情報弱者が行く「奈良の山」　その２　伯母子山

2021/04/20 - 2021/04/23

釈迦ヶ岳から無事下山して、次の目的山は「伯母子山」1344m

道路状況が悪く・・・二人とも紀伊半島の田舎道は何回か走ったことがあるので「油断せずに」、ちょっと大回りをして伯母子山麓の「大股」に向かった。

表紙写真は「熊野古道で食べるアマゴ」
なぜこうなったかは、本文を読んで頂けると分かります・・・旅は出会い。

エリア 十津川温泉(奈良)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: 友人
• 交通手段: 自家用車 徒歩

山道を走り続け、15時には最奥の集落「吉野郡野迫川村北今西」に着いた。

この間の写真がほとんどないのは「私が助手席で寝てた」からなのだ。
時々目を覚ますと、運転手（隊長）が

「なんだ？この道は？？」
「おっかね～・・」
「迷ったかなぁ？」
「おいナビ、何とか言え！」

とか独り言を繰り返してた。

しっかり目が覚めた頃には、最奥？の集落に着いた様だ。

運転が上手いから良く寝られたよ・・・とお世辞は言っといた。

今晩のキーワード

予定表では「ここでキャンプ」とあるが、20軒程が山肌にへばりついた様な集落で、クルマを停めるスペースは「バスの方向転換場所」しかない。

川沿いにはクルマを停めるスペースはあるが、誰に断ったらいいのか分からない…っていうか誰も歩いてないぞ！

早まるな～・・・「村人その１」

さて困ったなぁ・・・。そしたら「村人１」がやって来て
「あんたち車中泊するの？　だったらそこのバス駐車場でいいよ。最近は橋の手前までしかバスは来ないから」
そうは言われても本当に大丈夫なの？　夜中にどけ、って言われても飲んじゃうから動けないで。

「俺が言うんだから大丈夫だ！」
まぁ、そこまで言われちゃったんじゃ、お言葉に甘えないのも失礼じゃんね。

で、こんなところでキャンプとなった。

とりあえず乾杯だ！

新緑に合わせて、緑ビールを持って来たぜ！

そうそう、釈迦ヶ岳からここまでの間も開いてる商店は無かったので、非常食の整理。

それにしても、この組み合わせは納得出来ない。

私の「犬小屋ノア」なら、缶詰・ヒートパックのカレー＆ご飯・カップラーメン他、米だって持ってるのに「人生を山に賭けたオヤジ」の車内には、何時のか分からないスナック菓子くらいしかない。

米さえ持ってれば何とでもなるのに、日本人！！

この「インチキサバイバー」？の「なんちゃって度」は翌朝、更に暴露される。

「大丈夫、酒は何時もよりたくさん持ってるし」
危機管理能力、ゼロだなぁ。

こら～・・・そこに寝るか！？
だから「山男」と「酔っ払い」は嫌いさ！

「山男の酔っ払い」はもっと面倒臭い。

寝るならテントに入れや～・・・なんて言ってたら、川から上がって来た釣り人が
「アマゴ要らないか？」とやって来た。

網も串も無いから、焼けないなぁ。
もちろん「犬小屋ノア」なら常備してるんだけど。

じゃぁ俺のところへ来いよ・・・っていうので「何処？」って聞いたら
「大阪の八尾市」　そりゃ今からじゃ行けないよ

そしたら、橋の向こうで車中泊してるから「そこへ来い」ってことだったらしい。
じじぃ同士の話は、まったく分かり難い…関西弁だし。

で、酒持って遊びに行ったさ。

網は借りたが、キャンピ用のコンロしか持ってないので焼くのに苦労したぜ。

このおじちゃん、80歳近いんだけど軽ワゴンに生活用品と釣り道具を詰め込んで、あちこち釣りしながら旅をしてるとのこと。

そうそう、本当はこんな風にクルマの外で食事したりするのはマナー違反なんだけど「村人その１」も来てたことだし大目に見てね。

ちなみに私ひとりの車中泊の旅では、焼き肉・ウナギかば焼き・鍋・すき焼き・焼き鳥・餃子…全て車内で完結してます。

そんな夜は更けていった・・・21時就寝。

朝になって驚いた。

あ～・・バッテリーが上がってる！？

聞けばもう5年くらいバッテリー交換してないんだって。
「どうする？」って聞かれたって困る。
「とりあえず山に登って、戻ってから考えよう」・・・と私。

「まったく、ホイミ君はのんきでいいよね・・・自分のクルマじゃないから」

ってさぁ、ここで焦ったってしょうがないじゃんね。
しかもブースターケーブルも持ってない様だし、降りてきたらJAFに連絡してみよう。

5時半、村を通って姥子山に向かう。
何が心配？不満？なのか、後姿がちっちぇ～

標高差は700mくらいみたいだから、なんてことはないぞ～

最奥集落の全景。

赤星付近でキャンプ。

避難小屋があるとは聞いてたが、予想外に立派で・・・

これだったら、昨日のうちにここまで登って来て、ここで一杯やれば良かった。

しかも由緒ある場所みたいだよ。

ほらね・・

相変わらずクルマの心配をしてる。
あのさ～・・心配は事前にして、整備をしておくもんなんだよ。

言うと怒るから黙ってよ。

私は、「今ここで心配してもしょうがないじゃん」って割り切れる方なんで、人生を割と楽に生きてる。コロナだって、町内を救急車が走り回る様になったら心配しよう。

中間点の「檜峠」に7時に着いた。

あれが伯母子山みたいだ。

快適な山道を行く

夏虫山って登ってみたかった。

お～・・大胆な倒木が道を塞いでるぜ。

通れる様にはなっていた。

倒木が多かった。

8時には山頂着・・・風強し！！

昨晩のアマゴが１匹残っていたので持って来た。

で、表紙の写真になったってわけ。

伯母子山山頂でアマゴを食べた方がいたら友達になりたい。

ここで初めて登山者に逢った。
誰も居ないし風が吹いてるのに、マスクなんだね。

クルマが心配なので、直ぐに降り始める。

ツツジ？

ファルコ～ン

さすが熊野古道の一部？

快適に整備されてる

バッテリーのせいで急ぐもんだから、花の写真を撮ってる間もないぞ

忘れられた下半身に、キノコが生えてしまったらしい。

なんか、ヒゲクジラに見えてしまったのは、腹が減ってるから？

もう直ぐ下山ってところで、ツアー登山のグループとすれ違った。

先頭と最後尾が男性で（たぶんガイド）、あとは10人くらい全員が割と高麗な女性。黙々と歩いて行った。

集落まで降りて来ると、最初に現れるのがお墓。

おお「商店」だって！
何か食い物があるかも！

上りでは気が付かなかった。

何処に商店が・・・・

で、クルマまで戻ったんでJAFに電話。
住所はここ。

ここまで1～2時間以内で来られる「JAFと契約してるレッカー屋さん」は、2軒しかないという。しかも２軒とも出払っていて、そっちが片付いたら連絡するという・・・それって何時になるの？

と、目の前をレッカー車が通過しようとしてる。

クルマ自体が珍しいのに、なんで？？
思わず道路に出て停めたさ！

なんでも近くでエンコしたクルマを引き取りに来たところなんだって。
思わず、バッテリーが上がっただけだから、お願いします！　って言ったさ。

そしたら快く引き受けてくれて、無地に復活！
ありがとー・・・神に見えるね。

何時間待つか分からない状態だったのが、5分で解決。

伯母子山登り口の集落。
黄色ピンのところがキャンプ。

新緑の中を下界に向かった。

私が車中泊旅行する「犬小屋ノア」には、工具いろいろ他に「三種の神器」を常に乗せてある。牽引用スチールワイヤー・油圧ジャッキ・ジャンプスターターバッテリー。

今回の場合、一番右のジャンプスターターバッテリーがあれば、なんてことはなかったのにね。

この旅行記へのコメント （8）

• ワミさん 2021/05/06 16:32:25

  アマゴ美味しそう

  釣りしながら色々巡る旅も面白そうですね
  そんな山の中でバッテリー上がったらそりゃ山上ってても気になって楽しめませんよね、ほいみさんはトラブルがあったら逆に楽しんでるように思えますが
  静岡で竜巻があったようですが大丈夫でしたか？
  最近各地で地震も多いし出来る事今やっとかないと何が起きるか分かりませんねぇ

  ほいみさん からの返信 2021/05/06 17:02:33

  RE: アマゴ美味しそう

  古いクルマに乗ってると、バッテリー上りは珍しくないです。車中泊では「何かで電気を使いっぱなし」だったってパターンが多い様な。
  
  静岡県西部では竜巻被害があったようです。今回は直前に竜巻注意報が出ていていました・・・当たるんだなぁと感心しました。
  
  ほいみ

• くろねこだりゅんさん 2021/05/06 15:48:11

  小辺路

  何処かで見たことがあるような？で思い出しました。
  高野山からの熊野古道ですね～
  ガイドに連れられたお姉さま方はここを歩かれて熊野までですかね。
  
  山の頂上でお食べになった「あまご」
  一匹だけということでしたけど、隊長と半分こ？
  標高差７００ｍ、エネルギーが足りないかもです( ;∀;)

  ほいみさん からの返信 2021/05/06 16:56:31

  RE: 小辺路

  小辺路・・・なんだか京都の路地っぽいイメージなんですが。
  熊野古道って枝道？がたくさんあって分かり難いです。高野山から比較的近いので、もしかしたらメジャールートかもしれません。道は良く整備されてましたよ・・・コンビニはありませんでしたが。
  
  
  前の夜に焼いたアマゴが?引きだけ余ってしまいました。勿体ないので「私が独り占め」しました。まだ涼しいから700mは余裕でしょ・・・この夏はどうなることやら。
  
  ほいみ

• jamokaさん 2021/05/05 16:19:38

  座右の銘追加「割り切り」

  類は友を呼ぶ…とは少し違います？が笑笑～楽しい出会いありますね～
  アマゴ釣りのオジさん、なんか共感出来ます(^^)余生の目的を持った過ごし方良いな～♪
  JAFは勿論キャンセルですよね？そのレッカー車がもしかしたら作業後に来る予定の輪番店だったりして(笑)　
  三種の神器…一生で一度しか使わないとしてもこれは持っておきたくなりました。
  ハプニングを楽しめる年代？ほいみさん！の様になりたいです^_^
  

  ほいみさん からの返信 2021/05/05 17:16:14

  RE: 座右の銘追加「割り切り」

  実はそうなんです。
  
  JAFの電話係？は事情がよく呑み込めてなかった様で、この兄ちゃんもJAFの契約店でした。キャンセルもやってくれました。これって、目の前を通ったレッカーを止めなかったらどうなってたんだろ。
  
  三種の神器は助けてもらうより「助けて上げる」ことでどれも活躍しました。バッテリー上がりや、ちょっとハマっちゃった現場に遭遇することは時々あります・・・自宅周辺でも。
  
  自分で釣って食べたいですね！
  車中泊旅で釣った魚を調理するには、かなりの覚悟が必要です。
  
  ほいみ

• ねもさん 2021/04/28 21:19:37

  楽しい山歩き

  ほいみさん　山でアマゴ、羨ましい！
  「とりあえず山に登って、戻ってから考えよう」・・・と私。
  私は、「今ここで心配してもしょうがないじゃん」って割り切れる方なんで、人生を割と楽に生きてる。
  ↑特にこの２つ、私も激しく同意します(笑)　自分ではどうにもならないことを気にしても無意味ですよ。
  ほいみさんもたぶん同じではないかと推測しますが、「いつも楽しそうだね」と結構言われます(^^)

  ほいみさん からの返信 2021/04/28 22:13:49

  Re: 楽しい山歩き

  こんばんは。
  
  淡水魚、大好きなんで嬉しかったです。
  何か上げる…って言われたら必ず貰う様にしてます。貰う側より「与える側」の方が満足度が高いはずなので、頂いたり家に招かれるのはボランティアです。
  
  そうなんですよね。自分の力が及ばないことは心配してもしょうがないです。旅友の愛犬・山友を失い、コロナで海外旅行出来ない…が１年ちょっとの期間で発生してしまい、旅に出られなくなりましたが「快適な引きこもり生活」をしてるので周囲も驚いてます。
  
  ねもさんと同じく「自分が心配したってど～にもならないこと」は、それが無いことと同じですね。
  
  ほいみ