2019/04/30 - 2019/04/30
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モボ101さん
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バルト海に浮かぶドイツ最大の島でリューゲン狭軌鉄道のSL列車に乗車(前編)。
2019年のゴールデンウイークは10連休。出発を1日と数時間前倒しすると経由便ながら羽田→コペンハーゲン、フランクフルト→羽田のオープンジョーで、サーチャージや税もコミコミ8万円を切る航空券を見つけたのが前年の6月。羽田発や現地発の時間帯も良いので、まだ出発が10ヶ月以上先ではあるものの、先手を打って迷わずゲット。
往復の機中泊を含めると11泊12日、現地滞在正味10日の旅の入り口にコペンハーゲン、出口にフランクフルトを選んだんだのは、デンマークとドイツの間の海峡で列車を連絡船(フェリー)に乗せて航送する渡り鳥ラインと呼ばれるコースに乗ってみたかったから。
羽田から夜便で出発。デンマーク1日目は、深夜の乗り継ぎ便で朝にコペンハーゲン到着後、列車でオーデンセを往復。
https://4travel.jp/travelogue/11729848
デンマーク2日目(ドイツ1日目)は、朝から列車でデンマークの隣国スウェーデンのマルメを往復後、コペンハーゲンから列車代行バスとフェリーによる列車航送を経てドイツのハンブルクへ。
https://4travel.jp/travelogue/11734827
ドイツ2日目の午前は、ハンブルクから列車でハンザ都市のリューベックに向かいます。
https://4travel.jp/travelogue/11749966
ドイツ2日目の午後は、リューベックからローカル列車で製塩業で栄えた街リューネブルクへ。
https://4travel.jp/travelogue/11750290
ドイツ3日目の午前は、メクレンブルク=フィアボルン州の州都シュヴェリーンを観光。ロストク乗り継ぎでシュトラールズントへ。
https://4travel.jp/travelogue/11751162
ドイツ3日目の午後は、バルト海に面した世界遺産、ハンザ同盟の街シュトラールズントを散策。
https://4travel.jp/travelogue/11751195
ドイツ4日目の午前は、バルト海に浮かぶドイツ最大の島でリューゲン狭軌鉄道のSL列車に乗車(前編)。
【この旅行記です】
ドイツ4日目の午後は、バルト海に浮かぶドイツ最大の島でリューゲン狭軌鉄道のSL列車に乗車(後編)。その後、首都ベルリンへ。
https://4travel.jp/travelogue/11754572
ドイツ5日目の午前は、UバーンとSバーンに乗ってベルリンの壁とヴェルヘルム皇帝記念教会を見学後、ブランデンブルク門へ。
https://4travel.jp/travelogue/11758299
ドイツ5日目の午後(その1)は、東ドイツ時代のディーゼル特急を見学後、保存鉄道のブッコー小鉄道の小さな電車に乗車。
https://4travel.jp/travelogue/11758418
ドイツ5日目の午後(その2)は、ブッコー小鉄道の終点ブッコー駅の保存車両とミニ鉄道博物館見学後ベルリンに戻ります。
https://4travel.jp/travelogue/11761196
ドイツ5日目の夜は、バスとトラム、Sバーンで連邦議会議事堂からウンター・デン・リンデンをアレクサンダー広場まで散策です。
https://4travel.jp/travelogue/11761277
ドイツ6日目の午前は、ベルリンからブダペスト行きのユーロシティーでドレスデンへ。Sバーンでバート・シャンダウに向かう際にキャッシングでぼったくりATMに遭遇。
https://4travel.jp/travelogue/11762492
ドイツ6日目の午後(その1)は、東ドイツ時代の2軸の路面電車、ゴータカーが現役で活躍するキルニッツ渓谷鉄道でリヒテンハイネル滝に向かいます。
https://4travel.jp/travelogue/11762656
ドイツ6日目の午後(その2)は、1950~60年代の東ドイツ製の路面電車が現役で活躍するキルニッツ渓谷鉄道でバート・シャンダウ。Sバーンでザクセンスイスに立ち寄りドレスデンへ。
https://4travel.jp/travelogue/11770131
ドイツ7日目の午前は、ドレスデンからローカル快速でチェコ、ポーランドとの3ヶ国国境のドイツ側の町、ツィッタウ。ツィッタウ狭軌鉄道の蒸気機関車の牽く列車に乗車してベルトスドルフへ。
https://4travel.jp/travelogue/11771574
ドイツ7日目の午後(その1)は、ドイツの東端、チェコとポーランドとの国境の町、ツィッタウで蒸気機関車の牽く列車に乗車後旧市街散策。
https://4travel.jp/travelogue/11774284
ドイツ7日目の午後(その2)は、ドイツの東端、ポーランドとの国境の町ゲルリッツの旧市街散策とちょっとだけポーランドへ。
https://4travel.jp/travelogue/11797727
ドイツ7日目の午後(その3)は、ドイツの東端、ドイツ内の少数民族ソルブ人の住む町 塔の町バウツェン旧市街散策。
https://4travel.jp/travelogue/11797738
ドイツ8日目は、ドレスデントラム博物館見学と旧市街散策後ICEでフランクフルトへ。
https://4travel.jp/travelogue/11800150
ドイツ9日目の午前は、フランクフルトからローカル列車とトラムでめぐるアールヌーボーの街ダルムシュタット。
https://4travel.jp/travelogue/11807195
ドイツ9日目の午後は、ダルムシュタットの鉄道博物館見学後、シードルを飲みながらフランクフルトを巡るリンゴ酒電車へ。
https://4travel.jp/travelogue/11807344
まずはビンツからゲーレンまで、リューゲン狭軌鉄道(RBB)のSL列車を動画でご覧ください。
https://youtu.be/HORKinqhbcc
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- その他
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
ドイツ4日目は列車でリューゲン島へ渡り、狭軌のSL列車に乗ったあと、首都ベルリンまでの長距離移動。ホテルをチェックアウトして荷物をフロントに預け、すぐ目の前のシュトラールズント駅へ(駅の写真は前日の夕刻に撮ったものです)。
州を跨ぐ移動になるので、駅の券売機でドイツ全土の路線で使えるドイツ鉄道の一日券 Quer-durchs-Land-Ticket(2019年現在で1人€44、追加1人あたり€8で合計5人まで可)の3人用を購入。普通の切符に比べ、圧倒的にお得です。 -
頭端式のホームにはベルリン行きのインターシティー(IC)が発車待ち。先頭に立つのは101型電気機関車。一日乗車券ではICやICEには乗れない制限があるけれど、これらの優等列車の本数は少なく、所要時間も快速と大きくは変わらないので影響はほとんど無し。
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向こうのホームに入線してきた白に水色のディーゼルカーは、Usedomer Bäderbahn(UBB)の列車。ドイツ鉄道のローカル輸送を担当する地域会社と思われ、3車体連接車の真ん中の窓のない短い車体にエンジンを搭載。
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乗車するのは、9時01分発のオストゼーバート・ビンツ行きの快速RE。この青春18切符のような一日券の、平日の有効時間は朝の9時以降。本当はもっと早い列車に乗りたかったのだけど。
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ヨーロッパ各国で見かける、スイスのシュタッドラー社製の電車。4車体連接車で、前後と連接部にある台車の上の部分以外は、低いホームにあわせて低床に。
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中間車の低床部分の一部には、車椅子対応のトイレと自転車対応の跳ね上げ式ロングシート。
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窓際のテーブルには、この列車が運行する路線図。ハンザエクスプレスというらしい。前日に乗ったのは、左下のロストクから中央やや右のシュトラールズントまで。その右上にあるのが、バルト海に浮かぶドイツ最大の島、リューゲン島。面積935平方キロメートルは、沖縄本島より狭く佐渡より広い。ナチス・ドイツの時代にリゾート地として開発が始まり、戦後は東ドイツに属して施設は兵舎に転用、東西統一後は観光で蘇っています。
島内のDBの路線は途中の Lietzou で二手に分岐。北東に向かい、スウェーデンとの間で列車航送が季節運行で行われている港、ザスニッツに至る路線と、南東のオストゼーバート・ビンツに至る路線に分かれます。この他に島内では、私鉄のリューゲン軽便鉄道がSL列車を運行していて、今日の目的地はこちら。 -
シュトラールズントを発車後に長い鉄橋で海を渡ってリューゲン島へ。その後はずっと島の中を走ってきた路線。Lietzou で分岐後に、車窓にバルト海が広がります。
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シュトラールズントから50分ほどで、終点のオストゼーバート・ビンツに到着。
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ホームには、ミュンヘン行きのICEとシュツットガルト行きのICが発車を待っていて、こんな北の最果ての島の奥まで、遥か南ドイツからDBの看板列車が乗り入れてきます。
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ビンツの街には、DBのオストゼーバート・ビンツ駅の他にもう一つ、リューゲン狭軌鉄道(リューゲン軽便鉄道 RBB)のビンツLB駅があります。
これは、RBBのホームページから拝借したリューゲン島の南東部の路線図で、薄い色は標準軌、濃い色は軌間750mmの狭軌で、いずれももとは東ドイツ国鉄DRの路線。左上でDBに接続する、標準軌のベルゲン・アウフ・リューゲンからプトブスLB、狭軌のプトブスLBからビンツLBを経てゲーレン、それに標準機と狭軌が重なる三線区間のプトブスLBとラウテルバッハ・モール間を運行するのが、1895年に開業したリューゲン狭軌鉄道 Rügensche BäderBahn(RBB)。 -
4月末のこの時期、オストゼーバート・ビンツ駅前広場では、ピンクの桜が満開。
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ビンツは、ナチス・ドイツの時代からの高級リゾート地。観光の中心、海岸のプロムナードまで出てみたかったけど先を急ぐので、市内観光に行く同行者と別れ、ビンツLB駅に向かいます。
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両方の駅の間が街の中心らしい。この道を真っ直ぐ行けば海岸へ。
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DBのビンツ駅から徒歩20分ほどで、三角屋根のリューゲン狭軌鉄道ビンツLB駅に到着。
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駅前には、観光客を乗せてきたこんな汽車も横付け。400Volts E-Powerの表記があるので、電気自動車らしい。
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ホームの切符売り場には行列ができています。DBの一日券は使えないので、ビンツLB駅の窓口でゲーレンまでと、折り返しのゲーレンからプトブスLBまで、2枚の切符を買い求めます。
RBBの狭軌路線では、毎日の全列車が蒸気機関車の牽引。日本のゴールデンウイークはまだ冬ダイヤで、機関区のあるプトブスLBが8:08の始発から21:06の終着まで2時間間隔の6往復。24.1kmを所要1時間15分、中間のここビンツLBで列車交換のダイヤです。 -
5月下旬から10月初旬までの夏ダイヤでは、ビンツLBとゲーレン間に区間列車が増発になり、この間は1時間間隔の運行で、ゼリン・オストでも列車交換が行われるとともに、三線式のプトブスLBとラウテルバッハ・モール間に狭軌の蒸機列車が乗り入れることに。
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先にプトブスLBからやってきたゲーレン行き。99 4801号機が逆向きで8両の客車を牽引して入線。
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1938年にヘンシェルが製造した軸配置1Dのタンク機で、1999年にボイラを換装。列車は大勢の乗客が待つホームへ。
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緑とクリームに塗り分けた客車を中心に、編成の中間には緑一色のオープンカーと食堂車を連結。食堂車は車体にリベットがあり、窓も一段で他の客車より歴史がありそう。
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編成の最後尾、緑一色で切妻の客車は荷物車。自転車を乗せる場合は、ここに預かってもらうらしい。
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続いてゲーレンからのプトブスLB行きを、994632号機が前向きで9両の客車を牽引して入線。1914年のVulcan製で軸配置Dのタンク機。御年100歳を超えるけど、1992年にボイラとシリンダを換装していて、今でもバリバリの現役。
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機関車のブラスト音がよく聞こえる先頭客車に乗車。鉄道ファンらしき中学生ぐらいの男の子と一緒にオープンデッキに出ると、目の前に逆向き牽引の99 4801号機の煙室扉。
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ちなみに99はドイツの狭軌の蒸気機関車の頭に付く記号です。列車は森の中を走り抜けます。
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連結器は、真ん中のバッファをはさんで両側の2本のねじを締める方式。
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最初の停車駅は Jagdschloß。ドイツ語のシュロスは城なので、この駅の近くに城があるらしく、ここから乗車する乗客の姿も。
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このあたりで一旦車内へ。客室とデッキを仕切るドアの窓越しに機関車と対面。
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東ドイツ国鉄から引き継いだであろうボギー客車の車内は、4人がけと2人がけのボックスシート。中央のトイレは穴から線路のバラストの見える垂れ流し式で、暖房は煙突の付いたストーブ。
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列車は最高時速30km/hで走行。森を抜けると、湖畔にかやぶき屋根の民家が点在する長閑な車窓。
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湾曲したホームのゼリン・オストに停車。夏ダイヤならここで列車交換があるのだけど。
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次いでバーベに停車。
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車掌の発車の合図を待つ機関車の乗務員は、ベテランの機関士に若い機関助士のペア。
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こうして、ビンツLBから40分余りで片面1線のホームを持つ終点のゲーレンに到着。
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機関車をすぐに切り離して、
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ポイントを切り替えて転線。
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客車はホームに残し、
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機関車へ給水作業が始まります。
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機関士と機関助士が点検を行う横で、2人の女性の車掌はベンチで休憩。
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大勢の乗客が乗っていたけど、皆さん海岸の方に行ったのか、珍しそうに機関車の回りに集まってくる人など他には誰もいません。遠くから写真を撮っていた同業者らしき人は2人見かけたけど。
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近くに寄って、機関車をじっくりと観察。
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撮り鉄の間で罵声が飛び交うこともある日本のSL運行に比べ、のんびりとしたリューゲン島は天国です。
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駅の片隅には2軸の有蓋貨車。車体にはDRのマークが描かれているので、東ドイツ国鉄時代の姿を今に伝えているのでしょうか。
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