坂の上の雲　子規・秋山兄弟・夏目漱石ゆかりの地を歩いてみました・2024.11.8

2024/11/08 - 2024/11/08

ちょっと前から、NHKでドラマ　坂の上の雲　の再放送をしてます。早いもので15年も前のドラマなのですね。

前回はほとんど見てなかったのですで、今回は新鮮な気持ちで見ています。

ドラマ効果なのか、平日なのに同じく坂の上の雲関連、尋ねてくる方多いようでした。

明治時代にタイムスリップできそうな松山ご城下ひとり旅記録です。

それにしても、もっくんは・・変わらない。

エリア 松山(愛媛)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 私鉄 徒歩

今も昔も松山の起点となる松山市駅から歩いて、坂の上の雲ゆかりの地を廻ってみます。予定では、松山城を上って街を見下ろすから始めるはずでしたが、結構歩くのだね・・って事がわかり・・松山城、道後温泉はまたにして・・
明治時代鉄道が次々と敷かれていきましたが、松山は日本でも早く汽車が走った街。
ここを起点に、港のある三津浜、道後温泉と、夏目漱石の言う　マッチ箱のような　坊ちゃん列車が走っていました。

松山市駅（市内線） 駅

駅前から北へ続く花園通り沿いに　正岡子規　生誕の家跡　があるので向かいます。
駅前には　じゃこてん、かまぼこ屋さんが並んでいます。

美味しそう~
しぐれ・・あんこを使った羊羹のような、外郎のような・・独特の美味しさなんですよね。。って見ただけ・・先は長いので・・

じゃこてん　も並んでます。秋田の知事さんには、この美味しさ伝わらなかったらしいけど・・地元で食べなきゃね。
きりたんぽも　秋田で食べたら、数倍美味しかったものね・・

カラフルな　削りかまぼこ　もご当地物ですよね。

花園通りを北へ進む・・この先ずっと行くと、お城山の南東にあるお堀、二の丸へつづく

松山は、空襲にも遭った町なので、まったく明治時代とは風景が違うんでしょうが、
ここが、正岡子規の生まれた場所なのだね・・
ドラマ　坂の上の雲思い出して、頭の中でイメージしながら歩くとします。

正岡子規は　今の花園町で生まれ、理由は分かりませんが、中の川に三つの年に引っ越し、そちらでは17歳で上京するまで過ごしています。

傍らには　俳句ポストが設置されていました。松山の町には260を超す俳句ポストがあるそうです。

子規ゆかりの柿の実が熟れていました。
生誕150周年を記念して、奈良から送られた　御所柿

子規の句・・柿食えば・・で有名な柿、丁度食べごろでした。食べてみたいかも・・

子規生誕の地から、また起点の松山市駅に戻る。高島屋の前にお遍路さんの恰好をした方がいたりして・・
この地下には、お遍路グッズが何でもそろうお店もあります。

松山市駅の南側10分ほど歩いたら、子規堂
子規ゆかりのお寺の境内に、子規の家の一部が再現され、子規の累代墓などもあります。パラパラと観光客も来られています。

子規堂 名所・史跡

子規堂が見えてきました、手前には坊ちゃん列車も再現されています。
坊ちゃん列車は、ここだけでなく、道後温泉、伊予鉄道本社一階のスタバ、道後温泉駅、三津浜でも見ることができますし、実際走ってもいます。

子規堂

17歳で上京した子規　
ここにも俳句ポスト

大正時代に子規堂は建てられましたが、空襲に遭い、現在の建物は昭和21年に再建されました。戦後すぐ再建されたとは、松山市民の子規への敬愛ぶりがうかがえます。

内部には、子規の遺墨や遺品が展示されています。

貴重な品々

うつくしい・・日記

子規の勉強部屋
三畳の小部屋は子規が松山中学に入って増築されたもの

この部屋で作った文章には　皆　櫻にちなんだ雅号が用いられています。
庭の桜の老樹の影響と言われています。
子規　という名は数え年１３歳でつけたものです。

高浜虚子も近くで、子規を兄事し、子規に虚子の名を授かっています。
本名は清　きよし　虚子はきよし　が由来

子規も観たであろう庭

病床にありながら、ここ座っていたのですね

風鈴にも　一句

貴重な写真も

松山での家の見取り図　と、上京後の家の写真

帰省時には母子で写真を撮ってたりしたのですね
子規が生まれた頃は、坂本龍馬、中岡慎太郎が没した頃。
写真撮影も始まったばかりの目新しい頃だと思われます。

少年時代

根岸時代

夏目漱石の写真も　
漱石がマッチ箱のよう　と行った　列車の写真も

若かりし頃の夏目漱石

愚陀仏庵　は、夏目漱石が松山中学の英語教師として赴任中住んでいた家ですが、
そこに子規も五十日ほど滞在していました。
愚陀仏庵は、坂の上のミュージアムの上に再現されていましたが、土砂崩れで倒壊してしまいました、残念なことに。

秋山真之　が子規に送った羽根布団の生地

夏目漱石の展示

貴重な展示物

坊ちゃん　の原稿

子規堂の正面には、坊ちゃん列車が展示されていました。

松山から港のある三津まで明治28年に開通した我が国最初の軽便鉄道
漱石が　マッチ箱のような汽車だ　と言ったので、以来坊ちゃん列車　と言われています。
漱石も子規も、これに乗って道後温泉へ行っています。

野球の碑

子規居士髪塔

子規

与謝野晶子の詩も遺っています。

正岡家累代墓

子規堂からまた市駅へ戻る途中の横断歩道から中の川
空襲で風景は一変しますが、川の北に子規の家はありました・・イメージはドラマで、なんとなく・・

伊予鉄道の一階のスタバに坊ちゃん列車ミュージアム

坊ちゃん列車ミュージアム 美術館・博物館

スタバの奥に、日本初の軽便鉄道一号機関車が展示されています。模型
ドイツより輸入され、1888年明治21年から67年間松山の平野を走りました。
夏目漱石の坊ちゃん　に出てくる一号機関車　は、梅津寺公園　に設置されています。

ミュージアムの向こうは、シックなスタバ

吊り輪

当時の伊予鉄　こんなに人がいたとは・・

現在の伊予鉄市駅

椿が市の花

市駅から、銀天街のアーケードを歩き・・すっかりクリスマスモード

中の川に出て

子規の旧居跡

ですが・・今は道路のど真ん中・・ちょっと危なげな場所に碑が立ってました。

銀天街から続く大街道のアーケード

大街道商店街 市場・商店街

坂の上の雲　の再放送広告

大街道の西側の通り・・こんなところに　夏目漱石の　愚陀仏庵　があったのだね
何もかも、空襲後、すっかり様変わりしてるでしょうから、イメージ湧きませんが

街のど真ん中に愚陀仏庵はあったようです。

愚陀仏庵からすぐ　北に歩くと、三越　ですが・・すっかり一階は観光客向け

お土産も充実してました。

こちらが大街道の入り口

大街道の北側はロープウェー街　
ここをずっと行くと、松山城の登城ロープウェー乗り場などがあります。
秋山兄弟の家もこの先にあります。
子規の住んでした家の辺りより、秋山兄弟の家のあるあたりは、位が下の下級武士が住んでいたエリアだそう。

ローブウェイ街をあるくと・・ご当地グルメ店が並んでいます。

ビルの壁にも子規の句があったりして、文学の街をかんじます。

霧の森大福が大人気だったけど・・今はどうなんだろ・・

霧の森大福

バージョンアップされ、品数も増えている様子・・

進みます、ロープウェイ街

右折しまして・・江戸時代は下級武士の居住地だったこの辺りですが・・進んで・・

忽然と、タイムスリップしたような建物が現われます。

秋山兄弟合気道道場　強くなれそうな・・

お隣が　秋山兄弟の生家
再現されています。

秋山兄弟生誕地 名所・史跡

兄の　好古

左手には　弟の真之の像

再現されています。
兄の好古は、退役後単身松山に帰り、現在の松山北高の校長を務めています。

校長時代は騎馬で通っていたそうです。

秋山兄弟の資料が展示されています。

ドラマの方々のサイン

碑文

この井戸だけは位置も昔のまま　

ロープウェー街を戻って電車通りを・・松山の電車はみかん色~
坊ちゃん列車には出会わずじまいでした。
昨今の事情で坊ちゃん列車運行中止やらの騒動後、現在は一日上り下り三本ずつ運行されてるようです。。ので、なかなか出合えないのだね、以前のようには。

坂の上の雲ミュージアムへ

松山城の南側にあります。目下外観工事中でしたが、本来はこんな感じだそう
安藤忠雄さん設計で、建物自体が見所多い。
内部はなだらかな坂を上っていく回遊式になっていて、ずっと外が見渡せ、開放感のある建物でした。

右手は　坂の上の雲ミュージアムですが、上って左手にはフランス風建築、萬翠荘があります。旧松山藩主の子孫　久松氏の別邸

門を入ると、萬翠荘旧管理人舎　1922年建築
晩翠荘と共に重要文化財です。
萬翠荘門番の詰め所で、玄関などは西洋式ですが、奥には畳敷きの和室2室があり、宿直できるようになっていました。

萬翠荘 名所・史跡

管理人舎の正面に　坂の上の雲ミュージアム

坂の上の雲ミュージアム 美術館・博物館

長いコンクリートのエントランス廊下を進み、入り口入ると、ドラマのポスター

最上階の企画展
建物の撮影はOKですが、展示物は一部を除いて撮影禁止になっていました。

なだらかな坂道がガラス張りの内面に続き、展示室に続き、廊下の壁も展示があります。

萬翠荘を見上げる場所にカフェ、とてもゆったりしていて、居心地良さそう。
展示物もあるようなので、行ってみました。

正岡子規のある日の食事
マメに書き記した日記が面白いし、病人とは思えない食欲ぶりがうかがえます。

1901年明治34年九月五日、子規の仰臥漫録　に記された食事の再現

カフェからの萬翠荘

子規が学んだ頃の試験問題・・難しい・・
英語も勉強しなきゃだし、数学も万遍に勉強しなきゃなら、予備校のような予備門に行かなきゃって納得

カフェを出ると・・階段の真下・・
恐くないですか‥この階段・・落ちてこないんだね・・

支柱のない階段　空中階段
上りはスロープで、下りは空中階段を　とのことなので、スロープを上って行きましょ

それにしても、ユニークな階段・・どうやって造られてるんだか・・

打ちっぱなしの壁には

華やかな春の道後温泉の絵図やらが続き

坂の上の雲　の一節も

回廊式の展示室

スロープに沿って展示が続きます

戦艦　三笠　
日本海海戦ではバルチック艦隊の集中砲火にも耐えた旗艦

坂を上るにつれ、晩翠荘も間近に見える

回廊が続き、年表など

空中階段・・どこから見ても不思議な階段です

最上階

外はテラスになっています。

萬翠荘が一番綺麗に見えました

ほとんどは撮影禁止で、興味深く観ました。

ジオラマで再現された日本橋通り
坂の上の雲ワールドが満喫できるミュージアムでした。

そして、下りは支柱のない階段　空中階段　で降りてみます。

支柱がないって知らなきゃ何てことありませんが・・知ってると、ちょっと怖い・・

なだらかな坂を下って・・なんだか、雰囲気のとても良いミュージアムでした。
なんと・・初めて来たので・・感動しきり・・
どうして今まで来なかったんだろ・・灯台下暗し過ぎ・・

ご当地キャラ　みきゃん　ここにもいたのだね・・

大通りも・・みかん色・・

振り返って、県庁の上に松山城
子規も秋山兄弟も、夏目漱石も眺めただろう景色・・ではないようで・・
愛媛県庁舎は1929年に完成しているので、1902年に没している子規は松山城だけ見上げてたようです。

愛媛県庁舎 名所・史跡

お堀から

松山城
この日は薄曇りでした。真っ青な青空の日にまた訪れてみようと思います。
子規記念博物館・・この日は行かずじまいに終りました・・次回行ってみます。