ゆく夏送る「五山の送り火」&京都迎賓館夜間ガイドツアー

2019/08/16 - 2019/08/17

「そんなぁ、今ごろホテル取れるわけないやん」
こう言ったのは7月中頃だったか。　「大文字焼きを見てみたいっ！」いきなり夫が言い出した。　「甘いわ、この日の宿泊はずっと前から予約するんやよ。　こんな迫ってからなんて無理、無理！」とわたし。

ところが数日後、「あるわ、ホテル。結構ある　♪」と自慢げにスマホを見せびらかしてきた。　(ええーっ、このクソ暑い時期に寄りによって京都へってか。はぁ～）と心の中で叫びましたが、仕方あるまい付き合いもせんとのー

こうしてビギナー夫と送り火は数十年ぶりのわたし、最高温度39度と聞く真夏の京都へ繰り出すことに。

エリア 今出川・北大路・北野(京都)

ホテルのチェックイン1時間前、2時ぐらいに着けばいいんだからと家を9時に出て、お盆の混雑を避けるため高速と一般道を使い、ドンピシャ2時御所西にあるガーデンパレス京都に到着。

ホテル玄関正面のモニュメント？

小ぶりのホテルのよう。　玄関です。

ホテルへ入ると・・・

左に2階へと続く立派な階段、ドーン。

右にフロント、左奥にはラウンジ。
正面にエレベーター。

レストラン横には　大文字焼きの飾り。

可愛いわねぇ。

部屋は4014　　エレベーターを降りた4Fフロア。
このホテル、装飾品のセンス良い感じ。

初めての宿泊なのに、なぜかアップグレード
してくれて、スィートルームへ。

ドアを開けると小さな玄関のような部屋がありました。

可愛いルームキーでしょ、普通カードキーが多いのに珍しいよね。

そして部屋の左側はリビング、シックなセンス良い空間。

リビングとベッドルームの間仕切りになっている
のは、回転式TV。

TV下にはコップやお湯のみ。

デスク。

部屋に入ってすぐ右側にはパウダールーム。　
これは便利。　洗面所の遠目ミラーは使い辛くて。

スッキリしたツインルーム。　窓の下には御所の緑が見えます。

窓から下を見た景色。

蛤御門。

クローゼット。　浴衣、スリッパ等あります。

アメニティ。

今回は寺社拝観など観光をする予定は無し。
20時点火の送り火までにはたっぷり時間があるのでラウンジでお茶でもしようか、と行ってみました。　庭の緑がきれいです。

その後部屋に戻ってわたしは昼寝、夫はちょっとフラフラして来る、と出掛けて行きました。　そして戻るなり「今なら京都迎賓館の夜間ガイドツアーに間に合う！　
御所から左大文字が見えるから、終わったらそこで見よう」と。

慌てて身支度をして出掛けることに。　何せ蛤御門の前のホテルだからね、便利よ。

「正面玄関」
まず手荷物と身体の検査を受け、地下へ移動。
そこで手荷物の高さや幅のサイズを計り、規格、外のものはロッカーへ。　トイレも済ませてね。

ツアーの時間までモニターテレビをみたりして待ちます。　その後ガイドスタッフ女性から何点かの注意事項について説明を受け、いざ地上へ上がります。

随行員等の出入り口。

玄関の造りからして素晴らしいのですか、開けてもらい目に飛び込んできた景色に、一同「お　おーっ」

「聚楽の間」
ロビーとして、随行員の待合としても使われるようです。

「聚楽の間」
竹工芸の花籠・・・人間国宝　故早川尚古齋作

「桐の間」・・・和食の晩餐室。
漆塗りの座卓は全長12mの一枚仕上げ。

「藤の間」

「藤の間」・・・花言葉は「歓迎」　大広間
壁面装飾「麗花」　39種類の草花が織り込まれています。

「藤の間」の舞台扉。
人間国宝　故江里佐代子氏作

「藤の間」舞台。

「藤の間」
几帳　繊細な刺繍ですね。

「藤の間」
格子光天井。

織り込まれている草花。

釘隠。

「夕映えの間」
大臣会合等の会議、立礼式のお茶のおもてなしや晩餐会の待合などに使用。

西の壁画　「愛宕夕照」・・・織物

東の壁画　「比叡月映」

「夕映えの間」
飾り台・・・山紫水明
人間国宝　北村昭斎、北村　繁作

回廊から見る庭園。

東西の建物をつなぐ夜の廊橋。
暗くて見えませんが、天井は船底天井です。

池に映る夜の「藤の間」

水鏡となって美しい。

正面玄関を背にした夜の塀。

約70分のツアーも終了し、大勢の人と一緒に20時の点火を待ちます。　勿論殆どの人はスマホ片手にスタンバイ。　中には立派な機材持ち込みの人も。

点火後10分ほどで段々と火は消えかかり、それはまるで地上に戻ってきた魂が、あの世へ帰って行く様を思わせてくれます。

舟形、妙、大文字、鳥居見物はまたの機会に。　送り火が終わると京都の夏も終わる、と聞きますから、もうこれからは名残の夏かな。

翌朝、夫は早朝よりまたまた御所の視察に。　
わたしはZZZ....
汗びっしょりで戻った彼は、御所がどんなに広いかを力説。　そんなのとっくに知っとるわい。

さぁ、朝食は1Fのレストランへと行きましょう～

ブッフェではなくセットメニューの朝食。
わたしはどちらかと言えば、こちらの方が好きかも。　前者はどうしても欲が出てしまい、食べ過ぎるからねぇ。

今回はネットからの予約だったので、特典とし　て、チェックアウト通常10時　→　13時に。　これは嬉しいネ、とほぼ前にある「下長者町」から1時間に1本しかない51系統の市バス(230円）で、四条河原町へ行くことにしました。
地下鉄でもいいんだけど、駅まで結構遠くて。

高島屋で買い物をした後、近くにある老舗喫茶店「築地」を探して行ってみました。

「おおっ、ここだっ！」
なんと趣のある建物。　「フランソワ」も同じような造りだった気がするけど。
何だか違う時代にいるみたい

狭い入り口を開けるとすぐに、よくウエスタン映画に出てくる手で押す戸？が。　うわぁ～

　11時のオープン直後で、1Fにお客さんは1人。　2Fもあって、ここへも上がってみたいなぁ。　それにしても雑誌で見る通りの店内は素敵～♪

こちらの珈琲は基本カプチーノらしく、それをオーダー。　お味は・・・お、美味しい！！　深い味わい、わたし好み。　夫も右に同じ。　あー、来て良かったわ。

京都には老舗珈琲店が沢山あるようですが、わたしはまだ2軒しか訪れていなくて、「イノダコーヒ」と「フランソワ」そして本日1軒増えたという訳です。

ホテル近くの「護王神社」
こちらは足腰が良くなるご利益があるようで、ズバリ当てはまるわたしは寄ってみよう～

舞台がありますね。

普通神社には狛犬の石像が飾ってありますが、こちらはイノシシ！　珍しいですね。

バス停の在りかに迷い倒した揚げ句やっと見つけホテルへ戻ったら、昨日までの送り火から秋の装いに替わっていました。

13時前にチェックアウト。
もうランチもこちらで済まそう、とレストランへわたしが食べたきのこと牛肉のピラフ。

チェックインの1時間前でも駐車OK、部屋のアップグレードまた時間延長、と良くしてもらったホテル。　偶然の迎賓館ツアー、情緒を感じる大文字の送り火。　極暑の京都か・・・と二の足を踏んでいた結果に反して、◎多き良き二日間。
帰路は大阪の本屋さんへ寄って、家路に着きました。