2018/05/04 - 2018/05/04
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キートンさん
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いよいよこの旅も観光最終日のローマ。
復路のフライトは、ローマ・フィウミチーノ空港21:15発なので、ローマ観光は18:00頃まで。
午前中はローマ最大の見どころ遺跡の観光、午後は主にバチカンの観光というプラン。
昨日購入したローマパスを活用し、効率よく観光しようという思惑は功を奏するのか・・・
気になる天候は味方してくれるのでしょうか・・・
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.5
- 交通
- 3.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 航空会社
- 中国国際航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
朝5:30頃に目が覚めた。
窓の外は夜明け前のローマ・テルミニ駅。 -
どうやら今のところ雨は降っていないようだ。
-
しかし、テレビの天気予報では、イタリアは全国的に雨。
ちょっとだけ太陽が顔を出してはいるが・・・ -
7:00からホテルの朝食。
一般的なビュッフェスタイル。 -
種類はなかなか豊富な方だ。
朝食後、重い荷物をフロントに預けてチェックアウト。 -
テルミニ駅から地下鉄B線に乗って、コロッセオに到着したのは7:50過ぎ。
地上に出ると、いきなりドドーンと古代ローマを代表する建造物が現れる。
コロッセオもフォロ・ロマーノも入場は8:30からなので、まだ時間がある。 -
フォリ・インペリアリ通りを北西へと進むと、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂が見えてくる。
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フォリ・インペリアリ通りを途中で右に入り、寄り道をする。
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右の黄色っぽい建物は、「太陽がいっぱい」(1972年)で、トム・リプリー(アラン・ドロン)が事件後に泊まっていたホテル・パラディーゾ。
この後、トム・リプリーはサインを練習してパスポートを偽造し、フィリップ・グリンリーフになりすます。
映画ではホテルになっているが、実際の建物はホテルではない。 -
そこから先は細い遊歩道になっていて、トラヤヌスのマーケットへと出る。
トラヤヌスのマーケットは、A.C.100~110年に建設された、人類史上初のショッピングセンターとされる遺跡である。 -
トラヤヌスのマーケットの南東にはアウグストゥスのフォロがある。
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西へと歩き、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂がそびえるヴェネツィア広場まで来た。
ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂は1911年に完成した、巨大な建物だ。 -
サンタ・マリア・イン・アラチェリ教会とカンピドリオ広場へと続く2つの長い階段。
「ローマの休日」で、アン王女(オードリー・ヘップバーン)とジョー(グレゴリー・ペック)が乗った暴走スクーターは、このあたりを警察に追っかけられていた。 -
さらに南へと進むと、フォルトゥナの神殿とその先にサンタ・マリア・イン・コスメディン教会が見えてくる。
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サンタ・マリア・イン・コスメディン教会は、かの有名な「真実の口」がある。
入場は9:30からなので、まだ1時間以上の時間がある。
「ローマの休日」のロケ地めぐりでここをはずすわけにはいかない、なんてこだわりはないのでここはスルーする。 -
サンタ・マリア・イン・コスメディン教会の向かいには、20本のコリント式円柱で囲まれた円形のヴェスタの神殿がある。
-
イチオシ
サンタ・マリア・イン・コスメディン教会で折り返して、来た道を戻る。
左手にはマルチェッロ劇場。
B.C.11年頃の古代劇場で、当時は1万5000人を収容する大劇場だった。
コロッセオはここを手本として建てられたという。 -
先ほど通り過ぎた長い階段を上り、カンピドリオ広場に着いた。
広場に面する建物は、カピトリーニ美術館。
「アマルフィ 女神の報酬」(2009年)では、誘拐の犯行現場となった。 -
イチオシ
さらに進むと、フォロ・ロマーノを見渡せる場所に出る。
-
階段を下りて行くと、セヴェルスの凱旋門の横へと至る。
セヴェルス帝の東方遠征の戦勝を記念してA.C.203年に建てられた、高さ23m、幅25mの門である。 -
ここは、「ローマの休日」で、アン王女(オードリー・ヘップバーン)とジョー(グレゴリー・ペック)が最初に出会う場所である。
遺跡は当時と変わりないが、道路の状況はかなり変わっている。
映画の映像では、柵はもちろん、今ではありえない方向から車が走ってくる。
当時は、フォロ・ロマーノの中を車道が通っていたとしか考えられない。
「ローマの休日」(1953年) 18:30頃
https://www.youtube.com/watch?v=JQn-Ye_Crd4 -
ちょうどセヴェルスの凱旋門の横にフォロ・ロマーノの出入口があったので、9:00前頃にそこから入場した。
ローマパスを持っていたので入場できたが、その出入口でチケットを購入できそうな感じではなかった。
8本の円柱が残るのは、サトゥルヌスの神殿。
B.C.5世紀頃に建設された、農業の神サトゥルヌスを祀った神殿。 -
右側に、B.C.179年に建てられ、裁判や商取引など多目的に利用されていた、エミリアのバジリカがある。
その先に、クーリア(元老院)とセヴェルスの凱旋門がある。 -
クーリア(元老院)は、共和政時代の政治の最高機関だった。
現在の建物は、20世紀に再建されたもの。 -
エミリアのバジリカの東には、アントニヌスとファウスティーナの神殿。
アントニヌス帝が妻ファウスティーナを偲んで、A.C.141年に建てられた。 -
火の神ヴェスタを祀ったヴェスタの神殿は、元は円形だったが一部が残るのみである。
ヴェスタの神殿には、ローマの生命を象徴するという聖火が灯されていた。
その左の3本の円柱は、カストルとポルックスの神殿。 -
イチオシ
ヴェスタの巫女の家は、ヴェスタの神殿の聖火を守っていた巫女たちの居住地だった。
-
心配していた天候だが、予想に反して青空が広がってきた。
-
ヴェスタの巫女たちの像が並ぶ。
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ヴェスタの巫女の家の向かい、アントニヌスとファウスティーナの神殿の隣にあるのが、ロムルスの神殿。
マクセンティウス帝が亡くなった息子ロムルスに捧げるために建てたといわれる。 -
ロムルスの神殿の隣は、マクセンティウス帝のバジリカ。
マクセンティウス帝が建設を始め、コンスタンティヌス帝の時代に完成した、裁判や会議などに利用されていた建物。
一部しか残っていないが、かなり巨大な建物だったようだ。 -
ティトゥスの凱旋門は、A.C.81年に建設された、ローマ最古の凱旋門。
-
イチオシ
フォロ・ロマーノの南側は、パラティーノの丘となっている。
ヴェスタの巫女の家南側に展望台がある。
そこからはフォロ・ロマーノが一望できる。 -
フォロ・ロマーノは、B.C.6世紀には建設が始まり、古代ローマの中心として、カエサルの共和政時代から帝政ローマ時代に最も栄えた。
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東の方向には、コロッセオが見える。
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西は、トラステヴェレ地区やジャニコロの丘の街並。
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パラティーノの丘は、古代ローマ共和政時代の高級住宅地であり、帝政期は皇帝たちが宮殿を建造した場所である。
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ドムス・アウグスターナは、ローマ帝国第11代ドミティアヌスによって、A.C.81~92年にかけて建設された宮殿跡。
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パラティーノの丘の南西側は、古代の戦車競技場であったチルコ・マッシモがある。
手前の並木の陰になって、ここからは見えにくいが、かつては長さ620m、幅120m、15万人収容のローマ時代最大の競技場があったという。
そこで行われた戦車競走をこの風景から想像するのは難しいが、戦車競走といえばなんといってもこの映像だろう。
「ベン・ハ-」(1959年)
https://www.youtube.com/watch?v=frE9rXnaHpE -
ドムス・アウグスターナの北側には考古学博物館がある。
ローマパスの提示で入場できた。
おそらくフォロ・ロマーノのチケットで入場できると思われる。 -
旧石器時代や青銅器時代のものも含め、パラティーノの丘の出土品が展示されている。
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パラティーノの丘(手前)、フォロ・ロマーノ(奥)、コロッセオ(奥右)の現在の模型。
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古代ローマのパラティーノの丘の予想図。
かなり建築物が密集している。 -
土器の展示品。
-
たくさんの彫刻像が展示されている。
パラティーノ博物館 博物館・美術館・ギャラリー
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建築物の装飾品の展示。
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20分ちょっとで考古学博物館の見学を終え、考古学博物館の南東側に少し歩くと、一段低い細長い敷地が現れた。
スタディオンと呼ばれる競技施設跡で、ローマ帝国第11代ドミティアヌスが、ドムス・アウグスターナと同時期に建設したものである。 -
パラティーノの丘の東側の出入口から退場し、北へ進むとコンスタンティヌスの凱旋門が見えてくる。
高さ21m、幅25.7m、奥行き7.4mで、3つの門を有する。
コンスタンティヌス帝の在位10年目にあたるA.C.312年の勝利を記念して造られたものだが、さらに200年前の建築物の装飾品が用いられていることから、凱旋門はA.C.2世紀からあったとの説もある。 -
そして、古代ローマを代表する巨大建造物コロッセオである。
10:40頃、チケット売り場は長蛇の列だった。
ここでローマパスの威力が発揮され、待たずに入場。
昨日20分も待って購入した甲斐があった。 -
コロッセオは、ヴェスパシアヌス帝の命により、A.C.70年から10年かけて建設された円形競技場である。
-
コロッセオは、その巨大さもさることながら、高さに圧倒される。
-
「ドラゴンへの道」の最大の見せ場である、タン・ロン(ブルース・リー)VSゴードン(チャック・ノリス)の決闘場所を探そうとしたが、判明しなかった。
決闘に入るまでのコロッセオのシーンは現地ロケだが、決闘シーンはスタジオ撮影だったことが帰国後わかった。
場所がわからないのは当然である。
決闘シーンは、背景のコロッセオは写真を貼ったセットで撮影されたようだ。
「ドラゴンへの道」は、香港映画で初めてローマロケを敢行した映画ではあるものの、主要なキャストの中でローマまで行ったのは、ブルース・リー、ノラ・ミャオ、チャック・ノリスくらいだったようだ。
当時の予算では、ほとんどのシーンを香港での屋外ロケとスタジオ撮影にせざるを得なかったようだ。
「ドラゴンへの道」(1972年)
https://www.youtube.com/watch?v=K9uQ9sMkxas -
長径188m、短径156mの楕円形で、高さは48m、約5万人を収容できたという。
-
コロッセオに使用されていた建材は、中世を通じて他の建築物に流用された。
大理石はバチカンのサン・ピエトロ大聖堂にも使用された。
床の大部分と観客席は全て持ち去られ、残っていない。
おそらくこの上部にも観客席の床があったと思われる。 -
闘技場の床は、厚い木材の板が使われ、板の上に砂が敷かれていた。
現在は床がなくなり、地下にあった施設がむき出しの状態である。 -
観客席下部はたくさんの壁で仕切られていて、壁はかなりの高さと角度がついている。
この旅で古代の劇場などを見学したが、観客席の勾配は総じて急角度である。
観客席は3段のエリアに分かれていて、身分や性別などによって席が細かく分けられていたという。 -
コロッセオ上部には、日除けの天幕を張る設備があったという。
-
コロッセオの西側の2階には展望スペースがあり、フォロ・ロマーノの方向が見渡せる。
ただ高さとしては、やや物足りない。 -
南方向には、コンスタンティヌスの凱旋門。
天候は冴えないが、観光客の多さは、さすが世界有数の観光都市だけのことはある。 -
地下部分には猛獣用の檻があり、人力の昇降機で猛獣を闘技場へとせり上げていたという。
闘技場では、剣闘士同志や剣闘士と猛獣などの凄惨な戦い、罪人の公開処刑が見世物となったほか、水を張って模擬海戦を行うこともあったという。 -
イチオシ
闘技会は長らくローマで最も人気の娯楽だったが、キリスト教会は血なまぐさい見世物に批判的だった。
A.C.380年にキリスト教がローマ帝国の国教となると、闘技会は規模を縮小し、衰退していった。 -
闘技場の東側の一部は、舞台のように床が設置されている。
古代ローマ時代は、このような床が闘技場前面に設置され、砂が敷かれていたのだろう。
コロッセオの闘技会はこんな感じだったのか・・・
「グラディエーター」(2000年)
https://www.youtube.com/watch?v=lTmlYKiLBHI -
観客席も一部復元されていれば、もう少し当時を想像しやすいはずだが、そういう復元はされていない。
-
約1時間ほどでコロッセオの見学を終えた。
コロッセオの内側は、中世に建築物に流用するために持ち去られるなどして原形をとどめていない部分が多いが、外側はかなり原形をとどめているように見える。
耐久性に優れたローマン・コンクリートが用いられていたことと、全体が力学的に安定した円筒形をしているため、幾多の地震にも倒壊していないのだという。 -
イチオシ
正午を前にしてますます観光客が増えるコロッセオ。
ここから地下鉄A線、B線と乗り継ぎ、バチカンを目指す。
この旅の観光も残すは半日。
最終章へと突入する。
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この旅行記へのコメント (2)
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- salsaladyさん 2018/07/27 09:44:56
- Roman Holiday & ベン。ハー!
- ☆ローマは街中が遺跡とあって、、、ベンハーの車軸をギリギリ!の場面を思い出しながら再び息をのむ瞬間?(you tubeに心を奪われ)往事(中世では無く’60年代)の優雅なentertainmentを愉しませて頂きました。
☆ローマの休日は何度も見てるから。。。現代に通じる反骨精神が素敵~ciao~
- キートンさん からの返信 2018/07/28 14:17:09
- RE: Roman Holiday & ベン。ハー!
- こんにちは、salsaladyさん。
書き込みありがとうございます。
CGなしのベンハーの戦車競走は凄いですよね。
ローマは「ローマの休日」をはじめ、映画のロケ地の宝庫。
歴史的建造物や古い街並みは、撮影当時と変わっていないのも良かったです。
キートン
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