シニア夫婦の欧州5カ国ゆっくり旅行30日　(14)デン.ハーグから日帰りでライデンを訪れました(3月12日)

2019/02/26 - 2019/03/29

2019年春、羽田から全日本空輸でロンドンに到着し、イギリス、オランダ、ベルギー、イタリア、ドイツのヨーロッパ5カ国を訪問し、ミュンヘンから羽田に帰って来ました。途中オランダでの思わぬ事故で、フランス.パリをキャンセルする事になりました。今回も絵画鑑賞が主な目的です。

この14回目の旅行記は、デン.ハーグから日帰りでライデンを訪れた記録です。

全体の旅程の概略です。
★ 2月26-27日 ANAでロンドンへ。ロンドンの北、ビスターの友人宅泊。
★ 2月28日 バーミンガム泊。
★ 3月1~2日 リバプール泊。
★ 3月3日 チェスター泊。
★ 3月4~5日 ロンドン泊。
★ 3月6日　　　 船中泊
★ 3月7~13日 デン.ハーグ泊
★ 3月14日 シャルルドゴール空港泊
★ 3月15~16日 ナポリ泊。
★ 3月17~19日 フィレンツェ泊。
★ 3月20~22日 シエナ泊。
★ 3月23~25日 ヴェネツィア泊。
★ 3月26日 ミュンヘン空港泊。
★ 3月27日 ミュンヘン空港からANAで羽田へ。

エリア ライデン(オランダ)

• 旅行の満足度: 4.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 鉄道
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

今日は少しのんびりの行動開始です。いつもの電停クヌーテルデイクで1番の市電を待ちます。市電は右側通行ですから、前方がH.S.駅である事が分かります。時々間違えて反対側で待つ事がありますが........。前方で左側から来る15番の市電は、新型の低床車両です。

停留所の前のこの建物は、簡素ですがユーゲント.シュティールのデザインが取り入れられています。

市電車内の乗車券販売機です。使って見ました。この①②③の順番で操作すれば簡単に購入できました。料金は交通局などの窓口購入と同じでした。

市電の車内の様子です。

H.S.駅構内の列車発着案内です。途中経由駅の "Leiden C" の表示がある6番線から9時48分に発車するインターシティ列車に乗ります。

自動改札口を通った後で、駅の入り口の方向に振り返ります。ほんとどの場合、このように扉で塞がれていません。

改札から各ホームに繋がる通路です。
4年前の事を思い出しました。ブリュッセルからデン.ハーグに到着し、この通路で車内にリュックを忘れた事をババが思い出し、慌ててホームに駆け上がりましたが発車した後でした。丁度4-5人の鉄道員さんがいたので、列車に連絡して車内のリュックの確認をお願いしました。すぐ列車の車掌さんに連絡をつけてくれて、残置の確認が取れ、戻りの列車でこの駅まで運んでくれるように頼んでくれました。とても親切に老父婦を助けてくれました。最後に、多数の鉄道員さんに囲まれている状態だったので冗談で、「不審者が捕まったみたいですね」と言ったら皆大笑いでした。そしてリュックは無事戻ってきました。

6番線のホームです。この駅は戦災を受けていないので、基本的に当初の建設時の状態が保たれています。新設されているリフトも元のデザインに溶け込んでいます。

15分ぐらいでライデンに到着し駅を出ました。ライデンはデン.ハーグの北東にあり、今でも昔の街を囲む堀がほぼ昔の形で残っています。この駅は、その堀の外に位置しています。

ライデン駅舎はこのような抽象的なデザインの近代建築です。

駅前に準備中の屋台です。まだ早いのでこの看板だけです。ニシンの酢漬けのファースト.フードを売っているそうです。

ライデン中央駅から南の方向にステーン通りを歩いていきます。途中右側ににあった、観光案内所に立ち寄りました。

大きなごみ収集車と後ろのミニカー、面白いコントラストです。

昔の堀を渡っていると左手に風車が見えてきたの、その方向に近づいてみました。現在博物館になっているデ.ファルク風車です。次掲の地図で⑧版です。そのまま、ニーウェ.ベーステンマルクト通りを南に歩いていきます。

ライデンの観光案内図です。ライデンは、このように堀で囲まれた昔の街の形がよく残っています。堀は、殆ど埋立される事なく残っています。ほぼ四角形で、各所に砲台が設置されていた箇所の三角型の突起が今も残っています。

ビーステンマルクト広場の北側にある人気のラーメン店だそうです。ここでも多数の日本食レストランがありました。

東側遠くに見えるドームは、ユニークな八角形のマーレ教会です。

八角形の教会で思い出したのは、ミラノの南東で、エミリア街道近くの街ローディーのインコロナータ教会です。これは教会のドーム天井です。

内部のパイプオルガンです。内部はこのように天井、壁面全てに絵画、装飾が隙間なく描かれています。

ここをよく憶えているのは、大好きなベルゴニョーネ(1453頃-1523)の作品が4枚も掲げてあったからです。この画家の作品はロンドンのナショナル.ギャラリーで紹介しました。

町歩きを続けます。
大きな広場のビーステンマルクトの西側から運河を超えて東側の町並みを眺めます。

ステーン通りを左に曲がってブラウポールツブルグ通りに入ります。この通りは両側を運河に挟まれています。通りの中程から北の方向を望みます。

こちらはブラウポールツブルグ通りの南の方向の景色です。正面の大きないかつい建物は何なのでしょうか。

拡大写真です。中央に写っているのは貨物船のようですが、グーグルの地図に写っているので、動いていないのかもしれません。

このブラウポールツブルグ通りの道路は両側に遮断機が設置してあるので、船の通過のために可動橋になっているのかもしれません。右の小さな建物が機械室のように見えますが、今は運河クルーズの事務所だそうです。東京の勝鬨橋のように、今では可動しない橋なのでしょうか。

ブラウポールツブルグ通りを右に曲がりプリンセッセカデ通りを南に歩いて行きます。道路は名前を変えてコルト.ラペンブルグ通りになりました。通りの西側の方向を望みます。遠くにはレンブラント橋と名が付いた跳ね橋が見えます。コルト.ラペンブルグ通りの東側の方向になります。道路の下のデ.レイン川は、"古いライン" と呼ばれ、小さな支流として大河ライン川に繋がっていきます。ライン川の下流で、大きな川はロッテルダムの南に流れるワール川のようです。

右岸を拡大しました。
この辺りの運河は、ガルゲワーテルと呼ばれ、右側が船の溜まり場になっています。左奥にはデ.プット風車が見えます。この風車の左にあるレンブラント橋は、堀と城壁に囲まれていた旧市街の西の境に架けられています。橋は、同じ場所にあった17世紀の橋の複製として1983年に再建されました。

コルト.ラペンブルグ通りの東側を望みます。

多分埋め立てでデ.レイン川と繋がらず、途中で塞がっているラペンブルグ運河の北端にきました。左の遠くにライデン大学の時計塔が見えます。

ラペンブルグ運河の最初の橋、ドゥーレンブルグ橋から南の方向を眺めます。正面に2番目のノネンブルグ橋が見えます。右の塔はライデン大学の建物の時計塔です。

ラペンブルグ運河の西側の通りです。石畳に生えた雑草を老人達が刈っているようです。
運河を挟む川岸の道路は同名のラペンブルグ通りのようですが、番地表示は西岸が奇数、東岸は偶数のようです。欧米では普通の表示方法を、道路の真ん中に運河があっても、同様の方式を採用しているようです。

ドゥーレンブルグ橋の更に南にあるノネンブルグ橋をその南から見た絵画のようです。ライデン大学の塔が左側に見えます。残念がら同じ場所からの写真撮影を失念していました。

ラペンブルグ運河の西岸からノネンブルグ橋をその北側から眺めています。東岸の道路は広くしたのか車を川に直角に停めています。

2000年5月にオランダを訪問された天皇皇后両陛下が立ち寄られた時の写真が掲げてありました。

ラペンブルグ通り西岸の51番地の建物です。写真はこのようにとても小さいものです。この建物は学生寮なのでしょうか、多数の自転車が置いてあります。

ラペンブルグ運河の東岸から運河を超えてハウト通りを東に見通します。遠くに見える塔は市庁舎の時計塔です。

ドゥーレン通りで、ホーへフェーンスブルグ橋を渡ればライデン大学の入り口です。

ドゥーレングラハト運河で、ホーへフェーンスブルグ橋を南のクライネ.パーテルブルグ橋から眺めます。左が大学です。その前に駐車している車は、運転手席の反対側を道路の端ギリギリに停めています。

説明には、「400年の歴史を持つオランダで最も古い庭園で、ライデンで最も美しい場所です。この間、人々はここで教育され、歩き、研究し、思考し、楽しみました。」と書いてあります。

大学構内にも流れてきているドゥーレングラハト運河です。手前の橋を渡ると左側に "冬の庭園" と名が付いたガラスの温室があり、正面は "アカデミー.ビルディング" と呼ばれ、中央入り口がある大学本館のようです。丁度、左側の橋の欄干で半分隠れていますが、次掲の菅原道眞の歌が描かれた額が見えます。

右下に小さく英語で説明文があります。

大学構内を流れるドゥーレングラハト運河を半円形に広げ、池のように見せています。

ドゥーレングラハト運河に架かる橋の上です。

植えてある花を3種。

庭園内の手入れ作業車でしょうか。

大学の時計塔を拡大しました。

庭園の略図を拡大しました。上から左へ続く運河は昔の城塞の堀で、左隅の丸まった部分は城塞の各所にある砦の砲台跡のようです。

「バラ科のボケ」と表示があります。日本からシーボルトが持ってきた種から育ったものでしょうか。

日本庭園と呼ばれる場所に来ました。赤い壁は、北京の紫禁城を思い出させます。

"フォン.シーボルト記念庭園" の表示です。日本庭園とは説明されていません。

ここから覗きます。

特に感激するほどではありません。

裏から眺めます。東屋らしき小屋も建ててあります。左の大木は「ニレ科のケヤキ」と表示してあります。

こちらは、"中国ハーブ庭園" と説明された区画です。

ホルトゥス植物園を運河を超えて対面にあるライデン大学の図書館です。手前の樹木は良く見る木です。

植物園を最後にライデン大学を出ました。ドゥーレン通りを、大学入り口に向かって振り返ります。

ライデン大学中央入り口の前からラペンブルグ運河対岸を望みます。

運河西岸のラペンブルグ通りとノネンブルグ橋から繋がるノネン小道との南西側の角(75番地)の建物に、この芭蕉の句が書いてあります。特に英語などで説明した看板は見当たりませんでした。

ノネンブルグ橋から北にドゥーレンブルグ橋を望見します。左側に大学があります。
ノネンブルグ橋を渡りクロク通りをライデン.ピーテル教会に向かって東の方向に歩きます。

ライデン.ピーテル教会は閉まっていたので、そのまま市庁舎に向かって歩きました。
ブレー通りに面した市庁舎の西南面です。

正面の玄関口です。

2階に上がる階段の途中の欄干にこんな子供の像が。

ブレー通りの花屋さんです。

市庁舎前からブレー通りの南東の方向を望みます。

市庁舎の南を回り込んで反対側に向かいます。

エコプラーザの名のオーガニック.ショップですが、何故か "Coffee to go" の看板を掲げた宣伝車が置いてありました。サツマイモのようなものが積んであります。

コールンブルグ橋の手前にある "THEE" の看板を掲げたお店です。よーく見ると日本製の急須のような物が飾ってあります。

ガラス越しに除くと色々な茶器を売っているようです。左側には茶筒も陳列されています。

コールンブルグ橋です。短い橋ですが、橋の両側には屋根付きのスペースがあり、朝には市場が開かれるそうです。ところでブルグは橋の意味です。

ライデンの旧城壁の西から続くレイン運河は、ライデン要塞を挟むように二手に別れ、市庁舎側はニーウエ.レイン(新ライン)運河、もう一つはアウデ.レイン(旧ライン)となります。市庁舎は左にあります。

大きな荷台がついた3輪車です。

こちらは少し高級らしい電動式の2輪車です。ただ異常に長い2輪車なのでバランスが取り難いのではないでしょうか。ハンドル操作も、前輪が真下ではなく前方遠くになるので曲がるのに技術が必要です。人、貨物など運ぶ目的に応じて色々なデザインがあるそうです。

ニーウエ.レイン運河の西方を望みます。左隅で運河側に見える鼠色の構造物は、冬の期間の保護の為の覆いが掛けられた魚の噴水です。もう3月中旬ですが、この外観です。魚の噴水は1693年に設置され、冬用の覆いは1872年から使われているそうです。

カメラを少し左に振りました。市庁舎の建物の裏側です。

朝市が開かれるコールンブルグ橋を渡り東の方向にあるホーフランセ教会に向かいます。通りの左側に教会が見えてきました。

この教会は、翼廊と身廊の長さが同じのいわゆるギリシャ十字形です。こちらは北側の翼廊です。

残念ながら閉まっていて入る事ができませんでした。次はこの教会の北西にあるライデン要塞に向かいます。

まずホーフランセ教会から北へアウデ.レイン運河へ歩きます。するとこの二重鋳鉄製の跳ね橋、ケルク.ブルグ(教会橋)に突き当たりました。この橋は、1867年に建設され、まだ手動で開閉されている数少ない橋の1つです。

運河の通りから要塞を囲む道路を入り口に向かいます。右にカーブした道路の右側が要塞です。

丸い要塞の南東にある入り口に来ました。

入り口の案内板にあった要塞の古い絵のようです。

階段で要塞の頂上に上がります。

頂上には、円形の煉瓦造りの要塞があります。円周には回廊ができています。前方の建物は南西の方向にある市庁舎です。

要塞の中央には何にも残っていません。

南西の方向にある市庁舎です。

遠くの右側に、北北西にあるマーレ教会が、左側には、少し近くのハルテブルフ教会が見えます。

落葉樹に遮られた南東にある、さっき閉まっていたホーフランセ教会です。

結構怖い螺旋階段を下ります。

回廊を下りてきて、外に出て低い位置からホーフランセ教会を写しました。

階段を下りて行きます。

ブルグ門を出ます。このままニーウ通りを前方のホーフランセ教会の横を通って歩きます。教会の先で右に曲がりハルテ通りからカルネメルクスブルグ橋を渡ります。

ニーウェ.レイン運河を渡ってボーテルマルクト通りに来ました。この橋の袂に漁師の像がありました。

同じ橋の袂からニーウェ.レイン運河の北西を望みます。左手に市庁舎の時計塔が微かに見えます。白い欄干のシント.セバスティアーンス.ブルグ橋も見えます。

ボーテルマルクト通りを北西に歩いてシント.セバスティアーンス.ブルグ橋、コールンブルグ橋を過ぎて、市庁舎先のフィスブルグ橋の袂にきました。ここにも漁師の像が。

12時半です。疲れたので昼食も兼ねてバールに入りました。ニーウェ.レイン運河の市庁舎と反対側のニーウェ.レイン通りにある "アインシュタイン" です。

店内の様子です。

時計の横に科学者アインシュタインの顔の輪郭が描いてあります。

ジジはコロッケとスープです。

ババはコロッケだけでした。

お店の外観です。店名よりビールの名前が目立ちます。

対岸に冬の保護覆いを被った魚の噴水が見えます。この辺りの運河には平底船の艀を並べてテラスとして使っています。夏場は大変な賑わいになるのでしょう。
1時半になりました。そろそろ帰ります。

ハルテブルフ教会の左横をゆるく左にカーブしたランゲ.マーレ通りを歩いています。遠くに八角形のマーレ教会のドームが見えています。

洒落たデザインの郵便ポストです。

ランゲ.マーレ通りを北に歩くと運河に突き当たります。橋を渡り左に曲がって運河沿いにアウデ.シンゲル通りを西に歩いて行きます。ラーケンハル市立博物館を目指していま下が、途中で目にとまったこの写真、この辺りは昔工場地帯だったようで、「1957年の缶詰食品業界向けの豆の殻むき作業」との説明でした。

今の通りはこんな面白くない通りです。

この路上のマークは禁止マークでしょうか。要するに、飼い主はちゃんと始末しなさいという事でしょう。
ラーケンハル市立博物館は休館中でした。

ライデン中央駅に戻ってきました。たむろする鉄道員さん達、横に鉄道案内のブースもあります。

2時半です、デン.ハーグに戻って来ました。いつものようにデン.ハーグ.H.S.駅に着き、1番の市電に乗って電停のチェントラムで降りてマウリッツ美術館の方向に歩いて行きます。このオブジェは仮設のようです。

ビネンホフのマウリッツ門です。この右手が美術館になります。

2日前に見つけた美術館の地階の窓からババが見ています。

先日の雨よりはマシな曇り空のビネンホフに入ります。

ビネンホフのリダーザール前の広場です。正面は、ビネンホフの西の入り口になるシュタウダースポールト門がある建物です。

金色のネオゴシック様式のビネンホフ噴水です。頂上にはウィレム2世の像が立っています。

ホテル近くに戻ってきましたが、まだ早いので、市電で散歩する事にしました。まず1番の市電で北に向かいます。この先の右側にホテルがあります。

平和宮と呼ばれる国際司法裁判所と常設仲裁裁判所がある建物です。1913年に、常設仲裁裁判所と図書館のために建設されました。その後、国際連盟の常設国際司法裁判所が加わりました。

1番の市電の終点につきました。ここは海浜リゾートのスへーフェニンゲンです。今度は9番の市電に乗ってデン.ハーグ中央駅へ向かい南下します。

市電の車内です。

9番の市電は、途中ミニチュア.シティーで有名な公園マドゥローダムの入り口前を走ります。1981年に家族で楽しんだ時の写真です。

デン.ハーグ中央駅に着きました。H.S.駅と異なり近代的な駅舎に建て替えられています。ここで降りずにそのままH.S.駅に向かいます。

いつも使うH.S.駅で降りました。素敵な駅舎の建物ですが、白い石がもう少し綺麗になっていればさらに良い建物に見えるのに残念です。

ホテルに戻ってきました。我々の部屋の対面は家具屋さんのようです。