2019/05/02 - 2019/05/02
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モボ101さん
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東ドイツ時代の2軸の路面電車、ゴータカーが現役で活躍するキルニッツ渓谷鉄道でリヒテンハイネル滝へ。
2019年のゴールデンウイークは10連休。出発を1日と数時間前倒しすると経由便ながら羽田→コペンハーゲン、フランクフルト→羽田のオープンジョーで、サーチャージや税もコミコミ8万円を切る航空券を見つけたのが前年の6月。羽田発や現地発の時間帯も良いので、まだ出発が10ヶ月以上先ではあるものの、先手を打って迷わずゲット。
往復の機中泊を含めると11泊12日、現地滞在正味10日の旅の入り口にコペンハーゲン、出口にフランクフルトを選んだんだのは、デンマークとドイツの間の海峡で列車を連絡船(フェリー)に乗せて航送する渡り鳥ラインと呼ばれるコースに乗ってみたかったから。
羽田から夜便で出発。デンマーク1日目は、深夜の乗り継ぎ便で朝にコペンハーゲン到着後、列車でオーデンセを往復。
https://4travel.jp/travelogue/11729848
デンマーク2日目(ドイツ1日目)は、朝から列車でデンマークの隣国スウェーデンのマルメを往復後、コペンハーゲンから列車代行バスとフェリーによる列車航送を経てドイツのハンブルクへ。
https://4travel.jp/travelogue/11734827
ドイツ2日目の午前は、ハンブルクから列車でハンザ都市のリューベックに向かいます。
https://4travel.jp/travelogue/11749966
ドイツ2日目の午後は、リューベックからローカル列車で製塩業で栄えた街リューネブルクへ。
https://4travel.jp/travelogue/11750290
ドイツ3日目の午前は、メクレンブルク=フィアボルン州の州都シュヴェリーンを観光。ロストク乗り継ぎでシュトラールズントへ。
https://4travel.jp/travelogue/11751162
ドイツ3日目の午後は、バルト海に面した世界遺産、ハンザ同盟の街シュトラールズントを散策。
https://4travel.jp/travelogue/11751195
ドイツ4日目の午前は、バルト海に浮かぶドイツ最大の島でリューゲン狭軌鉄道のSL列車に乗車(前編)。
https://4travel.jp/travelogue/11752645
ドイツ4日目の午後は、バルト海に浮かぶドイツ最大の島でリューゲン狭軌鉄道のSL列車に乗車(後編)。その後、首都ベルリンへ。
https://4travel.jp/travelogue/11754572/
ドイツ5日目の午前は、UバーンとSバーンに乗ってベルリンの壁とヴェルヘルム皇帝記念教会を見学後、ブランデンブルク門へ。
https://4travel.jp/travelogue/11758299
ドイツ5日目の午後(その1)は、東ドイツ時代のディーゼル特急を見学後、保存鉄道のブッコー小鉄道の小さな電車に乗車。
https://4travel.jp/travelogue/11758418
ドイツ5日目の午後(その2)は、ブッコー小鉄道の終点ブッコー駅の保存車両とミニ鉄道博物館見学後ベルリンに戻ります。
https://4travel.jp/travelogue/11761196
ドイツ5日目の夜は、バスとトラム、Sバーンで連邦議会議事堂からウンター・デン・リンデンをアレクサンダー広場まで散策です。
https://4travel.jp/travelogue/11761277
ドイツ6日目の午前は、ベルリンからブダペスト行きのユーロシティーでドレスデンへ。Sバーンでバート・シャンダウに向かう際にキャッシングでぼったくりATMに遭遇。
https://4travel.jp/travelogue/11762492
ドイツ6日目の午後(その1)は、東ドイツ時代の2軸の路面電車、ゴータカーが現役で活躍するキルニッツ渓谷鉄道でリヒテンハイネル滝に向かいます。
【この旅行記です】
ドイツ6日目の午後(その2)は、1950~60年代の東ドイツ製の路面電車が現役で活躍するキルニッツ渓谷鉄道でバート・シャンダウ。Sバーンでザクセンスイスに立ち寄りドレスデンへ。
https://4travel.jp/travelogue/11770131
ドイツ7日目の午前は、ドレスデンからローカル快速でチェコ、ポーランドとの3ヶ国国境のドイツ側の町、ツィッタウ。ツィッタウ狭軌鉄道の蒸気機関車の牽く列車に乗車してベルトスドルフへ。
https://4travel.jp/travelogue/11771574
ドイツ7日目の午後(その1)は、ドイツの東端、チェコとポーランドとの国境の町、ツィッタウで蒸気機関車の牽く列車に乗車後旧市街散策。
https://4travel.jp/travelogue/11774284
ドイツ7日目の午後(その2)は、ドイツの東端、ポーランドとの国境の町ゲルリッツの旧市街散策とちょっとだけポーランドへ。
https://4travel.jp/travelogue/11797727
ドイツ7日目の午後(その3)は、ドイツの東端、ドイツ内の少数民族ソルブ人の住む町 塔の町バウツェン旧市街散策。
https://4travel.jp/travelogue/11797738
ドイツ8日目は、ドレスデントラム博物館見学と旧市街散策後ICEでフランクフルトへ。
https://4travel.jp/travelogue/11800150
ドイツ9日目の午前は、フランクフルトからローカル列車とトラムでめぐるアールヌーボーの街ダルムシュタット。
https://4travel.jp/travelogue/11807195
ドイツ9日目の午後は、ダルムシュタットの鉄道博物館見学後、シードルを飲みながらフランクフルトを巡るリンゴ酒電車へ。
https://4travel.jp/travelogue/11807344
- 旅行の満足度
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 船 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
ドレスデンから乗ってきたSバーンから、バートシャンダウで下車。温泉保養地バート・シャンダウの街は、駅から斜め向こうのエルベ川の対岸。しばらくすると、渡船が川を下って迎えに来ます。
-
川の中で大きくUターンして浮き桟橋に接岸。列車の時刻に合わせて運行しているらしい。クルマの場合は、下流側に架かっている橋まで迂回するのでしょう。
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渡船は1kmほど川をさかのぼり、
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市街地のすぐ横にある浮き桟橋に接岸。渡船を降りるときに料金を払うのかと思っていたら、誰もいなくてただ乗りをしてしまった。
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浮き桟橋からすぐのところにある細長い広場が、街の中心らしい。向こうには教会の尖塔がそびえ、
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広場の中心にある、噴水の背後は高級ホテル。ホテルの向こうにはエルベ川が流れていて、部屋からは絶景が望めるのでしょう。
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教会の横から山の方向に入ると公園になっていて、
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こんな流れに沿った、緑豊かな遊歩道を上流へ。
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その先で待っているのは、黄色い小さな電車。ホーム上の人が集まっているところで、車掌さんが切符を売っています。
ここが今日の目的地、Kirnitzschtalbahn キルニッツ渓谷鉄道。1898年に開業した、メーターゲージで単線の路面電車。バートシャンダウのクル公園から川沿いの渓谷を遡り、8km先のリヒテンシュタイン滝に向かいます。 -
運行している車両は、多くの旧共産圏諸国の路面電車の製造がチェコスロバキアのタトラ社に統合される前、1950年代から60年代に東ドイツで製造された、ゴータカーと呼ばれる2軸の単車。LEDの行き先表示だけが新しい。電動車6号が2両の付随車を牽引するMc+T+Tの3両編成。軽量車体に60kW×2台のモーターのゴータカーは、今も残る同世代の日本の路面電車の足回りより高性能かも。
ドアが片側だけは、終点のループ線で方向転換する片運転台の車両では一般的だが、キルニッツ渓谷鉄道の電動車は両運転台で、終点では機回りをして編成の先頭に付け替える運用。道路の川側に寄せて線路が敷設されているため、進行方向にかかわらず乗降は常に川側だけなので、片側扉は合理的。 -
付随車が連なる、後部からみた編成。ゴータカーは旧東ドイツのいくつかの都市から移籍した中古車らしい。1本だけの路線なので、屋根上の系統番号表示部は使用せず、正面窓上の電動車の行き先表示に相当する部分は、付随車では外開きの小窓に。
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ゴータカーの運転席。左手の制御器で加速と電気ブレーキ。停止直前に右手の長いレバーを手前に操作しているので、ハンドブレーキかと思います。3つの足踏みペダルのようなものは何でしょう。単線の線路はスタフ閉塞で、右の窓際に置いた赤い棒が最初の区間のスタフらしい。
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平日でもハイカーで賑わう車内は、通路をはさんで2+1の座席配置。座席はゴータカーのオリジナルのパイプ椅子から、背の高いかけ心地の良いものに交換され、座席の下にはヒーターらしきものも設置。
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春から秋までの夏期ダイヤでは、昼間は3編成を使用して30分間隔の運行。両端を含め9箇所の停留所があり、これとは別に、途中の2箇所の信号所で列車交換。最初の交換は、始発を含め3つ目の停留所の手前で車庫のある Depot mit Weiche の信号所。
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双方が停車して、運転士がスタフを交換するけど、ここは乗降できる停留所ではないらしい。
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沿線でふと車外に目を向けると、そこに停まっていたのは東ドイツの国民車トラバント。2サイクルの空冷エンジンを搭載した、今では走る化石のようなクルマ。ベルリンには観光用に動態保存されているトラバントはいるけど、壁の崩壊から30年を経て、こんなところによく生き残っていたものです。ゴータカーと並べて撮れれば、東ドイツ時代にタイムスリップ。
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ゴータカーは、川に沿って曲がりくねった狭い道の端に敷設されて線路を上っていき、始発を含め6番目の停留所の Forsthaus と7番目の Nasser Grund の間にある直線区間の信号所で2回目の交換待ち。
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3号の牽く編成が下ってきて停車すると、運転士の間でスタフを交換。
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こうして、30分と少々で終点のリヒテンハイネル滝に到着。
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電動車はすぐに切り離され、機回りをして、
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車掌さんの補助でバートシャンダウ側に連結。
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出発の用意ができたところで、乗務員はしばし休憩。
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密着連結器のアップ。連結すると上のカバーが開いて電力や通信の接点のつながる構造。
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右の電動車と左の付随車を連結した状態。万一分離したときのためか、車掌さんが連結器の下でチェーンを引っかけています。
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到着から8分後、電車はバート・シャンダウに向けて発車。
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電気ブレーキを効かせながら、ゆっくりと坂道を下っていきます。
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