるのに対して
エンジ色の3枚の外花被片しかありません。
当地では里山から深山までごく普通に見られるエンレイソウですが
愛知、和歌山、徳島では絶滅危惧種1指定。
ところ変わればですね。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
この小豆色のエンレイソウの外花被片の色は
ほぼ全て小豆ミルク色で何故かエンジ色の
花色は咲いていません。 -
★エンレイソウ色々
この写真一番左が一般的なエンジ色のエンレイソウで
稀に緑色やピンクなどもあります。
臙脂色(えんじいろ)は、
少し黒く深みのある艶やかな紅色のことです。
臙脂の「脂」は古代中国の化粧紅のことで、
その化粧紅が古代中国の国家「燕」のものが広く普及したことから、
臙脂色を呼ばれるようになったと言われています。 -
★ミヤマエンレウソウ色々
エンレイソウに近い仲間にミヤマエンレイソウがあります。
エンレイソウの白花と誤解している人もいますが
別の種です。
ミヤマエンレイソウ(深山延齢草/ユリ科エンレイソウ属)は
別名白花エンレイソウとも呼ばれていますが
エンレイソウは外花被片3枚だけですが
ミヤマエンレイソウは白い内花被片3枚もあり
合計6枚の花被片で出来ています。
ピンク色の花を時折見かけますが、これは白い内花被片が
しだいにピンクに変化したものです。
極々稀に緑花のミヤマエンレイソウもありますが
こちらは白い内花被片は無く外花被片が緑色です。 -
★我が家のオオバナノエンレイソウ
ヤマエンレイソウと良くているのがオオバノエンレイソウです。
◎オオバナノエンレイソウは
北海道と東北北部の低地~亜高山帯の湿地や林内などに生え、
茎の高さは30~70センチ。茎頂に直径5~7センチの
白色の花を1個つけます。
外側に緑色の萼(外花被片)、内側に白い花弁(内花被片)が
それぞれ3個ある。
葉は茎頂に3個輪生し、菱形状広卵形で、先がとがる。
シロバナエンレイソウ(ミヤマエンレイソウ)に似ますがが、
本種の内花被片方が断然大きく、上~斜め上向きに咲く。
内花被片は外花被片よりも長く、大きく飛び出している。
内花被片は広卵型で先端はあまりとがらない。
雄しべは雌しべよりも長い。葯の長さは花糸の約3倍あります。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
湖南町の小湿地では淡い青花キクザキイチゲも咲いていました。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
昨年初めて見つけたピンク色のキクザキイチゲも
探してみましたが、残念ながら今回は見つかりませんでした。
突然変異だったのかも。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
一輪だけ濃い青花キクザキイチゲも咲いていました。 -
★春色の水辺~湖南町の小湿地
爽やかなブルーのヤマエンゴサクも咲いていました。
葉が長い笹葉もあるので
丸みのある葉はササバエンゴサクの幼苗かも知れません。
◎ササバエンゴサク(笹葉延胡索/ケシ科キケマン属)は
ヤマエンゴサクの葉の細長いタイプです。
ヤマエンゴサク(山延胡索/ケシ科キケマン属)は本州~九州の
山あいのやや湿った場所に自生し、花色は薄紫や水色、青など様々です。 -
★猪苗代湖南岸Map (※Google Mapに加筆)
https://www.google.co.jp/maps/@37.4159793,140.0972092,1340m/data=!3m1!1e3?hl=ja&entry=ttu -
★春まだ早い猪苗代湖青松浜~郡山市湖南町
湖南町の小湿地から猪苗代湖の南岸にある
青松浜(せいしょうがはま)にも行ってみました。
「青松ヶ浜」は会津と二本松の藩領堺の起点となる立石があるところから、
昔は立石浜と呼ばれていたそうで、
対岸長浜に御用邸天鏡閣が誕生した明治41年(1908年)
湖上遊覧の皇太子(後の大正天皇)が福良浜に向われた際、
布引山を背景とした立石浜を見てその絶景に感嘆し
「青松ヶ浜」と命名されたということです。
でも陸側から見ると真正面の磐梯山の方が印象的かも(^^ゞ。 -
★春まだ早い猪苗代湖青松浜~郡山市湖南町
青松浜のソメイヨシノはまだ蕾でした。
猪苗代湖南岸は冬は北東からの湖を渡る凍るような風が常に
吹き付けるので猪苗代湖近辺でも特に桜の開花が遅い地点です。 -
★春まだ早い猪苗代湖青松浜~郡山市湖南町
青松浜から対岸の北東方面には残雪の飯豊連峰が見えています。
飯豊連峰は写真左手に連なっていますが
青松浜からは飯豊山(2105m)辺りしか望めません。 -
★春まだ早い猪苗代湖青松浜~郡山市湖南町
上記の青松浜とは小さな川を挟んで西側にある
青松浜湖水浴場にやってきました。 -
★春まだ早い猪苗代湖青松浜~郡山市湖南町
青松浜湖水浴場のマメザクラはようやく2分咲きです。 -
★春まだ早い猪苗代湖青松浜~郡山市湖南町
しだれ桜はまだ一部咲きです。
同時期に猪苗代湖北部の観音寺川の桜並木は
満開だと放映していたので、
猪苗代湖北部より南部の方が1週間ほど見頃が遅いようです。 -
★猪苗代湖南岸のキクザキイチゲ
猪苗代湖の南岸道路脇では上記の小湿地では
すでに終わっていた白花のキクザキイチゲがまだ見頃でした。 -
★春まだ早い猪苗代湖鬼沼~郡山市湖南町
青松浜から猪苗代湖の南岸道路(県道376湖南港線)の
鬼沼ビューポイントにやってきました。
猪苗代湖はほぼ楕円形であまり複雑な湖岸線ではありませんが
南部に1ヶ所だけ沼のような入り江があります。
その入り江を鬼沼と呼びます。 -
★春まだ早い猪苗代湖鬼沼~郡山市湖南町
その鬼沼には鬼沼伝説があります。
『弘法大師がこの地を通りかかったところ、
付近の村々では大蛇などの魔物がはびこり、疫病が流行していた。
そこで弘法大師はこれらの魔物退治のため、
鬼沼の入り口に一晩で橋をつくろうとした。
しかし、夜通し工事をして、あともう一息で完成という時、
天邪鬼が鶏の声を真似て「コケコッコー」と鳴いたため、
弘法大師は夜明けと勘違いし工事をやめてしまい
砂嘴の橋が完成しなかったという伝説があります。
その後、未完成の砂の橋(砂嘴)は「弘法橋」と
呼ばれるようになったそうです。
沼の入口に小さな島が見えますが、渇水時期はこの辺りが干上がり
左岸と右岸が砂州で繋がることがあります。 -
★春まだ早い猪苗代湖鬼沼~郡山市湖南町
鬼沼の山側のヤマザクラは8分咲きでした。
やはりここの方が少し標高が高く湖面を渡る冷たい北東風が
あまり当たらないってことかな? -
★春まだ早い猪苗代湖鬼沼~郡山市湖南町
磐梯山(1816m )の右手には吾妻連峰が見えています。
吾妻連峰の最高峰は西吾妻山(2035m) -
★春まだ早い猪苗代湖舟津湖南港~郡山市湖南町
鬼沼ビューポイントから南岸道路(県道376湖南港線)を
東側に下って湖南港にやってきました。
桟橋の向こうが会津磐梯山(1817m)です。
猪苗代湖は天鏡湖の別名もありますが
まさにこの日は天鏡湖に相応しいベタ凪でしたが
水鏡にはなりませんでした。
猪苗代は面積103平方Kmと日本で4番目、
淡水湖としては3番目に大きな湖で
全面が水鏡になることは滅多にありません。 -
★春まだ早い猪苗代湖舟津湖南港~郡山市湖南町
猪苗代湖で一番立派な桟橋ですが遊覧船など
少し大きめの船は停泊しているのを一度も見たことがありません。
猪苗代湖観光の中心地は志田浜や長浜など猪苗代町側なので
猪苗代湖南部(郡山市湖南町)にはあまり観光客は来ないので
観光遊覧船などの需要はないのでしょう。 -
★春まだ早い猪苗代湖舟津湖南港~郡山市湖南町
青松浜からは角度的に飯豊山しか見えませんでしたが
湖南港からは飯豊連峰全体が良く見えました。
飯豊連峰は福島・新潟・山形にまたがり
最高峰は、大日岳で標高2,128m 、飯豊本山は2105m。
元々は福島県が大半を占めていましたが
明治の廃藩置県で新潟に編入されることになり
古くから信仰の山で飯豊山神社は福島との結びつきが深かったので
反対の声が大きくなりました。
その声に押され喜多方市から飯豊山本山の神社まで参道部分だけは
盲腸のように福島県管轄となりました。 -
★春らんまん江花川の菜の花
郡山市湖南町からの帰りがけ、町郊外の江花川の河川敷が
菜の花で黄色く埋め尽くされキレイだったので
道路わきに車を止め撮影してみました。 -
★春らんまん江花川の菜の花
写真上の方に見えている高架は東北新幹線の高架橋です。
この菜の花はアブラナ科のなんと言う種類までは分かりません。
一般的に河川敷に自然発生的に生えてくるのは
繁殖力の強い『セイヨウアブラナ』や『セイヨウカラシナ』です。
在来種の『アブラナ』の場合もありますが
これだけ自然に増加するのは『セイヨウアブラナ』や『セイヨウカラシナ』
だと思います。 -
★春らんまん江花川の菜の花
『セイヨウアブラナ』や『セイヨウカラシナ』も若葉の頃は
野菜として食べられますが、栽培された菜花よりは
えぐみが強いようです。
セウヨウカラシナの場合は種を収穫し
自家製の粒マスタードを作ることもできます。
作り方は難しくはありませんが、けっこう手間がかかるので
買った方が手っ取り早いかも(^-^;。 -
★春らんまん江花川の菜の花
この河川敷は2019年の夏頃までは灌木や雑草に覆われていましたが
台風19号東日本豪雨で氾濫したので、
その後氾濫防止の観点から河川敷の灌木などが伐採され
川底の浚渫が行われました。
その後いつしかこのように菜の花が咲くようになりました。
これで◆湿原林の白き貴婦人<ミズバショウ>が奏でる
猪苗代早春符~郡山市湖南町はお仕舞です。
いつも最後までご覧下さりありがとうございます。
ではまた。 j-ryu
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