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イタリア南部カンパニア州の州都ナポリは、ローマ、ミラノに次ぐイタリア第三の都市。<br />スパッカナポリや王宮、卵城等の観光は他の旅行記にお任せすることにして、イタリア鉄道のピエトラルサ国立博物館をご紹介します。<br /><br />場所は、ナポリ中央駅の地下にあるナポリガリバルディ広場駅から、サレルノ方面行きイタリア鉄道のローカル線に乗車し、地上に出て車窓にヴェスビオ火山を眺めながら3駅。ナポリ湾に近いピエトラルサ駅で下車すると、博物館は駅に隣接しています。<br /><br />鉄道車両の整備工場の跡地を利用したと思われる博物館には、イタリア国鉄で活躍した数多くの蒸気機関車や古典的な電気機関車、1930年代に流行した流線型のディーゼルカーなど貴重な車両や囚人護送車などのちょっと珍しい車両が保存され、屋内展示ということもあって良好な状態に維持されています。<br /><br />日本の大宮や京都の鉄道博物館と大きく異なるのは、来館客がほとんどいないこと。その分、ゆったりと見学ができます。<br /><br />ここでは、主な展示車両をご紹介しますが、一通り全部の車両の写真を撮ってきて、下記のURLに掲載しているので、興味のある方はご覧ください。<br />https://omoidenoshasoukara.web.fc2.com/tabinoshasoukara/napolimuseum/napolimuseum1.html

ナポリ ピエトラルサ国立鉄道博物館

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2017/01/07 - 2017/01/07

1154位(同エリア1378件中)

旅行記グループ 世界の鉄道(交通)博物館

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モボ101

モボ101さん

イタリア南部カンパニア州の州都ナポリは、ローマ、ミラノに次ぐイタリア第三の都市。
スパッカナポリや王宮、卵城等の観光は他の旅行記にお任せすることにして、イタリア鉄道のピエトラルサ国立博物館をご紹介します。

場所は、ナポリ中央駅の地下にあるナポリガリバルディ広場駅から、サレルノ方面行きイタリア鉄道のローカル線に乗車し、地上に出て車窓にヴェスビオ火山を眺めながら3駅。ナポリ湾に近いピエトラルサ駅で下車すると、博物館は駅に隣接しています。

鉄道車両の整備工場の跡地を利用したと思われる博物館には、イタリア国鉄で活躍した数多くの蒸気機関車や古典的な電気機関車、1930年代に流行した流線型のディーゼルカーなど貴重な車両や囚人護送車などのちょっと珍しい車両が保存され、屋内展示ということもあって良好な状態に維持されています。

日本の大宮や京都の鉄道博物館と大きく異なるのは、来館客がほとんどいないこと。その分、ゆったりと見学ができます。

ここでは、主な展示車両をご紹介しますが、一通り全部の車両の写真を撮ってきて、下記のURLに掲載しているので、興味のある方はご覧ください。
https://omoidenoshasoukara.web.fc2.com/tabinoshasoukara/napolimuseum/napolimuseum1.html

旅行の満足度
4.0
同行者
一人旅
交通手段
鉄道 高速・路線バス 徒歩
旅行の手配内容
個別手配

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  • 各駅停車の電車は、ナポリガリバルディ広場から3駅に15分もかけてピエトラルサに到着。一駅手前のナポリサンジョバンニバッラ駅で折り返しが多く、昼間はピエトラルサ駅に停車する電車は1時間に1本程度。事前の時刻確認は必須です。

    各駅停車の電車は、ナポリガリバルディ広場から3駅に15分もかけてピエトラルサに到着。一駅手前のナポリサンジョバンニバッラ駅で折り返しが多く、昼間はピエトラルサ駅に停車する電車は1時間に1本程度。事前の時刻確認は必須です。

    ピエトラルサ国立鉄道博物館 博物館・美術館・ギャラリー

  • ピエトラルサ駅のホームには、各国語で歓迎の言葉が。

    ピエトラルサ駅のホームには、各国語で歓迎の言葉が。

  • ナポリ方面のプラットホームのすぐ横、この建物が鉄道博物館の入り口で中に入ると切符売り場。

    ナポリ方面のプラットホームのすぐ横、この建物が鉄道博物館の入り口で中に入ると切符売り場。

  • まずは、切符売り場のお姉さんが教えてくれた、向かい建つ長い建物へ。

    まずは、切符売り場のお姉さんが教えてくれた、向かい建つ長い建物へ。

  • ここは鉄道車両の整備工場だったのでしょう。両側に数多くの蒸気機関車と数両の電気機関車が並んでいます。

    ここは鉄道車両の整備工場だったのでしょう。両側に数多くの蒸気機関車と数両の電気機関車が並んでいます。

  • 両側に並ぶ蒸気機関車。

    両側に並ぶ蒸気機関車。

  • 両側に並ぶ蒸気機関車。

    両側に並ぶ蒸気機関車。

  • こちらは電気機関車。

    こちらは電気機関車。

  • その中から、特徴のある機関車を何両かご紹介します。<br /><br />動輪が3軸のテンダ機685型は、1912年から1928年に391両製造した、最高速度120km/hの急行旅客機。

    その中から、特徴のある機関車を何両かご紹介します。

    動輪が3軸のテンダ機685型は、1912年から1928年に391両製造した、最高速度120km/hの急行旅客機。

  • 動輪が5軸のテンダ式蒸気機関車480型は貨物用。

    動輪が5軸のテンダ式蒸気機関車480型は貨物用。

  • 動輪が4軸のテンダ式蒸気機関車736型は、第二次世界大戦中にシチリア島に上陸した米軍によって248両持ち込まれた、アメリカンロコモティブ製。

    動輪が4軸のテンダ式蒸気機関車736型は、第二次世界大戦中にシチリア島に上陸した米軍によって248両持ち込まれた、アメリカンロコモティブ製。

  • 動輪が4軸のテンダ式蒸気機関車741型は、イタリア国鉄最後の蒸気機関車として1954年から1960年に製造。<br />正面から見てなんか変だと思ったら、ボイラの上に煙突がない。<br /><br /><br />

    動輪が4軸のテンダ式蒸気機関車741型は、イタリア国鉄最後の蒸気機関車として1954年から1960年に製造。
    正面から見てなんか変だと思ったら、ボイラの上に煙突がない。


  • よく見ると、右側の側面から煙突が立ち上がる特異な構造。エネルギー効率の向上を目指したそうですが、効果はどうだったのでしょう。

    よく見ると、右側の側面から煙突が立ち上がる特異な構造。エネルギー効率の向上を目指したそうですが、効果はどうだったのでしょう。

  • 1907年製で動輪が2軸のタンク機800型は、珍しい縦型のボイラを装備。

    1907年製で動輪が2軸のタンク機800型は、珍しい縦型のボイラを装備。

  • 1908年から1913年に製造した動輪が3軸のタンク機980型は、2本の線路の間にあるラックレールにギヤをかみ合わせて急こう配を登る、イタリア初のラックレールの蒸気機関車。

    1908年から1913年に製造した動輪が3軸のタンク機980型は、2本の線路の間にあるラックレールにギヤをかみ合わせて急こう配を登る、イタリア初のラックレールの蒸気機関車。

  • シチリア島の軌間950mmの狭軌路線で使用された、動輪3軸のラックレールの機関車R370型。急勾配に対応するため、ラックレールと噛み合うギヤを装備し、動輪用とギヤ用にそれぞれ2気筒ずつを有する4気筒機。

    シチリア島の軌間950mmの狭軌路線で使用された、動輪3軸のラックレールの機関車R370型。急勾配に対応するため、ラックレールと噛み合うギヤを装備し、動輪用とギヤ用にそれぞれ2気筒ずつを有する4気筒機。

  • このように、動輪を駆動するシリンダとラックレールに噛み合うギヤを駆動するシリンダが上下に別々に設置しています。

    このように、動輪を駆動するシリンダとラックレールに噛み合うギヤを駆動するシリンダが上下に別々に設置しています。

  • ここにいる電気機関車は1920から30年代の製造で、電圧3.6kV、周波数16.7Hzの三相交流機。架線が2本あるため、パンタグラフの先が2つに分かれています。1960年代になると三相交流から3kVの直流電化に切り替わっていきました。

    ここにいる電気機関車は1920から30年代の製造で、電圧3.6kV、周波数16.7Hzの三相交流機。架線が2本あるため、パンタグラフの先が2つに分かれています。1960年代になると三相交流から3kVの直流電化に切り替わっていきました。

  • 赤と緑に塗り分けた馬車のような形態の古典客車。1839年にナポリに最初の鉄道が開通した当時のもの(あるいはレプリカ?)ようです。

    赤と緑に塗り分けた馬車のような形態の古典客車。1839年にナポリに最初の鉄道が開通した当時のもの(あるいはレプリカ?)ようです。

  • 窓にカーテンがあるだけの2軸客車が2両。

    窓にカーテンがあるだけの2軸客車が2両。

  • 次の展示館へ移動します。

    次の展示館へ移動します。

  • 海岸に位置する博物館の沖には、青の洞窟で有名なカプリ島の姿も。

    海岸に位置する博物館の沖には、青の洞窟で有名なカプリ島の姿も。

  • 1920年代半ばになると、2~3種類の速度しか選べない3相交流の電気機関車に代わって、速度制御が容易な直流電気起案者の時代になります。<br />凸型車体に動輪6軸のE626型は、1927年から1939に製造。出力1850kW。最高速度95km/h。

    1920年代半ばになると、2~3種類の速度しか選べない3相交流の電気機関車に代わって、速度制御が容易な直流電気起案者の時代になります。
    凸型車体に動輪6軸のE626型は、1927年から1939に製造。出力1850kW。最高速度95km/h。

  • 1967年に登場したイタリア国鉄最初の高速電気機関車E444型。動輪4軸で動出力3000kW。最高速度180km/h。

    1967年に登場したイタリア国鉄最初の高速電気機関車E444型。動輪4軸で動出力3000kW。最高速度180km/h。

  • 続いてディーゼルカーの登場です。<br /><br />正面にFIATのマークを掲げたALn556型1200番台は、1936年にフィアットが製造。世界的に流線型が流行した時代です。<br />重連総括制御が可能で、最高速度110km/h高性能車。<br />

    続いてディーゼルカーの登場です。

    正面にFIATのマークを掲げたALn556型1200番台は、1936年にフィアットが製造。世界的に流線型が流行した時代です。
    重連総括制御が可能で、最高速度110km/h高性能車。

  • こちらは同世代のブレダ製で、最高速度140km/h。

    こちらは同世代のブレダ製で、最高速度140km/h。

  • 1935年にブレダが12製造した流線型の電車。最高速度115km/h。

    1935年にブレダが12製造した流線型の電車。最高速度115km/h。

  • 客車も展示されています。<br /><br />濃紺のボギー客車はフィアットがイタリア王国時代の1929年に、王室用に製造したサルーンカー。共和制に移行後は、大統領専用車に。

    客車も展示されています。

    濃紺のボギー客車はフィアットがイタリア王国時代の1929年に、王室用に製造したサルーンカー。共和制に移行後は、大統領専用車に。

  • デッキがなく、側面に各コンパートメント毎に開き戸を有する客車は、1936年製の1等、2等、3等合造車。

    デッキがなく、側面に各コンパートメント毎に開き戸を有する客車は、1936年製の1等、2等、3等合造車。

  • 扉が車体中央のみで窓が極端に小さい特殊な2軸客車は囚人護送車。囚人は鍵のかかる小部屋に収容され、ドアに部分には看守の席が設けられているようです。

    扉が車体中央のみで窓が極端に小さい特殊な2軸客車は囚人護送車。囚人は鍵のかかる小部屋に収容され、ドアに部分には看守の席が設けられているようです。

  • 最後はディーゼル機関車。<br /><br />動輪4軸のD342型は、1957年から1959にアンサルドが17両製造した液体式のディーゼル機関車。出力590kW。最高速度110km/h。

    最後はディーゼル機関車。

    動輪4軸のD342型は、1957年から1959にアンサルドが17両製造した液体式のディーゼル機関車。出力590kW。最高速度110km/h。

  • 動輪4軸のD341型は、1957年から1963年にフィアット、アンサルド、ブレダ等のメーカが105両製造した、イタリアで最初の電気式ディーゼル機関車。出力はメーカーにより異なり970~1076kW。最高速度110km/h。

    動輪4軸のD341型は、1957年から1963年にフィアット、アンサルド、ブレダ等のメーカが105両製造した、イタリアで最初の電気式ディーゼル機関車。出力はメーカーにより異なり970~1076kW。最高速度110km/h。

  • 帰りの時間に電車がなかったので、254系統のトロリーバスでナポリ中央駅まで戻りました。<br /><br />ここでは、主な展示車両をご紹介しましたが、一通り全部の車両の写真を撮ってきて、車内の写真等も含め下記のURLに掲載しています。興味のある方はご覧ください。<br />https://omoidenoshasoukara.web.fc2.com/tabinoshasoukara/napolimuseum/napolimuseum1.html

    帰りの時間に電車がなかったので、254系統のトロリーバスでナポリ中央駅まで戻りました。

    ここでは、主な展示車両をご紹介しましたが、一通り全部の車両の写真を撮ってきて、車内の写真等も含め下記のURLに掲載しています。興味のある方はご覧ください。
    https://omoidenoshasoukara.web.fc2.com/tabinoshasoukara/napolimuseum/napolimuseum1.html

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