2018/12/11 - 2018/12/11
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kojikojiさん
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アスワンに停泊しているクルーズ船を午前4時30分に出発して、「アブ・シンベル神殿」の見学をして午後2時にアスワンに戻りました。まずは船に戻ってランチになりますが、すでに1日が終わった気分です。ところがこの日はまだ始まったばかりで、食事が終わるころにコムオンボに向けてクルーズ船は出港します。前の日に2艘のクルーズ船が出港した後は桟橋には1艘で停泊していた「ナイル・スタイル号」はアブ・シンベルから戻ると3艘の数珠繋ぎになっていました。その一番奥に変わっていたので、船を出ている間に入れ替えがあったようです。ランチが終わるころに船が動き出しそうだったので、デッキに上がってアスワンとお別れします。町を少し離れるだけで風景は一変して、放牧された牛や漁師の小舟が目の前を流れていきます。午後4時30分からはデッキでコーヒーや紅茶のサービスがありますが、クルーズ中で唯一のんびりした時間だったかもしれません。午後5時30分には「コムオンボ」に到着してライトアップした遺跡の見学が始まります。この遺跡のレリーフは薄彫りで非常に美しかったのと、医療や出産にかかわるレリーフが印象に残りました。そしてエジプトで3番目に古いといわれる暦も興味深かったです。ここには「クロコダイルミュージアム」もありました。古いガイドブックでは撮影が出来ると記載されていましたが、現在では撮影禁止になっていました。ガイドのヒマさんはるるぶエジプトの編集にもかかわったそうで、現在の最新刊からもだいぶ変わっているとの情報がありました。お陰でルクソールではマクドナルドに行かないで済みました。コムオンボで面白かったのは船に戻る前にガラベイヤを探した時のことです。この日の晩は夕食後にガラベイヤパーティーがありました。妻は前の晩にアスワンの「オールド・カタラクトホテル」で購入していましたが、どうしてもエジプトのおじさんが来ているウール素材の本物が欲しかったのです。遺跡からクルーズ船に戻るプロムナードにはたくさんの店が出ているのですが、ほとんどのお客は素通りしています。そんなところに紛れ込んだら「ワンダラー!」「ワンダラー!」の声が掛かります。なるほどこれがワンダラー攻撃かと楽しんでいるとガラベイヤがありました。もちろん挨拶は「ワンダラー!」です。欲しかったウールのガラベイヤの値段を聞くと「50ドル!」一気に買う気が無くなって屋台を出ると向こうは必死です。船までの50メートルで値段交渉をまとめなければなりません。「40ドル!」「30ドル!」「20ドル!」「10ドル!」と気持ち良いくらい値段が下がっていきます。桟橋で「OK。10ドル」と言って商品と引き換えると今度は泣き落としです。「これは本当に良い素材だから何とか20ドルで。」とおじさんは泣きそうな顔をしています。又すったもんだありましたが結果15ドルで手を打ちました。クルーズ船に戻るとまずは夕食です。この日はエジプト料理の夕べだったので一通りのエジプト料理は食べられたと思います。いい気になって白ワインも開けちゃいましょう。といっても一番安いシャラザードは250ポンド(1,700円くらい)ですから。時間になったのでガラベイヤパーティーに行きましたが同じツアーで参加した人は皆無でした。というか同乗していたJTB社のツアーも参加しているのは現地のガイドさんだけでした。我々のツアーのガイドさんと添乗員さんも参加していました。欧米人の人がいないとこんなことになるだろうなと予測はしていましたが、こんなのは楽しまないと損だと思います。インドの家族ツアーもマレーシアのツアーの方も参加はしていましたが、ガラベイヤを着ている人はいませんでした。コットンのストールを持って行ったら船のカメラマンが上手に頭に巻いてくれました。巻き方も教わったので帰国後に7歳の姪に巻き方を教えたら喜んでいました。ルクソールのフェアトレード・センターで買ったストールは意外なところで喜ばれました。ここでもシャラザードの赤を1本開けました。ボーイさんが持ってきたところをお盆ごと持たせてもらったら大うけでした。ボーイさん以外の船のクルーもガラベイヤを着ていたのですが、ほとんどお揃いのものでしたから。パーティは最初は音楽に合わせて踊りながら、曲がストップしたらDJの言う人数でグループを作るというたわいないものでしたが、結構面白くて、マレーシアとインドの人と混在して楽しめました。次は女性だけのゲームで椅子取りゲームのようなスプーン取りゲーム、最後にトイレットペーパーを使ったミイラゲームと大笑いできる内容でした。最後まで参加していたらまた遅くなってしまいました。翌日はちょっと遅い午前4時30分にモーニングコールなので、それより早い4時に起床しなければなりません。海のクルーズ船も忙しいですがリバークルーズも忙しいです。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 観光バス 船 タクシー 徒歩 飛行機
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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午後2時にアブ・シンベルから戻ると部屋のバスタオルは孔雀になっていました。出発するときは桟橋には乗船していたナイル・スタイル号だけでしたが、戻ってみると他の船が2艘到着していました。その船はこの日停泊するので桟橋側に停泊するので、船に戻るには2艘のホールを通り抜けることになります。
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ここで出発時に「ナイル・スタイル号」のカードを渡された意味が分かりました。このカードを回収することで人数の確認と他のクルーズ船の乗客が乗り間違えないかの確認もできます。
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部屋に戻ってしばらく窓からの眺めを双眼鏡で楽しみました。
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ランチの時間になったので1階のレストランに向かいます。1階はかなり水面に近いので窓からの景色も面白いです。
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手前にサラダのコーナーがあり、メインの料理はこんな感じで並んでいます。
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揚げ物はカラマーレ(イカフライ)にペンネのサラダに野菜のマリネ。カラマーレは美味しかったです。キンキンに冷えたステラビールののど越しが気持ちよいです。
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白ご飯に牛肉の煮込みにトマト味のパスタ、チキンのローストにレンズ豆の煮込みなどなどと盛りだくさんでした。これ以外に生野菜のサラダが美味しいです。
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このクルーズ船で唯一美味しくなかったのはスープ類でした。とにかく味が薄いのです。ポタージュのようなスープになっても薄い。まあテーブルのコショウと塩で何とかなりましたが。
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デザートも種類がたくさんありました。この日はマンゴとバニラとストロベリーのアイスクリームで、これも美味しかったです。
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そろそろ出航の時間のようです。
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12月11日の日程表はこんな感じです。アブ・シンベル往復で10時間を費やしているので気分的にはもう1日が終わった気分ですが、予定がびっしりの上に翌朝も早起きしなければなりません。
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MS社のクルーズ船の桟橋の住所は Kornish Al Nile, Abu AR Rish Qebli, Qism Aswanで、グーグルマップで検索すれば地図に表示されます。地図上では桟橋はありませんが、航空写真にするとあらビックリナイル川の上にクルーズ船が現れます。
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出港時間は予定表の午後2時ではなく3時過ぎでした。一度上流に進んで浅瀬を避けて大きくターンします。
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大型のファルーカや遊覧船が行き交う中を進んでいきます。
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アスワンではファルーカに乗る機会はありませんでした。
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昨日美しかった夕日の風景を見ることは出来ないと思うと少々残念ですが、この後美しい夕日を見ることは出来ました。
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上流でターンするときに昨晩お世話になった「オールド・カタラクトホテル」が見えました。大きいのが新館でその左の3階建てが1899年にサー・トーマス・クックが創業したホテルの本館です。
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次に来ることがあればもっと小型のクルーズ船に乗ってみたいと思いました。
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アスワンを離れるとナイル川は観光地とは違った顔を見せてくれます。
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ナイル河では投網ではなくて刺し網漁が主流のようです。
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アスワンの町を離れた辺りのファルーカは帆に風を受けて気持ちよさそうです。
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中洲の浅瀬にはシギのような鳥がたくさん集まっていました。
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町を少し離れただけで自然感が満載です。
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このモスクを通過するとアスワンの町は終わりです。
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川辺には牛が遊び、緑が濃いのですがその後ろには砂漠が迫っています。
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牧歌的な風景が続きます。
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景色を楽しんでいるうちにこれだけ進んでいました。
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デッキはこんな感じでティータイム以外は空いた状態でした。プールで泳げる季節だともっと賑わうのでしょうが。ちなみにクルーズ船ではパブリックスペースで持ち込んだ飲み物を飲むのは禁止です。一応バーカウンターがあります。
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船首側には小さいながら深さもあるプールがあります。インドの家族連れの団体さんが遊んでいました。
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出港して1時間もすると大きな吊り橋を通過しました。グーグルで調べてみても橋の名前は分かりませんでした。橋は軍事的な施設とされているのかもしれません。
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巨大な吊り橋だという事は下を通過するクルーズ船からも分かると思います。クルーズ船はエスナの水門を通過するので幅と高さはほとんど同じです。
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クルーズ中にこのミントグリーンの建物はいくつも見えました。フローティング・ポンプでナイル川から水を引いて、内陸部まで水を送り植物を育てています。
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灌漑設備が無いとナイル川を少し離れると砂漠になってしまいます。
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こんな感じでファルーカに乗ってサンセットを楽しめたら最高の贅沢ですね。
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フローティング・ポンプは日本のODAの協力によって設置されているようです。エジプトが善意のある国からの融資を受けられることを願います。
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ルクソールから曳航されているクルーズ船とすれ違いました。帆走する風が無いから曳航されているのかは分かりませんが、これくらいの規模の船に惹かれます。
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そろそろ太陽が沈み始めました。
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落日前の最後の明るさが岩山を赤く浮かび上がらせます。何とも言えない景色が広がります。
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そんな中をディーゼル機関車が走り抜けていきます。ルクソール方面からアスワンに向かっている列車です。路線がシンプルなので間違いありません。
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以前はルクソールからカイロまで寝台列車に乗るツアーがほとんどでしたが、最近は全く見掛けなくなりました。それくらい日本のツアー客には人気が無いようです。一度乗ってみたいのですがね。
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船首側のデッキにいるとエンジンの音も聞こえないので、絶景の中を静かに進んでいきます。
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西岸の岩山の向こうに太陽が沈みました。アスワンの夕日も美しかったですが、クルーズ中のサンセットも素晴らしい景色でした。
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ティータイムが始まったのでコーヒーとお菓子をいただきます。
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今度は貨物列車が通り過ぎていきました。
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夕焼けの中を曳航されてゆくクルーズ船とすれ違います。
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覚えたつもりでも記憶が曖昧になるので予定表が貼ってあると助かります。そろそろコムオンボに到着するようです。
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部屋から最後の夕日を楽しみます。
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コムオンボの港では先に停泊したクルーズ船の脇に接岸します。この時は2艘のロビーを通り抜けました。なので乗船カードを受け取ってから下船します。
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コムオンボは船の2階の高さに1段目の堤防があります。階段を上った2段目にはお土産物屋さんが左右に数十軒並んでいます。ここにクルーズ船のお客を引っ張り込むのは至難の業と思えます。
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更にもう1段上がると遺跡のある高さになります。
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コムオンボ遺跡でもまずはガイドのヒマさんの説明から始まります。まずは時代の確認から始まります。列柱の柱頭部の形状の種類からプトレマイオス朝からローマの属州だった頃のものと分かります。又この入り口は第1塔門なのですが、新王国までのイシス神殿などで見て来た形状とも違います。入り口が2つあるのはこの神殿の右半分がハトホルやコンスとともに豊穣と世界の創造の神であるワニの神セベクに捧げられ、左半分がハヤブサの頭を持つ神ハロエリスに捧げられたからです。至聖所もそれぞれに設けられていますが直線にはなっていません。
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遺跡には必ずガラベイヤを着た門番のようなおじさんがいます。このおじさんたちが着ているウール素材のガラベイヤが欲しいのですが、ツアーではそんな店に立ち寄らないしクルーズ船でも売っていません。前日夜のオールド・カタラクトホテルの店でも売っていなかったので途方に暮れてしまいます。
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陽が落ちているのでライトアップされた遺跡の見学ですが、気温的にも快適な状態で見学できるので良いです。
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祭神であるセベク神とホルスのようなハロエリス神の薄彫のレリーフは美しかったです。
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セベクは古代エジプト人がナイル川に深く依存していたため、クロコダイルを非常に恐れたことから神格化された強大で畏怖される神だったそうです。セベク信仰の中心地のひとつが古代ギリシャ人がオンボスと呼んだ現在のコム・オンボでした。この辺りの中州の砂地でクロコダイルが日光浴をしていたことから聖地化されたそうです。
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ホルスは様々な地域や時代の間に他の多くの神と習合し、異なる姿と名前で信仰されたそうで、その1つが原住民の神と習合されてハロエリスという名の光の神となり、太陽の右目と月の左目を持っているとされます。またハロエリスは、エジプトの北と南の両方にある聖域を定期的に往復するとされたそうです。
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続いて小さなレリーフの説明がありました。
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出産や育児についてのレリーフが残されています。
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こちらは出産のシーンです。この当時は14歳くらいで結婚して出産していたらしく、いきむことが出来なかったので座った形で落ちるように分娩したそうです。
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こちらは授乳しているシーンです。象形文字というと理解するのが困難だと考えてしまいますが、これを最初に見ていたら印象も違うともいます。
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ここの遺跡でもアブ・シンベル大神殿の列柱室と同じメクベト女神のハゲタカの姿が描かれています。古くから上エジプト(ナイル上流)を象徴する守護神として信仰された女神で王権の後見人とされています。
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エジプト到着時に細かった三日月もだんだん太くなってきました。
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コム・オンボで重要なレリーフは世界で3番目に古い暦なのですが、ここは混雑していたので説明だけ聞いて写真撮影は後にしました。
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規模は小さいですがコム・オンボ遺跡の列柱室の柱も見事でした。ルクソールの遺跡を見る前なので、こんな所からもアスワンが先のルートのツアーで良かったと思います。
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説明の最後はこのレリーフでした。コムオンボ神殿を設計したのはジェセル王のピラミッドも設計したイムホテプです。彼は優秀な内科医としてローマ時代には神格化されています。神殿の中にはそれに因んだ医療機器のレリーフがありましたが、これは見たまんまの男性器です。
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説明が終わったところでおっちゃんからパンフレットを買いました。相場は2ドルと聞いていたのでその値段で買いましたが、内容は大したことはありませんでした。日本語訳も書かれていますが全く意味が分かりません。レリーフなどポイントも見逃さないためには役に立つかもしれません。もちろんペニスの写真も載っています。こういったものを買ったときは売り手さんと必ず記念写真を撮ることにしています。
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30分ほどの自由時間があったのでもう一度正面から見直すことにします。クロコダイル博物館も見なければいけないのでそんなに時間は残されているわけではありません。
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先ほどまでのラッシュ状態も緩和されゆっくり見学することが出来ます。同じ時間帯にクルーズ船は移動しているので混雑時は本当にすごい人出です。
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ギリシャやローマの遺跡と比べても屋根の部分が残っているのはエジプトの遺跡が多いと思います。
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ギリシャやローマの遺跡は今までにどれだけ見学したか分からないのに、この歳になるまでエジプトに来なかったのはなぜだろうかと自問します。
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妻とは一緒に来れましたが、亡くなった父もエジプトに来たかっただろうなと思います。母ももう少し元気だったら連れてきたかったです。
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列柱の柱頭ではパピルスや蓮の花が咲き乱れています。こういったところは夜の方がきれいに見えるかもしれません。
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非常に良い状態でヒエログリフも残されています。
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いくつかの神殿を見ていくと気がつきますが、レリーフには神々やファラオの姿を全体に薄彫りした「浮彫り」と、平らな面に体の輪郭部分だけを彫った「沈み彫り」との2種類があります。どちらがきれいかと言えばこのような全体を彫りこんだ浮彫の方が断然に美しいです。
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ハトホル女神と太陽神ラーがファラオと対峙しています。
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この神殿に描かれているのはプトレマイオス12世で、このレリーフの右側では戴冠しているシーンが描かれています。プトレマイオス12世はプトレマイオス11世がアレクサンドリア市民の反乱で殺害されると、正当な子孫ではなかったもののファラオとなります。姉弟であるクレオパトラ5世と結婚しますが、増大するローマの圧力や内政の混乱を省みず、遊楽にふけったため笛吹き王(アウレテス)と揶揄されるファラオです。それよりも絶世の美女と呼ばれたクレオパトラ7世の父といった方が分り易いですね。
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戴冠を見守るのは右手にアンクと左手にウアク杖を持ったセベク神の姿です。非常に良い状態で残されています。イシス神殿も同じプトレマイオス12世が建立した神殿なのでレリーフも似ているような気がしました。
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頭の被り物はヘヌ冠と呼ばれるもので、エジプトの秩序であるマアトを象徴するダチョウの羽が2つ飾られていて、根元の中央には太陽の円盤が両サイドに伸びる雄羊の角の土台に飾られています。この角の先には頭上に太陽の円盤をいただいたコブラ(ウラエウス)が見えます。
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軒の部分は雨が当たらないのでレリーフがほぼ完全な状態で残されています。上には頭上に太陽を乗せたコブラ(ウラエウス)が並び、その下には彩色が残ったファラオや女王の名前が彫られたカルトゥーシュが並んでいます。
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左側がトト神で右側がホルス神です。壺に入った生命の水をファラオにかけて祝福しているシーンです。
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水をよく見てみると全てアンクの形をしています。このファラオがはプトレマイオス12世だと思いますが、プトレマイオス11世の正当な子孫では無かったという事をこのレリーフで正当化しているのでしょうか。
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ホルス神の姿も全く破損されていない姿で残されていました。アスワンのイシス神殿ではキリスト教徒の寺院として使われたためにレリーフの破損が酷かったですが、コム・オンボの遺跡ではそのようなものはありませんでした。
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ホルス神はやっぱりかっこいいですね。この神殿ではハロエリスという別の名前で祀られているようです。
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トト神は古代エジプトの知恵を司る神で、トキかヒヒの姿で表わされるそうです。多くの信仰を集めた神のため、その神話も多岐に渡り、さらに長い期間信仰されたために多くの役割を持っているそうです。創世神の1人であり、言葉によって世界を形作るとされます。
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長い間に様々な広い地域で信仰されたため、知恵の神や書記の守護者、時の管理人や楽器の開発者、創造神などとされ、王族や民間人を問わず信仰されたそうです。またエジプトの外でも信仰を受け、新バビロニアや古代ローマ帝国でも信仰されています。
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上エジプトと下エジプトを象徴するプスケント冠を戴冠するプトレマイオス12世の姿です。
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左右の女神はウアジェトとネクベトのようです。左側のネクベト神は上エジプトの守護女神(月の象徴)なのでヘジェトという冠を被り、右側のウアジェト神は下エジプトの守護女神(太陽の象徴)なので、デシェレト冠を被りファラオを守っているようです。
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ハロエリスからファラオが何かを受け取っています。
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ホルスを意味するであろう笏はハヤブサの頭に太陽円盤が乗っていました。
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プトレマイオス12世の娘のクレオパトラ7世か妻のクレオパトラ5世だと思います。イシス神殿のカルトゥーシュでクレオパトラは読めるようになっていましたが、何世かまでは分かりません。ただレリーフの髪の表現は見事でした。
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あまりのレリーフの多さに全部を見て行く時間はありません。
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神に捧げものをするレリーフです。この当時のエジプトの季節は「アケト」と呼ばれるナイルの増水期と「ペレト」と呼ばれる穀物が芽生える春、「シェーム」という収穫期の3つに分かれていました。
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ほんの数センチの薄彫りですが見事な立体感が感じられます。
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最後に世界で3番目に古い暦をもう一度見ておきます。2ドルで買ったパンフレットの英語表記では「コム・オンボ神殿のフェスティバルリスト」という表記でした。日本語では「コームオンボのお気に入りのCDAの宗教の寺院」ってなんだか分かりません。
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3つの季節はさらに4つの月に(3×4=12ヶ月) 月は1週10日間の3つの週に分けられたそうです。12×3×10日=360日とオシリスとイシス、ホルスとセトにネフティスの5神の誕生日とされる5日がくわえられ、360日+5日=365日になったそうです。
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暦の脇にはラーの片目から生まれライオンの頭を持つセメクト女神が描かれています。頭頂に赤い円盤を載せており真昼の太陽の灼熱を表現し、破壊神や復讐者であり王の守護神とされます。
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時間が無いので「クロコダイル博物館」に向かうとクルーズ船が見えました。一番奥が我々の「ナイル・スタイル号」です。
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クロコダイル博物館はワニのミイラがたくさん並んでいました。ミイラになる前も後もあまり姿が変わらない気がしました。50ポンドで写真撮影が出来ると聞いていましたが現在は撮影禁止のようでした。規模は小さいので10分もあれば見学で来てしまいます。お土産物屋もありましたが特に変わったものもありませんでした。
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船に戻る途中にプロムナードの土産物屋台街に足を踏み込むと、物凄いワンダラー攻撃が始まります。欲しかったのはガラベイヤだったので通り過ぎていくとありました。ウール製のエジプトの太ったおじさんが来ているものと同じものです。値段を聞くとそれまでのワンダラーは「50ドル。」冗談じゃないと船に戻ろうとすると5メートル歩くたびに値段が下がります。「40ドル」「30ドル」「20ドル」あと10メートルで船の桟橋です。
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「10ドル」という声で振り返り「本当に10ドルね。」とお金を渡すと「20ドル」「じゃあいらない。」の問答を繰り返しますが、おじさんはもう泣きそうで「これは10ドルでは売れないよ。」というのでプラス5ドルで15ドルで手を打ちました。久し振りに面白い買い物が出来ました。最近ではアジアでもこんなやり取り無いですからね。素材を考えると安い買い物だったように思いますが、それでももっと安いのだと思います。
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船に戻るとすぐに晩御飯の時間でした。クルーズ2日目の晩はエジプト料理のディナーです。サラダは万国共通ですが胡麻ペーストのタヒーナやひよこ豆のペーストのホンモスなどが並びます。我々は前の晩夕食をキャンセルしたのでこれが初めての晩ご飯です
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レンズ豆の炒めた料理はスパイシーな味付けです。
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焼きナスのペーストのババガヌークです。見た目では他のペーストと見分けがつきません。
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2センチくらいの小さなオクラを揚げた料理です。レタスやキャベツと合わせてあります。エジプトではオクラは紀元前から栽培していたそうです。
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茄子とキャベツを炒めた料理もスパイシーでした。有名な料理ばかりではありませんでしたが、どれも美味しかったです。
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エジプトの炊き込みご飯のコシャリです。コシャリとは「混ぜる」という意味だそうで、米やレンズ豆やマカロニにパスタなどが混ざっています。トッピングにタッレイヤという揚げ玉ねぎ、シャッタという唐辛子コリアンダー、カリ(にんにくとお酢)をたっぷりかけて混ぜていただきます。別添えでトマトケチャップのようなソースがありました。
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こちらはムサカです。玉ねぎとジャガイモのシンプルなものでした。
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そら豆のコロッケのターメイヤです。スパーシーですがけっこうぽそぽそした食感です。
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エイシとはアラビア語で「命」という意味で、エジプトの食事に欠かせないパンのことです。全粒粉と小麦粉を混ぜて作られ、平たく丸型のエイシバルディは様々なメニューと一緒に食べられています。中身が空洞になっているので、半分に切ってから中にコフタやターメイヤなどの具を挟んでいただきます。
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どれも美味しいのでおかわりまでしてしまいました。
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昼間はビールの気分でしたが夜はエジプトワインに変えてみました。シェラザードというお手頃価格のワインですがフルーティーでなかなか美味しいです。前日の晩にオールド・カタラクトの「1902」というレストランにも置いていました。クルーズ船では250ポンド(1,400円くらい)でした。
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キンキンに冷えたワインが進みます。
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食事の後は1階のラウンジでガラベイヤパーティーがあります。時間前に行くとガイドのヒマさんとJTBのガイドさんはお揃いのガラベイヤを着ていました。多分クルーズ船で用意しているのでしょう。毎週の事ですからね。添乗員さんは以前のツアーで買った自前のガラベイヤでした。
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旅行にはコットンのストールを持って行っていたので首に巻いて行くとクルーズ船に乗っているカメラマンが頭に巻いてくれました。巻き方も簡単だったので覚えてきました。翌日の晩のルクソールで外出した際にフェアトレード・センターで買ったエジプト綿のストールを姪のお土産にしたのですが頭に巻いてあげたら大喜びでした。
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他の方の服装を見ると分かるように船内はかなり涼しかったのでガラベイヤの下にはダウンを着ています。決して太っているわけではありません。
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妻は前の晩にアスワンのオールド・カタラクトホテルで購入したものです。黒地にゴールドの刺繍が施してあります。
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エジプトに来るまではガラベイヤパーティにさほど興味は無かったのですが、前日に妻が購入していたのと、コム・オンボの港でのワンダラーおじさんとのバトルもあったので参加しました。同じツアーの方は始まるまでは数人いらしたようですが、すぐに部屋に戻られたようです。同じクルーズ船だったJTBのツアーの方も参加されていませんでした。
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晩御飯ではシェラザードの白ワインでしたが、ガラベイヤパーティでは赤ワインを注文しました。これは海のクルーズ船でも同じですが、テーブルにキープできるシステムになっています。この船では大きなテーブルなので部屋番号でキープできます。
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このボーイさん以外は私と同じようなガラベイヤを着ていたので、ワインとお盆を持たせてもらいました。彼は意図を理解したようで大笑いです。記念に一緒に写真も撮りました。
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この赤ワインも美味しかったです。残ったワインは翌日のランチでいただきました。
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ガラベイヤパーティーは基本は乗客同士とクルーの交流の場です。いくつかのゲームを介して乗客が一体化した気がします。この時のクルーズは日本人が我々だけで、後はマレーシアからのツアーとインドからのツアー客でした。欧米人がいれば絶対にガラベイヤを着るのでしょうが着ていたのは我々だけでした。
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最初のゲームは音楽に合わせて踊りながら、DJが音楽を止めて、3人とか5人と言った人数で手をつないでグループを作るというものでした。結構最後の方まで残りましたが日本人は数が少ないので不利でした。
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次は女性だけの参加者で人数より1本少ないスプーンを音楽が止まった瞬間に取るという椅子取りゲームのようなものでした。マレーシアのおばさんとインドの女の子たちのバトルで面白かったです。最後はトイレットペーパーを使ってミイラを作るゲームで大笑いのうちにゲームは終わりました。
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ガイドのヒマさんと記念写真です。話し方がサバンナの高橋とそっくりでした。ユーチューブの映像を見せると「マジ~?」って、そこが似ているんだって。
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今回の添乗員さん。このお2人のお陰でアスワンのオールド・カタラクトの「1902」で食事も出来たし、ルクソールの「1886」で食事も出来たし、最後のカイロで「Abou el Sid」でディナーが出来ました。この場でお礼いたします。
さあ明日も午前4時起きなので早く寝ましょう。
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旅行記グループ 2018 エジプトの旅
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