2019/02/26 - 2019/03/29
273位(同エリア2809件中)
さわ子さん
2019年春、羽田から全日本空輸でロンドンに到着し、イギリス、オランダ、ベルギー、イタリア、ドイツのヨーロッパ5カ国を訪問し、ミュンヘンから羽田に帰って来ました。途中オランダでの思わぬ事故で、フランス.パリをキャンセルする事になりました。今回も絵画鑑賞が主な目的です。
この11回目の旅行記は、デン.ハーグからブリュッセルの王立美術館と楽器博物館を訪れた記録です。
全体の旅程の概略です。
★ 2月26-27日 ANAでロンドンへ。ロンドンの北、ビスターの友人宅泊。
★ 2月28日 バーミンガム泊。
★ 3月1~2日 リバプール泊。
★ 3月3日 チェスター泊。
★ 3月4~5日 ロンドン泊。
★ 3月6日 船中泊
★ 3月7~13日 デン.ハーグ泊
★ 3月14日 シャルルドゴール空港泊
★ 3月15~16日 ナポリ泊。
★ 3月17~19日 フィレンツェ泊。
★ 3月20~22日 シエナ泊。
★ 3月23~25日 ヴェネツィア泊。
★ 3月26日 ミュンヘン空港泊。
★ 3月27日 ミュンヘン空港からANAで羽田へ。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
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今日はブリュッセルに日帰りの旅です。元々の計画では、デン.ハーグでの2泊を終えてブリュッセルに移動する筈でした。これから1番の市電に乗ってデン.ハーグ.H.S.駅に行きます。デン.ハーグ.セントラムの電停を過ぎました。正面の建物は、2015年に2泊したメルキュール.ホテル.デン.ハーグ.セントラルです。
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前払いで購入していた1等車の片道キップを利用します。8時53分発で、途中オランダの最終駅ブレダで乗り換えブリュッセル中央駅には11時11分に着きます。乗り換え時間は5分です。車内はご覧のようにガラガラです。
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ロッテルダム中央駅を経由します。この街は大空襲の被害を受けていますので、この中央駅も近代的な建物として再建されています。
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列車が遅れています。オランダの最終駅、ブレダでの乗り換え時間が少なくなったので扉の近くで待ちます。
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ブレダ駅に着き、前の列車の車掌さんと確認した6番線ホームに走りました。別に7番線に急いでいる若い女性がいました。この女性、スマホを見て最新の情報を得たのでしょうか、7番線にはベルギーの列車が到着しています。どうも7番線に変更になっていたようで、後を追いましたが目の前で扉が閉まってしまいました。次の列車は1時間後です。仕方がないので駅前をぶらぶらしましたが、近くには特に興味を引くものはありません。
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僅か2分ですが、余った時間を活用してブリュッセルからデン.ハーグへの帰りのキップをここブレダで購入しました。
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ブレダ駅ホールのモダンなシャンデリアです。
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ずらっと並んだ切符の自動販売機です。青と黄色のツートン.カラーはオランダ鉄道のイメージ.カラーです。何かスエーデンの国旗を思い出させます。
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6番線から 10時42分 発のブリュッセル行きに乗車します。
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列車に乗ってホームを眺めると、魔女を思わせるような帽子と服を着たグループを見かけました。こちらに気が付き手を振ってくれました。
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列車はブリュッセル市内に入りました。
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1駅手前のブリュッセル北駅です。列車は少し遅れています。
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懐かしのブリュッセル中央駅に到着しました。2015年春、ブリュッセルに4泊しアントワープやメッヘレンへも出かけています。しかし今日は、早12時20分で、夕方にはデン.ハーグに戻られなければなりません。
この絵、切り刻まれていますが、何を切り抜いたのか分かりません。 -
駅の中央口に出ました。ここから右の方向に歩いて王立美術館に向かいます。
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半円形のアルベルティーヌ広場を左に曲がって芸術の丘(写真の右の方向)を上がって行きます。
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並木になっている樹木の幹の下部が白く塗られています。消毒剤なのか、芸術なのか分かりません。
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ここは芸術の丘らしく、方々にオブジェがあります。
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芸術の丘中段から北西の方向を望みます。遠くに見える塔は、グラン.プラスの市庁舎です。右端の塔は、グラン.プラスと芸術の丘の中間にあるメアリー.マグダレン.チャペルです。
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王宮教会の聖ヤコブ王室教会が見えてきました。階段の右側が王立美術館です。
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後ろを振り返ります。写真の右端の建物の壁面に仕掛け時計が見えます。余り目立たない場所にあります。
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中央に王宮教会、左に楽器博物館、右にマグリット王立美術館です。
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楽器博物館は、1898年に完成したアール.ヌーヴォーの建物です。
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王室教会の聖ヤコブ教会前です。ここを右に曲がります。
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王宮前の南西の方向の通りは、レジャンス通りです。すぐ右に王立美術館の入り口があります。
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美術館壁面の彫像です。
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美術館に入りました。入り口ホールに展示してあった彫刻2体です。
半獣半人が子供をあやしているのでしょうか。 -
山羊さんでしょうか、子供達が群がって遊んでいます。
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2階に上がり「オールド.マスターズ」部門から鑑賞を始めます。
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バロック期のイタリアの画家で、ローマ、ボローニャで活躍したグエルチーノ(1591-1666)の作品です。寄進者を4人の聖人が聖母に紹介する場面の祭壇画の上部を拡大した写真です。
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フランスの画家でイタリアのバロック絵画をフランスに伝えた人物として知られているシモン.ヴーエ(1590-1649)作の「キリストの埋葬」です。
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フランスの画家ユベール.ロベール(1733-1808)作の「公園の噴水と列柱」です。ユベール.ロベールは、イタリアで学び、都市景観画や奇想画と呼ばれる実在の建物、古代遺跡、それに架空の遺跡などを混在させて描く風景画の画家です。この絵画も特定の場所を描いたものではないようです。
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海洋画を多く描いたフランスの画家クロード.ジョセフ.ヴェルネ(1714-1789)作の「港」です。
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2階は、1周している回廊式の展示室が中心になります。自然光だけなので、少し暗く感じました。
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バロック期のフランドルの画家で外交官でもあったピーテル.パウル.ルーベンス(1577-1640)作の「聖母の戴冠」です。
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フランドルのバロック期の画家ヤーコブ.ヨルダーンス(1593-1678)作の「イエスがニコデモに教える」です。ヨルダーンスは、ルーベンス、ヴァン.ダイク同様、アントワープ派を代表する画家です。ニコデモは、新約聖書のヨハネによる福音書に登場するユダヤ人でイエスに共鳴した人物です。
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こちらもヤーコブ.ヨルダーンスの作品で「サテュロスと農民」です。
サテュロスは、ギリシア神話に登場する半人半獣の自然の精霊です。ローマ神話にも現れ、ローマの森の精霊ファウヌスやギリシアの牧羊神パーンとしばしば同一視されました。「自然の豊穣の化身、欲情の塊」として表現されます。 -
フランドルの画家オットー.ファン.フェーン(1556-1629)作の「聖カテリーナの神秘の結婚」です。ファン.フェーンは、16世紀後半から17世紀初頭にアントワープとブリュッセルを中心に活躍した画家です。「聖カテリーナの神秘の結婚」は次のように説明されています。
聖女カテリーナが自分の部屋で熱心に祈っていると、栄光の王であるキリストが、豪華な服をまとって、多くの天使と聖人たちを引き連れ、目の前に現れました。キリストは指輪を聖女に付けて、聖女を花嫁として迎えたことの証しとしました。そして、忠実にキリストを愛し続けるなら大いなることを聖女のためにしようと約束されました。我らの主キリストが消えると、聖女は即座にこの幻視は霊的な意味で理解されるものだと分かりました。聖女は、花婿であるイエス.キリストへの深い神聖な愛と温かい敬いを抱くようになりました。 -
フランドルの風景画家のヨース.デ.モンペル2世(1564-1635)作の「バベルの塔」です。モンペル2世は、ブリューゲル とルーベンスを繋ぐ重要な画家であり、ブリューゲルの影響を強く受けていました。
バベルの塔は、旧約聖書の創世記の話です。ノアの方舟で知られる大洪水の後、東方から移動してきた人々はシンアルの平野に住みつき、天まで届く巨大な塔の建設を始めました。 -
繊細に描かれた絵なので、拡大して観察します。
建設中の塔の前では、色々な分野の多くの職人が働いています。 -
王様らしき人物が建設の指揮しているようです。
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こちらは高貴な方々が工事を見物しているようです。
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こちらは石工の作業場でしょうか。
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フランドルの画家ヤン.ブリューゲル (父)(1568-1625)作の「マグダラのマリア」です。ヤン.ブリューゲル (父)の父親はピーテル.ブリューゲル (父)であり、息子のヤンとピーテル.ブリューゲル (子)も画家となりました。ヤン.ブリューゲル (父)は、ピーテル.パウル.ルーベンスの親しい友人であり、二人は作品制作の上で頻繁に協力し、17世紀始めの30年間のフランドルの主要な画家でした。
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フランドルの画家ダフィット・テニールス (子)(1610-1690)作の「聖アントニウスの誘惑」です。この画家は、農民の野外での祭りや祝賀の様子、酒屋や台所の風景など大衆的な題材で知られていますが、他にも宗教画や寓意画、風刺画や肖像画など多くの作品を残しています。
聖アントニウスはしばしば悪魔の誘惑にさらされて、その信仰心を試されました。空想的な魔物や魔女が登場する「聖アントニウスの誘惑」はネーデルラントにおいて頻繁に取り上げられた主題のひとつです。 -
ルネサンス期のネーデルラントの画家ヒエロニムス.ボス(1450頃-1516)の工房の作品で「聖アントニウスの誘惑」の3連祭壇画です。ヒエロニムス.ボスの真筆の同名の作品は、ポルトガル.リスボンの国立古美術館にあり、我々は2017年春に訪れています。その時撮影した写真と今回撮影した工房作の絵画の写真を比較したいと思います。この全体写真はリスボンの真筆作品です。
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中央パネルです。中央右寄りに、ひざまずき誘惑から目を背ける聖アントニウスが見えます。お酒による誘惑でしょうか。
こちらは、この王立美術館の工房のコピー作品です。 -
こちらは、リスボンの国立古美術館の真筆の作品です。
聖アントニウスの左側にいる尼さんのような女性の服の色は、真筆ではピンクですが、コピーでは青い色に変えられています。この服は、裾の方が尻尾のように先細に伸びています。 -
中央パネルです。
こちらは、この王立美術館の工房のコピー作品です。真筆では無かった床の模様が入っています。 -
こちらは、リスボンの国立古美術館の真筆の作品です。
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中央パネルです。
こちらは、この王立美術館の工房のコピー作品です。 -
こちらは、リスボンの国立古美術館の真筆の作品です。
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中央パネルの怪魚です。
こちらは、この王立美術館の工房のコピー作品です。
真筆では、トンネルの奥にいる犬のような動物がいますが、コピーでは少し手前に小さな動物がいます。 -
こちらは、リスボンの国立古美術館の真筆の作品です。
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中央パネルです。
こちらは、この王立美術館の工房のコピー作品です。
コピー写真の中央上端に描いてある青い壺は真筆にはありません。 -
こちらは、リスボンの国立古美術館の真筆の作品です。
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右パネルです。
こちらは、この王立美術館の工房のコピー作品です。 -
こちらは、リスボンの国立古美術館の真筆の作品です。
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右パネルです。聖アントニウスが裸の女性に誘惑されています。
こちらは、この王立美術館の工房のコピー作品です。 -
こちらは、リスボンの国立古美術館の真筆の作品です。
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左パネルの中の聖アントニウスです。
こちらは、この王立美術館の工房のコピー作品です。 -
こちらは、リスボンの国立古美術館の真筆の作品です。
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左パネルです。
こちらは、この王立美術館の工房のコピー作品です。 -
こちらは、リスボンの国立古美術館の真筆の作品です。
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16世紀のブラバント公国(現在のオランダ)の画家ピーテル.ブリューゲル(1525-1569)作の「ベツレヘムの人口調査」です。1566年の制作です。
シーンは、ルカの福音書に記述されているエピソードを題材にしており、ヨセフと妊娠したマリアがベツレヘムに行き、カイザー.アウグストゥスの命令に従って登録されました。いつものように、ブリューゲルは、福音の場面である中東の風景の反対側にある、雪に覆われたフランダースの村の風景に置き換えています。 -
こちらはピーテル.ブリューゲルの長男であるピーテル.ブリューゲル2世(1564-1637)作の1610年に制作されたコピー作品です。コピーの制作は、父の下絵から描かれたそうで、父が最後に付け加えた箇所は、当然の事ながらコピー出来ません。例えば、右下に付け加えられた、スケートを履こうとしている男性がコピー作品にはありません。そして全般的に積雪が溶け始めた景色に変えられている様にも見えます。
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ヨセフとマリアの部分を拡大します。
マリアは牛を伴ったロバに乗っており、ロバの前にジョセフが大工道具が入った籠を持ち、大きなノコギリを肩に担いでいます。
こちらは、ピーテル.ブリューゲル(父)の作品です。 -
こちらはピーテル.ブリューゲル(子)のコピー作品です。
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ヨセフとマリアの二人は、臨時の登録事務所になっている居酒屋の前に集まった他の住民のように、登録するために列に並ぶ事になるでしょう。その周りには、日常生活のシーンが描かれています。豚を殺したり、鶏の真ん中で料理をしたり、遠くでは子供たちが氷の上で遊んだり、コマを回したりしています。
こちらは、ピーテル.ブリューゲル(父)の作品です。 -
こちらはピーテル.ブリューゲル(子)のコピー作品です。
登録事務所になっている居酒屋の描き方が雑になっている様に感じます。
このブリュッセルの王立美術館では、面白いと思うのですが、両作品が展示してあります。ピーテル.ブリューゲル(子)は、「ベツレヘムの人口調査」の父の作品を15枚コピー制作しているそうです。 -
こちらもピーター.ブリューゲル2世が、父の1559年の作品「謝肉祭と四旬節の喧嘩」をコピーした作品です。この絵の題材は、オランダ南部で祝われた、当時の一般的な祭りです。この絵の中で、当時の生活の2つの側面を対比させています。左側にある宿は楽しみのために、右側の教会は宗教的遵守のための側面を表しています。
忙しいシーンとして、教会近くの行儀の良い子供たちと旅館近くのビールを飲むシーンを描いています。中央には井戸があり、コミュニティのさまざまな人々が集まっている様子を示しています。他のシーンでは、魚の屋台と2つの山車が競合しています。 -
四旬節の擬人像です。三脚椅子に座る修道女風に装った痩せ身の老女が、2匹の鰊を載せたパンシャベルを持っています。頭には蜜蜂の巣籠を載せ、腰には聖書を収める布袋とロザリオを提げています。老女が乗った台車を修道士と修道女が引いています。
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こちらは、ウィーンの美術史美術館に展示してあるピーター.ブリューゲル(父)の真筆の作品で、2013年秋に訪れた際に撮影した写真です。
四旬節は、復活祭の前日まで続く、日曜日を除いた40日間の禁欲期間です。謝肉祭は、四旬節前の3日間、ないし1週間を楽しむ無礼講の祭りです。 -
謝肉祭の擬人像である樽に跨る肥満体の男です。頭上に鳥入りパテ、手には豚の頭の串焼き、腰には三本の肉切りナイフ、足は3本脚の鍋に入れ、肉切りナイフでハムが刺さった樽に乗っています。
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こちらは、ウィーンの美術史美術館のピーター.ブリューゲル(父)の真筆の作品です。
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広場の中央にある井戸の側では四旬節の魚売りが働いています。その右では、遺骸を運ぶ夫婦が見えます。
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こちらは、ウィーンの美術史美術館のピーター.ブリューゲル(父)の真筆の作品です。
オリジナルであるこの絵では、後世に遺骸が黒く塗り潰されました。また全景画の右下にある腹が膨れた重病人は白布で全体を隠されました。 -
こちらは、ウィーンの美術史美術館のピーター.ブリューゲル(父)の真筆の作品です。
右端の教会からミサを終えた敬虔な信者達が出てきます。右下隅では、盲人や足萎え人への施しが行われています。左上では、鳴物を手にしたハンセン病者の行列が広場に入ってきます。 -
これはピーター.ブリューゲル(父)真筆で1562年の作品「叛逆天使の墜落」です。
この作品は、キリスト教の世界観に基づく宗教画であり、高慢や嫉妬のために神に逆らい、天界を追放された叛逆天使(堕天使)達と、それを追い払う大天使ミカエルに率いられた天使の軍勢との戦いを描いています。この主題そのものは伝統的な画題で、従来は天使を強調して善の圧倒的勝利を描くものでしたが、ブリューゲルのこの作品は混沌とした画面構成で乱戦の様相を呈し、善と悪、美徳と悪徳のせめぎ合いを描いたものとなっています。 -
画面を拡大します。これは、大天使ミカエルです。
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大天使ミカエルに率いられた正義の天使達です。
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色々な化け物、怪物が登場します。先輩であるヒエロニムス.ボスが描く奇怪な動物とは、また違った生物です。
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ピーター.ブリューゲル2世(1564/65-1637/38)作の「屋外ウェディング.ダンス」です。この絵は、父ピーター.ブリューゲル(1525/30-1569)の失われた作品のコピーであると考えられています。 ここで見る構成は、父親が描いたさまざまな結婚式のダンスから借りた要素の集まりでもあります。 屋外ウェディング.ダンスには多くのバージョンがあります。手前には、ほとんどすべてのバージョンで、認定されたコピーのように見られるいくつかのダンサーがいます。 花嫁が他のカップルと踊るバージョンもあります。 ここでは、背景の中央、クラウンが取り付けられたカーテンの前に座っています。一部の招待客は、彼女がお祝いとして受け取る金額を推定しようと、花嫁の前にあるテーブルのお皿を興味深く見つめています。
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父の絵をコピーしたと言われている同じ様な絵がベルギーのゲント美術館にもありました。2015年春に訪れた時に撮影した写真です。良く見ると、こちらの絵の方が、お皿に載っているお金が多いようです。また、花嫁が横目でお皿を覗く横にいる人達を見ています。上の絵では、花嫁はお皿を見ている様です。
似た様なコピー作品は、各地の美術館で見られます。 -
王立美術館は、ピーター.ブリューゲル(父)の作品「イカロスの墜落のある風景」として展示していますが、1996年の調査で、作者をブリューゲルとすることは極めて疑わしいとされるようになり、今では無名の画家がブリューゲルのオリジナルを早い時期に模写した良質な複製画であると考えられています。
耕作者が土地を耕し、羊飼いが羊を見守り、釣り人が釣りをしています。 船は未知の土地に向かって航行しており、ヤマウズラは木の枝になっており、太陽は沈んでいます。すべてが普通で、独自のペースで進行しています。この日常生活の退屈さは息苦しいかもしれません。しかし、船の真下の水中に目を向けると、本当の隠されたドラマが見えます。自分の傲慢さの犠牲になった若い男、イカルスの脚です。ギリシャ神話では、イカルスは父のダイダロスがミツロウで固定した羽を使って翼を作って飛行することに成功しました。父親の警告を無視して、イカルスは太陽に近すぎてワックスを溶かし、海に落ちて溺死しました。 -
土地を耕す耕作者と羊飼い、そして帆船を拡大しました。
太陽は描かれていませんが、海上への反射が強く描かれています。 -
航行する帆船の手前に墜落し海に落ちたイカルスの足が見えます。
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ブリュッセル生まれのヤン.ファン.デレン(1635頃-1703)作の「慈愛」です。 彼はブリュッセルのグラン.プラスの再建に参加しました。
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動物画、特に犬、を得意とするベルギーの画家ジョセフ.スティーヴンス(1816-1892)作の「独りぽっち」です。我が家にも愛犬がいますが、何か悲しくなる絵です。旅回りの芸人さんでしょうか、小猿は早くに亡くなったのでしょうか。右にあるのはオルゴールでしょうか。
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ベルギーとの国境近くのフランスの街に生まれましたがベルギーで活躍した画家シャルル.ド.グルー(1825-1870)作の「刈り取りをする人々」です。この画家は下層階級の生活を描いた「写術主義」の画家でした。
この絵をパッと見ると勤労意欲の無い人々の様に見えますが。 -
同じド.グルーの作品で「夕食前の祈り」です。
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こちらもド.グルーの作品で「酔っ払った」です。
病気になり死が間近になった妻のベッドに、右手に酒瓶を持ち酔っ払った夫が2人の幼い子供に引っ張って来られています。4人の子供が母の事を心配しています。 -
ベルギーの画家チャールズ.ハーマンズ(1839-1924)の1875年の作品「夜明け」です。
夜明けの早い時間に、怪しげな女性と腕を組んでレストランから出て来る酔っぱらいのグループと働きに行く途中の貧しい労働者のグループの出会いを表す現実的で道徳的な絵です。この作品は、正直で素直な労働者を堕落したブルジョワジーと対比することにより、社会的批判の作品として解釈されました。 -
ベルギーの象徴主義の画家レオン.フレデリック(1856-1940)作の「チョーク商人」です。画家が1882年にチョーク商人の家族を描いた三連画で、彼らが仕事に行く(朝)、食事をする(正午)、家に帰る(夜)の3枚の絵画から構成されています。
この絵は朝の場面で、これから仕事に行く途中の情景です。父親は小さな子供を背負っています。朝が早いのでしょうか、眠っています。 -
昼食の時間です。乳飲児も含め5人の子持ちの夫婦です。貧しそうですが、しっかりと家族の絆は強そうです。
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家路についています。父親は幼児を抱いています。女の子が背負っている籠が軽くなっているようです。裸足が痛々しく見えます。
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アルフォンス.ミュシャ作のブロンズ像「自然」です。
この彫刻は、謎めいた顔、半分閉じた目、ぶら下がるイヤリング、印象的なティアラを載せた長い髪の女性の胸像です。 -
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ベルギー象徴派の代表的な画家フェルナン.クノップフ(1858-1921)作の「メドゥーサの頭」です。メドゥーサは、ギリシア神話に登場する、頭髪は無数の毒蛇でイノシシの歯を持つ怪物です。カラヴァッジョの絵で有名です。
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3時間弱美術館に滞在して外に出ます。大きな絵画なども運べる超大型のエレベーターの中です。
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1階中央ホールに展示してある絵画です。
1878年8月23日(又は24日)レオポルド2世とマリー女王の銀婚式の際に、ブリュッセル王宮の前のパレ広場アンリエットで開催されたブリュッセル市立学校の査察の際のパレードです。絵の左側の壇上に、オーストリアの皇帝フランソワ.ジョセフ(白い制服)がレオポルド2世王の横に立ち、その右側にはフランダース伯爵フィリップがいます。画面右端の向こうには、サン・ミッシェル大聖堂の尖塔も見えます。 -
3時35分、王立美術館を出て、駅までの途中にある楽器博物館に入りました。初めての訪問です。建物は1898年に完成したアール.ヌーヴォー様式です。内部も同じようなデザインが天井にも見つけられます。
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エレベーターも鉄材を装飾的に利用した世紀末のデザインです。
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ここから展示されていた各種の鍵盤楽器の写真です。
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1619年製のヴァージナルと合体したハープシコードです。ヴァージナルはチェンバロ科の鍵盤楽器です。ルネッサンス後期とバロック初期にヨーロッパで人気がありました。
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この写真以降は、展示説明を記録していませんでした。申し訳ありませんが、説明なしで古典楽器の写真を鑑賞して下さい。
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見学を終えてエレベーターで下ります。
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4時半です。40分ほど滞在して楽器博物館を出ました。この建物は、1898年に完成したアール・ヌーヴォー様式です。
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クデンベル通りで楽器博物館の左側の建物です。
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結局4時間位のブリュッセル滞在になりましたが疲れたので帰ることにしました。
4時49分発6時18分ブレダ着のベルギーの IC 列車に乗りました。車内の販売員の若者です。背中にこの荷物です。 -
カートではなく商品をこのように抱えています。気持ち良く撮影にOKしてくれました。
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帰りもブレダで、5分待ち6時23分発のオランダの IC列車に乗り換えます。7時12分デン.ハーグH.S.駅に着くので、8時頃にはホテルに帰れます。
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旅行記グループ
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フィレンツェ
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シニア夫婦の欧州5カ国ゆっくり旅行30日 (21)フィレンツェの美術館や教会で絵画を鑑賞しました(3月19日...
2019/02/26~
フィレンツェ
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シニア夫婦の欧州5カ国ゆっくり旅行30日 (22)ウフィツィ美術館で絵画を鑑賞した後にシエナに移動しました(...
2019/02/26~
フィレンツェ
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シニア夫婦の欧州5カ国ゆっくり旅行30日 (23)シエナからヴォルテッラにデイ.トリップしました(3月21日...
2019/02/26~
ヴォルテッラ
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シニア夫婦の欧州5カ国ゆっくり旅行30日 (25)シエナから午後にヴェネツィアへ移動します(3月23日)
2019/02/26~
シエナ
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シニア夫婦の欧州5カ国ゆっくり旅行30日 (26)晴天の下ヴェネツィアでのんびりです(3月24日)
2019/02/26~
ベネチア
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シニア夫婦の欧州5カ国ゆっくり旅行30日 (27)晴天の下ヴェネツィアで美術館.教会巡りです(3月25日)
2019/02/26~
ベネチア
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シニア夫婦の欧州5カ国ゆっくり旅行30日 (28)ヴェネツィアで美術館.教会巡りの後ミュンヘンに出立です(3...
2019/02/26~
ベネチア
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シニア夫婦の欧州5カ国ゆっくり旅行30日 (29)最終日はミュンヘンの美術館です(3月27日)
2019/02/26~
ミュンヘン
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